“貰:もら” の例文
“貰:もら”を含む作品の著者(上位)作品数
宮沢賢治31
岡本かの子28
夏目漱石26
泉鏡花20
森鴎外18
“貰:もら”を含む作品のジャンル比率
芸術・美術 > 演劇 > 大衆演芸29.0%
文学 > 日本文学 > 小説 物語9.8%
文学 > 日本文学 > 小説 物語(児童)7.7%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
「そんな事は、おゆうさんにでも聞いておもらいなさい」お島は憎さげにことばを返したまま、またくるりと後向になった。
あらくれ (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
如何どうでしょう、以上ザッと話しました僕の今日までの生涯の経過を考がえて見て、僕の心持になってもらいたいものです。
運命論者 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
堀に依頼して毎月まいげつ父からけてもらうようにしたのも、実は必要以外にこんな魂胆が潜んでいたからでもあった。
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
僕たちは中央の大きいテエブルのまわりにすわって、その美しい青年から原稿用紙を三枚ずつもらい、筆記にとりかかった。
正義と微笑 (新字新仮名) / 太宰治(著)
そのころには船会社で資産を作った養家からもらった株券なども多少残っていて、かなり派手に札びらを切ることもできたのだが
縮図 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
「来月になると、休暇をもらって田舎へ行って来るよ。親爺は田舎へ帰って来いと言うんだけれど、僕もそんな気はしないね。」
縮図 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
彼等かれら婚姻こんいんには屹度きつときまつたためし饂飩うどんもらひにたのである。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
「栗まで持って来たのか。こんなにもらうわけにはいかない。今度何か山へ持って行って置いて来よう。一番着物がよかろうな」
祭の晩 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
つて、おゆうさんのうちからも、つきたての燒米やきごめをよく祖父おぢいさんのところへもらひました。
ふるさと (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
「いや、ぜひこの老人と一緒に死んでもらいたい。……それとも、君は、あの麻袋に詰められて海ン中へ叩き込まれたいのかい」
怪奇人造島 (新字新仮名) / 寺島柾史(著)
跡は降ッた、つるぎの雨が。草はもらッた、赤絵具を。さみしそうに生まれ出る新月の影。くやしそうに吹く野の夕風。
武蔵野 (新字新仮名) / 山田美妙(著)
かえって自分は針鼠のように居竦いすくまっている年頃である慧鶴は春、清水へ行き、そこの禅叢の衆寮へ入れてもらって
宝永噴火 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
知人しつたひとなら菓子位くわしぐらい子供こどもにくれるに不思議ふしぎもなく、もらふたとてなにるい
にごりえ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
秀雄ちゃんは早速お医者さんに来てもらいましたら大腸加答児カタルだそうで昨日あたりからやっとくなって来ました。
細雪:01 上巻 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
人に親切にされたり、人から物をもらったりすると、その返礼にカラダを与えずにいられぬような気持になってしまうのだった。
私は海をだきしめていたい (新字新仮名) / 坂口安吾(著)
「アコン。旦那に言って家鴨ば飼ってもらいなさらんか。家鴨の卵は鶏のとはくらべものにならんほど、大きかですど――」
南方郵信 (新字新仮名) / 中村地平(著)
あすこのかかあは子種をよそからもらってでもいるんだろうと農場の若い者などが寄ると戯談じょうだんを言い合った。
カインの末裔 (新字新仮名) / 有島武郎(著)
その度に自分がもらった菓子かし、果物など、食べたりをしてそでに忍ばせ、姫にそっと持って行ってやります。
鯉魚 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
遠慮えんりょなく、乗せてもらうと、目貫めぬきの通りにドライブしながら、ぼくの胸にさした日の丸のバッジを見詰みつ
オリンポスの果実 (新字新仮名) / 田中英光(著)
横浜おきで歓迎船が見えだしてから、ぼくはあわてて、あなたの写真を内田さんと一緒にらせてもらいました。
オリンポスの果実 (新字新仮名) / 田中英光(著)
一年ぐらい暇を貰って遊んで来てはどうですとうながして見たら、そりゃ無論やってもらえる、けれどもそれは好まない。
ケーベル先生 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
当時私の月々叔父からもらっていた金は、あなたが今、お父さんから送ってもらう学資に比べるとはるかに少ないものでした。
こころ (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
健三からもらった小遣のうちいて、こういう贈り物をしなければ気の済まない姉の心持が、彼には理解出来なかった。
道草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
