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足元
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あしもと
ふりがな文庫
“
足元
(
あしもと
)” の例文
かくて我見しに焔の中をゆく多くの靈ありければ、我は彼等を見またわが
足元
(
あしもと
)
をみてたえずわが視力をわかてり 一二四—一二六
神曲:02 浄火
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
『あなたは、こんな
神聖
(
しんせい
)
な
境地
(
ところ
)
で
立派
(
りっぱ
)
な
御修行
(
ごしゅぎょう
)
、
私
(
わたくし
)
などはとても
段違
(
だんちが
)
いで、あなたの
足元
(
あしもと
)
にも
寄
(
よ
)
りつけはしませぬ……。』
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
どやしつけられた、
背中
(
せなか
)
の
痛
(
いた
)
さもけろりと
忘
(
わす
)
れて、
伝吉
(
でんきち
)
は、
元結
(
もとゆい
)
が
輪
(
わ
)
から
抜
(
ぬ
)
けて
足元
(
あしもと
)
へ
散
(
ち
)
らばったのさえ
気付
(
きづ
)
かずに
夢中
(
むちゅう
)
で
長兵衛
(
ちょうべえ
)
の
方
(
ほう
)
へ
膝
(
ひざ
)
をすり
寄
(
よ
)
せた。
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
急ぎて
辿
(
たど
)
るうち
最早
(
もはや
)
全く
暮
(
くれ
)
過
(
すぎ
)
て
足元
(
あしもと
)
さへも
分難
(
わけがた
)
ければ
豫
(
かね
)
て用意の
提灯
(
ちやうちん
)
を取出し火を
點
(
とも
)
いて丁稚音吉に持せ足を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
蓮池
(
れんち
)
を
行
(
ゆ
)
き
過
(
す
)
ぎて、
左
(
ひだり
)
へ
上
(
のぼ
)
る
所
(
ところ
)
は、
夜
(
よる
)
はじめての
宗助
(
そうすけ
)
に
取
(
と
)
つて、
少
(
すこ
)
し
足元
(
あしもと
)
が
滑
(
なめら
)
かに
行
(
い
)
かなかつた。
土
(
つち
)
の
中
(
なか
)
に
根
(
ね
)
を
食
(
く
)
つてゐる
石
(
いし
)
に、一二
度
(
ど
)
下駄
(
げた
)
の
臺
(
だい
)
を
引
(
ひ
)
つ
掛
(
か
)
けた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
▼ もっと見る
うす
氣味
(
きみ
)
わるやにたにたの
笑
(
わら
)
ひ
顏
(
がほ
)
、
坂本
(
さかもと
)
へ
出
(
いで
)
ては
用心
(
ようじん
)
し
給
(
たま
)
へ
千住
(
せんじゆ
)
がへりの
青物車
(
あをものぐるま
)
にお
足元
(
あしもと
)
あぶなし、三
島樣
(
しまさま
)
の
角
(
かど
)
までは
氣違
(
きちが
)
ひ
街道
(
かいだう
)
、
御顏
(
おんかほ
)
のしまり
何
(
いづ
)
れも
緩
(
ゆ
)
るみて
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
死したる人と物いうとは思われずして、悲しく情なくなりたれば
足元
(
あしもと
)
を見てありし間に、男女は再び足早にそこを立ち
退
(
の
)
きて、
小浦
(
おうら
)
へ行く道の
山陰
(
やまかげ
)
を
廻
(
めぐ
)
り見えずなりたり。
遠野物語
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
俊助は目まぐるしい人通りの中に、
足元
(
あしもと
)
の怪しい大井をかばいながら、もう一度こう繰返した。
路上
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
「おい、
寢
(
ね
)
ちやあ
危
(
あぶな
)
いぞ‥‥」と、
私
(
わたし
)
は
