“催促:さいそく” の例文
“催促:さいそく”を含む作品の著者(上位)作品数
野村胡堂11
吉川英治9
海野十三8
小川未明5
夏目漱石4
“催促:さいそく”を含む作品のジャンル比率
文学 > 日本文学 > 小説 物語1.3%
文学 > 日本文学 > 小説 物語(児童)1.1%
文学 > 日本文学 > 評論 エッセイ 随筆0.2%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
兎角とかくくれさへすれば大事だいじにしてかうからとそれそれのつくやう催促さいそくして
十三夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
治修はるながはややにがにがしげに、不相変あいかわらずちょっと口をつぐんだ三右衛門の話を催促さいそくした。
三右衛門の罪 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
あなたも借金の催促さいそくをする前に、あなたの知つてゐる芥川龍之介は本ものかどうか、確かめたらよいだらうと云つてやつた。
偽者二題 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
「ところで、お六から借りた金のことだが、——何時借りて、どんな催促さいそくをされて、いくら拂つて、殘つてゐるのはいくらだ」
「あんな野郎だ、晝飯の催促さいそくをしたつて、今日はろくな干物もねえよ。ところであの娘はどうしたえ、首尾よく住みつきさうか」
銭形平次捕物控:239 群盗 (旧字旧仮名) / 野村胡堂(著)
彼等は胃の命令と、ちょうの法律と、皮膚ひふの要求と、舌頭の指揮と、生殖器の催促さいそくの外、何のしばらるゝ処がない。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
つゞけて催促さいそくしたらなんとか返事へんじぐらゐよこすだらうと思つたが、すこしもごたへがない。
ハガキ運動 (旧字旧仮名) / 堺利彦(著)
さけつてい』と三月兎ぐわつうさぎ催促さいそくがましい口調くてうひました。
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
さきに、吉野朝廷からの、ご催促さいそくに接したとき、彼は密使の江戸忠重ただしげに託して、大意、こういう御返書をさしあげてある——
私本太平記:13 黒白帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「借りる時は見せるもんですか。尤も、うるさく催促さいそくに來た時チラチラさせましたが、相手は一向驚かねえ」
ひやかしたが、元来ぐわんらい衣裳鞄いしやうかばん催促さいそくではない、ホツキがひ見舞みまひたのだから
十和田湖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
これが以前だったら、女先生は見舞いを催促さいそくしたといわれるところだったろう。行きすぎると子どもたちが笑いだし、その中の男の子が、
二十四の瞳 (新字新仮名) / 壺井栄(著)
無慈悲むじひな家主はこわい顔をして、荒々あらあらしくおこって家賃の催促さいそくをしました。
神様の布団 (新字新仮名) / 下村千秋(著)
ぢつとにしみてもつかはねば、とつちやん脊中せなかあらつておれと太吉たきち無心むしん催促さいそくする
にごりえ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
ようやく仙人になりかけたところを、誰か来て羽衣はごろもを帰せ帰せと催促さいそくするような気がする。
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「おかあさん、はやいにいきましょう。」と、りょうちゃんは催促さいそくしました。
少年の日二景 (新字新仮名) / 小川未明(著)
「お天気てんきになりしだい、わたし催促さいそくにいってきますから、明日あした、もう一にちだけ我慢がまんをしてくださいね。」
風雨の晩の小僧さん (新字新仮名) / 小川未明(著)
「面白い。やりたまえ。君が満足するものが出来るまで、僕も、催促さいそくせずに待つことにしよう」
金魚撩乱 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
「これこれ、新七何をいっているのだ。誰もかような所で破れよろい催促さいそくはしておらん」
黒田如水 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
愚老ぐらうへおはなしとは。』と、玄竹げんちくはまた催促さいそくするやうにつた。
死刑 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
つきの貸金かしきん催促さいそくといひ、『御返事ごへんじつてります』とひ、面白おもしろはなしだね。
ハガキ運動 (旧字旧仮名) / 堺利彦(著)
これは勝家が、玄蕃にむかい、急速に引き取れと、矢の催促さいそくをなしているものと思われる。
新書太閤記:09 第九分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
昨夜ゆふべ娘のお美乃を小石川の叔母のところへやつたのも日濟しの拂ひが溜つて、お六に目の玉の飛び出るやうに催促さいそくを受け、思案に餘つての工面だ。
「光秀。——桑名くわな滝川一益たきがわかずますより、頻々ひんぴん、援軍の催促さいそくである。そちも、出向いて、ひと手勲てがらいたして来い」
