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ふりがな文庫
“
野郎
(
やらう
)” の例文
「
此
(
こ
)
の
野郎
(
やらう
)
こんな
忙
(
せは
)
しい
時
(
とき
)
に
轉
(
ころ
)
がり
込
(
こ
)
みやがつてくたばる
積
(
つもり
)
でもあんべえ」と
卯平
(
うへい
)
は
平生
(
へいぜい
)
になく
恁
(
こ
)
んなことをいつた。
勘次
(
かんじ
)
は
後
(
あと
)
で
獨
(
ひと
)
り
泣
(
な
)
いた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
藤本
(
ふぢもと
)
は
來年
(
らいねん
)
學校
(
がくかう
)
を
卒業
(
そつげう
)
してから
行
(
ゆ
)
くのだと
聞
(
き
)
いたが、
何
(
ど
)
うして
其樣
(
そんな
)
に
早
(
はや
)
く
成
(
な
)
つたらう、
爲樣
(
しやう
)
のない
野郎
(
やらう
)
だと
舌打
(
したうち
)
しながら
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
そこで、とかく
弱蟲
(
よわむし
)
の
女子
(
をなご
)
ばかりが
玩弄
(
かま
)
はれまするとけつかる。いや、
俺
(
おれ
)
は、
野郎
(
やらう
)
をば
抛
(
はふ
)
り
出
(
だ
)
し、
女郎
(
めらう
)
をば
制裁
(
かま
)
はう。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
「えゝ
些
(
ち
)
と
物數奇
(
ものずき
)
過
(
す
)
ぎますね、
蒙古刀
(
もうこたう
)
は」と
答
(
こた
)
へた。「
所
(
ところ
)
が
弟
(
おとゝ
)
の
野郎
(
やらう
)
そんな
玩具
(
おもちや
)
を
持
(
も
)
つて
來
(
き
)
ては、
兄貴
(
あにき
)
を
籠絡
(
ろうらく
)
する
積
(
つもり
)
だから
困
(
こま
)
りものぢやありませんか」
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
碎
(
くだ
)
いて
言
(
い
)
へば、
夜逃
(
よにげ
)
は
得手
(
えて
)
でも、
朝旅
(
あさたび
)
の
出來
(
でき
)
ない
野郎
(
やらう
)
である。あけ
方
(
がた
)
の
三時
(
さんじ
)
に
起
(
お
)
きて、たきたての
御飯
(
ごはん
)
を
掻込
(
かつこ
)
んで、
四時
(
よじ
)
に
東京驛
(
とうきやうえき
)
などとは
思
(
おも
)
ひも
寄
(
よ
)
らない。
雨ふり
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
▼ もっと見る
其上
(
そのうへ
)
に
腹
(
はら
)
を
立
(
た
)
つと
直
(
す
)
ぐに、
此
(
こ
)
の
野郎
(
やらう
)
、
此
(
こ
)
の
大馬鹿
(
おほばか
)
と
惡體
(
あくたい
)
が
初
(
はじ
)
まるので、
是等
(
これら
)
は
大地主
(
おほぢぬし
)
の
癖
(
くせ
)
であるが、
餘
(
あま
)
り
感心
(
かんしん
)
した
風
(
ふう
)
では
無
(
な
)
い、とドクトルも
思
(
おも
)
ふたのであつた。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
「おや、こいつはもう咲いてゐらあ。この………
何
(
なん
)
と云つたつけ、
団扇
(
うちは
)
の画の中にゐる花の
野郎
(
やらう
)
は。」
O君の新秋
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
『
野郎
(
やらう
)
、
俺
(
おれ
)
が
今
(
いま
)
投
(
な
)
げたお
賽錢
(
さいせん
)
を
踏
(
ふ
)
めアがツて、
太
(
ふて
)
え
奴
(
やつ
)
だ。ぶン
毆
(
なぐ
)
るから
然
(
さ
)
う
思
(
おも
)
へツ』と
呼
(
よば
)
はる。
探検実記 地中の秘密:29 お穴様の探検
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
野郎
(
やらう
)
気
(
き
)
がついたな、
鉄砲
(
てつぱう
)
で
射殺
(
ぶちころ
)
してしまふ。これを聞いていよ/\
驚
(
おどろ
)
き
雪
(
ゆき
)
の
中
(
なか
)
を
逃
(
に
)
げたがあとからおくまは
火縄筒
(
ひなはづゝ
)
を持つて追つて来ます。旅の人はうしろをふり向くとチラ/\火が見える。
鰍沢雪の夜噺(小室山の御封、玉子酒、熊の膏薬)
