関係かんけい)” の例文
旧字:關係
左の一篇は木村芥舟翁きむらかいしゅうおう稿こうかかり、時事新報じじしんぽう掲載けいさいしたるものなり。その文中、瘠我慢やせがまんせつ関係かんけいするものあるを以て、ここに附記ふきす。
けれど、なかには、自分じぶんになんの関係かんけいもないできごとといわぬばかり、ふたたびあげようともせず、さっさといくものもありました。
道の上で見た話 (新字新仮名) / 小川未明(著)
ついでながら、わたくしわたくし生前せいぜん良人おっととの関係かんけいいま依然いぜんとしてつづいてり、しかもそれはこのまま永遠えいえんのこるのではないかとおもわれます。
それと同時に、わたしはじぶんのおくのおくにかくれた本性ほんしょうもわかり、じぶんの天分てんぶんもわかり、じぶんが詩と近親きんしん関係かんけいにあることも知りました。
もとより今日のごとき国交際こくこうさい関係かんけいあるに非ざれば、大抵たいていのことは出先でさきの公使に一任し、本国政府においてはただ報告ほうこくを聞くにとどまりたるそのおもむき
人間とは、なんの関係かんけいもないのですから。われわれと、ゴットランド島の、ある農園のうえんのお百姓ひゃくしょうさんたちのあいだには、むかしから、取りきめがあるのですよ。
金銭きんせん関係かんけいしないから、そのほうはなんですけれど、病気にでもかかったらこまりゃしませんかねえ」
(新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
おまえのしたことはなにも警察けいさつ関係かんけいはないが、おまえさんに用のあるという人が世間にはあるのだ。
機縁きえんは熟して、その年十月十七日神甞祭かんなめさいの日に、玉の如くうるわしくはないが、玉の如く丸い男の子が出生した。日どりの関係かんけいは、神さまがよくさばいていたのである。
親は眺めて考えている (新字新仮名) / 金森徳次郎(著)
あるい患者かんじゃたいして、たん形式以上けいしきいじょう関係かんけいをもたぬようにのぞんでも出来できぬように、この習慣しゅうかんやつがさせてしまう、はやえば彼等かれらあだかも、にわってひつじや、うしほふ
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
その柿のあたりと何か関係かんけいでもあるように、ひでりがつづき、暑い夏の間に何十日も雨がふりませんでした。どこの家でも井戸水がかれはじめ、村の人は大そう困りました。
柿の木のある家 (新字新仮名) / 壺井栄(著)
もっとも向うのすぎのついているところは北側きたがわでこっちは南と東です。その関係かんけいもありますがそうでなくてもこっちは北側でも杉やひのきはえません。あすこのがけで見てもわかります。
台川 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
さっき、病院に出かけるときには、ふかい闇につつまれていた堤防ていぼうの上に、小さいランタンが幾つとなくゆれている。それが子供の出生に何かふかい関係かんけいがあるように思われてきた。
親馬鹿入堂記 (新字新仮名) / 尾崎士郎(著)
「これはなんでも、地獄じごく関係かんけいのある古いおてられはてたおてらちがいない」
人形使い (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)
なつは、水草みずくさはいいものだ。あれを一鉢ひとはちってもわるくないな。」と、わらいながら、おきゃくはなしとはまったく関係かんけいなしにかんがえていたのでした。
ガラス窓の河骨 (新字新仮名) / 小川未明(著)
私達わたくしたちあいだをつなぐ霊的れいてき因縁いんねんべついたしましても、不思議ふしぎ在世中ざいせちゅうからわたくし弟橘姫様おとたちばなひめさまあさからぬ関係かんけいってりました。
らに奇怪きかいなりしは仏国公使の挙動きょどうにして本来ほんらいその事件には全く関係かんけいなきにかかわらず、公然書面を政府に差出さしいだ
よってその関係かんけい大概たいがいしるして序文にう。明治二十四年十月十六日、木村旧軍艦奉行ぶぎょうの従僕福沢諭吉 しるす
いよいよ自分も非職ひしょくとなり、出世しゅっせの道がたえたときまったら、妻はどうするか、かれの両親はどういう態度たいどをするか、こういうときに夫婦ふうふ関係かんけいはどうなるものかしら。
老獣医 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
「いまは禁猟期きんりょうきなのさ。」と、セーサルは言いました。「もちろん、わしには関係かんけいはないがね。」
そうじて他人たにん艱難かんなんたいしては、事務上じむじょう職務上しょくむじょう関係かんけいをもっている人々ひとびとたとえば裁判官さいばんかん警官けいかん医師いし、とかとうものは、年月ねんげつ経過けいかするとともに、習慣しゅうかんってついにはその相手あいて被告ひこく
