“名取川”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
なとりがわ66.7%
なとりがは33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
名取川なとりがわ瀬々のうもれ木あらはればと人のため我ためををしむたぐひ、うきに過たる年月のいつぞは打とけてとはかなきをかぞへ、心はかしこに通ふものか、身は引離れてことさまになりゆく
樋口一葉 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
後柏原ごかしわばら天皇大永たいえい年間、陸奥みちのく一円にかくれなき瀬越の何がしという大賊、仙台名取川なとりがわの上流、笹谷峠ささやとうげの附近に住み、往来の旅人をあやめて金銀荷物押領おうりょうし、その上、山賊にはめずらしく吝嗇りんしょくの男で
新釈諸国噺 (新字新仮名) / 太宰治(著)
よし一時いちじ陸奧みちのく名取川なとりがはきよからぬながしてもし、はゞかりのなか打割うちわりてれば、天縁てんえんれにつて此處こヽはこびしかもれず、いまこそ一寒いつかん書生しよせいもなけれど
暁月夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)