新書太閤記:03 第三分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
わが輩も返事にきゅう躊躇ちゅうちょしていると、三銭切手きってを封入せる以上返事をうながす権利があると催促さいそくされたことも一、二度でない。
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
さて軍勢を催促さいそくして鳴海なるみまで出ると、秀吉の使が来て、光秀の死を告げた。
佐橋甚五郎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
「丹波屋の隱居が天狗に貸しでもあつて、あんまりしつこく催促さいそくしたんだらう」
仕事の仕上げは、催促さいそく頻繁ひんぱんかたほど早く間に合わせる様です。
その挙動は、主人をして退引のっぴきさせぬ手詰てづめ催促さいそくに見えます。
大菩薩峠:13 如法闇夜の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
田鍋課長は、先刻せんこくとすっかり立場をかえ、臼井の語るのを催促さいそくした。
鞄らしくない鞄 (新字新仮名) / 海野十三(著)
母は、子供をでも、すかすように、なまめいた口調で、三度みたび催促さいそくした。
真珠夫人 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
学校へ行ってたぬき催促さいそくすると、あしたぐらい出すでしょうと云う。
坊っちゃん (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
——官兵衛、何とかもうおとす工夫はないのか——という催促さいそくなのだ。
黒田如水 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
それで催促さいそくにゆくと、期限の前日までに渡してやろうという話だった。
疑問の金塊 (新字新仮名) / 海野十三(著)
「ようしか」とおにが催促さいそくする、「もうようし」と合図あいずする。
花をうめる (新字新仮名) / 新美南吉(著)
でも、二度平次に催促さいそくされると、藝人らしく、はつきり見得を切つて、
節季はむろんまるで毎日のことで、醤油屋しょうゆや、油屋、八百屋やおや鰯屋いわしや乾物屋かんぶつや、炭屋、米屋、家主その他、いずれも厳しい催促さいそくだった。
夫婦善哉 (新字新仮名) / 織田作之助(著)
「はっはっはっ。もういいから、早く係員に催促さいそくをしてきてくれ」
空中漂流一週間 (新字新仮名) / 海野十三(著)
おくさまは、また、してやったものは、あたえるつもりでいましたから、催促さいそくは、もとより、ってこなくとも、べつににも、とめていませんでした。
奥さまと女乞食 (新字新仮名) / 小川未明(著)
ゴンゴラ総指揮官は、博士に催促さいそくされて、床に膝をつき、博士の右足をつかんで、えいと引いた。すると、すぽんと音がして、博士の右脚が、太腿ふともものあたりから抜けた⁉
原稿催促さいそくに千万の苦労を懸けた林誠君の辛抱強さとがなかりせば
『地球盗難』の作者の言葉 (新字新仮名) / 海野十三(著)
あきれた野郎だ、俺のところへ、女房の催促さいそくに來たのか」
あらゆるはずかしめと、猛烈な催促さいそくが、彼を責め立てたが、
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
博士は、ナプキンを胸にさし込みながら、食事の催促さいそくをした。
「そういえば、食後には、催促さいそくされてもふしぎにだれも理屈を言いだすものがなかったね。ひる間の意気込いきごみとはまるでちがっているんで、あの時はぼくも意外だったよ。」
次郎物語:05 第五部 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
お美代はじれったくなって、もう一度、下から催促さいそくをした。
地球盗難 (新字新仮名) / 海野十三(著)
もつと、もつと、とうた催促さいそくしてるのです。
ふるさと (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
うも再々さいさいしにあずかり、是非ぜひくわしい通信つうしんをと、つづけざまにお催促さいそくけましては、ツイその熱心ねっしんにほだされて
「コラ! 早く判じ当てんか。」と殿様は催促さいそくしました。
とんまの六兵衛 (新字新仮名) / 下村千秋(著)
「おばさん、まだかい。」と、催促さいそくをしたのであります。
お化けとまちがえた話 (新字新仮名) / 小川未明(著)
「行くのは当り前さ。君が行け行けと催促さいそくするからさ」
二百十日 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
『……わかりました。じゃあ、お父さんが今夜、むごい催促さいそくをしたので、それで新さんも、怒ったんですか。かんにんして下さい。お父さんはまだ、私とあなたの仲を知らないのですから』
鍋島甲斐守 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
郷里の伯母などに催促さいそくされ、またこの三周忌さえすましておくと当分厄介はないと思い、勇気を出して帰ることにしたのだが、そんな場合のことでいっそう新聞のことが業腹でならなかった。
死児を産む (新字新仮名) / 葛西善蔵(著)
これは催促さいそくして日記を見るにくはない。
趣味の遺伝 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
