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支配
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しはい
ふりがな文庫
“
支配
(
しはい
)” の例文
彼
(
かれ
)
らは、こうして、つねに
友
(
とも
)
だちといっしょであったけれど、たがいの
身
(
み
)
を
支配
(
しはい
)
する
運命
(
うんめい
)
は、かならずしも
同
(
おな
)
じではなかったのです。
からす
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
御米
(
およね
)
は
廣島
(
ひろしま
)
と
福岡
(
ふくをか
)
と
東京
(
とうきやう
)
に
殘
(
のこ
)
る
一
(
ひと
)
つ
宛
(
づゝ
)
の
記憶
(
きおく
)
の
底
(
そこ
)
に、
動
(
うご
)
かしがたい
運命
(
うんめい
)
の
嚴
(
おごそ
)
かな
支配
(
しはい
)
を
認
(
みと
)
めて、
其
(
その
)
嚴
(
おごそ
)
かな
支配
(
しはい
)
の
下
(
もと
)
に
立
(
た
)
つ、
幾月日
(
いくつきひ
)
の
自分
(
じぶん
)
を
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
番頭
傳兵衞
(
でんべゑ
)
と
云
(
いへ
)
る者
預
(
あづか
)
り
支配
(
しはい
)
なし居たるが此處に吉之助を
遣
(
つかは
)
して
諸藝
(
しよげい
)
の師を
撰
(
えら
)
み金銀に
拘
(
かゝは
)
らず
習
(
なら
)
はするに日々
生花
(
いけばな
)
茶
(
ちや
)
の
湯
(
ゆ
)
其外
(
そのほか
)
遊藝
(
いうげい
)
彼是
(
なにくれ
)
と是を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
彼
(
かれ
)
には
庭
(
には
)
の
節制
(
だらし
)
のない
騷
(
さわ
)
ぎの
聲
(
こゑ
)
が
其
(
そ
)
の
耳
(
みゝ
)
を
支配
(
しはい
)
するよりも
遠
(
とほ
)
く
且
(
かつ
)
遙
(
はるか
)
な
闇
(
やみ
)
に
何物
(
なにもの
)
をか
搜
(
さが
)
さうとしつゝあるやうに
只
(
たゞ
)
惘然
(
ばうぜん
)
として
居
(
ゐ
)
るのであつた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
其
(
それ
)
を
此
(
この
)
艇
(
てい
)
の
總
(
すべて
)
の
機關
(
きくわん
)
に
適用
(
てきよう
)
したので、
艇
(
てい
)
の
進行
(
しんかう
)
も、
三尖衝角
(
さんせんしやうかく
)
の
廻旋
(
くわいせん
)
も、
新式水雷發射機
(
しんしきすいらいはつしやき
)
の
運轉
(
うんてん
)
も、すべて
此
(
この
)
秘密
(
ひみつ
)
なる
活動力
(
くわつどうりよく
)
によつて
支配
(
しはい
)
されて
居
(
を
)
るのである。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
▼ もっと見る
だが、いままでは
剣
(
けん
)
をもつと剣をつかおうとする気に
支配
(
しはい
)
され、
棒
(
ぼう
)
をもつと棒をつかう心にくらまされて、この
呼吸
(
こきゅう
)
というものが、いつかまったく忘れていた。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
されば
郷
(
がう
)
屋敷田畝
(
やしきたんぼ
)
は
市民
(
しみん
)
のために
天工
(
てんこう
)
の
公園
(
こうゑん
)
なれども、
隱然
(
いんぜん
)
(
應
(
おう
)
)が
支配
(
しはい
)
する
所
(
ところ
)
となりて、
猶
(
なほ
)
餅
(
もち
)
に
黴菌
(
かび
)
あるごとく、
薔薇
(
しやうび
)
に
刺
(
とげ
)
あるごとく、
渠等
(
かれら
)
が
居
(
きよ
)
を
恣
(
ほしいまゝ
)
にする
間
(
あひだ
)
は
蛇くひ
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
ですから
當時
(
とうじ
)
において
既
(
すで
)
に
協同一致
(
きようどういつち
)
して
爲事
(
しごと
)
をする
一
(
ひと
)
つの
團體
(
だんたい
)
、
社會
(
しやかい
)
といふものが
出來
(
でき
)
てをり、またそれを
支配
(
しはい
)
して
行
(
ゆ
)
く
頭
(
かしら
)
、すなはち
酋長
(
しゆうちよう
)
のようなものがなくては
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
目が
覚
(
さ
)
めるともう夜中であった。星は暗い空にかがやいて、
沈黙
(
ちんもく
)
がすべてを
支配
(
