“紳士:しんし” の例文
“紳士:しんし”を含む作品の著者(上位)作品数
泉鏡花10
泉鏡太郎8
小川未明5
芥川竜之介5
宮沢賢治5
“紳士:しんし”を含む作品のジャンル比率
文学 > フランス文学 > 小説 物語(児童)69.2%
文学 > ドイツ文学 > その他のゲルマン文学(児童)23.1%
哲学 > 倫理学・道徳 > 人生訓・教訓12.5%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
紳士しんしり、貴婦人きふじんとなり、豪商がうしやうとなり、金鎖きんぐさりとなり、荷物にもつ
大阪まで (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
かれは、人柄ひとがらとしては、まことに温和おんわ風貌ふうぼう分別盛ふんべつざかりの紳士しんしである。
金魚は死んでいた (新字新仮名) / 大下宇陀児(著)
そのときだった。りっぱなひげをはやした三十あまりになる紳士しんしと、それよりすこし下かと思われる婦人とが、かけこんで来た。
三十年後の東京 (新字新仮名) / 海野十三(著)
あゝおいとが芸者になつたら一緒に手を引いて歩く人は矢張やつぱりあゝ立派りつぱ紳士しんしであらう。
すみだ川 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
きんにわとり? やはり、そんな伝説でんせつつたわっているんですね。」と、紳士しんしは、うなずきました。
銀河の下の町 (新字新仮名) / 小川未明(著)
むねけて、けば/\しう襟飾えりかざりした、でつぷり紳士しんしで、むねちひさくツて
化鳥 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
「それでよろしい」と紳士しんしは言った。この人は検事けんじであった。「わしは自分でこの子を尋問じんもんする」
そでそでかさねたのは、二側ふたかは居余ゐあまる、いづれもこゑなき紳士しんし淑女しゆくぢよであつた。
続銀鼎 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
こうかれはいつもいった、だがいまきてみると子供等ばかりでなく、労働者も商人も紳士しんしも役人も集まっている。
ああ玉杯に花うけて (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)
紳士しんしは、高価こうかかねはらって、しんぱくをくるまなかみました。
しんぱくの話 (新字新仮名) / 小川未明(著)
クルミさんは、横顔のあたりに紳士しんしの気味悪い視線しせんを感じながら、ひそかに溜息ためいきをついた。
香水紳士 (新字新仮名) / 大阪圭吉(著)
けれど四十フランの金をくれるものは子どもではなかった、ふところの大きい、物おしみをしない紳士しんしが来てくれなければならなかった。
弁天池べんてんいけ……なにか、ほとけさまがまつってあるのですか。」と、紳士しんしはききました。
銀河の下の町 (新字新仮名) / 小川未明(著)
とソフアにけてたオックスフオード出身しゆつしん紳士しんしおこしていた。
日の出 (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
『そうです、ぼく故郷くに小學校せうがくかうあいします。』とつたのはハーバード出身しゆつしん紳士しんし
日の出 (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
十四五にん仙台せんだい学校がくかうからとく、洋服やうふく紳士しんしが、ぞろ/\とつゞいてえた。……
十和田湖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
時々、窓から流れ込む爽やかな風に吹かれて、新聞が、ペラペラと鳴る。すると紳士しんしは、その都度顔をしかめて、こちらを見る様子である。
香水紳士 (新字新仮名) / 大阪圭吉(著)
た、一つのれいをとれば、ここに毎朝まいあさ出勤しゅっきんする紳士しんしがあります。
風はささやく (新字新仮名) / 小川未明(著)
……鷹揚おうやうに、しか手馴てなれて、迅速じんそく結束けつそくてた紳士しんし
魔法罎 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
このときあちらから、紳士しんしふうのわかおとこと、頭髪とうはつをカールして、美装びそうしたおんなひとがきかかり
村へ帰った傷兵 (新字新仮名) / 小川未明(著)
無論むろんわたくしほのおの中の方が熱いと思います」とひとりの紳士しんしがいいました。
