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四
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よ
ふりがな文庫
“
四
(
よ
)” の例文
なぜなら
机
(
つくえ
)
の
四
(
よ
)
つ
角
(
かど
)
は、
小刀
(
こがたな
)
かなにかで、
不格好
(
ぶかっこう
)
に
削
(
けず
)
り
落
(
お
)
とされて
円
(
まる
)
くされ、そして、
面
(
かお
)
には、
縦横
(
じゅうおう
)
に
傷
(
きず
)
がついていたのであります。
春さきの古物店
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
あるいはその手の指の先に(ニコティンは太い第二指の爪を何と云う
黄色
(
きいろ
)
に染めていたであろう!)
四
(
よ
)
つ
折
(
おり
)
に折られた十円札が一枚
十円札
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
雅楽所を出る時は、それがほんのつけたりになってしまった。自分はいよいよ彼に別れる
間際
(
まぎわ
)
になって、始めて
四
(
よ
)
つ
角
(
かど
)
の
隅
(
すみ
)
に立った。
行人
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
例のその日は
四
(
よ
)
たび
廻
(
めぐ
)
りて今日しも
来
(
きた
)
りぬ。晴れたりし空は午後より曇りて
少
(
すこし
)
く
吹出
(
ふきい
)
でたる風のいと寒く、
凡
(
ただ
)
ならず
冷
(
ひ
)
ゆる日なり。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
中庭の
四
(
よ
)
つ
目
(
め
)
垣
(
がき
)
のばらにからみ、それからさらにつるを延ばして手近なさんごの木を侵略し、いつのまにかとうとう樹冠の全部を占領した。
からすうりの花と蛾
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
▼ もっと見る
彼女は、驚嘆したであろう客の、
四
(
よ
)
つぶの眼の玉を充分に引きよせておいて、やおら身じろぎをした。立上って、
挨拶
(
あいさつ
)
をしようとするのだ。
江木欣々女史
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
水層はいよいよ高く、
四
(
よ
)
ツ
目
(
め
)
より
太平町
(
たいへいちょう
)
に至る十五間幅の道路は、深さ五尺に近く、濁流奔放舟をもって渡るも困難を感ずるくらいである。
水害雑録
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
で、
搦
(
から
)
み
合
(
あ
)
つた
四
(
よ
)
つの
袖
(
そで
)
から、
萌黄
(
もえぎ
)
と
其
(
そ
)
の
紫
(
むらさき
)
とが
彩
(
いろ
)
を
分
(
わ
)
けて、
八
(
や
)
ツにはら/\と
亂
(
みだ
)
れながら、しつとりと
縺
(
もつ
)
れ
合
(
あ
)
つて、
棲
(
つま
)
紅
(
くれなゐ
)
に
亂
(
みだ
)
れし
姿
(
すがた
)
。……
魔法罎
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
又
緑赤色
(
りよくせきしよく
)
をして南天の葉を
四
(
よ
)
枚横に並べた様な擬態を現して居るクロマリイ
等
(
とう
)
は
此
(
この
)
通信を書く時の記憶に鮮かに残つて居る。
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
例えば
稚
(
わか
)
くして山に
紛
(
まぎ
)
れ入った姉弟が、そのころの
紋様
(
もんよう
)
ある
四
(
よ
)
つ
身
(
み
)
の衣を着て、ふと親の家に還ってきたようなものである。
山の人生
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
「あ、やッと帰ってきた!」思わず涼み台を離れると、トンと
店
(
みせ
)
さきへ
駕尻
(
かごじり
)
が下り、
垂
(
た
)
れを揃えた三挺の
四
(
よ
)
ツ
手
(
で
)
の
裡
(
うち
)
