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夕焼
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ゆうや
ふりがな文庫
“
夕焼
(
ゆうや
)” の例文
旧字:
夕燒
あくる
日
(
ひ
)
から、
日暮
(
ひぐ
)
れ
方
(
がた
)
になって
夕焼
(
ゆうや
)
けが
西
(
にし
)
の
空
(
そら
)
を
彩
(
いろど
)
るころになると、
三郎
(
さぶろう
)
は
野
(
の
)
の
方
(
ほう
)
へと
憧
(
あこが
)
れて、
友
(
とも
)
だちの
群
(
む
)
れから
離
(
はな
)
れてゆきました。
空色の着物をきた子供
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
夢
(
ゆめ
)
からさめた
平三
(
へいぞう
)
は、ぼんやりとして、
外
(
そと
)
をながめました。めずらしく、よく
空
(
そら
)
は
晴
(
は
)
れて、
夕焼
(
ゆうや
)
けが
赤々
(
あかあか
)
と
雪
(
ゆき
)
の
平野
(
へいや
)
をそめていました。
赤いガラスの宮殿
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
夕焼
(
ゆうや
)
けは
幾
(
いく
)
たびとなく、
海
(
うみ
)
のかなたの
空
(
そら
)
を
染
(
そ
)
めて
沈
(
しず
)
みました。
少女
(
おとめ
)
は
岩角
(
いわかど
)
に
立
(
た
)
って、
涙
(
なみだ
)
ながらにそれをながめたのでありました。
夕焼け物語
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「それですか、
西
(
にし
)
の
紅
(
あか
)
い
夕焼
(
ゆうや
)
けのする
国
(
くに
)
です。
毎日
(
まいにち
)
、あなたはその
方
(
ほう
)
を
見
(
み
)
るでしょう。いつもその
方
(
ほう
)
を
見
(
み
)
ると、
愉快
(
ゆかい
)
にはなりませんか。」
馬を殺したからす
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
ことにさんらんとして
夕焼
(
ゆうや
)
けのする
晩方
(
ばんがた
)
などに、あざやかといってもいいくらい、はっきりと、なつかしい
兄
(
あに
)
の
声
(
こえ
)
をきくことがあります。
兄の声
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
▼ もっと見る
この
紙
(
かみ
)
になんでも、おまえさんがたの
欲
(
ほ
)
しいと
思
(
おも
)
うものを
書
(
か
)
いて、
夕焼
(
ゆうや
)
けのした
晩方
(
ばんがた
)
に
海
(
うみ
)
へ
流
(
なが
)
せば、
手
(
て
)
に
入
(
い
)
れることができる。
夕焼け物語
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
ちょうど
日
(
ひ
)
が
暮
(
く
)
れかかって
夕焼
(
ゆうや
)
けの
赤
(
あか
)
い
雲
(
くも
)
が
静
(
しず
)
かな
池
(
いけ
)
の
水
(
みず
)
の
上
(
うえ
)
に
映
(
うつ
)
っていました。
池
(
いけ
)
の
周囲
(
しゅうい
)
には
美
(
うつく
)
しい
花
(
はな
)
が、
白
(
しろ
)
・
黄
(
き
)
・
紫
(
むらさき
)
に
咲
(
さ
)
いていました。
空色の着物をきた子供
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
政
(
まさ
)
ちゃんは、
寒
(
さむ
)
い、
木枯
(
こが
)
らしの
吹
(
ふ
)
きそうな、
晩方
(
ばんがた
)
の、なんとなく、
物悲
(
ものかな
)
しい、
西空
(
にしぞら
)
の、
夕焼
(
ゆうや
)
けの
色
(
いろ
)
を、
目
(
め
)
に
描
(
えが
)
いたのです。
ペスをさがしに
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
馬
(
うま
)
はついに
林
(
はやし
)
や、
野
(
の
)
や、おかを
越
(
こ
)
えて、
海
(
うみ
)
の
辺
(
ほと
)
りに
出
(
で
)
てしまいました。
日
(
ひ
)
はようやく
暮
(
く
)
れかかって、
海
(
うみ
)
のかなたは
紅
(
あか
)
く、
夕焼
(
ゆうや
)
けがしていました。