そのうちに、皇子おうじのほうからは、たびたび催促さいそくがあって、そのうえに、たくさんの金銀きんぎん宝石ほうせきるいくるまんで、おひめさまにおくられました。
赤い姫と黒い皇子 (新字新仮名) / 小川未明(著)
貸したお金の催促さいそくに来ておりますのさ。
鳴門秘帖:02 江戸の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
と、二度も使いを飛ばして、催促さいそくした。
新書太閤記:11 第十一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
私は、待切れなくって、催促さいそくをした。
地球要塞 (新字新仮名) / 海野十三(著)
百姓ひゃくしょうはおかあさんにこういわれると、よけいどくになって、いつまでもぐずぐずかえりかねていましたが、おかあさんに催促さいそくされて、すごすごとかえって行きました。
姨捨山 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
ようや寝床ねどこはなれたとおもえば、モーすぐこのようなきびしい修行しゅぎょうのお催促さいそくで、そのときわたくし随分ずいぶんつらいことだ、とおもいました。
彼は、決してそいつを催促さいそくしない。
にんじん (新字新仮名) / ジュール・ルナール(著)
「さあ、おまんまだえ」うたさわぎもんで一どうくちからにはか催促さいそくた。女房等にようばうらみな給仕きふじをした。うち女房にようばう
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
これは幾通りにも考へられますが、一番通俗な解釋は、騷ぎの大きくなる前に、兄を殺してくすねて置いた金を持出させ、火の付くやうに催促さいそくされて居る借金の一と口だけでも、まぬかれようと言ふのでせう。
お買いなさいと催促さいそくをする。
坊っちゃん (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
飯島がまた原案を催促さいそくした。
次郎物語:05 第五部 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
「何て、縁儀えんぎの悪いこっちゃ、一と晩に二人も怪我をしやがって! 貴様ら、横着をして兵タイのいるいい道を選って行っとるんだろう。この荷物は急ぐんだぞ。これ、こんな催促さいそくの手紙が来とるんだぞ!」
国境 (新字新仮名) / 黒島伝治(著)
「さらば、催促さいそくをやれ」
新書太閤記:03 第三分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
と口々に催促さいそくをした。
白髪小僧 (新字新仮名) / 夢野久作杉山萠円(著)
平次は催促さいそくしました。
と、催促さいそくした。
新書太閤記:10 第十分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
この金は、父のバアナム老が管理していたので、結婚後数日て、アリスは家父に手紙を書いて、ただちに全部送金するように頼んでやったが、いくら待っても送ってよこさないので、十一月二十二日に、ふたたび催促さいそくの手紙を出した。
浴槽の花嫁 (新字新仮名) / 牧逸馬(著)
でもその時私は、そんな事とは氣が附きません。約束の年季を一年も過ぎ、古河の母からは催促さいそくで、近頃年を取つて、めつきり弱つたから、早く歸つて顏を見せてくれと言はれる度に、私は暇も金も下さらない主人をうらみました。
私はガランとした室に一人残って悲みと寂しさに胸を噛まれる気持で冷めたくなった盃をめていたところへ、電報! と言う声が聞えて、寺のお婆さんが取次いで持ってきてくれたが、原稿催促さいそくの電報だろうと手に取ってみると、差出人が妻の名だったので
父の出郷 (新字新仮名) / 葛西善蔵(著)
三日みつかあひだ城内じやうないりでございまして、やうや歸宅きたくいたしますと町方まちかた病家びやうかから、見舞みまひ催促さいそくるやうで、其處そこをどうにかけてまゐりました。
死刑 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
「困つたことに、小間物屋の市之助、仕入れの金に困つた上、昔の借金を催促さいそくされて、柳町の金六郎といふ、名題の因業いんごふな金貸しから、十兩といふ金を借りた。暮までには働いて返すつもりで居たが、津志田家ではその證文を金六郎から買ひ取つて、火のつくやうな催促だ」
あんな惡黨はないよ。昔は二本差だつたか知らぬが、強慾で恥知らずで、全く人面獸心とはあの男のことだ。拙者火急のことで切米手形を抵當に僅か五十兩の金を借りると、期限前から催促さいそくだ。五日か七日約束の日に遲れると、恐れながらと、その切米手形を持込んで龍の口へ訴へ出る野郎だ。
「腹も立たないが、お前のわからずやにも困る……どうすればいいというんだ? もともと女房にされないのは得心ずくじゃないか? 得心ずくじゃないか? そんなら何が不足だ? 何が不足だよ?」トさながら返答を催促さいそくするように、グッと「アクーリナ」の顔を覗きこんで、そして指の股をひろげて手をさしだした。
あいびき (新字新仮名) / イワン・ツルゲーネフ(著)
勘次かんじ唐鍬たうぐはつて自分じぶん活力くわつりよく恢復くわいふくたやうに、それからまたにち仕事しごとおこたれば身内みうちがみり/\してなんだからぬが仕事しごと催促さいそくされてらぬやうな心持こゝろもちがした。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)