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對
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つゐ
ふりがな文庫
“
對
(
つゐ
)” の例文
新字:
対
こいつは二朱や一分で買へる品ぢやねえ。お篠が姉と
對
(
つゐ
)
にこしらへて、自慢で持つてゐたことは、淺草中で知らない者がないくらゐだ
銭形平次捕物控:194 小便組貞女
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
うつくしき
顏
(
かほ
)
に
似合
(
にあは
)
ぬは
心
(
こゝろ
)
小學校通
(
せうがくかうがよ
)
ひに
紫袱紗
(
むらさきふくさ
)
對
(
つゐ
)
にせし
頃
(
ころ
)
年上
(
としうへ
)
の
生徒
(
せいと
)
に
喧嘩
(
いさかひ
)
まけて
無念
(
むねん
)
の
拳
(
こぶし
)
を
我
(
わ
)
れ
握
(
にぎ
)
る
時
(
とき
)
同
(
おな
)
じやうに
涙
(
なみだ
)
を
目
(
め
)
に
持
(
も
)
ちて
別れ霜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
眞正面に据ゑてある
八足臺
(
やつあしだい
)
の上に注がれて、木の間を漏るゝ星明りに映し出された
錫
(
すゞ
)
の
神酒
(
みき
)
瓶手
(
へいし
)
が一
對
(
つゐ
)
、母を引き寄せるやうにして立つてゐた。
石川五右衛門の生立
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
不斷衣
(
ふだんぎ
)
の
袷
(
あはせ
)
と袷羽織とめりやすのシヤツとがある外には、樺太の夏に向きかかつた時拵らへた銘仙の
單衣
(
ひとへ
)
に
對
(
つゐ
)
の銘仙の袷羽織を着てゐるばかりだ。
泡鳴五部作:03 放浪
(旧字旧仮名)
/
岩野泡鳴
(著)
駒平は默つて立つて、
對
(
つゐ
)
の葉が美しく伸びひろがつて、赭土の傾斜を覆うてゐる眼の前の煙草畑をぢつと眺めてゐた。
生活の探求
(旧字旧仮名)
/
島木健作
(著)
▼ もっと見る
寄
(
よせ
)
巳刻
(
よつ
)
の太鼓を相待處へ
對
(
つゐ
)
の
先箱
(
さきばこ
)
天鵞絨
(
びろうど
)
袋入
(
ふくろいり
)
の立傘等を持ち
緋網代
(
ひあじろ
)
の
乘物
(
のりもの
)
にて可睡齋城門へ
乘込
(
のりこみ
)
來るゆゑ門番人下座を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
次手
(
ついで
)
だから
話
(
はな
)
さう。
此
(
これ
)
と
對
(
つゐ
)
をなすのは
淺草
(
あさくさ
)
の
万
(
まん
)
ちやんである。お
京
(
きやう
)
さんが、
圓髷
(
まるまげ
)
の
姉
(
あね
)
さんかぶりで、
三歳
(
みツつ
)
のあかちやんを
十
(
じふ
)
の
字
(
じ
)
に
背中
(
せなか
)
に
引背負
(
ひつしよ
)
ひ、たびはだし。
露宿
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
「
悧巧
(
りかう
)
者の吉太郎が教へてくれますよ。寶屋の居候で、馬鹿の宇八と、鶴龜燭臺見たいに
對
(
つゐ
)
になつて居る人氣者だ」
銭形平次捕物控:301 宝掘りの夜
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
剥
(
はが
)
れしかば天も
漸々
(
やう/\
)
受納
(
じゆなふ
)
有てや是より
雨
(
あめ
)
降
(
ふり
)
出して三日三晩
小止
(
こやみ
)
なく因て草木も
緑
(
みどり
)
の色を生ぜしとかや趙氏が妻とお菊が孝心は和漢一
對
(
つゐ
)
の
美談
(
びだん
)
と
謂
(
いつ
)
つべし
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
一人
(
ひとり
)
は
妻
(
つま
)
なるべし
對
(
つゐ
)
するほどの
年輩
(
ねんぱい
)
にてこれは
實法
(
じつぱふ
