)” の例文
せいちゃん、あのおにわいているあかはなはなんだかっている?」と、一人ひとりが、まって垣根かきねあいだからのぞこうとしたのでした。
子供どうし (新字新仮名) / 小川未明(著)
おにどもはやがて、おじいさんのるうろのまえまでますと、がやがやいいながら、みんなそこにまってしまいました。
瘤とり (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
「ところがその青年たちは、申し合わせたように近所の薬屋で、かゆみめの薬を買って身体に塗ったそうだ」
地獄街道 (新字新仮名) / 海野十三(著)
そして、サンパンめくらいの荒れた夜中のことだから、伝馬をやられたために、夜帰れなかったんだと、船員たちは勝手に想像して気をもんでいたのだった。
海に生くる人々 (新字新仮名) / 葉山嘉樹(著)
「なにいうとるの?」呆れたように、そういったが、急に、マンの声も、妙にいたずらっぽくなって、「そんなら、お父さん、ええ痛みめの呪禁まじない、教えてあげようか」
花と龍 (新字新仮名) / 火野葦平(著)
靜かな町筋の路上に空しく立ちまらなければならなかつた。
赤い鳥 (旧字旧仮名) / 鈴木三重吉(著)
だれだ、だれだ‥‥」と、小隊せうたいの四五にん川岸かはぎしまつた。
一兵卒と銃 (旧字旧仮名) / 南部修太郎(著)
と若者も同じ様に云って、吉蔵の傍へまった。
かやの生立 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
あには、なにごとがあって、めたのだろうとおもって、ひたいぎわにながれるあせをふいて、おじいさんのほういてまりました。
村の兄弟 (新字新仮名) / 小川未明(著)
サンパンめ——暴風雨にて港内通船危険につき港務課より一切の小舟通行を禁止する——の暴化しけを冒して、船長を日本波止場まで、「秘密」に送りつけねばならぬのであった。
海に生くる人々 (新字新仮名) / 葉山嘉樹(著)
子供こどもは、二足ふたあし三足みあしあるくとあしもとの小石こいしひろって、それをめずらしそうに、ながめていました。とりさがしているとまって
幾年もたった後 (新字新仮名) / 小川未明(著)
「まあ、このけしのはなのきれいなこと。」といって、散歩さんぽしている、わか夫婦ふうふが、みせさきにまると、けしのはなました。
ガラス窓の河骨 (新字新仮名) / 小川未明(著)
その父親ちちおやは、手間てまがとれても、子供こどもくままにまかせて、ぼんやりまって、それを見守みまもっていることもありました。
幾年もたった後 (新字新仮名) / 小川未明(著)
すると、ほかのものもひとしくまって、みんなからおくれがちになって、とぼとぼとあるいていた年寄としよりをつのでありました。
春になる前夜 (新字新仮名) / 小川未明(著)
おとこ乞食こじきは、りっぱなかまえをしたうちまえへきますと、まって、かんがみました。それから、おそるおそるもんなかはいってゆきました。
塩を載せた船 (新字新仮名) / 小川未明(著)
「もうれかかるが、どうみちをいったら、自分じぶんのゆこうとするむらくだろう。」と、旅人たびびとまって思案しあんしました。
島の暮れ方の話 (新字新仮名) / 小川未明(著)
彼女かのじょは、いろいろのことをあたまなかかんがえていたが、そのこえきつけると、自分じぶんんでいるのだなとおもって、まったのであります。
ある冬の晩のこと (新字新仮名) / 小川未明(著)
「やあ、きれいだな。」と、としちゃんは、みずたまりのところにまって、大空おおぞらしろくもしたみずおもてうつっているのをのぞいていました。
風船虫 (新字新仮名) / 小川未明(著)
宮田みやたくん。」と、かれは、まえへいく少年しょうねんこえをかけました。少年しょうねんは、まって、哲夫てつお見返みかえると、にっこりわらいました。
中学へ上がった日 (新字新仮名) / 小川未明(著)
また、途中とちゅうで、なにかものおとがすると、それが、小犬こいぬたちのいるもりほうからでなかったかと、どこででも、まってみみをすましたのです。
森の中の犬ころ (新字新仮名) / 小川未明(著)
そのとき、かれはちょっとかえってみますと、くろいおおかみは、すこしかれからはなれたところにきてまっていました。
おおかみと人 (新字新仮名) / 小川未明(著)
「ひとりで、パンがえる?」と、北川きたがわくんが、まって、やさしくおとうとかおをのぞくようにして、きいていました。
笑わなかった少年 (新字新仮名) / 小川未明(著)
あるのこと、さちは、まち使つかいにまいりました。そして、ようをすまして、かえりがけに、ふと草花屋くさばなやまえとおりかけて、おもわずまりました。
花と少女 (新字新仮名) / 小川未明(著)
たまたまやさしそうなおんなひとが、少年しょうねんのすわっている姿すがたると、まえまって、ふところから財布さいふをとりして、ぜにまえいていってくれました。
石をのせた車 (新字新仮名) / 小川未明(著)
むすめくろんぼを、物珍ものめずらしそうにかえりますと、くろんぼはまって、不思議ふしぎそうに、むすめかおつめていましたが、やがて近寄ちかよってまいりました。
港に着いた黒んぼ (新字新仮名) / 小川未明(著)
