“犬殺”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
いぬころ60.0%
いぬころし40.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
もし、このまま犬殺いぬころしにわたしてしまったら、ジャックはどんなに自分じぶんをうらむかしれない。よし、たすけてやろうと、決心けっしんしました。
花の咲く前 (新字新仮名) / 小川未明(著)
うちの飼犬が知らぬ何処どこへか行ってしまった。犬殺いぬころしにやられたのだとも云うし、又、いい犬だったから、人が盗んで連れて行ったのだとも、議論はまちまちであった。
(新字新仮名) / 永井荷風(著)
私は唯今筆を執りながら、犬殺いぬころしが犬を殺すところを頭に描いている。それは新橋から青山までのこの初めての車上で目撃した光景だ。或商家の天水桶のそばだった。
凡人伝 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
窮屈な燕尾服でつまらぬ夜会とかをのぞかうより、木綿縞もめんじま兵児帯へこおび犬殺いぬころしのステツキをもつて逗子の浜でも散歩した方が似合つて居た、と思うて最早斯うなつてはあとの祭
燕尾服着初めの記 (新字旧仮名) / 徳冨蘆花(著)