“夕烏”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ゆうがらす66.7%
ゆふがらす33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「げに歌人、詩人といふは可笑おかしきものかな。蝶二つ飛ぶを見れば、必ず女夫めおとなりと思へり。ねぐらかえ夕烏ゆうがらすかつて曲亭馬琴に告げていわく、おれは用達ようたしに行くのだ」
古句を観る (新字新仮名) / 柴田宵曲(著)
時はすでに午後四時過ぎ、夕烏ゆうがらすの声遠近おちこちに聞こゆるころ、座敷の騒ぎをうしろにして日影薄き築山道つきやまみち庭下駄にわげたを踏みにじりつつ上り行く羽織袴はおりはかまの男あり。こは武男なり。
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
つままつらん夕烏ゆふがらすこゑ二人ふたりとりぜんさいものふてるやら、あさがけに水瓶みづがめそこ掃除さうぢして、一日手桶てをけたせぬほどの汲込くみこみ、貴郎あなたひるだきで御座ございますとへば
われから (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)