度毎
(
たびごと
)
にハラハラして
彼
(
かれ
)
の
脊中
(
せなか
)
を
叩
(
たた
)
き
著
(
つ
)
けた。が、
瞬間
(
しゆんかん
)
にひよいと
氣
(
き
)
が
附
(
つ
)
いて
足元
(
あしもと
)
を
堅
(
かた
)
めるだけで、また
直
(
す
)
ぐにひよろつき
出
(
だ
)
すのであつた。
一兵卒と銃
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
いつの
年
(
とし
)
でしたか
私
(
わたくし
)
の乗りました
車夫
(
くるまや
)
が
足元
(
あしもと
)
へ
搦
(
から
)
み
着
(
つ
)
へた
紙鳶
(
たこ
)
の
糸目
(
いとめ
)
を
丁寧
(
ていねい
)
に直して
遣
(
や
)
りましたから、お
前
(
まい
)
は
子持
(
こもち
)
だねと申しましたら
総領
(
そうりよう
)
が
七
(
なゝ
)
つで男の子が
二人
(
ふたり
)
あると申しました
もゝはがき
(新字旧仮名)
/
斎藤緑雨
(著)
車夫
(
くるまや
)
に
鶴子
(
つるこ
)
を
負
(
おぶ
)
ってもらい、余等は
滑
(
すべ
)
る
足元
(
あしもと
)
に気をつけ/\鉄道線路を踏切って、山田の
畔
(
くろ
)
を
関跡
(
せきあと
)
の方へと上る。道も
狭
(
せ
)
に散るの歌に
因
(
ちな
)
んで、
芳野桜
(
よしのざくら
)
を沢山植えてある。
若木
(
わかき
)
ばかりだ。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
...
和女
(
おまえ
)
が考えても解るだろう、今までのようなお
粥
(
かゆ
)
や
重湯
(
おもゆ
)
を食べさせるのとこんなスープを食べさせるのと
何方
(
どっち
)
が身体にきくだろうか」下女「それはモーお粥なんぞは
足元
(
あしもと
)
へも
追付
(
おっつ
)
きません」
食道楽:冬の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
ふと
足元
(
あしもと
)
を
見
(
み
)
ると、
真下
(
ました
)
の
土間
(
どま
)
に
金魚
(
きんぎよ
)
がひらひらと
群
(
む
)
れて
泳
(
およ
)
ぐ。
十和田湖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
伏したる者あり、頭を上にまたは
蹠
(
あしうら
)
を上にむけて立てる者あり、また弓の如く顏を
足元
(
あしもと
)
に垂れたる者ありき 一三—一五
神曲:01 地獄
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
あのお
爺様
(
じいさま
)
は
昔
(
むかし
)
から
産土神
(
うぶすな
)
のお
神使
(
つかい
)
として、
新
(
あら
)
たに
帰幽
(
きゆう
)
した
者
(
もの
)
を
取扱
(
とりあつか
)
うことにかけてはこの
上
(
うえ
)
もなくお
上手
(
じょうず
)
で、とても
私
(
わたくし
)
などの
足元
(
あしもと
)
にも
及
(
およ
)
ぶことではありませぬ。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
あきれたものだのと
笑
(
わら
)
つてお
前
(
まへ
)
などは
其我
(
そのわが
)
まゝが
通
(
とほ
)
るから
豪勢
(
ごうせい
)
さ、
此身
(
このみ
)
になつては
仕方
(
しかた
)
がないと
團扇
(
うちは
)
を
取
(
と
)
つて
足元
(
あしもと
)
をあふぎながら、
昔
(
むか
)
しは
花
(
はな
)
よの
言
(
い
)
ひなし
可笑
(
をか
)
しく
にごりえ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
思ひ出
憂
(
うき
)
が
積
(
つも
)
りて
若
(
もし
)
や又
煩
(
わづら
)
ひもせば何とせん思へば
貧
(
まづ
)
しく
生
(
うま
)
れ來て何にも知ぬ我が子に迄
倦
(
あか
)
ぬ別れをさするかやと
男
(
をとこ
)
涙
(
なみだ
)
に
足元
(
あしもと
