“さきばこ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
先箱75.0%
先筥25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
旅姿の松雲はそのまま山門をくぐらずに、まず本陣の玄関に着き、半蔵が家の一室で法衣装束しょうぞくに着かえ、それから乗り物、先箱さきばこ台傘だいがさで万福寺にはいったのであった。
夜明け前:04 第二部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
掛け宰領さいりやう二人づつあとより麻上下あさがみしもにて股立もゝだちとりたるさむらひ一人是は御長持おながもちあづかりの役なりつゞいて金御紋きんごもん先箱さきばこ二ツ黒羽織くろはおり徒士かち八人煤竹すゝたけ羅紗らしやふくろに白くあふひの御紋を切貫きりぬき打物うちもの
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
大手前の方から真っ直ぐにお練りで来た大名の一列がある——先払いの徒士かち侍、二本萌黄羅紗もえぎらしゃの道具金紋先筥さきばこえんとして半町にわたる行列、今しも外濠の橋を渡りかけて半ばは町へ入っていた。
剣難女難 (新字新仮名) / 吉川英治(著)