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待
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まつ
ふりがな文庫
“
待
(
まつ
)” の例文
居室
(
へや
)
に
歸
(
かへ
)
つて
見
(
み
)
ると、ちやんと
整頓
(
かたづい
)
て
居
(
ゐ
)
る。
出
(
で
)
る
時
(
とき
)
は
書物
(
しよもつ
)
やら
反古
(
ほご
)
やら
亂雜
(
らんざつ
)
極
(
きは
)
まつて
居
(
ゐ
)
たのが、
物
(
もの
)
各々
(
おの/\
)
所
(
ところ
)
を
得
(
え
)
て
靜
(
しづ
)
かに
僕
(
ぼく
)
を
待
(
まつ
)
て
居
(
ゐ
)
る。
都の友へ、B生より
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
明月記は千
写
(
しや
)
百
摹
(
も
)
の書なれば七は六の
誤
(
あやまり
)
としても氷室を
出
(
いで
)
し六月の氷
朝
(
あした
)
を
待
(
まつ
)
べからず。
盖
(
けだし
)
貢献
(
こうけん
)
の後
氷室守
(
ひむろもり
)
が私に
出
(
いだ
)
すもしるべからず。
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
二
月
(
ぐわつ
)
十一
日
(
にち
)
、
待
(
まち
)
に
待
(
まつ
)
つたる
紀元節
(
きげんせつ
)
の
當日
(
たうじつ
)
とはなつた。
前夜
(
ぜんや
)
は、
夜半
(
やはん
)
まで
大騷
(
おほさわ
)
ぎをやつたが、なか/\
今日
(
けふ
)
は
朝寢
(
あさね
)
どころではない。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
此差
(
このさ
)
凡
(
およそ
)
二年
半餘
(
はんあまり
)
にして一月
計
(
ばかり
)
なるゆゑ、
其時
(
そのとき
)
に
至
(
いた
)
り
閏月
(
しゆんげつ
)
を
置
(
お
)
き十三ヶ月を一年となし、
地球
(
ちきう
)
の
進
(
すゝん
)
で
本
(
もと
)
の
處
(
ところ
)
に
行付
(
ゆきつく
)
を
待
(
まつ
)
なり。
改暦弁
(旧字旧仮名)
/
福沢諭吉
(著)
「白髪を清めて元日を
待
(
まつ
)
所に、汝何人なれば我が白桜下に来り、我と対して座せるや」というに筆を起して、
此方
(
こちら
)
が何かいうと、向うも何かいう。
古句を観る
(新字新仮名)
/
柴田宵曲
(著)
▼ もっと見る
仕舞ひければ寶澤も
供
(
とも
)
して歸りぬ
彼盜取
(
かのぬすみとり
)
し毒藥は
竊
(
ひそか
)
に臺所の
縁
(
えん
)
の下の
土中
(
どちう
)
へ深く
埋
(
うづ
)
め折を
待
(
まつ
)
て用ひんと
工
(
たく
)
む心ぞ
怖
(
おそろ
)
しけれ
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
不実
(
ふじつ
)
な
性質
(
たち
)
ではないから、大丈夫だけれども、
何時迄
(
いつまで
)
も遊んで
食
(
たべ
)
てゐる訳には行かないので、安否のわかる迄は仕方がないから、
里
(
さと
)
へ帰つて
待
(
まつ
)
てゐる
積
(
つもり
)
だ。
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
そうだ、山本さんは最早二十六にも成る人妻を九年前と同じように眺めて、何を
待
(
まつ
)
ともなく、南京虫の多い旅舎の床の上に独りで寝たり起きたりして来たのだ。
船
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
炬燵
(
こたつ
)
の中で
首
(
くひ
)
ツたけ
這入
(
はい
)
つて
当日
(
たうじつ
)
まで
待
(
まつ
)
て
居
(
を
)
るのでございますから
此
(
こ
)
のくらゐ
結構
(
けつこう
)
な事はございません。
牛車
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
妻
(
つま
)
や
待
(
まつ
)
らん
夕烏
(
ゆふがらす
)
の
聲
(
こゑ
)
に
二人
(
ふたり
)
とり
膳
(
ぜん
)
の
菜
(
さい
)
の
物
(
もの
)
を
買
(
か
)
ふて
來
(
く
)