)
に
小
(
ちひ
)
さき
丸髷
(
まるまげ
)
をぞ
結
(
ゆ
)
ひける、
病
(
や
)
みたる
人
(
ひと
)
は
來
(
く
)
るよりやがて
奧深
(
おくふか
)
に
床
(
とこ
)
を
敷
(
し
)
かせて、
括
(
くゝ
)
り
枕
(
まくら
)
に
頭
(
つむり
)
を
落
(
おち
)
つかせけるが
うつせみ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
處
(
ところ
)
で、
私
(
わたし
)
たちの
町
(
まち
)
の
中央
(
まんなか
)
を
挾
(
はさ
)
んで、
大銀杏
(
おほいてふ
)
が
一樹
(
ひとき
)
と、それから、ぽぷらの
大木
(
たいぼく
)
が
一幹
(
ひともと
)
ある。
見
(
み
)
た
處
(
ところ
)
、
丈
(
たけ
)
も、
枝
(
えだ
)
のかこみもおなじくらゐで、はじめは
對
(
つゐ
)
の
銀杏
(
いてふ
)
かと
思
(
おも
)
つた。
間引菜
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
玉ちやんには左の
耳朶
(
みゝたぶ
)
の下に可愛らしい
黒子
(
ほくろ
)
がありますし、左二の腕に私と一緒にふざけて
彫
(
ほ
)
つた、小さい/\
干支
(
えと
)
の
巳
(
み
)
(蛇)があるんです。これと
對
(
つゐ
)
の——
銭形平次捕物控:160 二つの刺青
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
宮
(
みや
)
は、
報徳神社
(
はうとくじんじや
)
といふ、
彼
(
か
)
の
二宮尊徳
(
にのみやそんとく
)
翁
(
をう
)
を
祭
(
まつ
)
れるもの、
石段
(
いしだん
)
の
南北
(
なんぼく
)
に
畏
(
かしこ
)
くも、
宮樣
(
みやさま
)
御手植
(
おんてうゑ
)
の
對
(
つゐ
)
の
榊
(
さかき
)
、
四邊
(
あたり
)
に
塵
(
ちり
)
も
留
(
とゞ
)
めず、
高
(
たか
)
きあたり
靜
(
しづか
)
に
鳥
(
とり
)
の
聲
(
こゑ
)
鳴
(
な
)
きかはす。
此
(
こ
)
の
社
(
やしろ
)
に
詣
(
まう
)
でて
云々
(
しか/″\
)
。
城の石垣
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
植村
(
うゑむら
)
さまも
好
(
よ
)
いお
方
(
かた
)
であつたものをとお
倉
(
くら
)
の
言
(
い
)
へば、
何
(
なに
)
があの
色
(
いろ
)
の
黒
(
くろ
)
い
無骨
(
ぶこつ
)
らしきお
方
(
かた
)
、
學問
(
がくもん
)
はえらからうとも
何
(
ど
)
うで
此方
(
うち
)
のお
孃
(
ぢやう
)
さまが
對
(
つゐ
)
にはならぬ、
根
(
ね
)
つから
私
(
わたし
)
は
褒
(
ほ
)
めませぬとお
三
(
さん
)
の
力
(
りき
)
めば
うつせみ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
餘所
(
よそ
)
他
(
ほか
)
へ御縁付といふ事ならば
最
(
いと
)
似附
(
につか
)
はしき
縁談
(
えんだん
)
が御座りまするが
如何
(
いかゞ
)
であるかと申すは
外
(
ほか
)
の事ならず
吾儕家
(
わたくしども
)
の若主人は十九に
成
(
なり
)
て
箇樣々々
(
かやう/\
)
お
孃樣
(
ぢやうさま
)
とは
年齡
(
としごろ
)
から容貌の程も一
對
(
つゐ
)
なれば此方へ
嫁
(
よめ
)
にお貰ひ申す譯には參りますまいかと問ば
主個
(
あるじ
)
は
首
(
かうべ
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
床几
(
しやうぎ
)
に腰を掛け、紫の
對
(
つゐ
)
の小袖に、赤い帶を締め、お松は三味線を鳴らし、お村は
篠笛
(
しのぶえ
)
を吹いて居ります。
銭形平次捕物控:016 人魚の死
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