岸本が訪ねて行こうとする仏蘭西人は巴里の国立図書館の書記で、彼はその人のお母さんから英語で書いた招きの手紙をもらった。
新生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
「若いときはしました。しかし、今の家内をもらってから、福沢宗ふくざわしゅうになりましてね、堅蔵かたぞうですよ」
渾沌未分 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
どういう世界の中にこれ等の雑草が顔を出して、中には極く小さなつぼみの支度をしているか、それも君に聞いてもらいたい。
千曲川のスケッチ (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
「あの人もう私をすっかり他人行儀の敬語を使ってるくらいよ。――私に千円くれたの。私もらって来たわ。秘密にしてね。」
仮装人物 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
如何どうかするとその時でも諸藩の大名がそのヅーフを一部写してもらいたいと云う注文を申込もうしこんで来たことがある。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
即ち、今日はこれで済ましておれても、明日の仕事となればまたまたその親方にまわしてもらわねばならぬ破目に陥るからである。
石狩川 (新字新仮名) / 本庄陸男(著)
より江はさびしいので、兄さんが大事にしているハモウニカを借してもらって、一人で出鱈目でたらめに吹いて遊びました。
(新字新仮名) / 林芙美子(著)
松崎は鮎釣あゆつりが好きだつたところからそれをかこつけに同業の伯父おじから紹介状をもらつて河内屋に泊り込んでゐた。
(新字旧仮名) / 岡本かの子(著)
それかとって、結婚のため、半月以上も、勤先を欠勤している彼には休暇をもらう口実などは、何も残っていなかった。
真珠夫人 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
可哀かわいそうに! この子家鴨こあひるがどうしておよめさんをもらことなどかんがえていたでしょう。
イヤ、もらう気はしない、先妻が死んで日柄ひがらが経たないうちに、どんな美人があるからッて後妻を貰う気になれるかい
二葉亭余談 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
ええれったいと罪のなき髪をきむしり、一文もらいに乞食が来ても甲張り声にむご謝絶ことわりなどしけるが
五重塔 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
そのため再び芹沢〓介せりざわけいすけ君の手をわずらわして、すべてを描き改めてもらわねばなりませんでした。
手仕事の日本 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
だから素人を山へいれるのはよほど高い代価をもらわなければ引合ひきあわないといいます。松茸ばかりでありません。
食道楽:冬の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
明日あすの競技につかう銃はここへもらってきてあるから、これから諸君しょくんとともに、この銃の研究にゆきたいと思う。
国際射的大競技 (新字新仮名) / 小酒井不木(著)
「熱は大してないねんな。―――ま、こじらすと悪いよってに臥てなさい。兎に角櫛田くしださんにもらおう」
細雪:01 上巻 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
広い古典の世界に遊び、我々の遠い祖先達の苦闘の跡や遺品に接し、日本の深さに幾分なりともふれてもらえれば幸いである。
大和古寺風物誌 (新字新仮名) / 亀井勝一郎(著)
ここで私は、私自身の経歴を説明して置く必要がありますが、私は当時月給百五十円をもらっている、或る電気会社の技師でした。
痴人の愛 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
そうしてその見識は母に見せて喜こんでもらえるどころか、彼女とはまるでかけ離れた縁のないものなのだから、母も心細いだろう。
彼岸過迄 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
私は思い切って奥さんにお嬢さんをもらい受ける話をして見ようかという決心をした事がそれまでに何度となくありました。
こころ (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
彼は世帯を持つ時の用意に、このふくを自分の父からもらって、大得意で自分のへやへ持って来て見せたのである。
行人 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
臨時工などはブツ/\云いながらも、それをしなかったりすると、後で本工に直してもらえないかも知れないと云うので、居残った。
党生活者 (新字新仮名) / 小林多喜二(著)
伊藤のいるパラシュートでは、六時まで居残りのときは「弁当代を出してもらわなければ、どうもならん」と、云っている。
党生活者 (新字新仮名) / 小林多喜二(著)
すると、道補の実弟に、奥州金華山きんかざんの住職をしている人があって、是非私をもらいたいといい込んで来ました。
去る八日、校長より学生として他の見習いの生徒と共に受け入れられ、今はキャプももらい受け、真の看護婦になりました。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
時代じだいがあるんですか。えらいものを買ひ込んだもんだね。かへりに一本いつぽんもらつてかう」
