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しよせい
ふりがな文庫
“
書生
(
しよせい
)” の例文
しるべの
燈火
(
ともしび
)
かげゆれて、
廊下
(
らうか
)
の
闇
(
やみ
)
に
恐
(
おそ
)
ろしきを
馴
(
な
)
れし
我家
(
わがや
)
の
何
(
なに
)
とも
思
(
おも
)
はず、
侍女
(
こしもと
)
下婢
(
はした
)
が
夢
(
ゆめ
)
の
最中
(
たゞなか
)
に
奧
(
おく
)
さま
書生
(
しよせい
)
の
部屋
(
へや
)
へとおはしぬ。
われから
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
主人
(
しゆじん
)
の
書生
(
しよせい
)
は
彼
(
かれ
)
の
犬
(
いぬ
)
が
病氣
(
びやうき
)
で
病院
(
びやうゐん
)
へ
這入
(
はい
)
る一ヶ
月
(
げつ
)
前
(
まへ
)
とかに、
徴兵檢査
(
ちようへいけんさ
)
に
合格
(
がふかく
)
して
入營
(
にふえい
)
したぎり
今
(
いま
)
では
一人
(
ひとり
)
もゐないのださうであつた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
玄関番
(
げんくわんばん
)
の
書生
(
しよせい
)
に
不作法
(
ぶさはふ
)
な
取扱
(
とりあつかひ
)
を
受
(
う
)
けると、
其処
(
そこ
)
の
主人迄
(
しゆじんまで
)
がいやになる。
著米
(
ちやくべい
)
早々
(
さう/\
)
の
此
(
こ
)
の
始末
(
しまつ
)
は、
少
(
すくな
)
からず
僕等
(
ぼくら
)
に
不快
(
ふくわい
)
を
与
(
あた
)
へた。(四月三日)
検疫と荷物検査
(新字旧仮名)
/
杉村楚人冠
(著)
上京
(
じやうきやう
)
して、はじめの
歸省
(
きせい
)
で、それが
病氣
(
びやうき
)
のためであつた。
其頃
(
そのころ
)
、
學生
(
がくせい
)
の
肺病
(
はいびやう
)
は
娘
(
むすめ
)
に
持
(
も
)
てた。
書生
(
しよせい
)
の
脚氣
(
かつけ
)
は
年増
(
としま
)
にも
向
(
む
)
かない。
麻を刈る
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
へい
畏
(
かしこま
)
りました、
書生
(
しよせい
)
さんのお
世辞
(
せじ
)
だよ、エヽ
此手
(
このて
)
では
如何
(
いかゞ
)
でげせう。ギイツと機械を
捻
(
ねぢ
)
ると
中
(
なか
)
から
世辞
(
せじ
)
が出た。
世辞屋
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
▼ もっと見る
天地間
(
てんちかん
)
最早
(
もはや
)
小山某
(
こやまなにがし
)
といふ
畫
(
ゑ
)
かきの
書生
(
しよせい
)
は
居
(
ゐ
)
なくなる! と
僕
(
ぼく
)
は
思
(
おも
)
つた
時
(
とき
)
、
思
(
おも
)
はず
足
(
あし
)
を
止
(
とゞ
)
めた。
頭
(
あたま
)
の
上
(
うへ
)
の
眞黒
(
まつくろ
)
に
繁
(
しげ
)
つた
枝
(
えだ
)
から
水
(
みづ
)
がぼた/\
落
(
お
)
ちる、
墓穴
(
はかあな
)
のやうな
溪底
(
たにそこ
)
では
水
(
みづ
)
の
激
(
げき
)
して
流
(
なが
)
れる
音
(
おと
)
が
悽
(
すご
)
く
響
(
ひゞ
)
く。
湯ヶ原より
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
……
内
(
うち
)
に
二三年
(
にさんねん
)
遊
(
あそ
)
んで
居
(
ゐ
)
た、
書生
(
しよせい
)
さんの
質實
(
じみ
)
な
口
(
くち
)
から、
然
(
しか
)
も
實驗談
(
じつけんだん
)
を
聞
(
き
)
かされたのである。が、
聊
(
いさゝ
)
か
巧
(
たくみ
)
に
過
(
す
)
ぎると
思
(
おも
)
つた。
間引菜
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
夫
(
そ
)
れより
起
(
おこ
)
りし
生道心
(
なまだうしん
)
などならば、かへすがへす
淺
(
あさ
)
ましき
事
(
こと
)
