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機
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き
ふりがな文庫
“
機
(
き
)” の例文
僕
(
ぼく
)
思
(
おも
)
ふに、いつたい
僕等
(
ぼくら
)
日本人
(
にほんじん
)
の
麻雀
(
マージヤン
)
の
遊
(
あそ
)
び
方
(
かた
)
は
神經質
(
しんけいしつ
)
過
(
す
)
ぎる。
或
(
あるひ
)
は
末梢的
(
まつせうてき
)
過
(
す
)
ぎる。
勿論
(
もちろん
)
技
(
ぎ
)
を
爭
(
あらそ
)
ひ、
機
(
き
)
を
捉
(
とら
)
へ、
相手
(
あひて
)
を
覘
(
ねら
)
ふ
勝負事
(
しようぶごと
)
だ。
麻雀を語る
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
それを
機
(
き
)
ッかけに、その日の小銃戦はまた始まった。いま歌っていた兵、いま踊っていた兵が
朱
(
あけ
)
にそまって、ばたばたと傷つき始める。
新書太閤記:04 第四分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
独
(
ひと
)
り独仙君に至っては
機外
(
きがい
)
の
機
(
き
)
を
弄
(
ろう
)
し過ぎて、少々疲労したと見えて、碁盤の上へのしかかって、いつの
間
(
ま
)
にやら、ぐうぐう寝ている。
吾輩は猫である
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
目
(
め
)
の
玉
(
たま
)
、
目
(
め
)
の
玉
(
たま
)
!
赫奕
(
かくやく
)
たる
此
(
こ
)
の
明星
(
みやうじやう
)
の
持主
(
もちぬし
)
なる、(
應
(
おう
)
)の
巨魁
(
きよくわい
)
が
出現
(
しゆつげん
)
の
機
(
き
)
熟
(
じゆく
)
して、
天公
(
てんこう
)
其
(
そ
)
の
使者
(
ししや
)
の
口
(
くち
)
を
藉
(
か
)
りて、
豫
(
あらかじ
)
め
引
(
いん
)
をなすものならむか。
蛇くひ
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
蜂矢は、その
機
(
き
)
に
乗
(
じょう
)
じて、長い繃帯をといた。なるほど、繃帯はどこもまっ白で血に
染
(
そま
)
っているところは見あたらなかった。
金属人間
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
▼ もっと見る
到底
(
どうせ
)
貰
(
もら
)
う事なら親類
某
(
なにがし
)
の次女お
何
(
なに
)
どのは
内端
(
うちば
)
で
温順
(
おとなし
)
く器量も十人
并
(
なみ
)
で私には至極
機
(
き
)
に入ッたが、この
娘
(
こ
)
を迎えて
妻
(
さい
)
としては
浮雲
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
弥陀の本願というものは、
機
(
き
)
の善悪を云うのではない。行いの多少を論ずるのではない。身の浄不浄を選ぶのでもない。
法然行伝
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
私が何かさもしい
機
(
き
)
つかけから、今夜も訪ねて來たことが厚面しいやうな氣がして、こんなに仕合せよく仕事をしてゐるのに來なければよかつたとも思へた。
蒼白き巣窟
(旧字旧仮名)
/
室生犀星
(著)
そして、それを
機
(
き
)
として、もう一度
娑婆
(
しゃば
)
へ立帰り、新しい生活を始めようかと思った程でございます。
人間椅子
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
六日の夜は、流言の如く、又焼打の騒ぎあり、翌七日には、市内全く無警察の
象
(
しょう
)
を現はしけるが、浅草公園の池にては、咎むる者の無きを
機
(
き
)
とし、
鯉
(
こい
)
釣大繁昌との報を得たり。
東京市騒擾中の釣
(新字旧仮名)
/
石井研堂
(著)
その土煙の舞い
上
(
あが
)
る
合間
(
あいま
)
に、薄紫の光が
迸
(
ほどばし
)
るのも、昼だけに、一層悲壮だった。しかし二千人の
