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警戒
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けいかい
ふりがな文庫
“
警戒
(
けいかい
)” の例文
陰※
(
いんえい
)
たる空に
覆
(
おおわ
)
れたる
万象
(
ばんしょう
)
はことごとく
愁
(
うれ
)
いを含みて、海辺の砂山に
著
(
いちじ
)
るき一点の
紅
(
くれない
)
は、早くも掲げられたる暴風
警戒
(
けいかい
)
の
球標
(
きゅうひょう
)
なり。
取舵
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
このとき、どこからかもどったからすが、
木
(
き
)
の
下
(
した
)
に
人
(
ひと
)
の
立
(
た
)
っているのを
見
(
み
)
つけると、
警戒
(
けいかい
)
するように、カア、カアと、
仲間
(
なかま
)
を
呼
(
よ
)
びました。
高い木とからす
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
こうした
矛盾
(
むじゅん
)
にみちた報道がつぎつぎに伝わる一方、二十八日の夕刻ごろからは、九段戒厳司令部の
警戒
(
けいかい
)
が
次第
(
しだい
)
に厳重を加え
次郎物語:05 第五部
(新字新仮名)
/
下村湖人
(著)
町の人は、三人四人と組んで
自警団
(
じけいだん
)
をつくり、
鉄砲
(
てっぽう
)
やこん
棒
(
ぼう
)
をもって
警戒
(
けいかい
)
にあたった。
港
(
みなと
)
の
船着場
(
ふなつきば
)
、
汽車
(
きしゃ
)
の
停車場
(
ていしゃば
)
、おもだった道の出入り口。
透明人間
(新字新仮名)
/
ハーバート・ジョージ・ウェルズ
(著)
家の外では、
所轄
(
しょかつ
)
警察署の私服刑事が数名、門前や塀のまわりを見はっています。じゅうぶんすぎるほどの
警戒
(
けいかい
)
でした。
少年探偵団
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
▼ もっと見る
ぼくはどうかして
海蛇
(
うみへび
)
の
毒手
(
どくしゅ
)
からのがれようと
胆
(
たん
)
をくだいた、が、かれらはなかなか
厳重
(
げんじゅう
)
に
警戒
(
けいかい
)
して目をはなさない、時機を待つよりしかたがない
少年連盟
(新字新仮名)
/
佐藤紅緑
(著)
が、やがて
不意
(
ふい
)
に
松葉
(
まつば
)
から
離
(
はな
)
れると
蜂
(
はち
)
はぶんと
飛
(
と
)
び
上
(
あが
)
つた。三
人
(
にん
)
ははつとどよめいた。けれども、
蜂
(
はち
)
は
大事
(
だいじ
)
な
犧牲
(
ぎせい
)
の
蜘蛛
(
くも
)
の
死骸
(
しがい
)
を
警戒
(
けいかい
)
しに
行
(
い
)
つたのだつた。
画家とセリセリス
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
正当に
警戒
(
けいかい
)
し、
懇願
(
こんがん
)
して見ても
駄目
(
だめ
)
でしたら、妻自身も移り気の振りをして見せしめてやりなさい。それでもだめならあきらめるか、別れるか、どちらでも。
良人教育十四種
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
六、
海岸
(
かいがん
)
に
於
(
おい
)
ては
津浪襲來
(
つなみしゆうらい
)
の
常習地
(
じようしゆうち
)
を
警戒
(
けいかい
)
し、
山間
(
さんかん
)
に
於
(
おい
)
ては
崖崩
(
がけくづ
)
れ、
山津浪
(
やまつなみ
)
に
關
(
かん
)
する
注意
(
ちゆうい
)
を
怠
(
おこた
)
らざること。
地震の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
ゆえに思想家はしばしばこの点について国民に
警戒
(
けいかい
)