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
A・B・C・C(原子爆弾影響研究所)で診察してもらうと、皮膚の一部を切とって、研究のため、本国へ送られたというのである。
永遠のみどり (新字新仮名) / 原民喜(著)
「どうも仕様が有りませんから、母親おふくろにはもうすこし国に居てもらッて、私はまた官員の口でも探そうかと思います」
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
「変装して行ってもらひたいな。一寸ちょっと売薬商人がいゝだらう。あの千金丹の洋傘かうもりがさがあったはずだね。」
税務署長の冒険 (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
東組与力朝岡助之丞すけのじようと西組与力近藤三右衛門とが応接して、大筒おほづゝを用意してもらひたいと云つた。
大塩平八郎 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
その番にあたった賢い若者が王の理髪に上る時、母の乳と麦粉で作った餅を母にもらって持ち行き王にたてまつる。
「さあ、これで儂の『消身法しょうしんほう』の実験は終ったのだ。約束どおり、その金環きんかんを返してもらおう」
見えざる敵 (新字新仮名) / 海野十三(著)
「やあ皆さん、お待たせしました。やっと一部だけ見つけてきましたよ。文芸部長の書類籠の中にあったやつをもらってきたんです」
人造人間事件 (新字新仮名) / 海野十三(著)
袋の中には雷からもらつた稲妻と、木精こだまの国で手に入れた、とほし見の出来る千里眼のお水とがはいつてゐました。
虹猫の大女退治 (新字旧仮名) / 宮原晃一郎(著)
手筈てはずみなんだ、のこるは貴僧こなたおこなうてもら神聖しんせいしきばかり。
ただ一事加えたいのは、父が此処に開業している間に、診察の謝礼に賀茂真淵書入かものまぶちかきいれの『古今集』をもらった。
三筋町界隈 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
「まだ/\。」と、返事したとき、ふと手にさはつたのは、豆和尚さんからもらつた大般若だいはんにやのお守札でした。
豆小僧の冒険 (新字旧仮名) / 宮原晃一郎(著)
「何の用事もありませんが、そんなら立派な人の紹介状でももらって上りましょう、」とブッキラ棒に答えてツウと帰った。
鴎外博士の追憶 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
ところがチベットではこんな物をもらったところで私の方では動かす所がないからどうか持って帰って貰いたいという始末。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
千歳は、この姉が、自分に出来ないことはいつも妹にしてもらい、それによって様子の脈をひく性分であることも充分承知していた。
呼ばれし乙女 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
なんでもあの人があの役所に勤めているもんだから、芝居へ買われる時に、あの人に贔屓ひいきをしてもらおうと思うのらしいわ。
別段通知の手紙はもらっていないけれど、そうして、突然原稿を送って来る例は、これまでにしても、よくあることだった。
人間椅子 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
津村は、二階の物置きをさがしたらあるだろうと云うその琴を見せてもらうために、畑へ出ていた由松の帰りを待った。
吉野葛 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
もっともこの頃は時々会社を休んでいるから、もしも会社に居なかった場合は直ぐ大森へ電報を打ってもらいたいこと。
痴人の愛 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
お島はその時、もらの小娘を手かけにおぶって、裏の山畑をぶらぶらしながら、道端の花をんでやったりしていた。
あらくれ (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
少年は銭も受取らなかった。銭はもらったこともあるが大概たいがい忘れて紛失ふんしつするのでりたらしい。
みちのく (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
余は大連で見物すべき満鉄の事業その他を、ここで河村さんと股野に、ひょうのような形にこしらえてもらった。
満韓ところどころ (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
茶屋の男に開けてもらった戸の隙間すきまから中をのぞいた彼は、おいでおいでをして百合子を廊下へ呼び出した。
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
叔母さんにもらった仲の町の江戸絵を、葛籠つづらから出して頬杖ほおづえいて見るようなもんだと思って。
吉原新話 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
浅草紙、やす石鹸やす玩具おもちゃなど持て来るほンの申訳もうしわけばかりの商人実際のおもらいも少からず来る。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
その中の一人、衛律えいりつという男は軍人ではなかったが、丁霊王ていれいおうの位をもらって最も重く単于に用いられている。
李陵 (新字新仮名) / 中島敦(著)