ジェンナー伝 (新字新仮名) / 小酒井不木(著)
『いや、あれはまったくの愚物ぐぶつですよ』と、この部屋にいたもうひとりの紳士しんしが言いました。
ある、りっぱな紳士しんし令嬢れいじょうをつれて、この庭園ていえんへはいってきました。
しんぱくの話 (新字新仮名) / 小川未明(著)
ちゃんとした服装をした紳士しんしであったが、私の方を指さして、子供に「あれは日本人ヤパーナーだ。支那人ヒニーゼとはちがう」と説明していた。
日本のこころ (新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)
すべて五十人以上いじやうひと集会しふくわいしたなかにはかならずこの紳士しんし立交たちまじつてないといふことはなかつた。
化鳥 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
わたしは父親と一時間ばかりいたが、やがてドアをたたく音がして、いつもうちへ父親をたずねて来る人とは、まるでちがった紳士しんしがはいって来た。
はじめ、月なし、此の時薄月うすづきづ。舞台あかるく成りて、貴夫人もわかき紳士しんしも、三羽の烏も皆見えず。天幕テントあるのみ。
紅玉 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
色の黒い、近眼鏡きんがんきょうをかけた、幾分いくぶん猫背ねこぜ紳士しんしである。
十円札 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
ぼくはこんなことを、日本選手でもあり、立派な紳士しんし淑女しゅくじょでもあるみなさんに、お話するのは、じつに残念であるが、むを得ん。
オリンポスの果実 (新字新仮名) / 田中英光(著)
見るとそれは実に立派なばけもの紳士しんしでした。貝殻かいがらでこしらえた外套がいとうを着て水煙草みずたばこを片手に持って立っているのでした。
親方はそうなろうと思えば、ミリガン夫人が貴婦人であると同様に紳士しんしになることができた。
すると、それまで隊のあとから見えがくれについて来ていた背広の紳士しんしが、つかつかと進み出て、まず荒田老と、つぎに朝倉先生と、あいさつをかわした。
次郎物語:05 第五部 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
高潔こうけつなる紳士しんしのごとくある社会の一部には持てはやされがちのものである。
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
六十万円といったならそのころのフランドンあたりでは、まあ第一流の紳士しんしなのだ。
フランドン農学校の豚 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
僕は電車の動きはじめる拍子ひやうしに、鴛鴦の一足ひとあしよろめいたのを見ると、忽ち如何いかなる紳士しんしよりも慇懃いんぎんに鴛鴦へ席をゆづつた。
鷺と鴛鴦 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
むかしむかし、あるところに、なに不自由なく、くらしている紳士しんしがありました。
紳士しんしたちよ、わたしは二人にお礼をいひます。」と言つて頭を下げました。
パナマ運河を開いた話 (新字旧仮名) / 鈴木三重吉(著)
英国の一紳士しんしにしてながく日本に滞在し、日本の婦人を妻とせる人がすこぶる日本贔屓びいきで、種々の著述ちょじゅつもして日本を世界に紹介しょうかいした。
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
六、それから又玉突きに遊びゐたるに、一人ひとりの年少紳士しんしあり。
病牀雑記 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
一個ひとり威風堂々ゐふうどう/\たる肥滿ひまん紳士しんし一個ひとり天女てんによごと絶世ぜつせ佳人かじん! たれらん
一人ひとり冐險家ぼうけんからしい紳士しんしふうで、一人ひとりおな海軍かいぐん兵曹へいそうであることしつつたと
朝の光線のせいか、何もかも新しいものをつけている紳士しんしが、このように早く与一を尋ねて来ると云う事は、よっぽど親しい、遠い地からの友人であろうと、私は忙がしく与一を揺り起した。
清貧の書 (新字新仮名) / 林芙美子(著)
すすき彼方あなた、舞台深く、天幕テントの奥斜めに、男女なんにょの姿立顕たちあらわる。いつわかき紳士しんしいつは貴夫人、容姿ようし美しく輝くばかり。
紅玉 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
