“風物”の読み方と例文
読み方割合
ふうぶつ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
甲の俳人も天地の景勝風物ふうぶつを諷詠する、その間に挨拶の意味をめて。乙もまたそれに答えて花鳥風月を諷詠する、同じく挨拶の意味を罩めて。
俳句への道 (新字新仮名) / 高浜虚子(著)
彼等かれらみな、この曇天どんてんしすくめられたかとおもほどそろつてせいひくかつた。さうしてまたこのまちはづれの陰慘いんさんたる風物ふうぶつおなじやうないろ著物きものてゐた。
蜜柑 (旧字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
名所旧蹟地には茶店や料亭は付きもので、またそれが点景てんけい風物ふうぶつにもなっている。琵琶亭びわていなどもまさにそんな画中の水亭すいていだった。画中の客となった心地である。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)