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利益
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りえき
ふりがな文庫
“
利益
(
りえき
)” の例文
「なるほどそういう場合には、わたしたちで
利益
(
りえき
)
を分けるのだね。ところで、ひとつ、きばってさしあたり三十フラン分けてあげようよ」
家なき子:01 (上)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
それは
私
(
わたし
)
の
権内
(
けんない
)
に
無
(
な
)
いことなのです。まあ、
考
(
かんが
)
えて
御覧
(
ごらん
)
なさい、
私
(
わたし
)
が
仮
(
かり
)
に
貴方
(
あなた
)
をここから
出
(
だし
)
たとして、どんな
利益
(
りえき
)
がありますか。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
うっかり首を横にふられるとたいへんだから、
充分
(
じゅうぶん
)
利益
(
りえき
)
を説きつくしてから正三君の意向をたずねようと思っていたのである。
苦心の学友
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
その
鰹船
(
かつをぶね
)
が
一
(
ひと
)
つ
宛
(
づゝ
)
此
(
この
)
器械
(
きかい
)
を
具
(
そな
)
へ
付
(
つ
)
ける
樣
(
やう
)
になつたら、
莫大
(
ばくだい
)
な
利益
(
りえき
)
だつて
云
(
い
)
ふんで、
此頃
(
このごろ
)
は
夢中
(
むちゆう
)
になつて
其方
(
そのはう
)
ばつかりに
掛
(
かゝ
)
つてゐる
樣
(
やう
)
ですよ。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
若
(
も
)
し
其時
(
そのとき
)
『
日本帝國
(
にほんていこく
)
』から
何程
(
なにほど
)
の
利益
(
りえき
)
と
保護
(
ほご
)
とを
受
(
う
)
けてゐるのかと
問
(
と
)
はれたら、
返事
(
へんじ
)
には
當惑
(
たうわく
)
するほどのミジメな
貧乏生活
(
びんばふせいくわつ
)
を
送
(
おく
)
つてゐた
癖
(
くせ
)
に。
桜と狆と愛国心:コスモポリタンの心理
(旧字旧仮名)
/
堺利彦
(著)
▼ もっと見る
やがて
冬
(
ふゆ
)
が
去
(
さ
)
って、また
春
(
はる
)
となりました。ちょうどそのころ、この二つの
国
(
くに
)
は、なにかの
利益
(
りえき
)
問題
(
もんだい
)
から、
戦争
(
せんそう
)
を
始
(
はじ
)
めました。
野ばら
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
外国人も貿易の一点に
注意
(
ちゅうい
)
することと
為
(
な
)
りたれども、彼等の
見
(
み
)
るところはただこれ一個の
貿易国
(
ぼうえきこく
)
として単にその
利益
(
りえき
)
を利せんとしたるに
過
(
す
)
ぎず。
瘠我慢の説:04 瘠我慢の説に対する評論について
(新字新仮名)
/
石河幹明
(著)
彼等
(
かれら
)
の
白
(
しろ
)
い
手拭
(
てぬぐひ
)
が
聚
(
あつま
)
つて
遙
(
はるか
)
に
人
(
ひと
)
の
目
(
め
)
を
惹
(
ひ
)
く
外
(
ほか
)
師匠
(
ししやう
)
の
家
(
うち
)
に
格別
(
かくべつ
)
の
利益
(
りえき
)
もなく
彼等
(
かれら
)
自分等
(
じぶんら
)
のみが一
日
(
にち
)
を
樂
(
たのし
)
く
暮
(
くら
)
し
得
(
う
)
るのである。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
火山地方
(
かざんちほう
)
の
地下熱
(
ちかねつ
)
の
利用
(
りよう
)
