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飛上
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とびあが
ふりがな文庫
“
飛上
(
とびあが
)” の例文
ひよいと
飛上
(
とびあが
)
るのもあれば、ぐる/\と
歩行
(
ある
)
き
廻
(
まは
)
るのもあるし、
胴
(
どう
)
を
伸
(
の
)
ばして
矢間
(
やざま
)
から
衝
(
つ
)
と
出
(
で
)
て、
天守
(
てんしゆ
)
の
棟
(
むね
)
で
鯱立
(
しやちほこだ
)
ちに
成
(
な
)
るのも
見
(
み
)
える。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
文治郎は細竹を
以
(
もっ
)
てズーッと突きさえすれば、ヒラリと高い屋根へ
飛上
(
とびあが
)
る妙術のある人でございますから、
何
(
なん
)
ぞ竹はないかと
四辺
(
あたり
)
を見ると
業平文治漂流奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
もしか兵隊さんの大きな
面
(
つら
)
が窓越しに
覗
(
のぞ
)
きでもしようものなら、
皆
(
みんな
)
は
護謨毬
(
ごむまり
)
のやうに一度に腰掛から
飛上
(
とびあが
)
つたかも知れない。
茶話:02 大正五(一九一六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
と、
急
(
きふ
)
に
來
(
き
)
た
人
(
ひと
)
の
院長
(
ゐんちやう
)
だと
解
(
わか
)
つたので、
彼
(
かれ
)
は
全身
(
ぜんしん
)
を
怒
(
いかり
)
に
顫
(
ふる
)
はして、
寐床
(
ねどこ
)
から
飛上
(
とびあが
)
り、
眞赤
(
まつか
)
になつて、
激怒
(
げきど
)
して、
病室
(
びやうしつ
)
の
眞中
(
まんなか
)
に
走
(
はし
)
り
出
(
で
)
て
突立
(
つゝた
)
つた。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
水谷氏
(
みづたにし
)
も
余
(
よ
)
も、
思
(
おも
)
はず
知
(
し
)
らず
穴
(
あな
)
から
飛上
(
とびあが
)
つた。
焚火連
(
たきびれん
)
も
走
(
はし
)
つて
來
(
き
)
た。一
同
(
どう
)
公爵穴
(
こうしやくあな
)
を
覗
(
のぞ
)
いて
見
(
み
)
ると、なる
程
(
ほど
)
出
(
で
)
て
居
(
ゐ
)
る。
探検実記 地中の秘密:20 大森貝塚の発掘
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
▼ もっと見る
鳥
(
とり
)
は
真中
(
まんなか
)
の
孔
(
あな
)
へ
頭
(
あたま
)
を
突込
(
つきこ
)
んで、まるでカラーのように、
石臼
(
いしうす
)
を
頸
(
くび
)
へはめ、
又
(
また
)
木
(
き
)
の
上
(
うえ
)
へ
飛上
(
とびあが
)
って、
歌
(
うた
)
い
出
(
だ
)
しました。
杜松の樹
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
私達は廣い
野地
(
やら
)
を別れ/\になつてうろつきまはつた。まつすぐに
飛上
(
とびあが
)
りまた飛下りる雲雀のあとを追つて。
筑波ねのほとり
(旧字旧仮名)
/
横瀬夜雨
(著)
国貞と鶴屋の
主人
(
あるじ
)
は共々に風通しのいいこの欄干の方へとその席を移しかけた時、外を見ていた種員が突然
飛上
(
とびあが
)
って、「皆さん、先生がお帰りで御座ります。」
散柳窓夕栄
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
或
(
ある
)
ひは
兵卒
(
へいそつ
)
の
頸筋元
(
くびすぢもと
)
を
駈𢌞
