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半日
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はんにち
綾羅錦繍触るるもの皆色を変ず。
粒化して魚目に擬し、
陶壺中に
鉛封す。
酒中神効あり。一
粒の用、
命半日を出でず。
お
人形は、くずかごの
中にいれられて、
半日ほどそのかごの
中にいました。もう、ここでは、いままで
毎日のように
見た
時計を
見ることもできません。
半日の
散策、
神祇あり、
釋教あり、
戀あり、
無常あり、
景あり、
人あり、
從うて
又情あり、
錢の
少きをいかにせむ。
休むにしても
今日の
半日、これから午後の三時までをどうして
何処に消費しやうかと
云ふ問題の解決に
迫められた。
夫れは
何ういふ
子細でと
父も
母も
詰寄つて
問かゝるに
今までは
默つて
居ましたれど
私の
家の
夫婦さし
向ひを
半日見て
下さつたら
大底が
御解りに
成ませう
次の
日曜になると、
宗助は
例の
通り一
週に一
返の
樂寐を
貪ぼつたため、
午前半日をとう/\
空に
潰して
仕舞つた。
おしやれな
娘兎のこととて、でかけるまでには
谿川へ
下りて
顏をながめたり、からだ
中の
毛を一
本一
本、
綺麗に
草で
撫でつけたり、
稍、
半日もかかりました。
小田原から
先は
例の
人車鐵道。
僕は一
時も
早く
湯原へ
着きたいので
好きな
小田原に
半日を
送るほどの
樂も
捨て、
電車から
下りて
晝飯を
終るや
直ぐ
人車に
乘つた。
勘次は
夜ついて
其次の
日には
疲れた
身體で
仕事に
出た。
彼は
半日でも
無駄な
飯を
喰ふことを
恐れた。
僅か
半里か一
里の
隣りの
村に
行くのにさえ、やれ
従者だ、
輿物だ、
御召換だ……、
半日もかかって
大騒ぎをせねばならぬような、あんな
面倒臭い
現世の
生活を
送りながら
朝の
半日をアトリエに
籠つた
夫は
庭で
二人の
子供と
快活な
笑聲を
立ててゐた
長女の
夏繪と四つになる
長男の
敏樹と、
子供好きの
夫は
氣持よく
仕事が
運んだあとでひどく
上機嫌だつた。
若旦那。あっしゃァなる
程、おせんの
相手が、どこの
誰だか
知っちゃいませんが、そんなこたァ
知ろうと
思や、
半日とかからねえでも、ちゃァんと
突きとめてめえりやす。それよりも
若旦那。
「どこにも、あんなずるい
奴がいるんだな。」と、
年雄は
思いました。
彼は、
半日の
散歩で、
思いがけない、いろいろのことを
経験したのであります。
那の
流れは
其麼病にでもよく
利きます、
私が
苦労をいたしまして
骨と
皮ばかりに
体が
朽れましても
半日彼処につかつて
居りますと、
水々しくなるのでございますよ。
宗助と
御米とは
仲の
好い
夫婦に
違なかつた。
一所になつてから
今日迄六
年程の
長い
月日をまだ
半日も
氣不味く
暮した
事はなかつた。
言逆に
顏を
赤らめ
合つた
試は
猶なかつた。
此身は
遊藝手藝學校にも
通はせられて、
其ほうは
心のまゝ、
半日は
姉の
部屋、
半日は
町に
遊んで
見聞くは
三味に
太皷にあけ
紫のなり
形、はじめ
藤色絞りの
半襟を
袷にかけて
着て
歩るきしに
「それは、こっちがいいさ。
半日汽車に
乗れば、こうも
気候が、ちがうものかとおどろくよ。」
襟からの
前垂幅廣な
奴を、
遣放しに
尻下りに
緊めた、あとのめりに
日和下駄で
土間に
突立ち、
新しいのを
當がつても
半日で
駈破る、
繼だらけの
紺足袋、
膝ツきり
草色よれ/\の
股引で
さうして
明日から
又例によつて
例の
如く、せつせと
働らかなくてはならない
身體だと
考へると、
今日半日の
生活が
急に
惜くなつて、
殘る
六日半の
非精神的な
行動が、
如何にも
詰らなく
感ぜられた。
夫れも
蒲團かぶつて
半日も
居ればけろ/\とする
病だから
子細はなしさと
元氣よく
呵々と
笑ふに、
亥之さんが
見えませぬが
今晩は
何處へか
參りましたか、
彼の
子も
替らず
勉強で
御座んすかと
問へば
一昨年の
其の
時は、
翌日、
半日、いや、
午後三
時頃まで、
用もないのに、
女中たちの
蔭で
怪む
氣勢のするのが
思ひ
取られるまで、
腕組が、
肘枕で、やがて、
夜具を
引被つてまで
且つ
思ひ、
且つ
惱み