などもあることだから、
使
(
つか
)
ひ
樣
(
よう
)
によつては
人生
(
じんせい
)
に
利益
(
りえき
)
を
與
(
あた
)
へる
時代
(
じだい
)
もやがて
到着
(
とうちやく
)
するであらう。
火山の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
たしかに、
湖
(
みずうみ
)
を
干
(
ほ
)
して、
畑
(
はたけ
)
や
牧場
(
ぼくじょう
)
にするのは、
利益
(
りえき
)
のある、いい
計画
(
けいかく
)
にちがいないわ。でも、トーケルン湖でない、ほかの湖だっていいわけだわ。
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
斯
(
か
)
う
云
(
い
)
ふことが
明
(
あきらか
)
に
認
(
みと
)
められるのであつて、それを
整理
(
せいり
)
することは、
國
(
くに
)
の
利益
(
りえき
)
からして
當然
(
たうぜん
)
の
義
(
ぎ
)
と
考
(
かんが
)
へるのである。
金解禁前後の経済事情
(旧字旧仮名)
/
井上準之助
(著)
便利
(
べんり
)
あり、
利益
(
りえき
)
ある
方面
(
はうめん
)
に
向
(
むか
)
つて
脱出
(
ぬけだ
)
した
跡
(
あと
)
には、
此
(
この
)
地
(
ち
)
のかゝる
俤
(
おもかげ
)
が、
空蝉
(
うつせみ
)
になり
脱殼
(
ぬけがら
)
になつて
了
(
しま
)
ふのである。
三尺角
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
後
(
のち
)
或
(
ある
)
書
(
しよ
)
に
感冐
(
かんばう
)
を
豫防
(
よばう
)
するに
冷水浴
(
れいすゐよく
)
の
非常
(
ひじやう
)
に
利益
(
りえき
)
ある
由
(
よし
)
を
見
(
み
)
、
再
(
ふたゝ
)
び
冷水浴
(
れいすゐよく
)
を
行
(
おこな
)
ひ、
春夏
(
しゆんか
)
の
候
(
こう
)
は
能
(
よ
)
く
繼續
(
けいぞく
)
するを
得
(
え
)
しも、
寒冷
(
かんれい
)
の
頃
(
ころ
)
となりては
何時
(
いつ
)
となく
怠
(
おこた
)
るに
至
(
いた
)
り
命の鍛錬
(旧字旧仮名)
/
関寛
(著)
さうすれば
自然
(
しぜん
)
あの
方
(
かた
)
のお
名前
(
なまへ
)
にも
傷
(
きず
)
のつくことでございますから、
船
(
ふね
)
にお
乗
(
の
)
りになるまで、
我慢
(
がまん
)
してゐた
方
(
はう
)
が、
双方
(
さうはう
)
の
利益
(
りえき
)
だらうと、
兄
(
あに
)
もさう
申
(
まう
)
しますものですから。
彼女の周囲
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
それらの財宝は、すべて、日本の教育復興のために使用されることになり、戸倉老人や少年探偵団、さてはまた、秋吉警部たちは、それから一銭の
利益
(
りえき
)
も
得
(
う
)
ることはなかった。
少年探偵長
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
詰
(
つま
)
る
所
(
ところ
)
は
大紛爭
(
だいもんちやく
)
を
引起
(
ひきをこ
)
して、
其間
(
そのあひだ
)
に
多少
(
たせう
)
の
利益
(
りえき
)
を
占
(
し
)
めんと
企
(
くわだ
)
てゝ
居
(
を
)
る、
實
(
じつ
)
に
其
(
その
)
狡猾
(
かうくわつ
)
なる
事
(
こと
)
言語
(
げんご
)
に
絶
(
ぜつ
)
する
程
(
ほど
)
だから、
今
(
いま
)
櫻木大佐
(
さくらぎたいさ
)
は
公明正大
(
こうめいせいだい
)
に
此
(
この
)
島
(
しま
)
を
發見
(
はつけん
)
し、
名
(
なづ
)
けて
朝日島
(
あさひとう
)
と
呼
(
よ
)
び
