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徳利
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とくり
ふりがな文庫
“
徳利
(
とくり
)” の例文
酒好きのお爺さんは、
徳利
(
とくり
)
に上酒を一升ほど入れて来たが、子供に引くりかへされぬやうにと、それを茶箪笥の隅に押附けて置いた。
朝
(新字旧仮名)
/
田山花袋
(著)
平次は最後にもう一度、婆やのお篠の死骸を見舞ひ、それから押入の中に首を突つ込んで、
徳利
(
とくり
)
が一本隱してあるのを見付けました。
銭形平次捕物控:109 二人浜路
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
此の通り
徳利
(
とくり
)
を提げて来た、一升ばかり分けてやろう別に
下物
(
さかな
)
はないから、
此銭
(
これ
)
で何ぞ
嗜
(
すき
)
な物を買って、
夜蕎麦売
(
よそばうり
)
が来たら窓から買え
菊模様皿山奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「
私
(
わたし
)
は、
町
(
まち
)
へわらじを
持
(
も
)
っていって
帰
(
かえ
)
りに
酒
(
さけ
)
を
買
(
か
)
おうと
思
(
おも
)
って、
徳利
(
とくり
)
を、
柱
(
はしら
)
にかけておいたのだ。」と、おじいさんはいいました。
こまどりと酒
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
顔馴染
(
かほなじみ
)
の道具屋を
覗
(
のぞ
)
いて見る。正面の
紅木
(
こうぼく
)
の
棚
(
たな
)
の上に
虫明
(
むしあ
)
けらしい
徳利
(
とくり
)
が一本。あの徳利の口などは妙に
猥褻
(
わいせつ
)
に出来上つてゐる。
続野人生計事
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
▼ もっと見る
タヌは
番台
(
ザンク
)
の前で
徳利
(
とくり
)
の酒を出したり入れたりし、コン吉は入口の踏み段に腰を掛け、
伊太利小笛
(
スウルドリイス
)
を吹いて呼び込みをしていた。
ノンシャラン道中記:05 タラノ音頭 ――コルシカ島の巻――
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
モウ一盃、これでお
仕舞
(
しまい
)
と
力
(
りき
)
んでも、
徳利
(
とくり
)
を
振
(
ふっ
)
て見て音がすれば我慢が出来ない。とう/\
三合
(
さんごう
)
の酒を皆
飲
(
のん
)
で
仕舞
(
しまっ
)
て、又翌日は五合飲む。
福翁自伝:02 福翁自伝
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
「この間評議会で君の
破
(
わ
)
れ
徳利
(
とくり
)
が出たよ」と云ったそうである。これが音響に関するレーリーの研究の序幕となったのである。
レーリー卿(Lord Rayleigh)
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
そこまで考えて行くうちに、
鉄瓶
(
てつびん
)
の湯もちんちん音がして来た。その中に
徳利
(
とくり
)
を差し入れて酒を暖めることもできるほどに沸き立って来た。
夜明け前:04 第二部下
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
隣りの老人は一本の
徳利
(
とくり
)
を前に置いているが、これも深くは飲まないとみえて、退屈しのぎに
猪口
(
ちょこ
)
をなめている形である。
綺堂むかし語り
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
此
(
これ
)
も
傭
(
やと
)
はれて
來
(
き
)
た
若
(
わか
)
い
女房等
(
にようばうら
)
は
竈
(
かまど
)
の
前
(
まへ
)
に
立
(
た
)
つて
内
(
うち
)
の
女房
(
にようばう
)
とおつぎとに
手
(
て
)
を
藉
(
か
)
して
居
(
ゐ
)
た。
徳利
(
とくり
)
が三四
本
(
ほん
)
膳
(
ぜん
)
の
前
(
まへ
)
に
運
(
はこ
)
ばれた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
もはや、彦太郎は、
天魔
(
てんま
)
に
魅入
(
みい
)
られたごとく、邪念から逃れ去ることが出来なくなったのである。女は、あら、
徳利
(
とくり
)
がないわ、と云って出て行った。
糞尿譚
(新字新仮名)
/
火野葦平
(著)
鎮守の社で雨の御礼の酒盛があった翌日の朝早く、徳兵衛は長者の言いつけで、
肴
(
