質問しつもん)” の例文
何故なぜそうきふしたかとのきみ質問しつもん御尤ごもつともである。ぼく不幸ふかうにしてこれきみ白状はくじやうしてしまはなければならぬことに立到たちいたつた。
湯ヶ原より (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
「どんないしさがしているんだね。」と、ききました。そのやさしみのある質問しつもんに、みんなは、ちょっと意外いがいかんじがしました。
白い雲 (新字新仮名) / 小川未明(著)
どうしてかれはミリガン夫人と話をするのにわたしのいることをこのまなかったか。わたしはこの質問しつもんを心の中でくり返しくり返したずねた。
院長いんちょう片手かたて頬杖ほおづえきながら考込かんがえこんで、ただ機械的きかいてき質問しつもんけるのみである。代診だいしんのセルゲイ、セルゲイチが時々ときどきこすこすくちれる。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
こんな質問しつもんふと、小六ころく下宿げしゆくからあそびに時分じぶんやうに、淡泊たんぱく遠慮ゑんりよのないこたへをするわけかなくなつた。やむ
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
一時間目の修身しゅうしん講義こうぎんでもまだ時間があまっていたら校長が何でも質問しつもんしていいと云った。けれどもだれだまっていて下をいているばかりだった。
或る農学生の日誌 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
ミラア先生が學課をやつてあなたに質問しつもんしてゐる時、あなたは決して氣を散らしたりしてゐないの。ところが私となると始終しじうどつかへ氣が散つてゐるのよ。
あいちやんはれについて質問しつもんする勇氣ゆうきなにくなつてしまひ、海龜うみがめはう振向ふりむき、『ほかなにならつて!』
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
もしも「エヽリツトル」とでもはうものならんなむづかしい質問しつもんはじまらないともかぎらないからであつた。
微笑の渦 (新字旧仮名) / 徳田秋声(著)
近頃ちかごろ時々とき/″\我輩わがはい建築けんちく本義ほんぎなんであるかなどゝむづ質問しつもん提出ていしゆつして我輩わがはいこまらせるひとがある。
建築の本義 (旧字旧仮名) / 伊東忠太(著)
すると当夜とうやは、映画えいがつたのだとこたえたが、映画えいが題名だいめいをきくと、すぐにこたえられない。たん西部劇せいぶげきだといつたが、テクニカラーかどうか、の質問しつもんではすらすらと
金魚は死んでいた (新字新仮名) / 大下宇陀児(著)
まっ赤になってもじもじしているこの少年しょうねんつめていたが、そろりそろり質問しつもんを始めた。
身体検査 (新字新仮名) / フョードル・ソログープ(著)
はげしい昂奮こうふんからめたわたくしは、もちろんわたくし守護霊しゅごれいむかっていろいろと質問しつもんはなち、それでもちぬ個所ところがあれば、指導役しどうやくのお爺様じいさまにも根掘ねほ葉掘はほいつめました。
今日きょうはもう出勤しゅっきんした片岡先生はきゅうに英雄えいゆうにでもなったように、引っぱりだこだった。どうだった? の質問しつもんに答えて、一日でげっそりほおのおちた彼は、青いひげあとをなでながら
二十四の瞳 (新字新仮名) / 壺井栄(著)
と、いかにもそらとぼけた質問しつもんをだして、そばにひかえている片桐かたぎり福島ふくしま脇坂安治わきざかやすはるなど、ツイせんだってしずたけで七ほんやりの名をあげた若い人たちをかえりみたが、またすぐに床几しょうぎからこしを立てて
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
とバクスターは質問しつもんした。
少年連盟 (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)
「どうしてびんぼう人がやわらかなレースや、縫箔ふいはくを赤んぼうに着せることができたか」これがもう一つたびたびくり返される質問しつもんであった。
「さあ、どちらかなあ。」と、秀吉ひできちは、くちごもって、かれかおあかくして、最初さいしょ質問しつもんに、自分じぶんがわからなくなりました。
しいたげられた天才 (新字新仮名) / 小川未明(著)
患者かんじゃおおいのに時間じかんすくない、で、いつも簡単かんたん質問しつもんと、塗薬ぬりぐすりか、※麻子油位ひましあぶらぐらいくすりわたしてるのにとどまっている。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
三千代は矢張りいてゐた。代助は思ひ切つた判断を、自分の質問しつもんの上に与へやうとして、既に其言葉がくち出掛でかゝつた時、三千代は不意に顔をげた。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
『けど屹度きつとうしないやうには出來できないんだわ』とあいちやんは獨語ひとりごとつて、『だッて彼麽あんなあたま天邊てツぺんについてるんですもの。でも、かくわたし質問しつもんにはこたへてれてよ。 ...