なり、
第
(
だい
)
一は
不憫
(
ふびん
)
のことなり、
中々
(
なか/\
)
に
高尚
(
けだか
)
き
心
(
こヽろ
)
を
持
(
もち
)
そこねて、
魔道
(
まだう
)
に
落入
(
おちい
)
るは
我々
(
われ/\
)
書生
(
しよせい
)
の
上
(
うへ
)
にもあるを
暁月夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
「うん、
思
(
おも
)
ひ
切
(
き
)
つて
行
(
い
)
つて
來
(
き
)
よう」と
答
(
こた
)
へた。
小六
(
ころく
)
は
坂井
(
さかゐ
)
の
好意
(
かうい
)
で、
其所
(
そこ
)
の
書生
(
しよせい
)
に
住
(
す
)
み
込
(
こ
)
んだ。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
アー
僕
(
ぼく
)
はね
開成学校
(
かいせいがくこう
)
の
書生
(
しよせい
)
ぢやがね、
朋友
(
ほういう
)
共
(
ども
)
の
勧
(
すゝ
)
めに
依
(
よ
)
れば
何
(
ど
)
うも
君
(
きみ
)
は
世辞
(
せじ
)
が
無
(
な
)
うて
不可
(
いか
)
ぬ、
些
(
ち
)
と
世辞
(
せじ
)
を
買
(
か
)
うたら
宜
(
よ
)
からうちうから、ナニ
書生輩
(
しよせいはい
)
に
世辞
(
せじ
)
は
要
(
い
)
らぬ
事
(
こと
)
ではないかと
申
(
まう
)
したら
世辞屋
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
よし
一時
(
いちじ
)
は
陸奧
(
みちのく
)
の
名取川
(
なとりがは
)
、
清
(
きよ
)
からぬ
名
(
な
)
を
流
(
なが
)
しても
宜
(
よ
)
し、
憚
(
はゞ
)
かりの
世
(
よ
)
の
中
(
なか
)
打割
(
うちわ
)
りて
見
(
み
)
れば、
天縁
(
てんえん
)
我
(
わ
)
れに
有
(
あ
)
つて
此處
(
こヽ
)
に
運
(
はこ
)
びしかも
知
(
し
)
れず、
今
(
いま
)
こそ
一寒
(
いつかん
)
書生
(
しよせい
)
の
名
(
な
)
もなけれど
暁月夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
「
何
(
ど
)
うです、
私
(
わたし
)
の
所
(
ところ
)
へ
書生
(
しよせい
)
に
寄
(
よ
)
こしちや、
少
(
すこ
)
しは
社會教育
(
しやくわいけういく
)
になるかも
知
(
し
)
れない」と
云
(
い
)
つた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
唯
(
ト
)
、
夫人
(
ふじん
)
の
居室
(
ゐま
)
に
當
(
あた
)
る、
甘
(
あま
)
くして
艷
(
つや
)
つぽく、
色
(
いろ
)
の
濃
(
こ
)
い、
唐
(
から
)
の
桐
(
きり
)
の
花
(
はな
)
の
咲
(
さ
)
いた
窓
(
まど
)
の
下
(
した
)
に、
一人
(
ひとり
)
影
(
かげ
)
暖
(
あたゝ
)
かく
彳
(
たゝず
)
んだ、
少年
(
せうねん
)
の
書生
(
しよせい
)
の
姿
(
すがた
)
がある。
其
(
そ
)
の
人
(
ひと
)
、
形容
(
けいよう
)
、
都
(
と
)
にして
麗
(
れい
)
なり、と
書
(
か
)
いてある。
みつ柏
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
此身
(
このみ
)
は
雲井
(
くもゐ
)
の
鳥
(
とり
)
の
羽
(
は
)
がひ
自由
(
じゆう
)
なる
書生
(
しよせい
)
の
境界
(
けうがい
)
に
今
(
いま
)
しばしは
遊
(
あそ
)
ばるゝ
心
(
こゝろ
)
なりしを、
先
(
さ
)
きの
日
(
ひ
)
故郷
(
ふるさと
)
よりの
便
(
たよ
)
りに
曰
(
いは
)
く、
大旦那
(
おほだんな
)
さまこと
其後
(
そのご
)
の
容躰
(
ようだい
)
さしたる
事
(
こと
)
は
御座
(
ござ
)
なく候へ
共
(
ども
)
ゆく雲
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
驚破
(
すは
)
秋草
(
あきぐさ
)
に、あやかしのついて