さかな
)
を入れた
籠
(
かご
)
と大きな酒の
徳利
(
とくり
)
とをさげて、
鎮守
(
ちんじゅ
)
様に
供
(
そな
)
えに行きました。
ひでり狐
(新字新仮名)
/
豊島与志雄
(著)
あの九州に夥しい数で現れた
藍絵
(
あいえ
)
の
猪口
(
ちょこ
)
や
徳利
(
とくり
)
を、どうして明の染附と共に讃えないであろうか(挿絵第五図)。
工芸の道
(新字新仮名)
/
柳宗悦
(著)
漬物屋へ
徳利
(
とくり
)
をもって梅酢を買いに走ってゆく男や女。青年団は、倉庫を開いて、漂白粉をバケツに詰めては、エッサエッサと夜の町の井戸を探しにゆく。
空襲警報
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
そして、一本の
徳利
(
とくり
)
を半分もあけた頃になると、ボツボツと元気が出て、さて、お
極
(
きま
)
りのお談義が始まるのだ。
夢遊病者の死
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
實物
(
じつぶつ
)
を
見
(
み
)
ぬから、
勿論
(
もちろん
)
斷定
(
だんてい
)
は
出來
(
でき
)
ぬが、
樽
(
たる
)
の
徳利
(
とくり
)
といふのは、
加瀬
(
かせ
)
の
彌生式
(
やよひしき
)
のと
同形
(
どうけい
)
同類
(
どうるゐ
)
ではなかつたらうか。
探検実記 地中の秘密:06 疑問の加瀬貝塚
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
それに
徳利
(
とくり
)
や
椀
(
わん
)
などを入れた
魚籃
(
びく
)
を掛け、一人は
莚包
(
むしろづつみ
)
を右の
小脇
(
こわき
)
に抱え、左の小脇に
焼明
(
たいまつ
)
の束を抱えていた。
赤い土の壺
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
なかに
徳利
(
とくり
)
をさげた観音の立像がある。僕は法隆寺の酒買ひ観音を思ひだした。ああ、あの
百済
(
くだら
)
観音さ。
夜の鳥
(新字旧仮名)
/
神西清
(著)
これを
譬
(
たと
)
えていえば、ここに
数多
(
あまた
)
の
器
(
うつわ
)
があるとする。これらの
器
(
うつわ
)
——仮りに
徳利
(
とくり
)
とすればその仕事は水を入れるにある。そしていずれもその容積は異なっている。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
壁にも耳、
徳利
(
とくり
)
にも口と、
寸分
(
すんぶん
)
、間違いのないことを、法に照らして処断するのが
務
(
つとめ
)
に御座りまする
大岡越前の独立
(新字新仮名)
/
直木三十五
(著)
国の庭に咲くようなのをと思って、探して見たが見当らないので、やむをえず花屋のあてがったのを、そのまま三本ほど
藁
(
わら
)
で
括
(
くく
)
って貰って、
徳利
(
とくり
)
のような
花瓶
(
かびん
)
へ
活
(
い
)
けた。
永日小品
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
で、
髯旦
(
ひげだん
)
の、どぶりと
徳利
(
とくり
)
を
拔
(
ぬ
)
いて
出
(
で
)
るのを
待兼
(
まちか
)
ねた、
右
(
みぎ
)
の
職人
(
しよくにん
)
、
大跨
(
おほまた
)
にひよい、と
入
(
はひ
)
ると
銭湯
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
こう一言
叫
(
さけ
)
んだお政は、
客
(
きゃく
)
の
飲
(
の
)
み
残
(
のこ
)
した
徳利
(
とくり
)
を右手にとって、ちゃわんを左手に、二はい飲み三ばい飲み、なお四はいをついだ。お政の顔は
皮膚
(
ひふ
)
がひきつって目がすわった。
告げ人
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
踏分々々
(
ふみわけ/\
)
彼お三婆の
方
(
かた
)
へ
到
(
いた
)
りぬ今日は
怪
(
けし
)
からぬ大雪にて
戸口
(
とぐち
)
へも出られずさぞ寒からんと存じ
師匠樣
(
ししやうさま
)
より
貰
(
もら
)
ひし酒を
寒凌
(
さぶさしの
)
ぎにもと少しなれど
持來
(
もちきた
)
りしとて
件
(
くだん
)
の
徳利
(
とくり
)
と
竹皮包
(
かはづつみ
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
又小形の御神酒
徳利
(
とくり
)
に
似
(
に
)
たる土噐にて最も
膨
(
ふく
)
れたる部分に
圓
(
まろ
)
き
孔
(
あな
)
を
穿
(
うが
)
ちたるもの有り。
コロボックル風俗考
(旧字旧仮名)
/
坪井正五郎