るやら、
朝
(
あさ
)
の
出
(
で
)
がけに
水瓶
(
みづがめ
)
の
底
(
そこ
)
を
掃除
(
さうぢ
)
して、一日
手桶
(
てをけ
)
を
持
(
も
)
たせぬほどの
汲込
(
くみこ
)
み、
貴郎
(
あなた
)
お
晝
(
ひる
)
だきで
御座
(
ござ
)
いますと
言
(
い
)
へば
われから
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
新聞や牛乳の配達をして
相間
(
あひま
)
に勉強しやうてのは、(亀井君は現にやつておるが
子
)、実は中々忙がしくて、片手間の勉強で成効しやうてのは百年黄河の澄むを
待
(
まつ
)
やうなもんだ。
貧書生
(新字旧仮名)
/
内田魯庵
(著)
夜
(
よ
)
の
明
(
あ
)
くるを
待
(
まつ
)
て人夫は
鍋
(
なべ
)
と
米
(
こめ
)
とを
携
(
たづさ
)
へ、
渓流
(
けいりゆう
)
に
下
(
くだ
)
り飯を炊煑して
上
(
のぼ
)
り
来
(
きた
)
る、一行
初
(
はじ
)
めて
腹
(
はら
)
を
充
(
み
)
たし、勢に
乗
(
じやう
)
じて山を
降
(
くだ
)
り、三長沢支流を
溯
(
さかのぼ
)
る、此河は利根の本源と
殆
(
ほとん
)
ど長を
等
(
ひとし
)
くし
利根水源探検紀行
(新字旧仮名)
/
渡辺千吉郎
(著)
「どうせ、
貴様
(
てめえ
)
から
返金
(
かへ
)
して貰へるなんて思つちや居ねえツて言つたよ——其れよりかお竹の阿魔に、泣かずに
待
(
まつ
)
てろツて
伝言
(
ことづけ
)
頼むぞ、忘れると承知しねえぞ」と
後車
(
あと
)
の御者は答へつゝ
火の柱
(新字旧仮名)
/
木下尚江
(著)
前栽
(
せんざい
)
の
強物
(
つはもの
)
の、
花
(
はな
)
を
頂
(
いたゞ
)
き、
蔓手綱
(
つるたづな
)
、
威毛
(
をどしげ
)
をさばき、
裝
(
よそほ
)
ひに
濃
(
こ
)
い
紫
(
むらさき
)
を
染
(
そめ
)
などしたのが、
夏
(
なつ
)
の
陽炎
(
かげろふ
)
に
幻影
(
まぼろし
)
を
顯
(
あら
)
はすばかり、
聲
(
こゑ
)
で
活
(
い
)
かして、
大路
(
おほぢ
)
小路
(
こうぢ
)
を
縫
(
ぬ
)
つたのも
中頃
(
なかごろ
)
で、やがて
月見草
(
つきみさう
)
、
待
(
まつ
)
よひ
草
(
ぐさ
)
木菟俗見
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
矯首はじめて見る故園の家
黄昏
(
くゎうこん
)
戸に
倚
(
よ
)
る白髪の人弟を抱き我を
待
(
まつ
)
春又春
俳人蕪村
(新字新仮名)
/
正岡子規
(著)
人死を
待
(
まつ
)
て
生
(
せい
)
たはいなし
芭蕉について
(新字新仮名)
/
宮本百合子
(著)
明月記は千
写
(
しや
)
百
摹
(
も
)
の書なれば七は六の
誤
(
あやまり
)
としても氷室を
出
(
いで
)
し六月の氷
朝
(
あした
)
を
待
(
まつ
)
べからず。
盖
(
けだし
)
貢献
(
こうけん
)
の後
氷室守
(
ひむろもり
)
が私に
出
(
いだ
)
すもしるべからず。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
『
能
(
よ
)
く来て
下
(
くだ
)
さいました。
待
(
まつ
)
て居たんですよ。サアどうか
上
(
あが
)
つて
下
(
くだ
)
さいましな。』と低い
艶
(
つや
)
のある声は昔のまゝである。
節操
(新字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
待
(
まつ
)
には
屈強
(
くつきやう
)
の
腰掛
(
こしかけ
)
なりと心中に
點頭
(
うなづき
)
これよりは
別
(
べつ
)
して萬事に氣をつけ何事も
失費
(
しつぴ
)
なき樣にして
聊
(
いさゝ
)
かでも利分を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
矯首はじめて見る故園の家
黄昏
(
こうこん
)
戸
(
こ
)
に
倚
(
よ
)
る白髪の人弟を抱き我を
待
(
まつ
)
春
(
はる
)
又
(
また
)
春
(
はる
)
俳人蕪村
(新字旧仮名)
/
正岡子規
(著)
から/\と
男
(
をとこ
)
の
笑
(
わら
)
ふに
少
(
すこ
)
し
恥
(
はづ
)
かしく、
考
(
かんが
)
へ
事
(