としとったねこは、しいのしたとおるときに、うえ見上みあげながらまりました。二のすずめは、自分じぶんたちをたのかと、びっくりしました。
木の上と下の話 (新字新仮名) / 小川未明(著)
「おじいさんは、あんなにつかれていなさる。」と、さきになっていた一人ひとりがいって、いてまりました。
春になる前夜 (新字新仮名) / 小川未明(著)
小鳥ことりが、のこずえにきていていると、おじいさんは、またまって、そのごえきとれていました。
幾年もたった後 (新字新仮名) / 小川未明(著)
すると、紳士しんしは、ちょっとまったが、そしてあたまかたむけたが、自分じぶん弱気よわきのせいだというようにかんがえて
ある冬の晩のこと (新字新仮名) / 小川未明(著)
このボタンをひとは、だれでもちょっとまって、じっとをそのうえとさないものはありませんでした。らないひとは、だまって見返みかえってゆきました。
青いボタン (新字新仮名) / 小川未明(著)
しばらくまって、にわとりあそんでいるようすをていますと、けんかをせずに、一つのつけても、たがいにつつきって、なかよくそれをべていました。
僕は兄さんだ (新字新仮名) / 小川未明(著)
けれどはしのところまでくるとまって、ただているだけで、どうすることもできなかったのです。
台風の子 (新字新仮名) / 小川未明(著)
おばあさんは、それをくと、つえをつきながら、まりました。そして、はしのそばに、みせひらいている、盤台ばんだいなかおおきなこいにめたのであります。
千代紙の春 (新字新仮名) / 小川未明(著)
かれは、はしうえにくるとしばらく、まって欄干らんかんによって、みずうえをぼんやりとながめていました。
新しい町 (新字新仮名) / 小川未明(著)
みちいそ人々ひとびとなかには、まって、じっとみみをすます青年せいねんがありました。また、おんなひとがありました。そのひとたちは、しまいまでそのうたきとれていました。
青い草 (新字新仮名) / 小川未明(著)
少年しょうねんは、しばらくまって、それにとれていました。こんな小鳥ことりといっしょにやまなからしているほうが、東京とうきょうへいくよりは幸福こうふくのようにかんじられたのです。
波荒くとも (新字新仮名) / 小川未明(著)
「いったい、どうしたことだろう?」と、清吉せいきちは、まって、このありさまをつめたのです。
戦争はぼくをおとなにした (新字新仮名) / 小川未明(著)
おそらく、途中とちゅう息子むすこあうであろうとおもわれたので、あちらから、足音あしおとがすると、まって、そのひとちかづくのをっていました。ると、ちがっています。
夕焼けがうすれて (新字新仮名) / 小川未明(著)
「あのあおはなんだろう?」と、ふいに義夫よしおは、まって、おそろしそうに、ささやきました。
ある夜の姉と弟 (新字新仮名) / 小川未明(著)
紳士しんしは、めったにひととおらない、青田あおたなか細道ほそみちあるいて、みぎたり、ひだりたりしながら、ときどき、まっては、くつのさき石塊いしころころがしたりしていました。
銀河の下の町 (新字新仮名) / 小川未明(著)
あるのこと、一人ひとり旅人たびびとが、野中のなか細道ほそみちあるいてきました。そのは、ことのほかあつでした。旅人たびびとっているまつますと、おもわずまりました。
曠野 (新字新仮名) / 小川未明(著)
すると、つかれた家族かぞくのものは、こちらをいて、ちょっと躊躇ちゅうちょしましたが、ついにまって
子供と馬の話 (新字新仮名) / 小川未明(著)
彼女かのじょは、しばらくまって、その小鳥ことりえだまっていているのを見守みまもっていましたが
ふるさとの林の歌 (新字新仮名) / 小川未明(著)
あたりを往来おうらいする人々ひとびとは、この二人ふたりのいるそばに近寄ちかよって、めずらしそうにながめて、わらってすぐにゆくものもあれば、また、しばらくはまってゆくものもありました。
幸福に暮らした二人 (新字新仮名) / 小川未明(著)
ともだちとこんなはなしをしていると、一人ひとりのみすぼらしいおばあさんが、鳥居とりいのところにまって、神社じんじゃかっておがんでいました。片手かたてながいつえをっていました。
夕雲 (新字新仮名) / 小川未明(著)
じゅずだまあたまうえでふりまわしながら、みんなのいるほうへ、自分じぶんもかけてゆきましたが、ふと、なにを思ったか、まさちゃんは、かけるのをやめて、まりました。
左ぎっちょの正ちゃん (新字新仮名) / 小川未明(著)
せっかくつくりかけたをこわすのもかわいそうだとかんがなおして、しばらくまって、一ぴきのおやばちが、わきもせず、熱心ねっしんちいさなくちで、だんだんとおおきくしようと
ある夏の日のこと (新字新仮名) / 小川未明(著)
少年しょうねんは、すこし、時間じかんのおくれたときは、いそいで、夢中むちゅうでそのまえぎてしまいましたけれど、そうでないときは、よくぼんやりとまって、毎日まいにちのように天使てんし
町の天使 (新字新仮名) / 小川未明(著)
「あれは、支那人しなじんかしらん……。」と、ちょっと父親ちちおやは、まっていてみました。
お父さんの見た人形 (新字新仮名) / 小川未明(著)
青年せいねんは、このうちまえにくると、ふいにまりました。そして、あたりをまわしました。
花と少女 (新字新仮名) / 小川未明(著)