“先箱”の読み方と例文
読み方割合
さきばこ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
乗り物、先箱さきばこ台傘だいがさで、この新住職が吉左衛門きちざえもんの家を出ようとすると、それを見ようとする村の子供たちはぞろぞろ寺の道までついて来た。
夜明け前:01 第一部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
よせ巳刻よつの太鼓を相待處へつゐ先箱さきばこ天鵞絨びろうど袋入ふくろいりの立傘等を持ち緋網代ひあじろ乘物のりものにて可睡齋城門へ乘込のりこみ來るゆゑ門番人下座を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
旅姿の松雲はそのまま山門をくぐらずに、まず本陣の玄関に着き、半蔵が家の一室で法衣装束しょうぞくに着かえ、それから乗り物、先箱さきばこ台傘だいがさで万福寺にはいったのであった。
夜明け前:04 第二部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)