から
鳴門秘帖:01 上方の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
こう
言
(
い
)
って、たぬきの
四
(
よ
)
つ
足
(
あし
)
をしばって、うちへかついで
帰
(
かえ
)
りました。そして
天井
(
てんじょう
)
のはりにぶら
下
(
さ
)
げて、おばあさんに
かちかち山
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
安政
(
あんせい
)
の
末年
(
まつねん
)
、一人の
若武士
(
わかざむらい
)
が品川から
高輪
(
たかなわ
)
の
海端
(
うみばた
)
を通る。夜は
四
(
よ
)
つ過ぎ、
他
(
ほか
)
に人通りは無い。
芝
(
しば
)
の
田町
(
たまち
)
の方から
人魂
(
ひとだま
)
のやうな火が
宙
(
ちゅう
)
を
迷
(
まよ
)
うて来る。
雨夜の怪談
(新字旧仮名)
/
岡本綺堂
(著)
麹町
四
(
よ
)
ツ
谷
(
や
)
見附
(
みつけ
)
内に開設せられ、西岡未亡人がその学校の校長に推されているというようなことなども段々知らされた。
夢は呼び交す:――黙子覚書――
(新字新仮名)
/
蒲原有明
(著)
「バスに乗って行こ」いうて
四
(
よ
)
つ
橋
(
ばし
)
の停留場い出て、そいから阪神で家い帰るまで、夫は不機嫌に黙ってしもて、何いうても
生
(
なま
)
返事しかせえしません。
卍
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
菖蒲畑の側にある木戸から、
地境
(
じざかい
)
にある井戸まで、低い
四
(
よ
)
つ
目垣
(
めがき
)
に
美男葛
(
びなんかずら
)
が冬枯もしないで茂っていました。
鴎外の思い出
(新字新仮名)
/
小金井喜美子
(著)
おつぎは
足速
(
あしばや
)
に
臺地
(
だいち
)
の
畑
(
はたけ
)
から
蜀黍
(
もろこし
)
の
葉
(
は
)
のざわつく
小徑
(
こみち
)
を
低地
(
ていち
)
の
畑
(
はたけ
)
へおりて
漸
(
やうや
)
くのことで
鬼怒川
(
きぬがは
)
の
土手
(
どて
)
へ
出
(
で
)
た。おつぎは
四
(
よ
)
つ
偃
(
ばひ
)
に
成
(
な
)
つて
芝
(
しば
)
に
捉
(
つかま
)
りながら
登
(
のぼ
)
つた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
距離
僅
(
わずか
)
に一間ばかりなれど千里を行くの思ひして、容易には思ひ立たれず。やがて思ひ立つて身を起し
辛
(
かろ
)
うじて
四
(
よ
)
つ
這
(
ば
)
ひになる。されど左の足は痛みて動かず。
明治卅三年十月十五日記事
(新字旧仮名)
/
正岡子規
(著)
「運転手、三十番街を左に曲れ。
真直
(
まっすぐ
)
走ると殺されちまうぞ」僕は
圧
(
お
)
しつけるように命令した。車はもう三十番街に来ていたので、
四
(
よ
)
つ
角
(
かど
)
を急角度に旋回した。
人造人間殺害事件
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
近づくものは
一人
(
ひとり
)
残らずその美しい
四
(
よ
)
つ
手網
(
であみ
)
にからめ取った。葉子の心は知らず知らず残忍になっていた。
或る女:1(前編)
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
「八日。(五月。)晴。今夜姫路鳥取行乗船。但安石同伴夜四つ時前
四
(
よ
)
つ
樋
(
ひ
)
より
竹忠船
(
たけちゆうふね
)
へ乗込。直出帆。」
伊沢蘭軒
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
その指をかぞへるに「一イ二ウ三イ」とやらず「
一
(
ひ
)
に
二
(
ふ
)
に
三
(
み
)
に
四
(
よ
)
に」とゆくのも、へんに可笑しかつた。
初代桂春団治研究
(新字旧仮名)
/
正岡容
(著)
愚僧は地上に落ち候まゝ、
殆
(
ほとん
)
ど気絶も致さむばかりにて、
漸
(
ようや
)
く
起直
(
おきなお
)
り候ものゝ、烈しく腰を打ち、その上片足を
挫
(
くじ
)
き、
四
(
よ
)
ツ
這
(
ばい
)
になりて人知れず
寝所
(
しんじょ
)
へ戻り候仕末。
榎物語