を与える。してその警戒の与え方が大いに我が意を得た。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
〔譯〕
誘掖
(
いうえき
)
して之を
導
(
みちび
)
くは、教の常なり。
警戒
(
けいかい
)
して之を
喩
(
さと
)
すは、教の時なり。
躬
(
み
)
に行うて之を
率
(
ひ
)
きゐるは、教の本なり。言はずして之を化するは、教の
神
(
しん
)
なり。
南洲手抄言志録:03 南洲手抄言志録
(旧字旧仮名)
/
秋月種樹
、
佐藤一斎
(著)
ある時、子貢が二三の
朋輩
(
ほうばい
)
に向って次のような意味のことを述べた。——夫子は巧弁を
忌
(
い
)
むといわれるが、しかし夫子自身弁が
巧過
(
うます
)
ぎると思う。これは
警戒
(
けいかい
)
を要する。
弟子
(新字新仮名)
/
中島敦
(著)
入口
(
いりぐち
)
から三
間許
(
げんばか
)
り
隔
(
へだて
)
て、
棒杭
(
ぼうぐひ
)
を
打
(
う
)
ち、
鐵條
(
てつでう
)
を
張
(
は
)
り、
人
(
ひと
)
を
入
(
い
)
らしめぬ
樣
(
やう
)
に
警戒
(
けいかい
)
を
依頼
(
いらい
)
されたのだ。
探検実記 地中の秘密:29 お穴様の探検
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
『お
氣
(
き
)
の
毒
(
どく
)
だが
一
(
ひと
)
つも
知
(
し
)
らないの』と
云
(
い
)
つて
愛
(
あい
)
ちやんは、
些
(
や
)
や
其
(
そ
)
の
發議
(
はつぎ
)
に
對
(
たい
)
して
警戒
(
けいかい
)
しました。
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
ただお妙だけは、不思議なところへつれて来られて、それに自分についてさっぱり訳のわからないことを言いあっているようだが……と、少からず
警戒
(
けいかい
)
の心が動いている。
魔像:新版大岡政談
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
というのは、そんな
挙動
(
きょどう
)
を
見
(
み
)
せて
老人
(
ろうじん
)
が
私
(
わたし
)
を
警戒
(
けいかい
)
したら、という
心配
(
しんぱい
)
があつたからです。
金魚は死んでいた
(新字新仮名)
/
大下宇陀児
(著)
若
(
も
)
し、
大海嘯
(
おほつなみ
)
が
今
(
いま
)
から二三
日
(
にち
)
以前
(
いぜん
)
の
事
(
こと
)
で、
海底戰鬪艇
(
かいていせんとうてい
)
が
未
(
ま
)
だ
船渠
(
ドツク
)
を
出
(
で
)
ぬ
内
(
うち
)
なら、
第一
(
だいいち
)
に
警戒
(
けいかい
)
すべき
塲所
(
ばしよ
)
は
其處
(
そこ
)
だが、
今
(
いま
)
は、
左迄
(
さま
)
で
急
(
いそ
)
いで、
檢査
(
けんさ
)
する
必要
(
ひつえう
)
も
無
(
な
)
いと
考
(
かんが
)
へたのである。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
そこでいろいろ命令を出してから、皆打揃って京の町へ入ってある大きな家を
襲
(
おそ
)
った。その前にその近所にある目ぼしい
援兵
(
えんぺい
)
でも出しそうな家に対して、二、三人ずつ人を分けて
警戒
(
けいかい
)
させた。
女強盗
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
いまは、じぶんのために、どんな鳥をもふしあわせなめにあわせたくなかったのです。こうして、ヤッローが
警戒
(
けいかい
)
していたために、男は家へ帰るまで、とうとう
一発
(
いっぱつ
)
も
射
(
う
)
つことができませんでした。
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
亡
(
なく
)
なつた
一葉女史
(
いちえふぢよし
)
