“夜逃”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
よにげ71.4%
よに28.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
くだいてへば、夜逃よにげ得手えてでも、朝旅あさたび出來できない野郎やらうである。あけがた三時さんじきて、たきたての御飯ごはん掻込かつこんで、四時よじ東京驛とうきやうえきなどとはおもひもらない。
雨ふり (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
枳園は阿部家をわれて、祖母、母、妻かつ、生れて三歳のせがれ養真の四人を伴って夜逃よにげをしたのである。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
だれがすともなく、としったねずみたちのあいだにはこのはなしがまとまって、みんなはあわてて夜逃よにげのしたくにかかりました。
猫の草紙 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
そこで、母と小林とはこっそり相談をしたのであろう、ある夜私達は家財道具のありったけをてんでに背負って夜逃よにげをした。落ちついたさきは、ずっと場末ばすえ木賃宿きちんやどだった。