みづうみ)” の例文
改札口かいさつぐちつめたると、四邊あたりやまかげに、澄渡すみわたつたみづうみつゝんで、つき照返てりかへさるゝためか、うるしごとつややかに、くろく、玲瓏れいろうとして透通すきとほる。
魔法罎 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
貫之つらゆきの哥に「しほのぼるこしみづうみちかければはまぐりもまたゆられにけり」又俊成卿としなりきやうに「うらみてもなにゝかはせんあはでのみこしみづうみみるめなければ」又為兼卿ためかねきやうとしを ...
青々あを/\しげつたまつやもみなどの常緑樹じようりよくじゆあひだにそまつた紅葉もみぢは、いろ配合はいごうで、紅色こうしよくがきはだつて、てりはえ、また、みづうみぬま溪流けいりゆうまへにしても、やはりいちだんと、うつくしくえます。
森林と樹木と動物 (旧字旧仮名) / 本多静六(著)
ぎんのすすきのなみをわけ、かゞやく夕陽ゆふひながれをみだしてはるかにはるかにげてき、そのとほつたあとのすすきはしづかなみづうみ水脈みをのやうにいつまでもぎらぎらひかつてりました。
鹿踊りのはじまり (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
こゝに汝の命盡きぬ、*ギューガイエーのみづうみの 390
イーリアス:03 イーリアス (旧字旧仮名) / ホーマー(著)
光も澄めるみづうみの靜けき岸にわれは悟らむ。
海潮音 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
みづうみに奔騰する雲の泡≫
烙印をおされて (新字旧仮名) / 北条民雄(著)
奥ふかきみづうみのさざなみ。
新頌 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
さをさしめぐるみづうみ
筑波ねのほとり (旧字旧仮名) / 横瀬夜雨(著)
さみしきあしみづうみ
若菜集 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
人工のみづうみのなか
パステルの竜 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
うなじてたとまふなばた白銀しろがねに、珊瑚さんごそでるゝときふねはたゞゆきかついだ翡翠ひすゐとなつて、しろみづうみうへぶであらう。氷柱つらゝあし水晶すゐしやうに——
城崎を憶ふ (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
貫之つらゆきの哥に「しほのぼるこしみづうみちかければはまぐりもまたゆられにけり」又俊成卿としなりきやうに「うらみてもなにゝかはせんあはでのみこしみづうみみるめなければ」又為兼卿ためかねきやうとしを ...
哀れなる臨終いまはこゑは、血の波のみづうみの岸
海潮音 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
おもへば琵琶のみづうみ
藤村詩抄:島崎藤村自選 (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
水ほの白きみづうみ
花守 (旧字旧仮名) / 横瀬夜雨(著)
雲の上のみづうみの魚
新頌 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
をりからあめのあとのおもて打沈うちしづめる蒼々漫々さう/\まん/\たるみづうみは、水底みなそこつきかげはうとして、うすかゞやわたつて、おき大蛇灘おろちなだ夕日影ゆふひかげはしつた。
十和田湖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
 同御製に「なけばきゝきけばみやこのこひしきに此里このさとすぎよ山ほとゝぎす」▲こしみづうみ 蒲原かんばら郡にかたとよぶ処多し。里言りげんみづうみかたといふ。その大なるを福嶋潟ふくしまがたといふ、四方三里ばかり
夏のかをりなつかし、かげ黒きみづうみうへ
海潮音 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
田圃たんぼみづうみにならぬが不思議ふしぎで、どう/\とになつて、前途ゆくてに一むらやぶえる、それさかひにしておよそ二ちやうばかりのあひだまるかはぢや。
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
 同御製に「なけばきゝきけばみやこのこひしきに此里このさとすぎよ山ほとゝぎす」▲こしみづうみ 蒲原かんばら郡にかたとよぶ処多し。里言りげんみづうみかたといふ。その大なるを福嶋潟ふくしまがたといふ、四方三里ばかり
夏のかをりなつかし、かげ黒きみづうみの上
海潮音 (新字旧仮名) / 上田敏(著)
紙張かみばり立看板たてかんばんに、(浮世うきよなみ。)新派劇しんぱげきとあるのをた。浮世うきよなみに、ながつた枯枝かれえであらう。あらず、みづうみふゆいろどる、くれなゐ二葉ふたは三葉みは
魔法罎 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
... へてつもりしこしみづうみ五月雨山さみだれやまの森のしづくか」▲柿崎かきざき(頸城郡にある駅也) 親鸞聖人しんらんしやうにんよみ玉ひしとて口碑こうひつたへし哥に「柿崎にしぶ/\宿やどをもとめしにあるじの心じゆくしなりけり」あんずるに
高信たかのぶさんは、南祖坊なんそばうだんはしに一いきしてむかうむきに煙草たばこつた。わたしは、龍神りうじんしやしつゝも、大白樺おほしらかばみきすがつて、ひがしこひしい、ひがしみづうみ差覗さしのぞいた。
十和田湖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
... へてつもりしこしみづうみ五月雨山さみだれやまの森のしづくか」▲柿崎かきざき(頸城郡にある駅也) 親鸞聖人しんらんしやうにんよみ玉ひしとて口碑こうひつたへし哥に「柿崎にしぶ/\宿やどをもとめしにあるじの心じゆくしなりけり」あんずるに
(おゝ、諏訪すはみづうみあたりまで馬市うまいちしやすのぢや、これから明朝あした御坊様おばうさま歩行あるかつしやる山路やまみちえてきやす。)
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
読者どくしやよ、かくのごときはみづうみ宮殿きうでんいたきざはしの一だんぎない。片扉かたとびらにして、うつたる一けいさへこれである。
十和田湖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
はじめ、もうのあたりから、やまべうとして諏訪すはみづうみみづよしいてはたが、ふと心着こゝろづかずにぎた、——にして、をんなあとばかりながめてたので。
魔法罎 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
彼處かしこに、はるかに、みづうみ只中たゞなかなる一點いつてんのモーターは、ひかりに、たゞ青瑪瑙あをめなううりうかべる風情ふぜいがある。また、ふねの、さながら白銀しろがねしゝけるがごとえたるも道理ことわりよ。
十和田の夏霧 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
かたともみづうみともえた……むし寂然せきぜんとしてしづんだいろは、おほいなる古沼ふるぬまか、千年ちとせ百年もゝとせものいはぬしづかなふちかとおもはれた圓山川まるやまがは川裾かはすそには——河童かつぱか、かはうそは?……などとかうものなら、はてね
城崎を憶ふ (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
思見おもひみる、磐梯山ばんだいさんけむりは、くもめて、やみ蓬々おどろ/\しけれど、だいなる猪苗代ゐなはしろみづうみうつつて、とほ若松わかまつみやこうかゞはれて、そこに、東山温泉ひがしやまおんせんなまめいた窓々まど/\ともしべにながすのが遥々はろ/″\のぞかれる。
銀鼎 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
あの、磐梯山ばんだいさん噴火ふんくわして、一部いちぶ山廓さんくわくをそのまゝみづうみそこにした。
間引菜 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)