くわい)” の例文
新字:
小木せうぼくえだ諸共もろともたほして猛進まうしんするのであるから、如何いかなる險山けんざん深林しんりんくわいしても、まつた進行しんかう停止ていしせらるゝやうなうれひはないのである。
くわいは——會費くわいひ九圓九十九錢きうゑんきうじふきうせんなるに起因きいんする。震災後しんさいご多年たねん中絶ちうぜつしてたのが、頃日このごろ區劃整理くくわくせいりおよばず、工事こうじなしに復興ふくこうした。
九九九会小記 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
その日曜にちえうかれまた安井やすゐふた。それは二人ふたり關係くわんけいしてゐるあるくわいつい用事ようじおこつたためで、をんなとはまつた縁故えんこのない動機どうきから淡泊たんぱく訪問はうもんであつた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
なにがし法學士はふがくし洋行やうかう送別會そうべつくわい芝山内しばさんない紅葉館こうえふくわんひらかれ、くわいさんじたのはの八ごろでもあらうか。其崩そのくづれが七八めい京橋區きやうばしく彌左衞門町やざゑもんちやう同好倶樂部どうかうくらぶ落合おちあつたことがある。
日の出 (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
穰苴じやうしよすでに((君ヲ))し、莊賈さうかやくしていはく、『(六)旦日たんじつ(七)日中につちう軍門ぐんもんくわいせよ』と。穰苴じやうしよせてぐんいたり、(八)へう(九)ろうくだしてつ。
曰ふ、會津藩士あひづはんしは、性直にして用ふ可し、長人ちやうじんの及ぶ所に非ざるなりと。夫れくわいちやうてきなり、かも其の言かくの如し。以て公の事をしよすること皆公平こうへいなるを知るべし。
ロミオ さア、くわいかうとはわるい意味いみでもなからう、が、くのは智慧者ちえしゃ所爲しょゐではない。
其所そこ杉村氏すぎむらし大瀧氏おほたきしともきたくわいせられた。
ところが、今日けふくわい眞面目まじめなんだよ。婦人をんなたちはおしやくたのでもなければ、取卷とりまきでもない、じつ施主せしゆなんだ。」
月夜車 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
大島小學校おほしませうがくかうたものが、いま東京とうきやう三人さんにんます。これがぼく同窓どうさうです。此三人このさんにんあつまるくわい僕等ぼくら同窓會どうさうくわいです。其一人そのひとり三田みた卒業そつげふしていま郵船會社いうせんぐわいしやます。
日の出 (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
けては、うららかなる甲板かんぱんに、帝國軍艦旗ていこくぐんかんき翩飜へんぽんたるをあほては、ならず智勇ちゆう兼備けんびりよう海軍大佐かいぐんたいさあたらしき軍艦ぐんかん」と、あたらしき電光艇でんくわうていとの甲板かんぱんにて、なみへだてゝあひくわい
(二九)くわいおいて、(三〇)桓公くわんこう曹沫さうばつやくそむかんとほつす、管仲くわんちうつてこれしんにす。諸矦しよこうこれつてせいせり。ゆゑいはく、(三一)あたふるのるたるをるはまつりごとたからなり
ときあたかも、きやくくわいしたところ入口いりくち突伏つツぷして下男げなん取次とりつぎを、きやく頭越あたまごしに、はな仰向あふむけて、フンと
画の裡 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
かくて、このくわいまつたをはつたのはよるの十一すぎであつた。櫻木大佐さくらぎたいさは、すでに海底戰鬪艇かいていせんとうてい海上かいじやううかんだので、その甲板かんぱんまもらんがめに、武村兵曹たけむらへいそうをはじめ一隊いつたい水兵すいへい引卒いんそつして艇中ていちうおもむいた。
何處どこかでくわいつかつて、微醉機嫌ほろよひきげんまんちやんは、しからん、軍令ぐんれい忘却ばうきやくして
九九九会小記 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
うまし、かるたくわいいそわかむねは、駒下駄こまげた撒水まきみづすべる。こひうたおもふにつけ、夕暮ゆふぐれ線路せんろさへ丸木橋まるきばし心地こゝちやすらむ。まつらす電車でんしやかぜに、春着はるぎそで引合ひきあはごころ風情ふぜいなり。
婦人十一題 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
宗室そうしつくわいして、長夜ちやうやえんるにあたりては、金瓶きんべい銀榼ぎんかふ百餘ひやくよつらね、瑪瑙めなう酒盞しゆさん水晶すゐしやうはち瑠璃るりわん琥珀こはくさら、いづれもこうなる中國ちうごくいまかつてこれあらず、みな西域せいゐきよりもたらところ
唐模様 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
すなはち、一錢銅貨いつせんどうくわ五十餘枚ごじふよまいを、ざらりと一側ひとかはならびに、ほそい、あをい、ちひさい蝦蟇口がまぐち用意よういして、小口こぐちから、「さあ、さあ、お剩錢つりを。」——これは、以來いらい、九九九くわい常備じやうび共通きようつうつて
九九九会小記 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
そのすもゝはなはなすもゝころ二階にかい一室いつしつ四疊半よでふはんだから、せまえんにも、段子はしごうへだんにまで居餘ゐあまつて、わたしたち八人はちにん先生せんせいはせて九人くにん一夕いつせき俳句はいくくわいのあつたとききようじようじて、先生せんせい
春着 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)