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
打ても
差止
(
さしとめ
)
置
(
おか
)
ねば町法が立ざるなりと
烈
(
はげ
)
しき言葉に
彌々
(
いよ/\
)
恐れ
昨夜
(
ゆうべ
)
は昨夜女郎にふられ今朝は今朝とて此災難斯まで
運
(
うん
)
の
惡
(
わる
)
くなる者か夫に付ても
吉
(
きち
)
の
野郎
(
やらう
)
は昨夜も一人
持囃
(
もてはや
)
され今朝も先へ拔て歸り
仕合者
(
しあはせもの
)
よと
呟
(
つぶや
)
き/\自身番屋へ上り
込
(
こみ
)
檢使
(
けんし
)
の
出張
(
でばる
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
「なあにたえしたこつちやねえが、
盲目
(
めくら
)
の
野郎
(
やらう
)
げ
嫁
(
よめ
)
世話
(
せわ
)
されるもんだからどうしたもんだんべかと
思
(
おも
)
つてよ」
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
乙樂人 はッつけ
野郎
(
やらう
)
め!……さ、
奧
(
おく
)
へ
往
(
い
)
て、
會葬者
(
くわいさうじゃ
)
の
來
(
く
)
るまで
待
(
ま
)
ってゐて
食事
(
もてなし
)
にありつかう。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
田越
(
たごえ
)
の
蘆間
(
あしま
)
の
星
(
ほし
)
の
空
(
そら
)
、
池田
(
いけだ
)
の
里
(
さと
)
の
小雨
(
こさめ
)
の
螢
(
ほたる
)
、いづれも
名所
(
めいしよ
)
に
數
(
かぞ
)
へなん。
魚
(
さかな
)
は
小鰺
(
こあぢ
)
最
(
もつと
)
も
佳
(
よ
)
し、
野郎
(
やらう
)
の
口
(
くち
)
よりをかしいが、
南瓜
(
かぼちや
)
の
味
(
あぢ
)
拔群
(
ばつぐん
)
也
(
なり
)
。
近頃
(
ちかごろ
)
土地
(
とち
)
の
名物
(
めいぶつ
)
に
浪子饅頭
(
なみこまんぢう
)
と
云
(
い
)
ふものあり。
松翠深く蒼浪遥けき逗子より
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
彼奴
(
あいつ
)
も
泣
(
な
)
いて
口惜
(
くや
)
しがつた、
己
(
お
)
れは
聞
(
き
)
いてさへ
口惜
(
くや
)
しい、お
前
(
まへ
)
の
顏
(
かほ
)
へ
長吉
(
ちようきち
)
め
草履
(
ざうり
)
を
投
(
な
)
げたと
言
(
い
)
ふでは
無
(
な
)
いか、
彼
(
あ
)
の
野郎
(
やらう
)
亂暴
(
らんぼう
)
にもほどがある、だけれど
美登利
(
みどり
)
さん
堪忍
(
かんにん
)
してお
呉
(
く
)
れよ
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
「
畜生
(
ちきしやう
)
だからあゝだ
野郎
(
やらう
)
は、
畜生
(
ちきしやう
)
とおんなじだから」
爺
(
ぢい
)
さんは
小
(
ちひ
)
さな
頭
(
あたま
)
の
濕
(
うるほ
)
ひを
又
(
また
)
すつと
手拭
(
てぬぐひ
)
でふいた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
やがて
着流
(
きなが
)
し
懷手
(
ふところで
)
にて、
冷
(
つめた
)
さうな
縁側
(
えんがは
)
に
立顯
(
たちあらは
)
れ、
莞爾
(
につこ
)
として
曰
(
いは
)
く、
何處
(
どこ
)
へ。あゝ
北八
(
きたはち
)
の
野郎
(
やらう
)
とそこいらまで。まあ、お
入
(
はひ
)
り。いづれ、と
言
(
い
)
つて
分
(
わか
)
れ、
大乘寺
(
だいじようじ
)
の
坂
(
さか
)
を
上
(
のぼ
)
り、
駒込
(
こまごめ
)
に
出
(
い
)
づ。
弥次行
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
構
(
かま
)
ふ
事
(
こと
)
はない
呼出
(
よびだ
)
してお
遣
(
や
)
り、
私
(
わた
)
しのなぞといつたら
野郎
(
やらう
)
が
根
(
ね
)
から
心替
(
こゝろがは
)
りがして
顏
(
かほ
)
を
見
(
み
)
てさへ
逃
(
に
)
げ
出
(
だ
)
すのだから
仕方
(
しかた
)
がない、どうで
諦
(
あきら
)
め
物
(
もの
)
で
別口
(
べつくち
)
へかゝるのだがお
前
(
まへ
)
のは
夫
(
そ
)
れとは
違
