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つゝし
ふりがな文庫
“
謹
(
つゝし
)” の例文
将門
謹
(
つゝし
)
み
言
(
まを
)
す。
貴誨
(
きくわい
)
を
蒙
(
かうむ
)
らずして、星霜多く改まる、渇望の至り、
造次
(
ざうじ
)
に
何
(
いか
)
でか
言
(
まを
)
さん。伏して高察を賜はらば、恩幸なり恩幸なり。
平将門
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
『外で何を勝手な
真似
(
まね
)
をして居るか
解
(
わか
)
りもしない女房のお
帰宅
(
かへり
)
を
謹
(
つゝし
)
んでお
待申
(
まちまう
)
す亭主じやアないぞ』といふのが銀之助の腹である。
節操
(新字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
ですが
唯
(
たっ
)
た一つ悪い事にはあの年に
成
(
なっ
)
て
猶
(
ま
)
だ女の後を追掛る癖が止みませんから私しは時々年に恥ても少しは
謹
(
つゝし
)
むが
好
(
よか
)
ろうと云いました
血の文字
(新字新仮名)
/
黒岩涙香
(著)
やがて
退
(
しさ
)
りて、
手
(
て
)
を
支
(
つか
)
へ、は、は、
申上
(
まをしあ
)
げ
奉
(
たてまつ
)
る。
應
(
おう
)
、
何
(
なん
)
とぢや、とお
待兼
(
まちか
)
ね。
名道人
(
めいだうじん
)
謹
(
つゝし
)
んで、
微妙
(
いみじ
)
うもおはしまし
候
(
さふらふ
)
ものかな。
妙齢
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
すれば師匠感應院の
後住
(
ごぢう
)
にせんと村中相談一
決
(
けつ
)
したり左樣に
心得
(
こゝろえ
)
べしと申渡せば
寶澤
(
はうたく
)
は
謹
(
つゝし
)
んで承はり答へけるは師匠感應院の
跡目
(
あとめ
)
相續致し候樣と
貴殿
(
きでん
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
▼ もっと見る
マリヤはその心の
溢
(
あふ
)
れ湧きて、その
謹
(
つゝし
)
みを受け入れ給ひし嬉しさに叫びし
其
(
その
)
聲と同じやうに
嘉
(
よみ
)
し給ふ。
頌歌
(旧字旧仮名)
/
ポール・クローデル
(著)
宜道
(
ぎだう
)
は
斯
(
こ
)
んな
話
(
はなし
)
をして、
暗
(
あん
)
に
宗助
(
そうすけ
)
が
東京
(
とうきやう
)
へ
歸
(
かへ
)
つてからも、
全
(
まつた
)
く
此方
(
このはう
)
を
斷念
(
だんねん
)
しない
樣
(
やう
)
にあらかじめ
間接
(
かんせつ
)
の
注意
(
ちゆうい
)
を
與
(
あた
)
へる
樣
(
やう
)
に
見
(
み
)
えた。
宗助
(
そうすけ
)
は
謹
(
つゝし
)
んで、
宜道
(
ぎだう
)
のいふ
事
(
こと
)
に
耳
(
みゝ
)
を
借
(
か
)
した。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
と
開
(
ひら
)
いて見れば、
金無垢
(
きんむく
)
の観音の
立像
(
りつぞう
)
でございます。裏を返して見れば、
天民
(
てんみん
)
謹
(
つゝし
)
んで
刻
(
こく
)
すとあり、厨子の裏に
朱漆
(
しゅうるし
)
にて清水助右衞門と
記
(
しる
)
して有りますを見て、清次は小首を傾け。
西洋人情話 英国孝子ジョージスミス之伝
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
我
(
わ
)
れ
兩親
(
りやうしん
)
に
後
(
おく
)
れし
以來
(
いらい
)
、
延
(
の
)
びし
背丈
(
せたけ
)
は
誰
(
たれ
)
の
庇護
(
かげ
)
かは、
幼稚
(
えうち
)
の
折
(
をり
)
の
心
(
こゝ
)
ろならひに、
謹
(
つゝし
)
みもなく
馴
(
な
)
れまつはりて、
鈇石
(
てつせき
)
の
心
(
こゝろ
)
うごかせしは、
搆
(
かま
)
へて
松野
(
まつの
)
の
咎
(
とが
)
ならず
我
(
わ
)
が
心
(