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
その
保安林
(
ほあんりん
)
だけでは、そこから
流
(
なが
)
れ
出
(
だ
)
す
河川
(
かせん
)
の
流域一帶
(
りゆういきいつたい
)
の
人々
(
ひと/″\
)
が
利益
(
りえき
)
をうけるといふのみで、これだけではまだ
完全
(
かんぜん
)
に
一國民全體
(
いつこくみんぜんたい
)
が
森林
(
しんりん
)
を
利用
(
りよう
)
してゐるとはいへませんでしたが
森林と樹木と動物
(旧字旧仮名)
/
本多静六
(著)
ねえ、私達は
潔
(
いさぎよ
)
くその恩を被ようではありませんか! さうして愛を
豐
(
ゆた
)
かに持つことに
努
(
つと
)
め、それをすべてに
捧
(
さゝ
)
げることに、決して自分の
利益
(
りえき
)
を考へないやうにと
心掛
(
こゝろが
)
けませう。
冬を迎へようとして
(旧字旧仮名)
/
水野仙子
(著)
私にどんなに
利益
(
りえき
)
になつたことだらう? さうだ、ちやうど「安樂すぎる椅子」にじつと腰かけて
飽々
(
あき/\
)
してゐる人に、遠くまで散歩させると同じ程のいゝことをしてくれたのだ。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
陰陽
(
いんよう
)
表裏
(
ひょうり
)
共に自家の
利益
(
りえき
)
栄誉
(
えいよ
)
を主張してほとんど至らざるところなく、そのこれを主張することいよいよ盛なる者に附するに
忠君
(
ちゅうくん
)
愛国
(
あいこく
)
等の名を以てして、国民最上の美徳と称するこそ不思議なれ。
瘠我慢の説:02 瘠我慢の説
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
これはそのじぶん
秩序
(
ちつじょ
)
もなく、わたしの心にはいっては来たが、いつまでも消えることはなかった。それはわたしに
利益
(
りえき
)
を
残
(
のこ
)
した。いいところだけが残った。
家なき子:02 (下)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
安之助
(
やすのすけ
)
は
當分
(
たうぶん
)
の
間
(
あひだ
)
、
僅
(
わづ
)
かな
月給
(
げつきふ
)
と、
此
(
この
)
五千
圓
(
ゑん
)
に
對
(
たい
)
する
利益
(
りえき
)
配當
(
はいたう
)
とで
暮
(
く
)
らさなければならないのださうである。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
すなわち彼等は長州が
勝
(
か
)
つも徳川が
負
(
ま
)
くるも
毫
(
ごう
)
も心に
関
(
かん
)
せず、心に関するところはただ
利益
(
りえき
)
の一点にして
瘠我慢の説:04 瘠我慢の説に対する評論について
(新字新仮名)
/
石河幹明
(著)
本來
(
ほんらい
)
なら
其
(
そ
)
の
席
(
せき
)
で、
工學士
(
こうがくし
)
が
話
(
はな
)
した
或種
(
あるしゆ
)
の
講述
(
かうじゆつ
)
を、こゝに
筆記
(
ひつき
)
でもした
方
(
はう
)
が、
讀
(
よ
)
まるゝ
方々
(
かた/″\
)
の
利益
(
りえき
)
なのであらうけれども、それは
殊更
(
ことさら
)
に
御海容
(
ごかいよう
)
を
願
(
ねが
)
ふとして
置
(
お
)
く。
人魚の祠
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
『
同郷
(
どうきやう
)
』『
同藩
(
どうはん
)
』といふ
事
(
こと
)
から
何等
(
なんら
)
の
利益
(
りえき
)
も
保護
(
ほご
)
も
受
(
う
)
けなくなると
共
(
とも
)
に、
日本國内
(
にほんこくない
)
に
於
(
お
)
ける
私
(
わたし
)
のコスモポリタニズムはいよ/\
徹底
(
てつてい
)
してゐたが、
世界列國
(
せかいれつこく
)
といふものに