白襷隊
(
しろだすきたい
)
は、こう云う砲撃の中に
機
(
き
)
を待ちながら、やはり平生の元気を失わなかった。
将軍
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
考えたことがあるよ、さいわいこの島は無風の日がきわめて少ない、
機
(
き
)
にのぞんで無用のものを有用に
転
(
てん
)
ずることは、人間にあたえられた大いなる宝だ、ぼくらはさっそく利用しよう
少年連盟
(新字新仮名)
/
佐藤紅緑
(著)
このすばらしい
音楽
(
おんがく
)
はあのラッパのある自動音楽
機
(
き
)
が ひとりで
奏
(
や
)
つてゐるのです
小熊秀雄全集-22:火星探険―漫画台本
(新字旧仮名)
/
小熊秀雄
(著)
其所へ投出し置
増々
(
ます/\
)
醉
(
ゑひ
)
に乘ずる體なれば彼町人の
曲者
(
くせもの
)
は
假令
(
たとへ
)
武者修行
(
むしやしゆぎやう
)
にもせよ
此
(
こ
)
の
機
(
き
)
を
外
(
はづ
)
さず充分に酒を
強付
(
しひつけ
)
醉潰
(
ゑひつぶ
)
れたる時に
奪
(
うば
)
はゞ
造作
(
ざうさ
)
もなしと心に
巧
(
たく
)
み頻りに後藤の
機嫌
(
きげん
)
を取
強付々々
(
しひつけ/\
)
酒を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
熊の
黒
(
くろき
)
は雪の白がごとく
天然
(
てんねん
)
の常なれども、
天公
(
てんこう
)
機
(
き
)
を
転
(
てん
)
じて
白熊
(
はくいう
)
を出せり。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
〔譯〕
物我
(
ぶつが
)
一
體
(
たい
)
は即ち是れ仁なり。我れ
公情
(
こうじやう
)
を
執
(
と
)
つて以て公事を行ふ、天下服せざる無し。
治亂
(
ちらん
)
の
機
(
き
)
は公と不公とに在り。
周
(
しう
)
子曰ふ、
己
(
おのれ
)
に公なる者は人に公なりと。
伊川
(
いせん
)
又
公理
(
こうり
)
を以て仁の字を
釋
(
しやく
)
す。
南洲手抄言志録:03 南洲手抄言志録
(旧字旧仮名)
/
秋月種樹
、
佐藤一斎
(著)
シグナルの
緑
(
みどり
)
の燈と、ぼんやり白い
柱
(
はしら
)
とが、ちらっと
窓
(
まど
)
のそとを
過
(
す
)
ぎ、それから
硫黄
(
いおう
)
のほのおのようなくらいぼんやりした
転
(
てん
)
てつ
機
(
き
)
の前のあかりが
窓
(
まど
)
の下を通り、汽車はだんだんゆるやかになって
銀河鉄道の夜
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
兼
(
かね
)
て
工夫
(
くふう
)
慘憺
(
さんたん
)
の
由
(
よし
)
仄
(
ほのか
)
に
耳
(
みゝ
)
にせしが、
此度
(
このたび
)
いよ/\
機
(
き
)
熟
(
じゆく
)
しけん、
或
(
あるひ
)
は
他
(
た
)
に
慮
(
おもんぱか
)
る
處
(
ところ
)
ありてにや、
本月
(
ほんげつ
)
初旬
(
しよじゆん
)
横濱
(
よこはま
)
の
某
(
ぼう
)
商船會社
(
しやうせんくわいしや
)
より
浪
(
なみ
)
の
江丸
(
えまる
)
といへる一
大
(
だい
)
帆走船
(
ほまへせん
)
を
購
(
あがな
)
ひ、
密
(
ひそ
)
かに
糧食
(
りようしよく
)
、
石炭
(
せきたん
)
、
氣發油
(
きはつゆう
)
、
※卷蝋
(
くわけんらう
)
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
次第
(
しだい
)
に
短氣
(
たんき
)
のまさりて
我意
(
わがまゝ
)
つよく、これ一つは
年
(
とし
)
の
故
(
せい
)
には
御座
(
ござ
)
候はんなれど、
隨分
(
ずいぶん
)
あたりの
者
(
もの
)
御
(
ご
)
機
(
き
)
げんの
取
(
と
)
りにくゝ、
大心配
(
おほしんぱい
)
を
致
(
いた
)
すよし、
私
(
わたくし
)
など
古狸
(
ふるだぬき
)
の
身
(
み
)
なれば
兎角
(
とかく
)
つくろひて一日二日と
過
(
すご
)
し候へ
共
(
ども
)
ゆく雲