)
も
踉々
(
しどろ
)
蹌々
(
もどろ
)
に定め
兼
(
かね
)
子故に迷ふ
闇
(
やみ
)
の夜に麹町を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
「
危險
(
あぶな
)
う
御座
(
ござ
)
います」と
云
(
い
)
つて
宜道
(
ぎだう
)
は
一足先
(
ひとあしさき
)
へ
暗
(
くら
)
い
石段
(
いしだん
)
を
下
(
お
)
りた。
宗助
(
そうすけ
)
はあとから
續
(
つゞ
)
いた。
町
(
まち
)
と
違
(
ちが
)
つて
夜
(
よる
)
になると
足元
(
あしもと
)
が
惡
(
わる
)
いので、
宜道
(
ぎだう
)
は
提灯
(
ちやうちん
)
を
點
(
つ
)
けて
僅
(
わづか
)
一
丁
(
ちやう
)
許
(
ばかり
)
の
路
(
みち
)
を
照
(
て
)
らした。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
私
(
わたくし
)
の
足元
(
あしもと
)
に
飛
(
と
)
び
来
(
きた
)
り、その
無邪気
(
むじゃき
)
な、
朗
(
ほがら
)
かな
顔
(
かお
)
に
笑
(
え
)
みを
湛
(
たた
)
えて、
下
(
した
)
から
私
(
わたくし
)
を
見上
(
みあ
)
げるのでした。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
入相
(
いりあひ
)
の
鐘
(
かね
)
の
聲
(
こゑ
)
陰
(
いん
)
に
響
(
ひゞ
)
きて
塒
(
ねぐら
)
にいそぐ
友烏
(
ともがらす
)
今宵
(
こよひ
)
の
宿
(
やど
)
りの
侘
(
わび
)
しげなるに
誰
(
た
)
が
空
(
うつ
)
せみの
夢
(
ゆめ
)
の
見初
(
みはじ
)
め、
待合
(
まちあひ
)
の
奧二階
(
おくにかい
)
の
爪彈
(
つめび
)
きの
三下
(
さんさが
)
り
簾
(
すだれ
)
を
洩
(
も
)
るゝ
笑
(
わら
)
ひ
聲
(
ごゑ
)
低
(
ひく
)
く
聞
(
きこ
)
えて
思
(
おも
)
はず
停
(
とま
)
る
行人
(
ゆくひと
)
の
足元
(
あしもと
)
、
狂
(
くる
)
ふ
煩惱
(
ぼんなう
)
の
犬
(
いぬ
)
の
尻尾
(
しつぽ
)
別れ霜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
彼
(
かれ
)
の
足元
(
あしもと
)
には
黒塗
(
くろぬり
)
の
蒔繪
(
まきゑ
)
の
手文庫
(
てぶんこ
)
が
放
(
はふ
)
り
出
(
だ
)
してあつた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
先
(
さき
)
へ
行
(
ゆ
)
きても
有
(
あ
)
るか
無
(
な
)
きか
知
(
し
)
れませねば
何
(
なに
)
にてもよし
此
(
こ
)
の
車
(
くるま
)
お
頼
(
たの
)
みなされてよと
俄
(
にはか
)
に
足元
(
あしもと
)
重
(
おも
)
げになりぬあの
此樣
(
こん
)
な
車
(
くるま
)
にお
乘
(
め
)
しなさるとかあの
此樣
(
こん
)
な
車
(
くるま
)
にと
二度
(
にど
)
三度
(
さんど
)
お
高
(
たか
)
輕
(
かろ
)
く
點頭
(
うなづ
)
きて
詞
(
ことば
)
なし
我
(
わ
)
れも
雪中
(
せつちゆう
)
の
隨行
(
ずゐかう
)
難儀
(
なんぎ
)
の
折
(
をり
)
とて
求
(
もと
)
むるまゝに
言附
(
いひつ
)
くる
那
(
くだん
)
の
車
(
くるま
)
さりとては
不似合
(
ふにあひ
)
なり
錦
(
にしき
)
の
上着
(
うはぎ
)
につゞれの
袴
(
はかま
)
つぎ
合
(
あは
)
したやうなと
心
(
こゝろ
)
を
別れ霜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
足
常用漢字
小1
部首:⾜
7画
元
常用漢字
小2
部首:⼉
4画
“足”で始まる語句
足
足袋
足許
足下
足音
足掻
足駄
足利
足蹴
足跡