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
それはたいてい植物学の本か植物の歴史れきしのほかには、航海こうかい関係かんけいした本であった。
「雨の関係かんけいでしょうかな。」
紫紺染について (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
このごろ、をかいてみたいというがおこったので、こうしているも、ものものとの関係かんけいや、光線こうせん色彩しきさいなどを、注意ちゅういするようになりました。
道の上で見た話 (新字新仮名) / 小川未明(著)
わたくしすこどく気味ぎみになり、『すべては霊魂みたま関係かんけいから役目やくめちがうだけのもので、べつ上下じょうげがあるわけではないでしょう。』となぐさめてきました。
余すなわちその事実にり一文を草し、碩果生せきかせいの名を以てこれを同二十五日の時事新報に掲載けいさいせり。実に先生発病はつびょうの当日なり。本文と関係かんけいあるを以てここ附記ふきす。
先生、諭吉に序文じょぶんめいず。諭吉は年来ねんらい他人の書にじょするをこのまずして一切そのもとめ謝絶しゃぜつするの例なれども、諭吉の先生における一身上しんじょう関係かんけいあさからずして旧恩きゅうおんの忘るべからざるものあり。
しかし、なんによらず、なかのことは、いつもおなじような調子ちょうしでいくものではありません。いろいろの関係かんけいから、たえず変化へんかしていくものです。
心の芽 (新字新仮名) / 小川未明(著)
このこころざしがあればこそ、骨董屋こっとうやにもなったであろうが、この老人ろうじんのいうごとく、というものは、まったくかねには関係かんけいのない存在そんざいであるとおもいます。
らんの花 (新字新仮名) / 小川未明(著)
戦争中せんそうちゅう特攻隊とっこうたいが、よく出発前しゅっぱつまえわかれのことばを放送ほうそうして故国ここくにのこしたことがありますが、地域ちいき関係かんけいからか、あにはこれにくわわらなかったのです。
兄の声 (新字新仮名) / 小川未明(著)
番人ばんにんは、またと、そんなような手落ておちがあっては、自分じぶん生活せいかつ関係かんけいすると、不安ふあんかんじましたから、日夜にちやおこたりなく、このおとこ注意ちゅういしたのであります。
おけらになった話 (新字新仮名) / 小川未明(著)
みつのおとうさんは、おおきな会社かいしゃつとめているとかで、みつは、いつも幸福こうふくそうでした。けれど、幸吉こうきちには、そのことが、なんの関係かんけいもなかったのです。
花の咲く前 (新字新仮名) / 小川未明(著)
口笛くちぶえいて、とりんだことと、火事かじや、泥棒どろぼうとが、なんの関係かんけいがあるのですか? おおぜいで、こんな子供こどもをいじめるなんてまちがってはいませんか。
あほう鳥の鳴く日 (新字新仮名) / 小川未明(著)
刹那せつな、どうしたことか、かれは、この光景こうけいとは、なんら関係かんけいのない、べつな光景こうけいかんだのであります。
そして、社会しゃかい関係かんけいのない仕事しごとというものはないのだから、みんなが、そのになればいいとおもうのだよ。
アパートで聞いた話 (新字新仮名) / 小川未明(著)
たとえ、おとなどうしが、けんかをしても、どもどうしは、関係かんけいなく、いつだっておともだちになれるよ。
春さきの朝のこと (新字新仮名) / 小川未明(著)
もうじきにふゆやすみがくるのでした。そろそろ学校がっこうでは試験しけんはじまりました。算術さんじゅつ平常へいじょう点数てんすう試験しけん関係かんけいしますので、みないっしょうけんめいに勉強べんきょうをいたしました。
残された日 (新字新仮名) / 小川未明(著)
「おどろいたなあ。」と、おっしゃったけれど、は、そんなことに関係かんけいなく、ぐんぐんとおおきくなりました。そして、三年目ねんめからは、ほんとうに、がたくさんなりました。
いちじゅくの木 (新字新仮名) / 小川未明(著)
そのたび、ほこりでよごれたたてがみが、くものようになみうちました。あつまった人々ひとびととおまきして、見物けんぶつしました。自分じぶん関係かんけいのないことは、たいていのひとは、冷淡れいたんなものです。
道の上で見た話 (新字新仮名) / 小川未明(著)
その医者いしゃは、音楽おんがく神経しんけい関係かんけいをば、かなりふか心得こころえていたからでありましょう。
楽器の生命 (新字新仮名) / 小川未明(著)
「その若者わかものとあなたとは、どんな関係かんけいがあるのですか?」とたずねました。
海の踊り (新字新仮名) / 小川未明(著)
それをひとは、気候きこう関係かんけいで、また神経衰弱しんけいすいじゃくにかかったからではなかろうかというような解釈かいしゃくをしたひとがありましたが、実際じっさいにおいて、づくひとづかないひととの相違そういがあるということに
白い影 (新字新仮名) / 小川未明(著)