“引窓”の読み方と例文
読み方割合
ひきまど100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ただ一人暇を取らずにいた女中が驚きめて、けぶりくりやむるを見、引窓ひきまどを開きつつ人を呼んだ。浴室は庖厨ほうちゅうの外に接していたのである。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
ふらふらと引窓ひきまどの下へ行ったのである。夕方の星が、四角な狭い口から白っぽく見えた。春作は、引窓の綱にすがって、泥竈へっついの上に乗った。
魚紋 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
やすんじけりさるにてもいぶかしきは松澤夫婦まつざはふうふうへにこそ芳之助よしのすけ在世ざいせときだに引窓ひきまどけぶりたえ/″\なりしをいまはたいかに其日そのひ
別れ霜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)