それでも自分じぶんいへにはられないので、どうかかくしてくれとかれ土藏どざうれてもらつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
しかしながら大学の様な栄誉ある位置をなげうって、新聞屋になったから驚くと云うならば、やめてもらいたい。
入社の辞 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
旗男も、姉から防毒面をもらわなかったら、この路傍にころがっている連中と同じように、今ごろは冷たく固くなっていたことだろう。
空襲警報 (新字新仮名) / 海野十三(著)
一夜眠らざるも明日身苦しからぬ恋があらうか……そんなわけから、二十九のときもらつた妻といふものにも何の期待も持たなかつた。
上田秋成の晩年 (新字旧仮名) / 岡本かの子(著)
うちからおあしもらつてつてなにふのは、むら祭禮おまつりときぐらゐのものでした。
ふるさと (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
小春日和びよりの日などには、看護の人に手をひいてもらって、吾妻橋あずまばしまで歩いていったという便たよりなどが来た。
花を持てる女 (新字新仮名) / 堀辰雄(著)
妻に、内密ないしょで、ある女性を訪問したことが露顕ろけんしている上に、その女性から急な手紙をもらっている。
真珠夫人 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
「あれサ、あたしゃ御新さんをしかけていたんだよ。ねえ御新さん、久しぶりですもの。しっかり可愛がっておもらいなさいよ」
魔像:新版大岡政談 (新字新仮名) / 林不忘(著)
みんな誰でも、一度もらったものは返さねばならず、自分のしたことには結局責任を負わなければならないのだと思った。
春:――二つの連作―― (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
このうつくしい少女をとめ評判ひようばんたかくなつたので、世間せけんをとこたちはつまもらひたい
竹取物語 (旧字旧仮名) / 和田万吉(著)
だケエに十年も後家ごけ立デデせ、ホガガらワラシもらわらの上ララそだデデ見デも
地方主義篇:(散文詩) (旧字旧仮名) / 福士幸次郎(著)
そしてかのじょとともに野菜作りの楽しみやお互の子供教育のことを語り合ったために、子供に読めそうな雑誌を二三冊もらった。
猫八 (新字新仮名) / 岩野泡鳴(著)
昔石崎の漁村にもらわれて来た子供が、毎日朝から晩まで干鰮ほしかの番をさせられ、雨が降る時ばかり僅かな間休むことが出来た。
もらふべきころもらものもらはぬからだと親類しんるいうちわからずやが勘違かんちがひして
十三夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
れば新開しんかいやがかすていら、おや此樣こんいお菓子くわしれにもらつて
にごりえ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
すべてを概括した上で、平岡はもらうべからざる人を貰い、三千代は嫁ぐからざる人に嫁いだのだと解決した。
それから (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
タトエバ僕ハ僕ノ性慾点―――僕ハ眼ヲツブッテ眼瞼まぶたノ上ヲ接吻シテもらウ時ニ快感ヲ覚エル、―――ヲ彼女ニ刺戟シテ貰ウ。
(新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
男も彼の恋人からこういう封筒の文をもらったら、彼が東京人である限り、一朝にしてあいそを尽かしてしまうであろう。
(新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
僕は時々陶器蒐集家しゅうしゅうかとして著名な或る友人を訪れ、様々の陶器をみせてもらうのだが、僕はそれらを比較し鑑賞する。
大和古寺風物誌 (新字新仮名) / 亀井勝一郎(著)
健三はもらうとも貰わないともいわずにただ苦笑していた。すると姉は何か秘密話でもするように急に調子を低くした。
道草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
吾輩だって喜多床きたどこへ行って顔さえってもらやあ、そんなに人間とちがったところはありゃしない。
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
自己の不徳を白状することを後廻しにして、留守中の子供の世話を引受けてもらったでは、欺くつもりもなく兄を欺いたにも等しかった。
新生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
「だつて、御母おつかさんやにいさんから云つたら、一日いちにちも早く君に独立してもらひたいでせうがね」
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
その仕事で金がもらえるのは、六ヵ月位あとのことだから、それまでの食いつなぎのために、彼は広島の兄に借金を申込むつもりにした。
永遠のみどり (新字新仮名) / 原民喜(著)
さてそれから森もすつかりみんなの友だちでした。そして毎年まいねん、冬のはじめにはきつと粟餅をもらひました。
狼森と笊森、盗森 (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
そして意外にも、わずかに二歳であった保さんが、父に「武鑑」をもらってもてあそんだということを聞いた。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
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