しはい
)
していた。時計は三時を打った。わたしはこれで一時間、これで十五分と
勘定
(
かんじょう
)
していた。
家なき子:02 (下)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
……
左様
(
さよう
)
でございましょうが、お
見世
(
みせ
)
の
支配
(
しはい
)
は、
大旦那様
(
おおだんなさま
)
から、一
切
(
さい
)
お
預
(
あず
)
かりいたして
居
(
お
)
ります
幸兵衛
(
こうべえ
)
、あとで
大旦那様
(
おおだんなさま
)
のお
訊
(
たず
)
ねがございました
時
(
とき
)
に、
知
(
し
)
らぬ
存
(
ぞん
)
ぜぬでは
通
(
とお
)
りませぬ。
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
そこへ、お前がひょっこり生れ出たことによって、運命的な感情に
支配
(
しはい
)
されていたお父さんの生活は急に
生
(
い
)
き
甲斐
(
がい
)
のあるものに変ってきた。お父さんがお前のために生きるのではない。
親馬鹿入堂記
(新字新仮名)
/
尾崎士郎
(著)
火山
(
かざん
)
に
關
(
かん
)
する
迷信
(
めいしん
)
がこのように
國民
(
こくみん
)
の
腦裡
(
のうり
)
を
支配
(
しはい
)
してゐる
間
(
あひだ
)
、
學問
(
がくもん
)
が
全
(
まつた
)
く
進歩
(
しんぽ
)
しなかつたのは
當然
(
とうぜん
)
である。
昔
(
むかし
)
の
雷公
(
らいこう
)
が
今日
(
こんにち
)
我々
(
われ/\
)
の
忠實
(
ちゆうじつ
)
な
使役
(
しえき
)
をなすのに、
火山
(
かざん
)
の
神
(
かみ
)
のみ
頑固
(
がんこ
)
におはすべきはずがない。
火山の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
「池の端は親分の
支配
(
しはい
)
だ」
銭形平次捕物控:065 結納の行方
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
大切に勤めし故主人の氣に
適
(
かな
)
ひ店の
支配
(
しはい
)
をも任せられ私し儀も
安堵
(
あんど
)
致し居候に昨年
不慮
(
ふりよ
)
の儀にて永の
暇
(
いとま
)
に相成廿餘年の
勤功
(
きんこう
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
彼
(
かれ
)
は、まだ
羞恥
(
はぢ
)
と
恐怖
(
おそれ
)
とが
全身
(
ぜんしん
)
を
支配
(
しはい
)
して
居
(
ゐ
)
るおつぎを
捕
(
とら
)
へて
只
(
たゞ
)
凝然
(
ぢつ
)
と
動
(
うご
)
かさないまでには
幾度
(
いくたび
)
か
手
(
て
)
を
換
(
かへ
)
て
苦心
(
くしん
)
した。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
「すべてが、
偶然
(
ぐうぜん
)
に
支配
(
しはい
)
されているとしか
思
(
おも
)
えない。それに、
人間
(
にんげん
)
には、つねに六
感
(
かん
)
がはたらくからだろう。」
考えこじき
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
國際法上
(
こくさいほふじやう
)
から
言
(
い
)
つても「
地球上
(
ちきゆうじやう
)
に、
新
(
あらた
)
に
發見
(
はつけん
)
されたる
島
(
しま
)
は、
其
(
その
)
發見者
(
はつけんしや
)
が
屬
(
ぞく
)
する
國家
(
こつか
)
の
支配
(
しはい
)
を
受
(
う
)
く」との
原則
(
げんそく
)
で、
當然
(
たうぜん
)
大日本帝國
(
だいにつぽんていこく
)
の
新
(
しん
)
領地
(
りようち
)
となるべき
處
(
ところ
)
である。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
たゞ
世
(
よ
)
の
中
(
なか
)
が
膨
(
ふく
)
れた。
天
(
てん
)
が
波
(
なみ
)
を
打
(
う
)
つて
伸
(
の
)
び
且
(
か
)
つ
縮
(
ちゞ
)
んだ。
地球
(
ちきう
)
が
糸
(
いと
)
で
釣
(
つ
)
るした
毬
(
まり
)
の
如
(
ごと
)
くに
大
(
おほ
)
きな
弧線
(
こせん
)
を
描
(
ゑが
)
いて
空間
(
くうかん
)
に
搖
(
うご
)
いた。
凡
(
すべ
)
てが
恐
(
おそ
)
ろしい
魔
(
ま
)
の
支配
(
しはい
)
する
夢
(
ゆめ
)
であつた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
いまや
鉱坑
(
こうこう
)
の中には
絶対
(
ぜったい
)
の
沈黙
(
ちんもく
)
が
支配
(
しはい
)
していた。わたしたちの足もとにある水はごく