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
その創業わずかに五、六年に過ぎざれども、すでにその通用の政体をなせば、たとい政府の力をもって前の
四
(
よ
)
ツ
手
(
で
)
駕籠
(
かご
)
に復古せんとするも、決してよくすべからず。
学者安心論
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
男の子はじぶんのお家の、
四
(
よ
)
つ足の白い、栗の皮のような赤い色の牛のことを話しました。女の子は、そこいらになっているりんごを一つもいで、二人で食べました。
岡の家
(新字新仮名)
/
鈴木三重吉
(著)
ひどく赤い眼と
怖
(
こわ
)
い顔をして、ジェリー・クランチャーは、動物園の
四
(
よ
)
つ
足
(
あし
)
連中のように食事を前にして唸りながら、朝食を食べるというよりも噛みちらかしていた。
二都物語:01 上巻
(新字新仮名)
/
チャールズ・ディケンズ
(著)
危ねえよ、どいたどいた、と云うどなり声でわれに返ると、右の脇をすれすれに、
四
(
よ
)
つ
手
(
で
)
駕籠
(
かご
)
が走りぬけてゆき、そこが
蔵前
(
くらまえ
)
の通りであることに、おみきは気がついた。
枡落し
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
大きな星一ツに小さいのが
三
(
み
)
ツ
四
(
よ
)
ツきらきらとして、
周囲
(
まわり
)
には何か黒いものが
矗々
(
すっく
)
と立っている。これは即ち
山査子
(
さんざし
)
の灌木。俺は灌木の中に居るのだ。さてこそ置去り……
四日間
(新字新仮名)
/
フセヴォロド・ミハイロヴィチ・ガールシン
(著)
みんなはあつけにとられてがや/\
家
(
うち
)
に帰つて見ましたら、粟はちやんと納屋に戻つてゐました。そこでみんなは、笑つて粟もちをこしらへて、
四
(
よ
)
つの森に持つて行きました。
狼森と笊森、盗森
(新字旧仮名)
/
宮沢賢治
(著)
「易とは、これ、八卦屋の漢語だ。唐では、八卦見のことを、易家というな。八卦屋が、二つに分れると、
四
(
よ
)
い
屋
(
や
)
になって、四い屋と、八卦屋とが合併すると、ハッケヨイヤ」
南国太平記
(新字新仮名)
/
直木三十五
(著)
時
(
とき
)
は
今
(
いま
)
何時
(
なんどき
)
にか、あれ、
空
(
そら
)
に
聞
(
きこ
)
ゆるは
上野
(
うへの
)
の
鐘
(
かね
)
ならん、
二
(
ふた
)
つ
三
(
み
)
つ
四
(
よ
)
つ、
八時
(
はちじ
)
か、
否
(
いな
)
、
九時
(
くじ
)
になりけり、さても
遲
(
おそ
)
くおはします
事
(
こと
)
かな、いつも
九時
(
くじ
)
のかねは
膳
(
ぜん
)
の
上
(
うへ
)
にて
聞
(
き
)
き
給
(
たま
)
ふを
軒もる月
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
雨でも降るとスッカリ雨戸を
閉切
(
しめき
)
ツて親子
四
(
よ
)
人
微暗
(
ほのぐら
)
い
裡
(
なか
)
に何がなしモゾクサしていじけ込むてゐる。天気の好い日でも格子戸の方の雨戸だけは
閉切
(
しめき
)
ツて、臺所口から出入してゐる。
昔の女
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
一
(
ひ
)
い、
二
(
ふ
)
う、
三
(
み
)
い、
四
(
よ
)
お、
五
(
い
)
つ、
六
(
む
)
う、
七
(
なな
)
、
八
(
や
)
あ、
九
(
ここ
)
、
十
(
とを
)
、十一、十二……十三……
落葉日記(三場)
(新字旧仮名)
/
岸田国士
(著)
私はまた、この本所の万屋で
小豆
(
あずき
)
屋善兵衛というやつ、それがじつは、赤浪の化けたのだと聞かされたことがあります。たしか、かんざし
四
(
よ
)
五郎とか、五五郎とか——しかし、
埓
(
らち
)
もない。
口笛を吹く武士
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
だれでもよいから
幇間
(
たいこもち
)
をひとり呼べというご注文だとか申しましてな、こちらの
四
(
よ
)
ツ
菱屋
(
びしや
)
さまからてまえのところにお座敷をかけてくださいましたんで、なんの気もなく伺いましたら、今
右門捕物帖:15 京人形大尽