(著)
「何だか知らねえが、私は家のような気がしましねえ。」母親は
滌
(
すす
)
いでいた
徳利
(
とくり
)
をそこに置いたまま、何もかも都合のよく出来ている、田舎のがっしりした古家をなつかしく思った。
足迹
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
お糸さんが
軈
(
やが
)
てお
燗
(
かん
)
を直して持って来て、さ、旦那、お熱い所を、と
徳利
(
とくり
)
の口を向けた時だった、私は到頭
耐
(
たま
)
らなくなって、しかし何故だか節倹して、十円の半額金五円也を呈して
平凡
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
すぐに
徳利
(
とくり
)
を取り上げると、手酌で盃へ酒をついだが、徳利を置くと盃を取った。
娘煙術師
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
肩
(
かた
)
から
乳
(
ちち
)
へと
流
(
なが
)
れるほうずきのふくらみをそのままの
線
(
せん
)
に、
殊
(
こと
)
にあらわの
波
(
なみ
)
を
打
(
う
)
たせて、
背
(
せ
)
から
腰
(
こし
)
への、
白薩摩
(
しろさつま
)
の
徳利
(
とくり
)
を
寝
(
ね
)
かしたような
弓
(
ゆみ
)
なりには、
触
(
さわ
)
ればそのまま
手先
(
てさき
)
が
滑
(
すべ
)
り
落
(
お
)
ちるかと
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
皿小鉢
(
さらこばち
)
が衣類や
襦袢
(
じゅばん
)
と同居して、
徳利
(
とくり
)
のそばには
足袋
(
たび
)
がころがり、五郎八
茶碗
(
ぢゃわん
)
に火吹き竹が載っかっているかと思うと、はいふきに
渋団扇
(
しぶうちわ
)
がささっている騒ぎ。おまけにほこりで真っ白だ。
つづれ烏羽玉
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
と
徳利
(
とくり
)
と味噌漉を置いて行くは、
此家
(
ここ
)
の
内儀
(
かみさん
)
にいいつけられたるなるべし。
貧乏
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
懐炉
(
かいろ
)
だけでは
心許
(
こころもと
)
なくて、熱湯を注ぎこんだ大きな
徳利
(
とくり
)
を夜具の中へ入れて眠ることにしていたが、ある夜、徳利の
利目
(
ききめ
)
がなくって真夜中ごろにしばらく忘れていた激しい痛みを感じだした。
入江のほとり
(新字新仮名)
/
正宗白鳥
(著)
手に持っていた小さい
徳利
(
とくり
)
を下に置いて、
鑿
(
のみ
)
のようなもので、しきりに杉の
根方
(
ねかた
)
を突っついていました。いいかげんに突っついてみてから、その徳利を穴へあてがってみて、また突っつき直します。
大菩薩峠:04 三輪の神杉の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
はた古りし
徳利
(
とくり
)
のやうに、つくねんと
霜夜
(新字旧仮名)
/
末吉安持
(著)
猪口や
徳利
(
とくり
)
がガチャガチャ鳴った。
日は輝けり
(新字新仮名)
/
宮本百合子
(著)
おじいさんは、
酒
(
さけ
)
が
好
(
す
)
きでしたから、せっかく
持
(
も
)
ってきたものをと
思
(
おも
)
って、さっそく、
徳利
(
とくり
)
を
取
(
と
)
ってすぐに
飲
(
の
)
みはじめたのであります。
こまどりと酒
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
林「然うでござえますか、お
前
(
めえ
)
さん
此処
(
こゝ
)
で飲まねえと
折角
(
しっかく
)
の旦那のお心を無にするようなものだ、此の戸棚に何か有りやしょう、お膳や
徳利
(
とくり
)
も……」
菊模様皿山奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
爺やの卯八——その夜のお
燗番
(
かんばん
)
——は、その頃は飛切り珍しかつたギヤーマンの
徳利
(
とくり
)
を捧げて
艫
(
とも
)
から現はれました。
銭形平次捕物控:091 笑い茸
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
そのソップを製へる爲に生の牛肉を細かく
賽
(
さい
)
の
目
(
め
)
に切つて、口の長い大きな
徳利
(
とくり
)
へ入れる。是がまた一役で、氣の長いものでなければ勤まらなかつた。
幼き日:(ある婦人に与ふる手紙)
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
夕方
薄暗
(