静
(
しず
)
かに、さざ波も立てなかった。さらさらいう音もしなかった。鉱坑は水があふれていた。
家なき子:02 (下)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
この
甲府附近
(
こうふふきん
)
に、自分たちが
入
(
い
)
りこんでいることを、まんいち、
躑躅
(
つつじ
)
ヶ
崎
(
さき
)
支配
(
しはい
)
の代官陣屋にでも
密告
(
みっこく
)
されては、それこそ、三方にわかれて行動している
伊那丸
(
いなまる
)
や
党友
(
とうゆう
)
の一大事。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
多
(
おお
)
くの
人々
(
ひとびと
)
は、いろいろの
運命
(
うんめい
)
に
支配
(
しはい
)
されるのでした。だれも、
自分
(
じぶん
)
の
未来
(
みらい
)
についてわからなければ、また、
他人
(
たにん
)
の
生活
(
せいかつ
)
についても、わかるものでありません。
ある冬の晩のこと
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
それは
改
(
あらた
)
まつて
不馴
(
ふなれ
)
な
義理
(
ぎり
)
を
述
(
の
)
べねばならぬといふ
懸念
(
けねん
)
が、
僅
(
わづか
)
ながら
彼等
(
かれら
)
の
心
(
こゝろ
)
を
支配
(
しはい
)
して
居
(
ゐ
)
るからである。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
思ふ道に
迷
(
まよ
)
ふとか云ひて子を
慈
(
いつく
)
しむ親の心は
上
(
かみ
)
將軍より
下
(
しも
)
非人
(
ひにん
)
乞食
(
こじき
)
に至る迄
替
(
かは
)
る事なき
理
(
ことわ
)
りなり其時また上意に芝八山は町奉行の
支配
(
しはい
)
なりとて越前
我意
(
がい
)
に
募
(
つの
)
り吟味を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
知れたことだ!
武田伊那丸
(
たけだいなまる
)
は
留守
(
るす
)
、
小幡民部
(
こばたみんぶ
)
もでていったこの
砦
(
とりで
)
は、もう
空巣同然
(
あきすどうぜん
)
、
入
(
い
)
れ
代
(
かわ
)
ってきょうからは、
大久保石見守
(
おおくぼいわみのかみ
)
さまが
下
(
さが
)
り
藤
(
ふじ
)
の
旗差物
(
はたさしもの
)
と立てかわり、
家康公
(
いえやすこう
)
のご
支配
(
しはい
)
となる。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
彼等
(
かれら
)
は
此
(
この
)
抱合
(
はうがふ
)
の
中
(
うち
)
に、
尋常
(
じんじやう
)
の
夫婦
(
ふうふ
)
に
見出
(
みいだ
)
し
難
(
がた
)
い
親和
(
しんわ
)
と
飽滿
(
はうまん
)
と、それに
伴
(
とも
)
なう
倦怠
(
けんたい
)
とを
兼
(
か
)
ね
具
(
そな
)
へてゐた。さうして
其
(
その
)
倦怠
(
けんたい
)
の
慵
(
ものう
)
い
氣分
(
きぶん
)
に
支配
(
しはい
)
されながら、
自己
(
じこ
)
を
幸福
(
かうふく
)
と
評價
(
ひやうか
)
する
事
(
こと
)
丈
(
だけ
)
は
忘
(
わす
)
れなかつた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
だが、あの
宝石
(
ほうせき
)
のもつ
美
(
うつく
)
しい
色
(
いろ
)
や、
花
(
はな
)
のもついい
香
(
にお
)
いというものは、
神
(
かみ
)
さまにだけ
支配
(
しはい
)
されるものでしょうか? たしかに、
人間
(
にんげん
)
の
心
(
こころ
)
を
喜
(
よろこ
)
ばせるものにちがいありません。
らんの花
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
真夜中
(
まよなか
)
ごろ、
木
(
き
)
は、
頭
(
あたま
)
の
上
(
うえ
)
を、
青
(
あお
)
い
炎
(
ほのお
)
の
尾
(
お
)
をひいて
流
(
なが
)
れる
星
(
ほし
)
を
見
(
み
)
ました。なんとなく、
宇宙
(
うちゅう
)
に
存在
(
そんざい
)
するいっさいのものが、
運命
(
うんめい
)
に
支配
(
しはい
)
され、
流転
(
るてん
)
することを
語
(
かた
)
るごとくに
感
(
かん
)
じたのです。
しんぱくの話
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
支
常用漢字
小5
部首:⽀
4画
配
常用漢字
小3
部首:⾣
10画
“支配”で始まる語句
支配人
支配下
支配内
支配向
支配所
支配權
支配者
支配頭
支配掘家