が、たけくらべといふ
本
(
ほん
)
に、
狂氣街道
(
きちがひかいだう
)
といつたのは
是
(
これ
)
から
前
(
さき
)
ださうだ、うつかりするな、
恐
(
おそろ
)
しいよ、と
固
(
かた
)
く
北八
(
きたはち
)
を
警戒
(
けいかい
)
す。
弥次行
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
そして、ごまかしの
誘惑
(
ゆうわく
)
や、一
時
(
じ
)
の
宣伝
(
せんでん
)
にとりことなるのを
警戒
(
けいかい
)
し、
自己
(
じこ
)
の
信
(
しん
)
ずる
人
(
ひと
)
に
投票
(
とうひょう
)
しようとしたのであります。
心の芽
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
かれは自分自身の闘志にたえずなやまされつつ、その同じ闘志が他の塾生たちの心にきざすのを注意ぶかく
警戒
(
けいかい
)
していなければならなかったのである。
次郎物語:05 第五部
(新字新仮名)
/
下村湖人
(著)
日夜
警戒
(
けいかい
)
してかれらの
襲撃
(
しゅうげき
)
をふせぐのが
上策
(
じょうさく
)
であるが、かれらは
凶悪無慚
(
きょうあくむざん
)
な
無頼漢
(
ぶらいかん
)
七人で、諸君は数こそ多いが、少年である以上、苦戦は
覚悟
(
かくご
)
せねばならぬ
少年連盟
(新字新仮名)
/
佐藤紅緑
(著)
そして、その
間
(
あひだ
)
にも
絶
(
た
)
えず三
人
(
にん
)
の
樣子
(
やうす
)
を
警戒
(
けいかい
)
し、なほも二三
度
(
ど
)
蜘蛛
(
くも
)
の
死骸
(
しがい
)
の
存在
(
そんざい
)
をたしかめに
行
(
い
)
つた。
画家とセリセリス
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
假
(
かり
)
に
地震豫報
(
ぢしんよほう
)
が
天氣豫報
(
てんきよほう
)
の
程度
(
ていど
)
に
達
(
たつ
)
しても、
雨天
(
うてん
)
に
於
(
おい
)
ては
雨着
(
あまぎ
)
や
傘
(
かさ
)
を
要
(
よう
)
するように、
又
(
また
)
暴風
(
ぼうふう
)
に
對
(
たい
)
しては
海上
(
かいじよう
)
の
警戒
(
けいかい
)
は
勿論
(
もちろん
)
、
農作物
(
のうさくぶつ
)
、
家屋
(
かおく
)
等
(
とう
)
に
對
(
たい
)
しても
臨機
(
りんき
)
の
處置
(
しよち
)
が
入用
(
にゆうよう
)
であらう。
地震の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
〔譯〕心
靜
(
しづか
)
にして、
方
(
まさ
)
に能く白日を知る。眼明かにして、始めて青天を識り
會
(
え
)
すと。此れ
程伯氏
(
ていはくし
)
の句なり。青天白日は、常に我に在り。宜しく之を
座右
(
ざいう
)
に
掲
(
かゝ
)
げて、以て
警戒
(
けいかい
)
と爲すべし。
南洲手抄言志録:03 南洲手抄言志録
(旧字旧仮名)
/
秋月種樹
、
佐藤一斎
(著)
一先
(
ひとま
)
づ一
同
(
どう
)
は、
地主
(
ぢぬし
)
の一
人
(
にん
)
たる
秋山廣吉氏
(
あきやまひろきちし
)
の
宅
(
たく
)
に
着
(
つ
)
き、
其所
(
そこ
)
から
徒歩
(
とほ
)
で、
瓢簟山
(
ひようたんやま
)
へ
行
(
い
)
つて
見
(
み
)
ると、
山
(
やま
)
の
周圍
(
しうゐ
)
に
鐵條網
(
てつでうもう
)
を
張
(
は
)
り、
警官
(
けいくわん
)
十
餘名
(
よめい
)
、
嚴重
(
げんぢゆう
)
に
警戒
(
けいかい
)
して、
徽章
(
きしやう
)
なき
者
(
もの
)
は
出入
(
しゆつにふ
)
を
禁
(
きん
)
じてある。
探検実記 地中の秘密:29 お穴様の探検
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