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
一冊
(
いつさつ
)
の本を三四十人して見るのでは
一人
(
ひとり
)
一日
(
いちにち
)
としても
一月余
(
ひとつきよ
)
かゝるので、これでは
奈何
(
どう
)
もならぬと
云
(
い
)
ふので、
機
(
き
)
も
熟
(
じゆく
)
したのであるから、
印行
(
いんかう
)
して
頒布
(
はんぷ
)
する事に
為
(
し
)
たいと
云
(
い
)
ふ
説
(
せつ
)
が
我々
(
われ/\
)
三名
(
さんめい
)
の
間
(
あひだ
)
に
起
(
おこ
)
つた
硯友社の沿革
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
巣の
雛
(
ひな
)
の
機
(
き
)
を
窺
(
うかが
)
ひて
しやうりの歌
(新字旧仮名)
/
末吉安持
(著)
「
仰
(
おお
)
せまでもなく、
機
(
き
)
に応じ、変にのぞんで、
昌仙
(
しょうせん
)
が
軍配
(
ぐんばい
)
の
妙
(
みょう
)
をごらんにいれますゆえ、かならずごしんぱいにはおよびませぬ」
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
そして、
勝負
(
せうふ
)
をしながら
畫談
(
ぐわだん
)
を
聞
(
き
)
かせて
頂
(
いたゞ
)
いたりするのも、
私
(
わたし
)
には一つの
樂
(
たのし
)
みだつた。
然
(
しか
)
し、赤
阪
(
さか
)
に
移
(
うつ
)
り住んでからは、
全
(
まつた
)
く先生とも
會戰
(
くわいせん
)
の
機
(
き
)
を
得
(
え
)
ない。
文壇球突物語
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
無論彼は
機
(
き
)
を見て、積極的に働らき掛ける心組はあつた。けれども具体的な案は一つも準備しなかつた。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
叔母一人の
機
(
き
)
に入ればイザコザは無いが、さて文三には人の
機嫌
(
きげん
)
気褄
(
きづま
)
を取るなどという事は出来ぬ。
浮雲
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
「おやまあ、たのもしい。けれどまだありますよ、いッち難かしい一つがね。拍子合いといって、首尾と縁の
機
(
き
)
ッかけ。これがねえ、旦那え」
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
禅の
機鋒
(
きほう
)
は
峻峭
(
しゅんしょう
)
なもので、いわゆる
石火
(
せっか
)
の
機
(
き
)
となると
怖
(
こわ
)
いくらい早く物に応ずる事が出来る。
吾輩は猫である
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
いはば
私
(
わたし
)
にとつては
實
(
じつ
)
に
好
(
こう
)
々
敵
(
てき
)
手だつたのだが、先生今や東北青
葉
(
ば
)
城
(
ぜう
)
下に
去
(
さ
)
つて久しく
相
(
あひ
)
見ゆる
機
(
き
)
を
得
(
え
)
ない。時々
思
(
おも
)
ひ出すと、
私
(
わたし
)
には脾
肉
(
にく
)
の
歎
(
たん
)
に
堪
(
た
)
へないものがあるのである。
文壇球突物語
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
わたしの
家
(
うち
)
でちらと見かけたのが、おまえさんの
落目
(
おちめ
)
の
機
(
き
)
ッかけになったなんて、生涯云われるのは寝ざめがわるいからね
春の雁
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
これを逃げ損ねの
受太刀
(
うけだち
)
と云う。坊っちゃんは
機
(
き
)
を見て奇麗に引き上げる事を知らぬ。
虞美人草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
紀伊、淡路の辺に、
機
(
き
)
を窺っていた毛利の水軍は、百余艘の兵船に、兵数千を載せて、そのときもう沿海を襲撃していた。
黒田如水