馬を殺したからす
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
そして、
墨絵
(
すみえ
)
で
書
(
か
)
かれた
町
(
まち
)
は、
黒
(
くろ
)
く
浮
(
う
)
き
出
(
で
)
て、
町
(
まち
)
の
屋根
(
やね
)
を
赤
(
あか
)
く
染
(
そ
)
めて、
夕焼
(
ゆうや
)
けの
空
(
そら
)
が、もの
悲
(
がな
)
しく
見
(
み
)
えていたのです。
遠方の母
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
これから、この
文句
(
もんく
)
は、
長
(
なが
)
く
北国
(
ほっこく
)
に
残
(
のこ
)
って、
子供
(
こども
)
たちが、いまでも
夕焼
(
ゆうや
)
け
空
(
ぞら
)
を
見
(
み
)
ると、その
唄
(
うた
)
をうたうのであります。
北の不思議な話
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
そのうちに
日
(
ひ
)
が
暮
(
く
)
れてきますと、
西
(
にし
)
の
海
(
うみ
)
が
真紅
(
まっか
)
に
夕焼
(
ゆうや
)
けの
雲
(
くも
)
を
浸
(
ひた
)
して、
黄金色
(
こがねいろ
)
の
波
(
なみ
)
がちらちらと
輝
(
かがや
)
いたのであります。
海の少年
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
北
(
きた
)
の
海
(
うみ
)
は
色
(
いろ
)
が
真
(
ま
)
っ
青
(
さお
)
で、それに
夕焼
(
ゆうや
)
けの
赤
(
あか
)
い
色
(
いろ
)
が
血
(
ち
)
を
流
(
なが
)
したように
彩
(
いろど
)
って
美
(
うつく
)
しさはたとえるものがなかったのです。
夕焼け物語
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
夏
(
なつ
)
でありましたから、ちょうどうちわの
絵
(
え
)
のように
夕焼
(
ゆうや
)
けのした
景色
(
けしき
)
が、
町
(
まち
)
の
中
(
なか
)
でも
見
(
み
)
られました。そのうちに、だんだん
夏
(
なつ
)
も
終
(
お
)
わりに
近
(
ちか
)
づいたのです。
遠方の母
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
夕焼
(
ゆうや
)
けの
空
(
そら
)
は、
昔
(
むかし
)
も、
今
(
いま
)
も、この
赤
(
あか
)
い、
悲
(
かな
)
しい
色
(
いろ
)
に
変
(
か
)
わりがありません。
父親
(
ちちおや
)
は、
夕焼
(
ゆうや
)
けの
空
(
そら
)
をながめました。
山へ帰りゆく父
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「
愉快
(
ゆかい
)
になるよ。
俺
(
おれ
)
は
夕焼
(
ゆうや
)
けの
方
(
ほう
)
を
見
(
み
)
るのが
大好
(
だいす
)
きだ。けれど、そんないい
国
(
くに
)
があるなどとは
知
(
し
)
らなかった。おまえは、ほんとうにいって
見
(
み
)
てきたのか。」
馬を殺したからす
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
おじいさんを
乗
(
の
)
せた
船
(
ふね
)
は、
夕焼
(
ゆうや
)
けのする、
紅
(
あか
)
い
海
(
うみ
)
のかなたに
消
(
き
)
えてゆきました。
少年
(
しょうねん
)
は、
果
(
は
)
てしない、その
方
(
ほう
)
を
見
(
み
)
やって、ただ
悲
(
かな
)
しみのために
泣
(
な
)
いていました。
海のかなた
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
ある
夕焼
(
ゆうや
)
けの
美
(
うつく
)
しい
晩方
(
ばんがた
)
、
私
(
わたし
)
どもの
群
(
む
)
れは、いよいよ
旅
(
たび
)
に
上
(
のぼ
)
りました。そして、一
日
(
にち
)
も
早
(
はや
)
く
花
(
はな
)
の
咲
(
さ
)
いている、
木
(
き
)
の
実
(
み
)
の
熟
(
じゅく
)
している
暖
(
あたた
)
かな
国
(
くに
)
に
帰
(
かえ
)
ろうと
思
(
おも
)
いました。
つばめの話
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