下
(
した
)
へ
行
(
ゆ
)
くと
學士
(
がくし
)
の
背廣
(
せびろ
)
が
明
(
あかる
)
いくらゐ、
今
(
いま
)
を
盛
(
さかり
)
と
空
(
そら
)
に
咲
(
さ
)
く。
枝
(
えだ
)
も
梢
(
こずゑ
)
も
撓
(
たわゝ
)
に
滿
(
み
)
ちて、
仰向
(
あをむ
)
いて
見上
(
みあ
)
げると
屋根
(
やね
)
よりは
丈
(
たけ
)
伸
(
の
)
びた
樹
(
き
)
が、
對
(
つゐ
)
に
並
(
なら
)
んで
二株
(
ふたかぶ
)
あつた。
李
(
すもゝ
)
の
時節
(
じせつ
)
でなし、
卯木
(
うつぎ
)
に
非
(
あら
)
ず。
人魚の祠
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
元來
(
もとより
)
一
腹
(
ぷく
)
一
對
(
つゐ
)
の
中
(
なか
)
に
育
(
そだ
)
ちて
他人
(
たにん
)
交
(
ま
)
ぜずの
穩
(
おだや
)
かなる
家
(
いへ
)
の
内
(
うち
)
なれば、さして
此兒
(
このこ
)
を
陰氣
(
いんき
)
ものに
仕立
(
したて
)
あげる
種
(
たね
)
は
無
(
な
)
けれども、
性來
(
せいらい
)
をとなしき
上
(
うへ
)
に
我
(
わ
)
が
言
(
い
)
ふ
事
(
こと
)
の
用
(
もち
)
ひられねば
兎角
(
とかく
)
に
物
(
もの
)
のおもしろからず
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
「ある。これは赤塚家に傳はつた、
對
(
つゐ
)
の脇差の一本だ。拙者のでなければ、
從弟
(
いとこ
)
の赤塚三右衞門のものだ」
銭形平次捕物控:173 若様の死
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
およしなされば
可
(
よ
)
いのに、
借
(
か
)
りものの
籠
(
かご
)
に、
折
(
を
)
つて
來
(
き
)
たしぼりの
山茶花
(
さゞんくわ
)
と
白
(
しろ
)
の
小菊
(
こぎく
)
を
突込
(
つツこ
)
んで、をかしく
葉
(
は
)
を
撮
(
つま
)
んだり、
枝
(
えだ
)
を
吹
(
ふ
)
いたり、
飴細工
(
あめざいく
)
ではあるまいし……
對
(
つゐ
)
をなすものの
人
(
ひと
)
がらも
丁
(
ちやう
)
ど
可
(
よ
)
い。
鳥影
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
春秋
(
はるあき
)
の
花
(
はな
)
紅葉
(
もみぢ
)
對
(
つゐ
)
にして
揷
(
さ
)
す
簪
(
かんざし
)
の
造物
(
つくりもの
)
ならねど
當座
(
たうざ
)
の
交際
(
つきあひ
)
姿
(
すがた
)
こそはやさしげなれ
智慧
(
ちゑ
)
宏大
(
くわうだい
)
と
聞
(
き
)
くは
此人
(
このひと
)
すがりて
見
(
み
)
ばやとこれも
稚氣
(
をさなげ
)
さりながら
姿
(
すがた
)
に
知
(
し
)
れぬは
人
(
ひと
)
の
心
(
こゝろ
)
笑
(
わら
)
ひものにされなばそれも
恥
(
はづ
)
かし
何
(
なに
)
とせんと
思
(
おも
)
ふほど
兄弟
(
きやうだい
)
ある
人
(
ひと
)
羨
(
うらや
)
ましくなりてお
兄樣
(
あにいさま
)
はおやさしいとかお
前
(
まへ
)
さま
羨
(
うらや
)
ましと
口
(
くち
)
を
別れ霜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
「お靜さんと一年前に
對
(
つゐ
)
に拵へたんだよ。お靜さんのでなきア私のさ」
銭形平次捕物控:024 平次女難
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
對
部首:⼨
14画
“對”を含む語句
反對
對岸
對手
對面
對象
對坐
幅對
相對
對照
初對面
對話
相對死
對馬
一對
絶對
對抗
對向
正反對
對馬守
對丈
...