ごと
)
をして
歩
(
ある
)
いて
居
(
ゐ
)
たれば
不意
(
ふゐ
)
のやうに
惶
(
あは
)
てゝ
仕舞
(
しまい
)
ました、よく
今夜
(
こんや
)
は
來
(
き
)
て
下
(
くだ
)
さりましたと
言
(
い
)
へば、あれほど
約束
(
やくそく
)
をして
待
(
まつ
)
てくれぬは
不心中
(
ふしんぢう
)
とせめられるに
にごりえ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
さるゆゑに
不幸
(
ふかう
)
ありて日のたゝぬいへにては、
行者
(
ぎやうじや
)
のきたるをまちてものくはせんなど、いかにも清くして
待
(
まつ
)
也。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
屈服
(
くつぷく
)
させんと
待
(
まつ
)
處なれば今此言を聞て進み出京都大坂并に
老中
(
らうぢう
)
の役宅にて
取切
(
とりきつ
)
て應答せしは拙者なりと云にぞ越前守は
其方
(
そのはう
)
なるか然ば手札を出すべしと云ふに山内
懷中
(
くわいちう
)
より手札を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
其
言葉
(
ことば
)
の一々を雲飛は心に
銘
(
めい
)
し、やゝ
氣
(
き
)
を
取直
(
とりなほ
)
して
時節
(
じせつ
)
の
來
(
く
)
るのを
待
(
まつ
)
て
居
(
ゐ
)
た。
石清虚
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
待
(
まつ
)
て
春
(
はる
)
の
氷
(
こほり
)
に
朝日
(
あさひ
)
かげおのづから
解
(
と
)
けわたる
折
(
をり
)
ならでは
何事
(
なにごと
)
の
甲斐
(
かひ
)
ありとも
覺
(
おぼ
)
えず
誰
(
た
)
れも/\
異見
(
いけん
)
は
言
(
い
)
ふな
心
(
こゝろ
)
の
浮
(
う
)
く
話
(
はなし
)
に
氣
(
き
)
をなぐさめて
面白
(
おもしろ
)
き
世
(
よ
)
をおもしろしと
思
(
おも
)
はするのが
肝要
(
かんえう
)
ぞと
我
(
われ
)
先立
(
さきだ
)
ちて
機嫌
(
きげん
)
を
別れ霜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
此時に
臨
(
のぞん
)
で
死亡
(
しばう
)
せしもの、雪あれのやむを
待
(
まつ
)
も
程
(
ほど
)
のあるものゆゑ、せんかたなく雪あれを
犯
(
をかし
)
て
棺
(
くわん
)
を
出
(
いだ
)
す事あり。
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
「大丈夫!」と女は下から答へて「直ぐ歸るから
待
(
まつ
)
て居てお呉れ。」
少年の悲哀
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
藏
(
か
)
くし
孃
(
じよう
)
さまにも
嘸
(
さ
)
ぞお
喜
(
よろこ
)
び
我身
(
わがみ
)
とても
其通
(
そのとほ
)
りなり
御返事
(
おへんじ
)
屹度
(
きつと
)
まちますと
云
(
い
)
えば
點頭
(
うなづき
)
ながら
立出
(
たちいづ
)
る
廻
(
まは
)
り
椽
(
ゑん
)
のきばの
橘
(
たちばな
)
そでに
薫
(
かを
)
りて
何時
(
いつし
)
か
月
(
つき
)
に
中垣
(
なかがき
)
のほとり
吹
(
ふき
)
のぼる
若竹
(
わかたけ
)
の
葉風
(
はかぜ
)
さら/\として
初
(
はつ
)
ほとゝぎす
待
(
まつ
)
べき
夜
(
よ
)
なりとやを
五月雨
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
此時に
臨
(
のぞん
)
で
死亡
(
しばう
)
せしもの、雪あれのやむを
待
(
まつ
)
も
程
(
ほど
)
のあるものゆゑ、せんかたなく雪あれを
犯
(
をかし
)
て
棺
(
くわん
)
を
出
(
いだ
)
す事あり。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
待
常用漢字
小3
部首:⼻
9画
“待”を含む語句
待遇
招待
待合
款待
欵待
相待
接待
待遠
歓待
期待
請待
待兼
辻待
心待
待合室
客待
管待
御待
庚申待
款待振
...