不思議
(
ふしぎ
)
なことは、いまでもあの
最後
(
さいご
)
の
日
(
ひ
)
に
見
(
み
)
た、
美
(
うつく
)
しい
夕焼
(
ゆうや
)
け
雲
(
ぐも
)
の
姿
(
すがた
)
が、ありありと
目
(
め
)
に
残
(
のこ
)
っています。
夕雲
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
夕焼
(
ゆうや
)
けのした
晩方
(
ばんがた
)
に、
海
(
うみ
)
の
上
(
うえ
)
を、
電光
(
でんこう
)
がし、ゴロゴロと
雷
(
かみなり
)
が
鳴
(
な
)
って、ちょうど
馬車
(
ばしゃ
)
の
駆
(
か
)
けるように、
黒雲
(
くろくも
)
がいくのが
見
(
み
)
られます。それを
見
(
み
)
ると、この
町
(
まち
)
の
人々
(
ひとびと
)
は
赤い姫と黒い皇子
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
しばらくすると、
空
(
そら
)
は、けろりと
晴
(
は
)
れて、
海
(
うみ
)
の
色
(
いろ
)
は
青
(
あお
)
く、それは、お
母
(
かあ
)
さんのかんざしの
珠
(
たま
)
よりも
青
(
あお
)
く、あちらの
夕焼
(
ゆうや
)
けは、また、さんごよりも
紅
(
あか
)
かったのでした。
お母さんのかんざし
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
夏
(
なつ
)
がきても、また
同
(
おな
)
じでありました。
静
(
しず
)
かな
自然
(
しぜん
)
には、
変
(
か
)
わりがないのです。
日暮
(
ひぐ
)
れ
方
(
がた
)
になると、
真
(
ま
)
っ
赤
(
か
)
に
海
(
うみ
)
のかなたが
夕焼
(
ゆうや
)
けして、その
日
(
ひ
)
もついに
暮
(
く
)
るるのでした。
海のかなた
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「
町
(
まち
)
の
南
(
みなみ
)
の
方
(
ほう
)
からするときもあれば、また、
夕焼
(
ゆうや
)
けのした
西
(
にし
)
の
海
(
うみ
)
の
方
(
ほう
)
からすることもあります。」
春
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「ほんとうに?」と、ほかの
子供
(
こども
)
たちは、
夕焼
(
ゆうや
)
けのした
遠方
(
えんぽう
)
の
空
(
そら
)
をながめながらいいました。
熊さんの笛
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
そして、ほんとうに、あちらのはてしない
夕焼
(
ゆうや
)
けの
空
(
そら
)
まで、
達
(
たっ
)
するごとくに
思
(
おも
)
われました。
熊さんの笛
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
その
日
(
ひ
)
から、
白鳥
(
はくちょう
)
は
海
(
うみ
)
の
上
(
うえ
)
を
舞
(
ま
)
いはじめました。
血
(
ち
)
よりも
赤
(
あか
)
い、
西
(
にし
)
の
夕焼
(
ゆうや
)
けが、
波
(
なみ
)
の
面
(
おもて
)
を
彩
(
いろど
)
るころには、
空
(
そら
)
を
飛
(
と
)
ぶ
白鳥
(
はくちょう
)
は、
遠
(
とお
)
い、
故郷
(
こきょう
)
にあこがれるもののごとく
鳴
(
な
)
いたのです。
北海の白鳥
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
美
(
うつく
)
しい
女
(
おんな
)
たちは、
悲
(
かな
)
しい、やるせない
唄
(
うた
)
をうたいながら、
酒場
(
さかば
)
の
前
(
まえ
)
をあるいていました。
若者
(
わかもの
)
たちは、
夕焼
(
ゆうや
)
けのように
紅
(
あか
)
い、サフラン
酒
(
しゅ
)
の
杯
(
さかずき
)
を、
唇
(
くちびる
)
にあてて
味
(
あじ
)
わっていました。
砂漠の町とサフラン酒
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
夕焼
(
ゆうや
)
けのした、あちらの
空
(
そら
)
には、
美
(
うつく
)
しい
雲
(
くも
)
が、ちょうど、
花
(
はな
)
びらの
散
(
ち
)
ったように、
漂
(
ただよ
)
っていました。そこで、