こゝ
)
ろのいたらねばなり
たま襻
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
さるを
僥倖
(
げうかう
)
にもその夕我を尋ねし人なく、又我が在らぬを知りたるは、例の許を得つるならんとおもひて、深くも問ひ
糺
(
たゞ
)
さで止みぬ。我が日ごろの行よく
謹
(
つゝし
)
めるかたなればなりしなるべし。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
謹
(
つゝし
)
んで
慮
(
おもんぱ
)
かるに
神
(
かみ
)
の
御恵
(
みめぐみ
)
洽
(
あまね
)
かりし
太古
(
たいこ
)
創造
(
さう/″\
)
の
時代
(
じだい
)
には
人間
(
にんげん
)
無為
(
むゐ
)
にして
家業
(
かげふ
)
といふ七むづかしきものもなければ
稼
(
かせ
)
ぐといふ
世話
(
せわ
)
もなく
面白
(
おもしろ
)
おかしく
喰
(
くつ
)
て
寝
(
ね
)
て
日向
(
ひなた
)
ぼこりしてゐられたものゝ如し。
為文学者経
(新字旧仮名)
/
内田魯庵
、
三文字屋金平
(著)
人
(
ひと
)
或
(
ある
)
ひはわが
輩
(
はい
)
のこの
意見
(
いけん
)
を
以
(
もつ
)
て、つまらぬ
些事
(
さじ
)
に
拘泥
(
こうでい
)
するものとし
或
(
ある
)
ひは
時勢
(
じせい
)
に
通
(
つう
)
ぜざる
固陋
(
ころう
)
の
僻見
(
へきけん
)
とするものあらば、わが
輩
(
はい
)
は
甘
(
あま
)
んじてその
譏
(
そしり
)
を
受
(
う
)
けたい。そして
謹
(
つゝし
)
んでその
教
(
をし
)
へを
受
(
う
)
けたい。
国語尊重
(旧字旧仮名)
/
伊東忠太
(著)
流し平伏してぞ居たりける時に
縫殿頭
(
ぬひのかみ
)
殿公用人櫻井文左衞門藤八に向ひ夫なる節と申女は如何なる身分の者にて其方養女に致せしぞと申すに藤八
謹
(
つゝし
)
んで
面
(
おもて
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
此
(
これ
)
に
就
(
つ
)
けては
御親父樣
(
ごしんぷさま
)
、
御新造樣
(
ごしんぞさま
)
も
大概
(
たいがい
)
御心配下
(
ごしんぱいくだ
)
すつた
事
(
こと
)
ではござりません。
友造
(
ともざう
)
や、
身體
(
からだ
)
を
謹
(
つゝし
)
め、
友
(
とも
)
さん、
酒
(
さけ
)
をお
飮
(
の
)
みでないよ、と
親身
(
しんみ
)
に
仰有
(
おつしや
)
つて
下
(
くだ
)
さります。
月夜車
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
彼方は固より闇の中に人あることを知らざれば、何に心を置くべくも無く、御仏の前に進み出でつ、
最
(
いと
)
謹
(
つゝし
)
ましげに
危坐
(
かしこま
)
りて、
数度
(
あまたゝび
)
合掌礼拝
(
がつしやうらいはい
)
なし、一心の誠を致すと見ゆ。
二日物語
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
扨
(
さて
)
どうも困る事には、
是
(
これ
)
まで十五
日
(
にち
)
間
(
かん
)
の
謹
(
つゝし
)
みで
長休
(
ながやす
)
みをいたして
居
(
を
)
りました
処
(
ところ
)
へ、
御停止
(
ごちやうじ
)
あけとなつて、
又
(
また
)
休
(
やす
)
んで
京都
(
きやうと
)
まで
参
(
まゐ
)
らうといふものは一人もありませんで、誠に困りましたが
牛車
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
濱野
(
はまの
)
さんが
歸
(
かへ
)
つてから、その
一枚
(
いちまい
)
を
水
(
みづ
)
に
浸
(
ひた
)
して、そして
佛壇
(
ぶつだん
)
に
燈
(
あかり
)
を
點
(
てん
)
じた。
謹
(
つゝし
)
んで
夜
(
よ
)
を
守
(
まも
)
つたのである
火の用心の事
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
乞
(
こ
)
