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申上
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まをしあ
『えゝ
只今、
足下に
御關係の
有る
事柄で、
申上げたいと
思ふのですが。』と、
市役所員は
居並ぶ
人々の
挨拶が
濟むと
恁う
切り
出した。
何とも
御謙遜で、
申上げやうもありません。
大先生、
貴下で
無くつて、
何うして、
彼の
五位鷺が
刻めます。あの
船が
動かせます。
安らかに、おまへの
白い
御主の
下へ
行け、さうして、あたしをお
忘れになつたかと
申上げて
呉れよ。
『
御機嫌如何に
在らせられますか、
陛下よ!』
公爵夫人が
低い
脾弱い
聲でお
伺ひ
申上げました。
抑も
硯友社の
起つたに
就ては、
私が
山田美妙君(
其頃別号を
樵耕蛙船と
云ひました)と
懇意に
成つたのが、
其の
動機でありますから、
一寸其の
交際の
大要を
申上げて置く必要が有る
お
出むかへこそ
規則通り
致しまするけれど、さし
向つては
一言の
打とけたお
話しも
申上げず、
怒るならお
怒りなされ、
何も
御隨意と
木で
鼻をくゝるやうな
素振をして
居ますに、
旦那さま
堪へかねて
やがて
退りて、
手を
支へ、は、は、
申上げ
奉る。
應、
何とぢや、とお
待兼ね。
名道人謹んで、
微妙うもおはしまし
候ものかな。
私はもう十
年も
前から、さう
申上げてゐたのですが、
全體此の
病院の
設立られたのは、四十
年代の
頃でしたが、
其時分は
今日のやうな
資力では
無かつたもので。
あたしの
申上げる
事を
合点なさりたくば、まづ、ひとつかういふ
事を
御承知願ひたい。
白の
頭巾に
頭を
裹んで、
堅い
木札をかた、かた、いはせる
奴めで
御座るぞ。
顔は
今どんなだか
知らぬ。
オヽおもしろし
覺悟とは
何の
覺悟許嫁の
約束解いて
欲しゝとのお
望みかそれは
此方よりも
願ふ
事なり
何の
迂りくどい
申上ぐることの
候の
一通りも
二通りも
入ることならず
後とはいはず
目の
前にて
切れて
遣るべし
切れて
遣らん
他人になるは
造作もなしと
嘲笑ふ
胸の
内に
沸くは
何物
幼君これを
御覽じて、
嬉しげに
見えたまへば、
彼勸めたる
何某面目を
施して、
件の
籠を
左瞻右瞻、「よくこそしたれ」と
賞美して、
御喜悦を
申上ぐる。
と
申上げたて。……なれども
唯差置いたばかりでは
鷺が
翼を
開かぬで、
人が
一人乗る
重量で、
自然から
漕いで
出る。
御迷惑か
存ぜぬが、
靄の
袖の
擦合うた
御縁とて、ぴつたり
胸に
當る
事がありましたにより、お
心着け
申上げます……お
聞入れ、お
取棄て、ともお
心次第。
今また
雑と一
日、五
日ばかり、
私ども一
行に
対し……
申尽くせませんまで、
種々お
心づかひを
下さいましたのも、たゞ
御礼を
申上げるだけでは
済みません。
一夜幼君燈火の
下に
典籍を
繙きて、
寂寞としておはしたる、
御耳を
驚かして、「
君、
密に
申上ぐべきことの
候」と
御前に
伺候せしは、
君の
腹心の
何某なり。
惡く
僞りを
申上げると、
股から
裂かれさうに
思つたので、おめ/\と
親の
姓、
自分の
名を
言ふ。
君學問の
道に
寢食を
忘れ
給ふは、
至極結構の
儀にて、とやかく
申上げむ
言もなく
候へども
又た
御心遣の
術も
候はでは、
餘りに
御氣の
詰りて
千金の
御身にさはりとも
相成らむ。
前刻の
茶店から
此処へ
来るまで、
売薬の
外は
誰にも
逢はなんだことは
申上げるまでもない。
差出がましうござんすが、お
座興にもと
存じて、お
客樣の
前ながら、
申上げます、とお
孃樣、
御口上。——
内に、
日本と
云ふ、
草毟の
若い
人が
居りませう……ふと
思ひ
着きました。
大抵推量もなさるであらうが、いかに
草臥れて
居つても
申上げたやうな
深山の
孤家で、
眠られるものではない
其に
少し
気になつて、はじめの
内私を
寝かさなかつた
事もあるし、
目は
冴えて
お
礼を
申上げます、——あのお
薬のためだらうと
思ひます。
「
唯々、お
察し
申上げます。」