(
かけまは
)
る、すると
敵
(
てき
)
の
首
(
くび
)
を
取
(
と
)
る
夢
(
ゆめ
)
やら、
攻略
(
のっとり
)
やら、
伏兵
(
ふせぜい
)
やら、
西班牙
(
イスパニア
)
の
名劍
(
めいけん
)
やら、
底拔
(
そこぬけ
)
の
祝盃
(
しゅくはい
)
やら、
途端
(
とたん
)
に
耳元
(
みゝもと
)
で
陣太鼓
(
ぢんだいこ
)
、
飛上
(
とびあが
)
る、
目
(
め
)
を
覺
(
さま
)
す、おびえ
駭
(
おどろ
)
いて、
一言二言
(
ひとことふたこと
)
祈
(
いのり
)
をする
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
坊主は
〆
(
しめ
)
たりと思い
引上
(
ひきあ
)
げようとすると、こは
如何
(
いか
)
にその魚らしいものが一躍して岡へ
飛上
(
とびあが
)
り、坊主の前をスルスルと歩いて通りぬけ、待網の
後
(
うしろ
)
の方から水音高く、再び
飛入
(
とびい
)
って
遂
(
つい
)
に逃げてしまった
枯尾花
(新字新仮名)
/
関根黙庵
(著)
と、
急
(
きゅう
)
に
来
(
き
)
た
人
(
ひと
)
の
院長
(
いんちょう
)
だと
解
(
わか
)
ったので、
彼
(
かれ
)
は
全身
(
ぜんしん
)
を
怒
(
いかり
)
に
顫
(
ふる
)
わして、
寐床
(
ねどこ
)
から
飛上
(
とびあが
)
り、
真赤
(
まっか
)
になって、
激怒
(
げきど
)
して、
病室
(
びょうしつ
)
の
真中
(
まんなか
)
に
走
(
はし
)
り
出
(
で
)
て
突立
(
つった
)
った。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
ばちやんと
刎
(
は
)
ねて、
足袋
(
たび
)
はびつしより、わアと
椅子
(
いす
)
を
傾
(
かたむ
)
けて
飛上
(
とびあが
)
ると、
真赤
(
まつか
)
になつて
金魚
(
きんぎよ
)
が
笑
(
わら
)
つた。あはは、あはは。
十和田湖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
其の夜の
丑刻
(
こゝのつ
)
頃庭口の
塀
(
へい
)
に
飛上
(
とびあが
)
り、内庭の様子を
窺
(
うかゞ
)
いますると、夏の夜とてまだ寝もやらず、庭の縁台には村と
婆
(
ばゞ
)
の両人、縁側には舎弟の蟠作と安兵衞の両人、
蚊遣
(
かやり
)
の
下
(
もと
)
に碁を打って居りました
後の業平文治
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
思
(
おも
)
はず
飛上
(
とびあが
)
つて
総身
(
そうしん
)
を
震
(
ふる
)
ひながら
此
(
こ
)
の
大枝
(
おほえだ
)
の
下
(
した
)
を一
散
(
さん
)
にかけぬけて、
走
(
はし
)
りながら
先
(
まづ
)
心覚
(
こゝろおぼえ
)
の
奴
(
やつ
)
だけは
夢中
(
むちう
)
でもぎ
取
(
と
)
つた。
高野聖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
明進軒
(
めいしんけん
)
か
島金
(
しまきん
)
、
飛上
(
とびあが
)
つて
常磐
(
ときは
)
(はこが
入
(
はひ
)
る)と
云
(
い
)
ふ
處
(
ところ
)
を、
奴等
(
やつら
)
の
近頃
(
ちかごろ
)
の
景氣
(
けいき
)
では——
蛉鍋
(
はまなべ
)
と……
當
(
あた
)
りがついた。
春着
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
漸
(
や
)
つと
梢
(
こずゑ
)
が
靜
(
しづ
)
まつたと
思
(
おも
)
ふと、チチツ、チチツと
鳴
(
な
)
き
立
(
た
)
てて
又
(
また
)
パツと
枝
(
えだ
)
を
飛上
(
とびあが
)
る。
曉方
(