「なに、どうせ二晩三晩は宿泊とまるのですから急がないでもいのです。」と平気で盤に向っているので、紳士しんしもその気になり何時いつしかおしょうの問題は忘れて了っている。
恋を恋する人 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
此處こゝを、發車はつしやころよりして、乘組のりくみ紳士しんし貴夫人きふじん彼方此方あちらこちらに、フウ/\と空氣枕くうきまくら親嘴キスするおと。……
大阪まで (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
主筆 でっぷりふとった十前後の紳士しんし
或恋愛小説 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
客どもはごくたくみにこの紳士しんしをあつかいました。
自分は何年たつたらあんな紳士しんしになれるのか知ら。
すみだ川 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
友人というのは、某会社ぼうかいしゃ理事りじ安藤某あんどうぼうという名刺めいしをだして、年ごろ四十五、六、洋服ようふく風采ふうさいどうどうとしたる紳士しんしであった。
(新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
今の世の中の紳士しんしや富豪は大嫌だいきらいです。
雨瀟瀟 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
それからまた進んで、いくつかのへやを通って行きますと、どのへやにも、紳士しんしたちや貴婦人きふじんたちが、立っているものも、腰をかけているものも、みんな、たわいなく眠りこけていました。
眠る森のお姫さま (新字新仮名) / シャルル・ペロー(著)
会社の役員は金のある点において紳士しんしである。
野分 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
これはお金持のりっぱな紳士しんしの心でした。
二人の青年紳士しんしりょうに出てみちまよい、「注文ちゅうもんの多い料理店りょうりてん」にはいり、その途方とほうもない経営者けいえいしゃからかえって注文されていたはなし。
坂を登って行く津村は、それらの丘の上の家々から若い女たちがちょっと仕事の手を休めて、この辺に見馴みなれない都会風の青年紳士しんしが上って来るのを、めずらしそうに見おろしているのに気づいた。
吉野葛 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
紳士しんし大跨おほまたにづかり/\。
魔法罎 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
崖邸にもあまり近づかない復一は真佐子の夫にもめったに逢わなかったが真佐子の夫という男は、眼は神経質に切れ上り、鼻筋が通って、ちょっと頬骨が高く男性的の人体電気の鋭そうな、美青年の紳士しんしであった。
金魚撩乱 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
其結果は如何である? 儂が越して程なくようあって来訪した東京の一紳士しんしは、あまり見すぼらしい家の容子ようすに掩い難い侮蔑を見せたが、今年来て見た時は、眼色にあらそわれぬ尊敬を現わした。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
「何しろ紳士しんしだからね。」
次郎物語:05 第五部 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
持った紳士しんしを見ただろう。
楢ノ木大学士の野宿 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
あゝ、紳士しんし客人きやくじんには、あるまじき不料簡ふれうけんを、うまれながらにして喜多八きたはちしやうをうけたしがなさに、かたじけねえと、安敵やすがたきのやうなゑみらした。
雨ふり (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
もっとうつくしく、もっときれいに、もっとめずらしいものばかりでかざられているばかりでなく、三にんむすめらのほかに、見慣みなれない年若としわか紳士しんしが四、五にんもいました。
青い時計台 (新字新仮名) / 小川未明(著)
演説依頼の紳士しんしも来た。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