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
私はこみ上げるヒステリイをおさへつけ、昂然と頭を上げ、そして腰掛の上にしつかりと立つてゐた。ヘレン・バーンズは、スミス先生の學課で、何か質問しつもんをしに行つたのであつた。
これは、いかにももっともな質問しつもんだった。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
わたくしはひるまず質問しつもんをつづけました。——
かの女はわたしたちがこんな質問しつもんを出したので、ずいぶんびっくりしたと言った。わたしたちはエピナッソーを知っているべきはずであった。
周邊あたりはなしにはまれ立入たちいるのみで、質問しつもんをされたらけつして返答へんたふたことのい、ものも、ものも、あたへらるゝまゝに、時々とき/″\くるしさうなせきをする。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
先刻さつき宗助そうすけ樣子やうすを、どく觀察くわんさつした同僚どうれうは、かれ質問しつもんおく雜談ざつだん以上いじやうのある意味いみみとめたものとえて、まへよりはもつと親切しんせつその方面はうめんはなしをしてかした。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
で、ついかれにばかり質問しつもんするになったが、なにをきいても、秀吉ひできちこたえは、ちんぷんかんでありました。
天女とお化け (新字新仮名) / 小川未明(著)
この質問しつもんには、ドードてう大思想家だいしさうかでないためこたへることが出來できず、一ぽんゆび其額そのひたひおさえ、ながあひだつてました(よくにある沙翁シエークスピアのやうな姿勢しせいをして)其間そのあひだのものもみなだまつてつてゐました。
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
と、あべこべに園部一学そのべいちがく質問しつもんした。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そのうえわたしに向けられた質問しつもんのあいだに亭主ていしゅのバルブレンがすこしまえパリに帰ってしまったことをも知った。これはわたしをゆかいにした。
周辺あたりはなしにはまれ立入たちいるのみで、質問しつもんをされたらけっして返答へんとうをしたことのい、ものも、ものも、あたえらるるままに、時々ときどきくるしそうなせきをする。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
宗助そうすけ薄笑うすわらひをしたぎり、なんともこたへなかつた。其代そのかはして、御米およね信仰しんかういて、くはしい質問しつもんけなかつた。御米およねには、それが仕合しあはせかもれなかつた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
いきなりこう一は、質問しつもんはっしました。ふいに、こんな質問しつもんをされたので、おかあさんは
真昼のお化け (新字新仮名) / 小川未明(著)
こういう話をしているうち、わたしは勇気ゆうきをふるい起こして、芝居しばいのけいこのあいだなによりわたしをびっくりさせたことについてかれに質問しつもんした。
診察しんさつとき患者くわんじや臆病おくびやうわけわからぬこと、代診だいしんそばにゐること、かべかゝつてる畫像ぐわざう、二十ねん以上いじやう相變あひかはらずにけてゐる質問しつもん是等これら院長ゐんちやうをしてすくなからず退屈たいくつせしめて
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
だから学校へ行く代わりに、自分で目を開いて、よくものを見ておぼえるのだ。見てわからないものがあったら、かまわずにわたしに質問しつもんするがいい。
なに貴方あなた探偵たんていしたり、質問しつもんをしたり、こゝるにはあたらんです。何處どこへでもほかつてはういです。わたくしはもう昨日きのふ貴方あなたなんためたのかゞわかりましたぞ。』
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)