對
(
たい
)
しては
桜と狆と愛国心:コスモポリタンの心理
(旧字旧仮名)
/
堺利彦
(著)
飛行機
(
ひこうき
)
ができて、一
日
(
にち
)
に、千
里
(
り
)
も二千
里
(
り
)
も、
飛
(
と
)
ぶようになったって、それが
俺
(
おれ
)
たちに、なんの
利益
(
りえき
)
にもなるのでない。この
船
(
ふね
)
でも、
新
(
あたら
)
しかった
昔
(
むかし
)
は
威張
(
いば
)
って、
大
(
おお
)
きな
港々
(
みなとみなと
)
へいったものさ。
船の破片に残る話
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
爲替
(
かはせ
)
の
急激
(
きふげき
)
なる
低落
(
ていらく
)
も
無
(
な
)
くすることが
出來
(
でき
)
ると
云
(
い
)
ふことになるのであるから、
在外正貨
(
ざいぐわいせいくわ
)
の
補充
(
ほじう
)
を
圖
(
はか
)
ると
云
(
い
)
ふことは、
左樣
(
さやう
)
な
意味
(
いみ
)
に
於
(
おい
)
て
經濟界
(
けいざいかい
)
に
非常
(
ひじやう
)
な
利益
(
りえき
)
を
與
(
あた
)
へる、と
斯
(
か
)
う
考
(
かんが
)
へたのである。
金解禁前後の経済事情
(旧字旧仮名)
/
井上準之助
(著)
すなわち彼等の
目的
(
もくてき
)
は
時機
(
じき
)
に投じて
恩威
(
おんい
)
並
(
なら
)
び
施
(
ほどこ
)
し、
飽
(
あ
)
くまでも自国の
利益
(
りえき
)
を
張
(
は
)
らんとしたるその中には、公使始めこれに
附随
(
ふずい
)
する
一類
(
いちるい
)
の
輩
(
はい
)
にも種々の
人物
(
じんぶつ
)
ありて
瘠我慢の説:04 瘠我慢の説に対する評論について
(新字新仮名)
/
石河幹明
(著)
こうなるとヴィタリスの手ほどきをしてくれた
利益
(
りえき
)
がむだにはならなかった。わたしはねながらそれを
独
(
ひと
)
り
言
(
ごと
)
に言って、かれのことをありがたく思い出していた。
家なき子:02 (下)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
莫大
(
ばくだい
)
な
利益
(
りえき
)
は
有難
(
ありがた
)
いが、さう
凝
(
こ
)
つて
身體
(
からだ
)
でも
惡
(
わる
)
くしちや
詰
(
つま
)
らないぢやないかつて、
此間
(
このあひだ
)
も
笑
(
わら
)
つた
位
(
くらゐ
)
で
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
それがために、
甲
(
こう
)
の百
姓
(
しょう
)
は、どれだけ
利益
(
りえき
)
を
得
(
え
)
ていたかわかりません。
駄馬と百姓
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
わたしたちはそこでかれの
手伝
(
てつだ
)
いをしてやろうということになった。
一座
(
いちざ
)
ができて、わたしたち五人の間に
利益
(
りえき
)
を分けることになった。そのうえカピにもいくらかやることにした。
家なき子:02 (下)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
わたしには
背
(
せい
)
の高いという
利益
(
りえき
)
もないし、あのりっぱなしらが頭も持たなかった。
家なき子:01 (上)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
“利益”の解説
利潤
利益(りえき)とは、よい効果を得ること。また、儲けを得ること。利得とも。この項目では会計および法律における意味について説明する。
利益を得るための活動を「」という(例:営利事業)。
(出典:Wikipedia)
利
常用漢字
小4
部首:⼑
7画
益
常用漢字
小5
部首:⽫
10画
“利益”で始まる語句
利益交換
利益配当
利益平等