“大寺”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
おおでら22.7%
おほでら18.2%
おおてら13.6%
おほてら13.6%
だいじ13.6%
オホテラ13.6%
たいじ4.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
今宵はあまり客も混雑せず、大寺おおでらにでも泊ったような気持。静かにしていると、ふすまを洩れて聞ゆる男女の小声が、竜之助の耳に入ります。
大寺おほでらを包みてわめくの芽かなってのは、子規の句だったか。軽井沢などに住んで、半月も青葉にかこまれて暮していると、むしょうに赤い色を
蝶の絵 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
翁島からまた山野を飛ばして、磐梯山の東麓、大寺おおてらという山村にたどりついたころ、もう、どっぷり、日いっぱい。
随筆 新平家 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
あひおもはぬひとおもふは大寺おほてら餓鬼がきしりへにぬかづくごとし 〔巻四・六〇八〕 笠女郎
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
あの聖徳太子が仏教をさかんにひろめたもうてからは、代々のみかどがみな法師を尊信し、大寺だいじ大伽藍だいがらんを建てさせ、天下の財用を尽くして御信心があつかったが
夜明け前:01 第一部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
南家ナンケ郎女イラツメの手に入つた稱讃淨土經も、大和一國の大寺オホテラと言ふ大寺に、まだ一部も藏せられて居ぬものであつた。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫釈迢空(著)
本願寺も在所の者の望みどほりに承諾した。で代々だい/″\清僧せいそうが住職に成つて、丁度禅寺ぜんでらなにかのやう瀟洒さつぱりした大寺たいじで、加之おまけに檀家の無いのが諷経ふぎんや葬式のわづらひが無くて気らくであつた。
蓬生 (新字旧仮名) / 与謝野寛(著)