あけがた
)
まで
止
(
や
)
む
間
(
ま
)
がなかつた。
間引菜
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
五月雨
(
さみだれ
)
の
陰氣
(
いんき
)
な
一夜
(
あるよ
)
、
坂
(
さか
)
の
上
(
うへ
)
から
飛蒐
(
とびかゝ
)
るやうなけたゝましい
跫音
(
あしおと
)
がして、
格子
(
かうし
)
をがらりと
突開
(
つきあ
)
けたと
思
(
おも
)
ふと、
神樂坂下
(
かぐらざかした
)
の
其
(
そ
)
の
新宅
(
しんたく
)
の
二階
(
にかい
)
へ、いきなり
飛上
(
とびあが
)
つて
春着
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
馬に乗った
勢
(
いきおい
)
で、小庭を
縁側
(
えんがわ
)
へ
飛上
(
とびあが
)
って、ちょん、ちょん、ちょんちょんと、雀あるきに
扉
(
ひらき
)
を抜けて台所へ入って、お
竈
(
へッつい
)
の前を廻るかと思うと、上の
引窓
(
ひきまど
)
へパッと飛ぶ。
二、三羽――十二、三羽
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
ぽぷらの
樹
(
き
)
に、どつと
留
(
と
)
まると、それからの
喧噪
(
さわぎ
)
と
言
(
い
)
ふものは、——チチツ、チチツと
百羽
(
ひやつぱ
)
二百羽
(
にひやつぱ
)
一度
(
いちど
)
に
聲
(
こゑ
)
を
立
(
た
)
て、バツと
梢
(
こずゑ
)
へ
飛上
(
とびあが
)
ると、また
颯
(
さつ
)
と
枝
(
えだ
)
につく。
揉
(
も
)
むわ
搖
(
ゆ
)
るわ。
間引菜
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
身のおき
処
(
どころ
)
がなく成つて、紫玉の
裾
(
すそ
)
が法壇に崩れた時、「
状
(
ざま
)
を見ろ。」「や、身を投げろ。」「
飛込
(
とびこ
)
め。」——わツと群集の騒いだ時、……
堪
(
たま
)
らぬ、と
飛上
(
とびあが
)
つて、紫玉を
圧
(
おさ
)
へて
伯爵の釵
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
其時
(
そのとき
)
まで
未
(
ま
)
だ
些
(
ち
)
とは
張
(
はり
)
の有つた目を、
半
(
なか
)
ば閉ぢて、がつくりと
仰向
(
あおむ
)
くと、
之
(
これ
)
がため蠅は
頬
(
ほっ
)
ぺたを
嘗
(
な
)
めて居た
嘴
(
くちばし
)
から糸を引いて、ぶう/\と鳴いて
飛上
(
とびあが
)
つたが、声も遠くには
退
(
の
)
かず。
蠅を憎む記
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
その鼻を
引挘
(
ひきむし
)
いで小鳥の餌を
磨
(
す
)
ってやろう、というを待たず、猟夫の落した火縄
忽
(
たちま
)
ち大木の梢に
飛上
(
とびあが
)
り、たった今まで吸殻ほどの火だったのが、またたくうちに
松明
(
たいまつ
)
の
大
(
おおき
)
さとなって
遺稿:02 遺稿
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
『そんな
筈
(
はづ
)
は
無
(
な
)
い。そんな、お
前
(
まへ
)
、』と
躾
(
たしな
)
めるやうに
言
(
い
)
ひ/\
飛上
(
とびあが
)
つたのであつた。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
斯
(
か
)
くて婦人が無体にも予が寝し
衾
(
ふすま
)
をかゝげつゝ、
衝
(
つ
)
と身を入るゝに絶叫して、
護謨球
(
ごむだま
)
の如く
飛上
(
とびあが
)
り、
室
(
しつ
)
の
外
(
おもて
)
に
転出
(
まろびい
)
でて
畢生
(
ひつせい
)
の力を
籠
(
こ
)