春枝夫人
(
はるえふじん
)
の
笑顏
(
えがほ
)
は
天女
(
てんによ
)
の
美
(
うる
)
はしきよりも
美
(
うる
)
はしく、
仰
(
あほ
)
ぐ
御空
(
みそら
)
には
行
(
ゆ
)
く
雲
(
くも
)
も
歩
(
あゆみ
)
をとゞめ、
浪
(
なみ
)
に
鳴
(
な
)
く
鳥
(
とり
)
も
吾等
(
われら
)
を
讃美
(
さんび
)
するかと
疑
(
うたが
)
はるゝ。
此
(
この
)
快絶
(
くわいぜつ
)
の
時
(
とき
)
、
忽
(
たちま
)
ち
舷門
(
げんもん
)
のほとりに
尋常
(
たゞ
)
ならぬ
警戒
(
けいかい
)
の
聲
(
こゑ
)
が
聽
(
きこ
)
えた。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
警戒
(
けいかい
)
は
万全
(
ばんぜん
)
であった。
透明人間
(新字新仮名)
/
ハーバート・ジョージ・ウェルズ
(著)
そのとき、ふもとの
谷川
(
たにがわ
)
は、
声
(
こえ
)
をかぎりに
叫
(
さけ
)
びます。また、
森
(
もり
)
には、
風
(
かぜ
)
が
起
(
お
)
こって、ゴーゴーと
鳴
(
な
)
ります。ある
山
(
やま
)
は、
赤
(
あか
)
い
火
(
ひ
)
を
噴
(
ふ
)
いて、
星
(
ほし
)
に
警戒
(
けいかい
)
します。
めくら星
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
そして、なほも
警戒
(
けいかい
)
するやうに
念
(
ねん
)
を
入
(
い
)
れるやうに
穴
(
あな
)
のまはりを
歩
(
ある
)
きまはつてゐたが、やがてひよいと
飛
(
と
)
び
上
(
あが
)
ると、
蜘蛛
(
くも
)
の
死骸
(
しがい
)
をくはへて
再
(
ふたた
)
び
穴
(
あな
)
の
所
(
ところ
)
へ
舞
(
ま
)
ひもどつて
來
(
き
)
た。
画家とセリセリス
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
それについては
津浪襲來
(
つなみしゆうらい
)
の
常習地
(
じようしゆうち
)
といふものがある。この
常習地
(
じようしゆうち
)
は
右
(
みぎ
)
に
記
(
しる
)
したような
地震
(
ぢしん
)
に
見舞
(
みま
)
はれた
場合
(
ばあひ
)
、
特別
(
とくべつ
)
の
警戒
(
けいかい
)
を
要
(
よう
)
するけれども、
其他
(
そのた
)
の
地方
(
ちほう
)
に
於
(
おい
)
ては
左程
(
さほど
)
の
注意
(
ちゆうい
)
を
必要
(
ひつよう
)
としないのである。
地震の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
あちらで、しきりに
犬
(
いぬ
)
の
遠
(
とお
)
ぼえをする
声
(
こえ
)
がしていました。
犬殺
(
いぬころ
)
しが
近
(
ちか
)
づいてきたのを
警戒
(
けいかい
)
して、
仲間
(
なかま
)
に
知
(
し
)
らせているのです。
幸吉
(
こうきち
)
は、すぐに
裏手
(
うらて
)
へまわりました。
花の咲く前
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
けれど、もうだれか
捕
(
と
)
ってしまったのか、それとも、どこへか
飛
(
と
)
んでいっていないのか、ただ
大
(
おお
)
きなすずめばちだけが二、三びき
前後
(
ぜんご
)
を
警戒
(
けいかい
)
しながら、
幹
(
みき
)
から
流
(
なが
)
れ
出
(
で
)
る
汁
(
しる
)
へ
止
(
と
)
まろうとしていました。
真昼のお化け
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
警
常用漢字
小6
部首:⾔
19画
戒
常用漢字
中学
部首:⼽
7画
“警戒”で始まる語句
警戒心
警戒哨
警戒塔
警戒網
警戒管制
警戒區域内