冷
(
つめ
)
たそうな
波
(
なみ
)
が、ただそれを
洗
(
あら
)
っているようにみえるばかりでした。
熊さんの笛
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「そうさ。
僕
(
ぼく
)
も、
満洲
(
まんしゅう
)
へいこうかと
思
(
おも
)
ったんだ。しかしおふくろを
失
(
うしな
)
って、
間
(
ま
)
もないので、
父
(
ちち
)
がさびしがると
思
(
おも
)
ったので、
見合
(
みあ
)
わせたのさ。」と、
正吉
(
しょうきち
)
は、
西
(
にし
)
の
紅
(
あか
)
く
夕焼
(
ゆうや
)
けした
世の中へ出る子供たち
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
娘
(
むすめ
)
は
昼間
(
ひるま
)
仕事
(
しごと
)
に
出
(
で
)
て、
日
(
ひ
)
が
暮
(
く
)
れかかると
家
(
いえ
)
に
帰
(
かえ
)
ってきました。
窓
(
まど
)
を
開
(
あ
)
けると、かなたに
青
(
あお
)
い
海
(
うみ
)
が
見
(
み
)
えました。
静
(
しず
)
かに、
海
(
うみ
)
のかなたが、
赤
(
あか
)
く
夕焼
(
ゆうや
)
けがして
暮
(
く
)
れてゆくときもあります。
ろうそくと貝がら
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
赤
(
あか
)
い
夕焼
(
ゆうや
)
けのする
夏
(
なつ
)
がすぎて、やがて
秋
(
あき
)
となり、そして、
冬
(
ふゆ
)
は、
北国
(
ほっこく
)
に
早
(
はや
)
くおとずれました。
雪
(
ゆき
)
は
降
(
ふ
)
って、
野
(
の
)
も
山
(
やま
)
も
埋
(
う
)
めてしまい、それが
消
(
き
)
えると、
黄昏時
(
たそがれどき
)
の
長
(
なが
)
い
春
(
はる
)
となりました。
二番めの娘
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
どこの
子
(
こ
)
どももおんなじだね。ぼくなども、
夕焼
(
ゆうや
)
けのした、
春
(
はる
)
の
晩
(
ばん
)
がた、お
寺
(
てら
)
の
鐘
(
かね
)
のなるころまで、よく、かくれんぼうをして
遊
(
あそ
)
んだものだ。そして、おそく
帰
(
かえ
)
って、しかられた。
春さきの朝のこと
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
こういって、
娘
(
むすめ
)
と
母
(
はは
)
は、
毎日
(
まいにち
)
のように、
海岸
(
かいがん
)
に
立
(
た
)
っては、
船
(
ふね
)
のはいってくる、
影
(
かげ
)
を
待
(
ま
)
っていました。しかし、
夕焼
(
ゆうや
)
けの
美
(
うつく
)
しかった
夏
(
なつ
)
には、とうとうお
父
(
とう
)
さんは
帰
(
かえ
)
ってこられませんでした。
青いランプ
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
そして、いつしか
二人
(
ふたり
)
は、
赤
(
あか
)
い
夕焼
(
ゆうや
)
け
空
(
ぞら
)
の
中
(
なか
)
に
入
(
はい
)
ってしまった
夢
(
ゆめ
)
を
見
(
み
)
ました。
金の輪
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
そのとき、
少年
(
しょうねん
)
は
足
(
あし
)
もとにあった
小石
(
こいし
)
を
拾
(
ひろ
)
って、
水
(
みず
)
の
上
(
うえ
)
に
映
(
うつ
)
っていた
夕焼
(
ゆうや
)
けの
紅
(
あか
)
い
雲
(
くも
)
に
向
(
む
)
かって
投
(
な
)
げますと、
静
(
しず
)
かな
池
(
いけ
)
の
面
(
おもて
)
にはたちまちさざなみが
起
(
お
)
こって、
夕焼
(
ゆうや
)
けの
雲
(
くも
)
の
影
(
かげ
)
を
乱
(
みだ
)
しました。
空色の着物をきた子供
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
娘
(
むすめ
)
は、
毎日
(
まいにち
)
、
晩方
(
ばんがた
)
の
空
(
そら
)
をながめて、お
父
(
とう
)
さんを
思
(
おも
)
っていました。
赤々
(
あかあか
)
と、
海
(
うみ
)
の
方
(
ほう
)
の、
西
(
にし
)
の
山
(
やま
)
を