さて、この紳士しんしには、まえのおくさんから生まれた、もうひとりの若いむすめがありましたが、それは気だてなら、心がけなら、とてもいいひとだったくなった母親そっくりで、このうえないすなおな、やさしい子でした。
隊長らしい紳士しんし
豆潜水艇の行方 (新字新仮名) / 海野十三(著)
若い紳士しんし
爆薬の花籠 (新字新仮名) / 海野十三(著)
「そんな誤解ごかいをしちゃいかんよ、たった三人で遠征にでかけるのは、ひっきょう一同のために東方に陸地があるやいなやを探検のためじゃないか、きみは富士男君に対してそんな誤解ごかいをするのは紳士しんしとしてはずべきことだよ」
少年連盟 (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)
三十歳前後に至って始めて顔があかく焼けて来て脂肪しぼうたたえ急に体が太り出して紳士しんし然たる貫禄かんろくを備えるようになるその時分までは全く婦女子も同様に色が白く衣服の好みも随分柔弱にゅうじゃくなのである。
春琴抄 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
自動車じどうしや相乘あひのりして、堂々だう/\と、淺草あさくさ上野うへの銀座ぎんざばす、當今たうこん貴婦人きふじん紳士しんしいへども、これをたら一驚いつきやうきつするであらう。
麻を刈る (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
東海さんが、顔馴染なじみのフォオド会社のふとった紳士しんしに、ゴルフを教えてもらい、なんども空振からぶりをして、地面をたた恰好かっこう面白おもしろがって、みんな笑いくずれていましたが、ぼくにはつまらなかった。
オリンポスの果実 (新字新仮名) / 田中英光(著)
とうとうこんなことで、なにもかも、とんとんびょうしにうまくはこんで、すえの妹のほうがまず、このやしきの主人のひげを、もうそんなに青くは思わないようになり、おまけに、りっぱな、礼儀れいぎただしい紳士しんしだとまでおもうようになりました。
青ひげ (新字新仮名) / シャルル・ペロー(著)
シイトの薄萠黄うすもえぎの——もつとふるぼけてはたが——天鵝絨びらうどしきりを、コチンとまどげると、紳士しんし作法さはふにありなしは別問題べつもんだいだが、いゝ頃合ころあひまくらる。
銀鼎 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
二人の若い紳士しんしが、すっかりイギリスの兵隊のかたちをして、ぴかぴかする鉄砲てっぽうをかついで、白熊しろくまのような犬を二ひきつれて、だいぶ山奥やまおくの、木の葉のかさかさしたとこを、こんなことをいながら、あるいておりました。
注文の多い料理店 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
ある曇った日の午後、わたくしはその展覧会の各室を一々叮嚀ていねいに見て歩いて、ようやく当時の版画はんがが陳列されている、最後の一室へはいった時、そこの硝子戸棚ガラスとだなの前へ立って、古ぼけた何枚かの銅版画を眺めている一人の紳士しんしが眼にはいった。
開化の良人 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
大和富士男と次郎の父は、日本から招聘しょうへいせられた工学者で、この島へきてからもはや、二十年の月日はすぎた、かれは温厚おんこうのひとでかつ義侠心ぎきょうしんが強いところから、日本を代表する名誉めいよ紳士しんしとして、一般の尊敬そんけいをうけている。
少年連盟 (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)
カピ長 まゝ、堪忍かんにんして、放任うちすてゝおきゃれ、立派りっぱ紳士しんしらしう立振舞たちふるまうてをるうへに、じつへば、日頃ひごろヹローナが、とくもあり行状ぎゃうじゃうもよい若者わかもの自慢じまんたねにしてゐるロミオぢゃ。
他愛たわいなくかしらさがつたとふのは、中年ちうねん一個いつこ美髯びぜん紳士しんしまゆにおのづから品位ひんゐのあるのが、寶石はうせきちりばめたあゐ頭巾づきんで、悠然いうぜんあごひげしごいてた。
人参 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
それとはちがって、末のむすめのことは、たれも気のどくがって、びた一文もたないのはしょうちで、ぜひおよめに来てもらいたいという紳士しんしは、あとからあとからとたえませんでしたが、むすめは、こうなると、よけいおとうさまのそばをはなれることはできないとおもって、どんな申込もうしこみもことわりました。