め、
艶魔
(
えんま
)
を封ずるかの如く、襖を
圧
(
おさ
)
へて立ちけるまでは
妖怪年代記
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
串戯
(
じょうだん
)
にも、脱けかかった脊筋から振上げるように一振り振ったはずみですわ!……いいかげん
揉抜
(
もみぬ
)
いた負い紐が
弛
(
ゆる
)
んだ処へ、
飛上
(
とびあが
)
ろうとする
勢
(
いきおい
)
で、どん、と肩を抜けると、ひっくりかえった。
菊あわせ
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
飛上
(
とびあが
)
つては
引据
(
ひきす
)
ゑらるゝやうに、けたゝましく
鳴
(
な
)
いて
落
(
お
)
ちて、また
飛上
(
とびあが
)
る。
間引菜
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
引き息で
飛着
(
とびつ
)
いた、本堂の戸を、力まかせにがたひしと開ける、屋根の上で、ガラガラという
響
(
ひびき
)
、
瓦
(
かわら
)
が残らず
飛上
(
とびあが
)
って、
舞立
(
まいた
)
って、
乱合
(
みだれあ
)
って、
打破
(
うちやぶ
)
れた音がしたので、はッと思うと、目が
眩
(
くら
)
んで
星あかり
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
引
(
ひ
)
き
息
(
いき
)
で
飛着
(
とびつ
)
いた、
本堂
(
ほんだう
)
の
戸
(
と
)
を、
力
(
ちから
)
まかせにがたひしと
開
(
あ
)
ける、
屋根
(
やね
)
の
上
(
うへ
)
で、ガラ/\といふ
響
(
ひゞき
)
、
瓦
(
かはら
)
が
殘
(
のこ
)
らず
飛上
(
とびあが
)
つて、
舞立
(
まひた
)
つて、
亂合
(
みだれあ
)
つて、
打破
(
うちやぶ
)
れた
音
(
おと
)
がしたので、はツと
思
(
おも
)
ふと、
目
(
め
)
が
眩
(
くら
)
んで
星あかり
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
とあとから仔雀がふわりと
縋
(
すが
)
る。これで、羽を馴らすらしい。また一組は、おなじく
餌
(
え
)
を含んで、親雀が、狭い庭を、
手水鉢
(
ちょうずばち
)
の高さぐらいに
舞上
(
まいあが
)
ると、その胸のあたりへ
附着
(
くッつ
)
くように仔雀が
飛上
(
とびあが
)
る。
二、三羽――十二、三羽
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
キャッと云って
飛上
(
とびあが
)
った友だちと
一所
(
いっしょ
)
に、すぐ納戸の、父の寝ている所へ二人で
転
(
ころが
)
り込みました。これが第一時の出現で、
小児
(
こども
)
で邪気のない時の事ですから、これは時々、人に話した事がありますが。
甲乙
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
嘴
(
はし
)
に小さな
芋虫
(
いもむし
)
を一つ
銜
(
くわ
)
え、あっち向いて、こっち向いて、ひょいひょいと見せびらかすと、籠の中のは、恋人から来た
玉章
(
たまずさ
)
ほどに欲しがって
駈上
(
かけあが
)
り
飛上
(
とびあが
)
って取ろうとすると、ひょいと
面
(
かお
)
を横にして
二、三羽――十二、三羽
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
すぐに
此奴
(
こいつ
)
が法壇へ
飛上
(
とびあが
)
つた、其の
疾
(
はや
)
さ。
伯爵の釵
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
飛
常用漢字
小4
部首:⾶
9画
上
常用漢字
小1
部首:⼀
3画
“飛”で始まる語句
飛
飛沫
飛騨
飛鳥
飛出
飛白
飛込
飛退
飛翔
飛行