染
(
そ
)
めて、いくたびか、
夕焼
(
ゆうや
)
けは、
燃
(
も
)
え、そして、
消
(
き
)
えたのです。そのうちに、
秋
(
あき
)
となりました。
お父さんの見た人形
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
そして、
夕暮
(
ゆうぐ
)
れは、ちょうど、そのさんごのように
夕焼
(
ゆうや
)
けが
彩
(
いろど
)
るのですよ。
花咲く島の話
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
町
(
まち
)
からはなれた
野原
(
のはら
)
の
草
(
くさ
)
は、
毎夜
(
まいよ
)
降
(
ふ
)
る
霜
(
しも
)
のために、
黄色
(
きいろ
)
く
枯
(
か
)
れていました。
新吉
(
しんきち
)
は、
一人
(
ひとり
)
、
道
(
みち
)
の
上
(
うえ
)
で、
夕焼
(
ゆうや
)
けのうすれた
西
(
にし
)
の
空
(
そら
)
をのぞんで、
雪
(
ゆき
)
のきた、
遠
(
とお
)
くの
山
(
やま
)
のけしきをながめていました。
はととりんご
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
ろうそくの
火影
(
ほかげ
)
がちらちらとさかずきの
縁
(
ふち
)
や、
酒
(
さけ
)
の
上
(
うえ
)
に
映
(
うつ
)
るのを
見
(
み
)
て、そこには、この
現実
(
げんじつ
)
とはちがった
世界
(
せかい
)
があり、いまその
世界
(
せかい
)
が、
夕焼
(
ゆうや
)
けの
中
(
なか
)
にまどろむごとく
思
(
おも
)
われたこともありました。
さかずきの輪廻
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
二人
(
ふたり
)
の
乗
(
の
)
っている
船
(
ふね
)
は、その
夕焼
(
ゆうや
)
けの
方
(
ほう
)
を
指
(
さ
)
して
進
(
すす
)
みました。そして、
多
(
おお
)
くの
日数
(
ひかず
)
を
経
(
へ
)
てから、ついに
船
(
ふね
)
は、
南
(
みなみ
)
の
志
(
こころざ
)
した
国
(
くに
)
の
港
(
みなと
)
に
着
(
つ
)
きました。
男
(
おとこ
)
は、さっそく
霊薬
(
れいやく
)
を
王
(
おう
)
さまに
献
(
けん
)
じたのであります。
木と鳥になった姉妹
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「きのうは、あちらの
山
(
やま
)
にいってみました。
夕焼
(
ゆうや
)
けが
赤
(
あか
)
かったから、
雪
(
ゆき
)
になろうと
思
(
おも
)
ったのですよ。
自分
(
じぶん
)
の
唄
(
うた
)
が、
西
(
にし
)
の
空
(
そら
)
へ
響
(
ひび
)
くような
気
(
き
)
がしました。」と、こまどりは、
自分
(
じぶん
)
の
声
(
こえ
)
を
自慢
(
じまん
)
したのです。
美しく生まれたばかりに
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
日
(
ひ
)
はまったく
暮
(
く
)
れて、いつしか、
夕焼
(
ゆうや
)
けの
名残
(
なごり
)
すらなく、
青々
(
あおあお
)
として
澄
(
す
)
みわたった、
空
(
そら
)
のたれかかるはてに、
黒々
(
くろぐろ
)
として、
山々
(
やまやま
)
の
影
(
かげ
)
が
浮
(
う
)
かび
上
(
あ
)
がって、そのいただきのあたりに、きらきらと、一つ
太陽と星の下
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
真紅
(
まっか
)
な
美
(
うつく
)
しい
夕焼
(
ゆうや
)
けに
古巣
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
夕焼
(
ゆうや
)
けの
空
(
そら
)
へ。
にじの歌
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
“夕焼(夕焼け)”の解説
夕焼け(ゆうやけ)は、日没の頃、西の地平線に近い空が赤く見える現象。
夕焼けの状態の空を夕焼け空、夕焼けで赤く染まった雲を“夕焼け雲”と称する。日の出の頃に東の空が同様に見えるのは朝焼け(あさやけ)という。
(出典:Wikipedia)
夕
常用漢字
小1
部首:⼣
3画
焼
常用漢字
小4
部首:⽕
12画
“夕焼”で始まる語句
夕焼小焼