(
ちが
)
ふ
にごりえ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
何
(
なん
)
と、おらが
曳
(
ひ
)
いて
行
(
い
)
つた
馬
(
うま
)
を
見
(
み
)
さしつたらう、それで、
孤家
(
ひとつや
)
で
来
(
き
)
さつしやる
山路
(
やまみち
)
で
富山
(
とやま
)
の
反魂丹売
(
はんごんたんうり
)
に
逢
(
あ
)
はしつたといふではないか、それ
見
(
み
)
さつせい、
彼
(
あ
)
の
助倍
(
すけべい
)
野郎
(
やらう
)
、
疾
(
とう
)
に
馬
(
うま
)
になつて
高野聖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
表
(
おもて
)
の
鹽物
(
しほもの
)
やが
野郎
(
やらう
)
と一
處
(
しよ
)
に、
蜆
(
しゞみ
)
を
買
(
か
)
ひ
出
(
だ
)
しては
足
(
あし
)
の
及
(
およ
)
ぶだけ
擔
(
かつ
)
ぎ
廻
(
まわ
)
り、
野郎
(
やらう
)
が八
錢
(
せん
)
うれば十
錢
(
せん
)
の
商
(
あきなひ
)
ひは
必
(
かな
)
らずある、一つは
天道
(
てんたう
)
さまが
奴
(
やつこ
)
の
孝行
(
かう/\
)
を
見徹
(
みとほ
)
してか、
兎
(
と
)
なり
角
(
かく
)
なり
藥代
(
くすりだい
)
は三が
働
(
はたら
)
き
大つごもり
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
然
(
さ
)
りながら、
然
(
さ
)
りながら、
同一
(
おなじ
)
く
子持
(
こもち
)
でこれが
又
(
また
)
、
野郎
(
やらう
)
が
膝
(
ひざ
)
にぞ
抱
(
だ
)
いたりける。
弥次行
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
長吉
(
ちやうきち
)
の
野郎
(
やらう
)
片腕
(
かたうで
)
がなくなる
物
(
もの
)
と
言
(
い
)
ふに、
何故
(
なぜ
)
どうして
片腕
(
かたうで
)
がなくなるのだ。
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
何の用意もなくおいしよ、よし来たと身がるに敷居を飛こゆる時、この二タ
股
(
また
)
野郎
(
やらう
)
覚悟をしろ、横町の
面
(
つら
)
よごしめ
唯
(
ただ
)
は置かぬ、誰れだと思ふ長吉だ
生
(
なま
)
ふざけた真似をして後悔するなと
頬骨
(
ほうぼね
)
一
撃
(
うち
)
たけくらべ
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
「
驢馬
(
ろば
)
の
代
(
かは
)
りはおもしろい。
何
(
ど
)
うだ。
野郎
(
やらう
)
、
麥
(
むぎ
)
を
搗
(
つ
)
くか。」
麦搗
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
此樣
(
こん
)
な
野郎
(
やらう
)
が
糸織
(
いとおり
)
ぞろへを
被
(
かぶ
)
つた
處
(
ところ
)
がをかしくも
無
(
な
)
いけれどもと
淋
(
さび
)
しさうな
笑顏
(
ゑがほ
)
をすれば、そんなら
吉
(
きつ
)
ちやんお
前
(
まへ
)
が
出世
(
しゆつせ
)
の
時
(
とき
)
は
私
(
わたし
)
にもしてお
呉
(
く
)
れか、
其約束
(
そのやくそく
)
も
極
(
き
)
めて
置
(
お
)
きたいねと
微笑
(
ほゝゑ
)
んで
言
(
い
)
へば
わかれ道
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
「や、
撲
(
くらは
)
すのは
止
(
や
)
めろ、
杖
(
つゑ
)
が
汚
(
よご
)
れる、
野郎
(
やらう
)
褌
(
ふんどし
)
が
薄汚
(
うすぎたな
)
い。」
麦搗
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
“野郎”の意味
《名詞》
野 郎(やろう)
前髪を剃り落とした少年
野郎歌舞伎の役者
野郎帽子の略
野郎頭の略
(出典:Wiktionary)
“野郎”の解説
野郎(やろう)とは、成人男性を指す言葉。江戸時代では前髪を落として月代を剃った男性を指した。のちにこの言葉は男性を侮蔑する場合に使用されるようになる(対語は「女郎(めろう)」)。
(出典:Wikipedia)
野
常用漢字
小2
部首:⾥
11画
郎
常用漢字
中学
部首:⾢
9画
“野郎”で始まる語句
野郎奴
野郎頭
野郎児
野郎姿
野郎額
野郎帽子