變化へんくわ)” の例文
新字:変化
れがしきりに交代かうたいされるので、卯平うへいは一しか郷里きやうりつちまなくても種々しゆ/″\變化へんくわみゝにした。かれは一ばんおつぎのことが念頭ねんとううかぶ。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
わたし——わたしちひさなむすめよ』とつてあいちやんは、一にちうち何遍なんべん變化へんくわしたことをおもして、顧慮うしろめたいやうながしました。
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
景色けしきおほきいが變化へんくわとぼしいからはじめてのひとならかく自分じぶんすで幾度いくたび此海このうみこの棧道さんだうれてるからしひながめたくもない。
湯ヶ原ゆき (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
自己じこ現在げんざいつて經濟界けいざいかいつと變化へんくわしてるにかゝはらずれにたいして充分じうぶん理解りかいのないのがむしろより重大ぢうだいなる原因げんいんである。
金解禁前後の経済事情 (旧字旧仮名) / 井上準之助(著)
もつとも、いにしへ和名わめい漢字かんじ充當じうたうしたのが、漢音かんおんかた變化へんくわともなうて、和名わめい改變かいへんせられたれいは、古代こだいから澤山たくさんある。
国語尊重 (旧字旧仮名) / 伊東忠太(著)
印度洋インドやうちう氣※きかうほど變化へんくわはげしいものはない、いまは五ぐわつ中旬ちうじゆんすゞしいときじつ心地こゝちよきほどすゞしいが、あつとき日本につぽん暑中しよちうよりも一そうあついのである。
そして、變化へんくわのない街道かいだう相變あいかはらず小川をがは沿うて、たひら田畑たはたあひだをまつぐにはしつてゐた。きりほとんあがつて、そらには星影ほしかげがキラキラとした。
一兵卒と銃 (旧字旧仮名) / 南部修太郎(著)
それには叔父をぢくなつたことやら、いでおこ經濟上けいざいじやう變化へんくわやら、また安之助やすのすけ卒業そつげふやら、卒業後そつげふごひかえてゐる結婚けつこん問題もんだいやらが這入はいつてゐたのだとふ。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
こゝろ變化へんくわするものなり、雪三せつざう徃昔そのかみ心裏しんりうかゞはゞ、糸子いとこたいする觀念くわんねん潔白けつぱくなること、其名そのなゆきはものかは、主人しゆじん大事だいじ筋道すぢみちふりむくかたもかりしもの
たま襻 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
ひるのうち復習ふくしふが出來なかつたものだから、せめて電車の中でゝもと思つて、動詞どうし語尾ごび變化へんくわ夢中むちうになつてゐるうちに、いつか水道橋すゐだうばしぎてしまひ、ふとがついてみると
冬を迎へようとして (旧字旧仮名) / 水野仙子(著)
地方ちはう風物ふうぶつ變化へんくわすくない。わけてたゞ一年いちねん、ものすごいやうにおもふのは、つきおなつきはたゞ前後ぜんごして、——谿川たにがはたふれかゝつたのもほとんおな時刻じこくである。むすめ其處そこ按摩あんま彼處かしこに——
城崎を憶ふ (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
太史公たいしこういはく、老子らうしたつとところみちは、(一二二)虚無きよむにして因應いんおうし、無爲むゐ變化へんくわす、ゆゑ著書ちよしよ(一二三)辭稱じしよう微妙びめうにしてがたし。莊子さうじ(一二四)道徳だうとくさんじて放論はうろんす、えうまたこれ自然しぜんせり。
かれなにかにだまされたあとのやうに空洞からりとした周圍しうゐをぐるりと見廻みまはさないわけにはいかなかつた。かれ沿岸えんがん洪水後こうずゐじ變化へんくわ驚愕おどろきみはつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
さうしてきん解禁かいきん決行けつかうせんとするには政府せいふみづからの行動かうどうのみにては不充分ふじうぶんであつて、戰後せんご日本にほん經濟けいざい變化へんくわした状態じやうたい
金解禁前後の経済事情 (旧字旧仮名) / 井上準之助(著)
同時どうじ安井やすゐはそのんなに變化へんくわしたらうとおもふと、餘所よそから一目ひとめかれ樣子やうすながめたくもあつた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
これ權化ごんげして千しゆ萬樣ばんやう變化へんくわこゝろみる。ガネーシヤすなは聖天樣せうてんさま人身じんしん象頭ざうづで、惡神あくしん魔羅まら隨分ずゐぶんおもつた不可思議ふかしぎ相貌さうぼうものばかりである。埃及えじぷとのスフインクスは獅身ししん人頭じんとうである。
妖怪研究 (旧字旧仮名) / 伊東忠太(著)
あいちやんはこの急激きふげき變化へんくわ一方ひとかたならずおどろかされました、逡巡ぐづ/″\してる場合ばあひではないとつて、たゞちつたかけはうとしましたが、顎があし緊乎しツかり接合くツついてしまつてるので
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
その季節きせつ彼等かれら最後さいご運命うんめいであるまきすみられるやうに一ばん適當てきたうした組織そしき變化へんくわすることを餘儀よぎなくされるのである。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
日本にほん經濟界けいざいかい急激きふげき變化へんくわあたへるやうなことをせずともかならむ、とふことの確信かくしんつてる。
金解禁前後の経済事情 (旧字旧仮名) / 井上準之助(著)
安井やすゐですか、あれも無論むろん一所いつしよです。あゝなるといちやられないとえますね。なんでももと京都大學きやうとだいがくにゐたこともあるんだとかはなしですが。うして、あゝ變化へんくわしたものですかね
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)