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
一休
(
いっきゅう
)
さんは さいごんじで
四
(
よ
)
ねんかん。みっちり しゅぎょう しました。
一休さん
(新字新仮名)
/
五十公野清一
(著)
お町は其の様子を知って居りますから、
暮方
(
くれがた
)
になると段々胸が
塞
(
ふさが
)
りまして、はら/\致し、文治郎の側に附いて居りました。
四
(
よ
)
つを打つと只今の十時でございますから、
何所
(
どこ
)
でも
退
(
ひ
)
けます。
業平文治漂流奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
雪の側はいわゆる御花畑で、
四
(
よ
)
ツ
葉
(
ば
)
塩釜
(
しおがま
)
、
白山一華
(
はくさんいちげ
)
、
小岩鏡
(
こいわかがみ
)
などが多い。
白峰山脈縦断記
(新字新仮名)
/
小島烏水
(著)
行き止まりもあり、袋庭もあり、まっくらな曲がり
角
(
かど
)
もあり、多くの道が交錯してる不安な
四
(
よ
)
つ
辻
(
つじ
)
もある。ジャン・ヴァルジャンは今、それらの四つ辻のうち最も危険なものに立ち止まっていた。
レ・ミゼラブル:08 第五部 ジャン・ヴァルジャン
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
つきて見む
一
(
ひ
)
二
(
ふ
)
三
(
み
)
四
(
よ
)
五
(
い
)
六
(
む
)
七
(
な
)
八
(
や
)
九
(
ここ
)
の
十
(
とを
)
手もて数へてこれの手鞠を
黒檜
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
四
(
よ
)
すぢの
路
(
みち
)
の三すぢへと吹きゆく風の
一握の砂
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
四
(
よ
)
ツ
目
(
め
)
垣
(
がき
)
の外を通りかかると
少女病
(新字新仮名)
/
田山花袋
(著)
「ナニ、
四
(
よ
)
ツ
谷
(
や
)
鳶
(
とんび
)
だって——」
大菩薩峠:36 新月の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
三
(
み
)
つ
四
(
よ
)
つ
慾
(
よく
)
には
限
(
かぎ
)
りなく
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
四
(
よ
)
つになる子の
守
(
もり
)
をしぬ。
晶子詩篇全集
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
一
(
ひ
)
イ、
二
(
ふ
)
ウ、
三
(
み
)
イ、
四
(
よ
)
ウ
赤い旗
(旧字旧仮名)
/
槙本楠郎
(著)
四
(
よ
)
や
桜さく島:春のかはたれ
(新字旧仮名)
/
竹久夢二
(著)
そうして急に思い立ったように姉の
宅
(
うち
)
へ出掛けた。姉の宅は
四
(
よ
)
ッ
谷
(
や
)
の
津
(
つ
)
の
守坂
(
かみざか
)
の横で、大通りから一町ばかり奥へ引込んだ所にあった。
道草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
「ああ、
朝
(
あさ
)
のうちから
通
(
とお
)
るにちがいない。しかし、この
四
(
よ
)
つ
街道
(
かいどう
)
でよくみんなが
道
(
みち
)
をまちがえるのだ。
知
(
し
)
らぬ
人
(
ひと
)
は
困
(
こま
)
るだろう。」
石をのせた車
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
尤
(
もつと
)
も僕等が何かの
拍子
(
ひやうし
)
に
四
(
よ
)
つ
這
(
ば
)
ひになつて見たいやうに、
未
(
いま
)
だ生まれざる大詩人も何かの
拍子
(
ひやうし
)
に短歌の形式を用ふる気もちになるかも知れぬ。
又一説?
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
四
常用漢字
小1
部首:⼞
5画
“四”を含む語句
四方
四時
四辺
四歳
四人
四十
四肢
四囲
四周
四這
四邊
四角
四月
四十雀
四馬路
四六時中
四箇
四阿
四足
四方八方
...