ふ事不屆なり此儀は其方は何んぞ證據ありやと
問
(
とは
)
るればお梅は
謹
(
つゝし
)
んで
答
(
こたふ
)
る樣其儀は牛込改代町十郎兵衞
店
(
たな
)
六兵衞方の同居七助と申者證據人に御座候と申立るにより然からば其七助を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
其
(
それ
)
よりも
此
(
こ
)
の
土地
(
とち
)
へ
来
(
き
)
て、
夢
(
ゆめ
)
とも
現
(
うつゝ
)
とも
分
(
わか
)
らない
種々
(
いろ/\
)
の
事
(
こと
)
のあるのは、
別
(
べつ
)
ではない、
婦
(
をんな
)
のために、
仕事
(
しごと
)
を
忘
(
わす
)
れた
眠
(
ねむり
)
を
覚
(
さま
)
して、
謹
(
つゝし
)
んで
貴老
(
あなた
)
に
教
(
をしへ
)
を
受
(
う
)
けさせやうとする
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
……
巌
(
いはほ
)
の
層
(
そう
)
は一
枚
(
まい
)
づゝ、
厳
(
おごそ
)
かなる、
神将
(
しんしやう
)
の
鎧
(
よろひ
)
であつた、
謹
(
つゝし
)
んで
思
(
おも
)
ふに、
色気
(
いろけ
)
ある
女人
(
によにん
)
にして、
悪
(
わる
)
く
絹手巾
(
きぬはんかち
)
でも
捻
(
ねぢ
)
らうものなら、たゞ
飜々
(
ほん/\
)
と
木
(
き
)
の
葉
(
は
)
に
化
(
け
)
して
飛
(
と
)
ぶであらう。
十和田湖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
と
謹
(
つゝし
)
んで
持
(
も
)
つて
寄
(
よ
)
る、
小刀
(
こがたな
)
を
受取
(
うけと
)
ると、
密
(
そ
)
と
取合
(
とりあ
)
つた
手
(
て
)
を
放
(
はな
)
して、
柔
(
やはら
)
かに、
優
(
やさ
)
しく、
雪枝
(
ゆきえ
)
の
手
(
て
)
の
甲
(
かう
)
の、
堅
(
かた
)
く
成
(
な
)
つて
指
(
ゆび
)
も
動
(
うご
)
かぬを、
撫
(
な
)
でさすりつゝ、
美女
(
たをやめ
)
が
其
(
そ
)
の
掌
(
てのひら
)
に
握
(
にぎ
)
らせた。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
一同
(
いちどう
)
これはと
恐
(
おそ
)
れ
謹
(
つゝし
)
みけるに、
良
(
やゝ
)
ありて
幸豐公
(
ゆきとよぎみ
)
、
御顏
(
おんかほ
)
を
斜
(
なゝめ
)
に
見返
(
みかへ
)
り
給
(
たま
)
ひ、「
杢
(
もく
)
、
杢
(
もく
)
」と
召
(
め
)
し
給
(
たま
)
へば、
遙
(
はる
)
か
末座
(
まつざ
)
の
方
(
かた
)
にて、
阿
(
あ
)
と
應
(
いら
)
へつ、
白面
(
はくめん
)
の
若武士
(
わかざむらひ
)
、
少
(
すこ
)
しく
列
(
れつ
)
よりずり
出
(
い
)
でたり。
十万石
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
周圍
(
まはり
)
に、
可
(
い
)
いほど
間
(
ま
)
を
置
(
お
)
いて、
黒人
(
くろんぼ
)
の
召使
(
めしつかひ
)
が三
人
(
にん
)
で、
謹
(
つゝし
)
んで
給仕
(
きふじ
)
に
附
(
つ
)
いて
居
(
ゐ
)
る
所
(
ところ
)
。
印度更紗
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
「……
餘
(
あま
)
り
謹
(
つゝし
)
んでは
居
(
ゐ
)
ないわね……
一寸
(
ちよいと
)
、お
話
(
はなし
)
の
中
(
なか
)
へ
出
(
で
)
ておいで。」
印度更紗
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
謹
常用漢字
中学
部首:⾔
17画
“謹”を含む語句
謹慎
謹愼
謹直家
謹直
謹聴
恐惶謹言
謹上
謹厳
不謹慎
不謹愼
謹身
閉門謹慎
謹而
謹者
謹聴々々
謹述
三浦謹之助
謹深
謹聽
謹慎室
...