“軒別”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
けんべつ71.4%
のきなみ14.3%
のきべつ14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
と、いったことを思って山吹町の通りからいっさんに小石川の方に出て伝通院まで行って、あすこの裏あたりのごみごみした長屋を軒別けんべつ見て廻った。
うつり香 (新字新仮名) / 近松秋江(著)
「四谷の法善寺門前の虎吉という奴だと聞きましたから、実は帰り路に四谷へまわって、北まちの法善寺門前を軒別のきなみに洗ってみましたが、虎も熊も居やあしません。野郎、きっと出たらめですよ」
半七捕物帳:54 唐人飴 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
このやくざ者のことだから、この番附をたよりに、名所廻りでもする気になって、番附面の美しい人たちを軒別のきべつに歴訪して、見参げんざんってみたいというような野心を起さないとも限らない。
大菩薩峠:29 年魚市の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)