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
いわば相互に、悪気流の支度は充分にできており、
機
(
き
)
ッかけさえあれば、いつでも火となりうる形になっていた
曠野
(
こうや
)
の枯れ葦みたいなものだった。
私本太平記:01 あしかが帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
それ以上は、多くをいう
機
(
き
)
ッかけもなく、男は行き過ぎてからチラと振り返った。すると金蓮もまた振り返っている。
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
機先を制して、われから彼を
挫
(
くじ
)
くとすれば、今は絶好な潮時ですし、また
鼓上蚤
(
こじょうそう
)
の
出来
(
でか
)
した
些事
(
さじ
)
も、かえって、いい
機
(
き
)
ッかけと名分に相成りましょう
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
一声、浴びせかけた
冷罵
(
れいば
)
を
機
(
き
)
ッかけに、阿修羅の怪勇、鏡智流自在の腕前を、一度に現わしてきた
切
(
き
)
ッ
尖
(
さき
)
の鋭さ——
剣難女難
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
機
(
き
)
ッかけである。謙信対信玄の相剋はここに起因を
孕
(
はら
)
んだものである——とは、世上一般も、越後の人々も、甲州方でも、あまねく信じているところだった。
上杉謙信
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「
拙者
(
せっしゃ
)
は、のこりの者とともに
後詰
(
ごづめ
)
をなし、若君の旗本、ならびに、総攻めの
機
(
き
)
をうかがって、その時ごとに、おのおのへ
合図
(
あいず
)
をもうそう。さらばでござる」
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
市松
(
いちまつ
)
、そこが昌仙のぬからぬところじゃ。われからことに
援兵
(
えんぺい
)
をださせて、
北条
(
ほうじょう
)
、
徳川
(
とくがわ
)
などの
領地
(
りょうち
)
をさわがせ、その
機
(
き
)
に乗じておのれの野心をとげんとする。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
機
(
き
)
熟さず、諸州の同心と往来の秘状のみ、今は、あだとなつてここに積まる。むなしき弓箭、またすべて、一
炬
(
きよ
)
の灰となされん。乞ふ、家時が
亡骸
(
なきがら
)
も、その火に附せよ。
私本太平記:01 あしかが帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「ぜひもない儀。では、またの
機
(
き
)
を待つとして、若君のお身に、万一のないように、誰ぞ二、三」
源頼朝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
夜、
曙
(
あ
)
けんとするや、一斉の銃声あるべし。まさに、
嚢中
(
のうちゅう
)
の敵を
一掴
(
いっかく
)
の
機
(
き
)
、そのときにあり。
新書太閤記:09 第九分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
仕損
(
しそん
)
じたら、一味の公卿同盟には大ヒビが入るし、対鎌倉の面でも、危険な
機
(
き
)
ッかけを呼ぶものとなりかねないので、秘命をさずける人選には、大事に大事をとっていたことだった。
私本太平記:03 みなかみ帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
紙くずだらけな空地の闇を、トム公が不きげんな顔をして歩いていると、忍び足に、後から
尾
(
つ
)
いて来た大勢の影が、誰かがクスリと吹き出したのを
機
(
き
)
ッかけに、いちどに笑い出した。
かんかん虫は唄う
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
機
常用漢字
小4
部首:⽊
16画
“機”を含む語句
機会
機會
昇降機
機械
上機嫌
時機
起重機
機関
機智
動機
制動機
好機
機織
弾機
機構
機能
推進機
御機嫌伺
機関室
飛行機
...