候
(
さふらふ
)
ぞ、と
身構
(
みがまへ
)
したるほどこそあれ、
安下宿
(
やすげしゆく
)
の
娘
(
むすめ
)
と
書生
(
しよせい
)
として、
出來合
(
できあひ
)
らしき
夫婦
(
ふうふ
)
の
來
(
きた
)
りしが、
當歳
(
たうさい
)
ばかりの
嬰兒
(
あかんぼ
)
を、
男
(
をとこ
)
が、
小手
(
こて
)
のやうに
白
(
しろ
)
シヤツを
鎧
(
よろ
)
へる
手
(
て
)
に
弥次行
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
書生
(
しよせい
)
の
千葉
(
ちば
)
いとゞしう
恐
(
おそ
)
れ
入
(
い
)
りて、これは
何
(
ど
)
うも、これはと
頭
(
かしら
)
を
下
(
さ
)
げるばかり、
故郷
(
こきやう
)
に
有
(
あ
)
りし
時
(
とき
)
、
姉
(
あね
)
なる
人
(
ひと
)
が
母
(
はゝ
)
に
代
(
かは
)
りて
可愛
(
かわゆ
)
がりて
呉
(
く
)
れたりし、
其折
(
そのをり
)
其頃
(
そのころ
)
の
有
(
あり
)
さまを
思
(
おも
)
ひ
起
(
おこ
)
して
われから
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
駈
(
か
)
け
込
(
こ
)
むやうに、
門外
(
もんそと
)
の
柳
(
やなぎ
)
を
潛
(
くゞ
)
つて、
格子戸
(
かうしど
)
の
前
(
まへ
)
の
梅
(
うめ
)
を
覗
(
のぞ
)
くと、
二疊
(
にでふ
)
に
一人
(
ひとり
)
机
(
つくゑ
)
を
控
(
ひか
)
へてた
書生
(
しよせい
)
が
居
(
ゐ
)
て、はじめて
逢
(
あ
)
つた、
春葉
(
しゆんえふ
)
である。十七だから、
髯
(
ひげ
)
なんか
生
(
は
)
やさない、
五分刈
(
ごぶがり
)
の
長
(
なが
)
い
顏
(
かほ
)
で、
仰向
(
あふむ
)
いた。
麻を刈る
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
かげに
廻
(
まわ
)
りては
家
(
うち
)
の
書生
(
しよせい
)
がと
安々
(
やす/\
)
こなされて、
御玄關番
(
おげんくわんばん
)
同樣
(
どうやう
)
にいはれる
事
(
こと
)
馬鹿
(
ばか
)
らしさの
頂上
(
てうじよう
)
なれば、これのみにても
寄
(
よ
)
りつかれぬ
價値
(
ねうち
)
はたしかなるに、しかも
此家
(
このや
)
の
立
(
たち
)
はなれにくゝ
ゆく雲
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
遣
(
や
)
り
放
(
ぱな
)
しの
書生
(
しよせい
)
さんの
部屋
(
へや
)
だから、
直
(
す
)
ぐにあつた。
間引菜
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
よく
是
(
こ
)
れで
寒
(
さむ
)
く
無
(
な
)
いのう、お
節介
(
せつかい
)
なれど
私
(
わたし
)
がおこして
遣
(
や
)
りませう、
炭取
(
すみとり
)
を
此處
(
こゝ
)
へと
仰
(
おつ
)
しやるに、
書生
(
しよせい
)
はおそれ
入
(
い
)
りて、
何時
(
いつ
)
も
無精
(
ぶせう
)
を
致
(
いた
)
しまする、
申譯
(
まうしわけ
)
の
無
(
な
)
い
事
(
こと
)
でと
有難
(
ありがた
)
いを
迷惑
(
めいわく
)
らしう
われから
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
「
書生
(
しよせい
)
さん、
東京
(
とうきやう
)
へ
連
(
つ
)
れてつて——」
麻を刈る
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
“書生”の解説
書生(しょせい)とは、勉学を本分とする者。
漢語本来は、勉学をする余裕のある者という意味合いだったが、日本では主として明治・大正期に、他人の家に住み込みで雑用等を任される学生を意味した。
(出典:Wikipedia)
書
常用漢字
小2
部首:⽈
10画
生
常用漢字
小1
部首:⽣
5画
“書生”で始まる語句
書生気質
書生羽織
書生体
書生坊
書生部屋
書生節
書生論
書生輩
書生間
書生下駄