うすぐら
)
くなると、大きなお
膳
(
ぜん
)
の上へごちそうを飾り立て、強い酒の
徳利
(
とくり
)
をいくつも並べ、ろうそくを何本もともして、天狗が来るのを待ち受けました。
天狗の鼻
(新字新仮名)
/
豊島与志雄
(著)
其
(
そ
)
の
痲痺
(
まひ
)
する
力
(
ちから
)
に
對
(
たい
)
する
抵抗力
(
ていかうりよく
)
が
衰
(
おとろ
)
へて
居
(
ゐ
)
るので
徳利
(
とくり
)
が一
本
(
ぽん
)
づつ
倒
(
たふ
)
されて
次
(
つき
)
の
徳利
(
とくり
)
に
手
(
て
)
が
掛
(
かゝ
)
つたと
思
(
おも
)
ふ
頃
(
ころ
)
板
(
いた
)
の
間
(
ま
)
では一
同
(
どう
)
のたしなみが
亂
(
みだ
)
れて
威勢
(
ゐせい
)
が
出
(
で
)
た。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
製薬には
兎角
(
とかく
)
徳利
(
とくり
)
が
入用
(
にゅうよう
)
だから、丁度
宜
(
よろ
)
しい、塾の
近所
(
きんじょ
)
の
丼池筋
(
どぶいけすじ
)
に
米藤
(
こめとう
)
と云う酒屋が塾の
御出入
(
おでいり
)
、この酒屋から酒を取寄せて、酒は
飲
(
のん
)
で
仕舞
(
しまっ
)
て徳利は
留置
(
とめお
)
き
福翁自伝:02 福翁自伝
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
のみならず、一度熟睡さえすれば、あとは
身体
(
からだ
)
に何の故障も認める事が出来なかった。
甞
(
かつ
)
て何かのはずみに、兄と
競
(
せ
)
り飲みをやって、三合入の
徳利
(
とくり
)
を十三本倒した事がある。
それから
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
「ピストル強盗ばかりじゃない。閣下はあれから余興掛を呼んで、もう一幕臨時にやれと云われた。今度は
赤垣源蔵
(
あかがきげんぞう
)
だったがね。何と云うのかな、あれは?
徳利
(
とくり
)
の別れか?」
将軍
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
六三郎は子供で、しかも下戸ですから一生懸命に固くなって頻りに辞退すると、それじゃあ味淋酒でもやれというので、子分が大きな
徳利
(
とくり
)
を持ち出して来ました。味淋だって同じことです。
子供役者の死
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
地主
(
ぢぬし
)
の
主婦
(
しゆふ
)
に
就
(
つい
)
て
聞
(
き
)
いて
見
(
み
)
ると、
徳利
(
とくり
)
のやうな
物
(
もの
)
が
出
(
で
)
た
事
(
こと
)
が
有
(
あ
)
つたといふ。
探検実記 地中の秘密:06 疑問の加瀬貝塚
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
宛如
(
さながら
)
、
秋
(
あき
)
の
掛稻
(
かけいね
)
に、
干菜
(
ほしな
)
、
大根
(
だいこん
)
を
掛
(
か
)
けつらね、
眞赤
(
まつか
)
な
蕃椒
(
たうがらし
)
の
束
(
たば
)
を
交
(
まじ
)
へた、
飄逸
(
へういつ
)
にして
錆
(
さび
)
のある
友禪
(
いうぜん
)
を
一面
(
いちめん
)
ずらりと
張立
(
はりた
)
てたやうでもあるし、しきりに
一小間々々
(
ひとこま/\
)
に、
徳利
(
とくり
)
にお
猪口
(
ちよく
)
、お
魚
(
さかな
)
に
扇
(
あふぎ
)
飯坂ゆき
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
酒屋の御用聞きが、配達の
徳利
(
とくり
)
を二つ三つ地面にころがして、油を売っていると、野良犬がその徳利を、なんと
勘
(
かん
)
ちがいしてかしきりになめまわしているのも、江戸の町らしいひとつの情景。
丹下左膳:03 日光の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
爺さんは
徳利
(
とくり
)
を
下
(
さ
)
げて、禿頭を日に光らせながら踏板を伝つて行つた。
朝
(新字旧仮名)
/
田山花袋
(著)
“徳利”の意味
《名詞》
主に酒を入れる容器の一つで、上部の首の辺りが括れた細い容器。
泳げない人。
(出典:Wiktionary)
“徳利”の解説
徳利(とっくり、とくり)とは、日本酒などを入れて注ぐための首が細く下部が膨らんだ容器の一種。徳利を置くための受け皿は袴と呼ばれる。
(出典:Wikipedia)
徳
常用漢字
小4
部首:⼻
14画
利
常用漢字
小4
部首:⼑
7画
“徳利”で始まる語句
徳利形
徳利式
徳利搗
徳利様