“飛着”の読み方と例文
読み方割合
とびつ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
が、ひと途端とたんに、ぱちぱちまめおとがして、ばら/\と飛着とびついた、棕櫚しゆろあかいのは、幾千萬いくせんまんともかずれないのみ集團かたまりであつたのです。
人魚の祠 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
駆けて出て我家わがやかど飛着とびついて、と思ふに、けて、他人ひとの家からは勝手が分らず、考ふれば、毎夜つきに聞く職人が湯から帰る跫音あしおとも、向うと此方こちら、音にも裏表うらおもてがあるか
処方秘箋 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
引き息で飛着とびついた、本堂の戸を、力まかせにがたひしと開ける、屋根の上で、ガラガラというひびきかわらが残らず飛上とびあがって、舞立まいたって、乱合みだれあって、打破うちやぶれた音がしたので、はッと思うと、目がくらんで
星あかり (新字新仮名) / 泉鏡花(著)