規則きそく)” の例文
「ゆるしなく、かってに出歩であるいたり、またまってきたようなものは、さっそくみせていってもらう。」という規則きそくがありました。
真吉とお母さん (新字新仮名) / 小川未明(著)
すべて、海上かいじやう規則きそくでは、ふね出港しゆつかうの十ぷん乃至ないし十五ふんまへに、船中せんちうまは銅鑼どらひゞききこゆるととも本船ほんせん立去たちさらねばならぬのである。
わたしはそれをならふために授業じゆげふけてはゐませんでした』とつて海龜うみがめ長太息ためいきし、『わたしたゞ規則きそくどほりの課程くわていんだゝけです』
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
其故それゆゑわたくしじゆくではこの規則きそく精神せいしん規則きそく根本こんぽんかへつて、各個人かくこじん都合つがふといふところを十ぶん了解れうかいせしむるといふ方針はうしんとつるのであります。
女教邇言 (旧字旧仮名) / 津田梅子(著)
それはけん規則きそく全級ぜんきゅうの三分の一以上いじょう参加さんかするようになってるからだそうだ。けれども学校へ十九円おさめるのだしあと五円もかかるそうだから。
或る農学生の日誌 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
そして、穀物こくもつのすばらしいにおいにさそわれそうになっても、がまんにがまんをして、規則きそくただしく進軍しました。
老人ろうじんはジョリクールをかたの上に乗せたり、背嚢はいのうの中に入れたりして、しじゅう規則きそく正しく、大またに歩いていた。三びきの犬はあとからくっついて来た。
世の中のできごとはといえば、選挙せんきょ規則きそくがあらたまって、普通選挙法ふつうせんきょほうというのが生まれ、二月にその第一回の選挙がおこなわれた、二か月後のことになる。
二十四の瞳 (新字新仮名) / 壺井栄(著)
規則きそくだから警察けいさつとゞけることとゞけたが、じつ大分だいぶふる時計とけいなので、られても夫程それほどをしくもないぐらゐあきらめてゐたら、昨日きのふになつて、突然とつぜん差出人さしだしにん不明ふめい小包こづゝみいて
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
統計年度とうけいねんどおいて、一萬二千にん患者くわんじやけたとすれば、すなはち一萬二千にんあざむかれたのである。おも患者くわんじや病院びやうゐん入院にふゐんさせて、れを學問がくもん規則きそくしたがつて治療ちれうすること出來できぬ。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
答『無論むろんそれが規則きそくじゃ。修行しゅぎょうんだ、たか竜神りゅうじんとなれば、けっしてこの規律きりつそむくようなことはせぬ。しかしなが霊格れいかくひく竜神りゅうじんあいだにはそうのみもわれぬふしがある……。』
其所で彼は家庭に於ける思索家となツて、何時も何か思索にふけツてゐる、そして何時とは無く實際をうとんずるといふふうが出來て來て、すべての規則きそく無視むしする、何を爲すのも億劫おつくうになる、嫌になる。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
一、規則きそくつけ様等一々に説明しがたし。古書について見るべし。
俳諧大要 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
あげて文右衞門に申しかけし百兩のきん實は己れが盜み取て藤助妹へ遣はしたる始末等殘らず白状に及びしかば是に於て久兵衞は口書こうしよ爪印つめいん申付られけり是即ち幕府ばくふ規則きそくにして假令たとへ如何樣に證據物等之有これあり其者の惡事あくじ判然はんぜんたりとも當人の口より白状に及ばぬ中は爪印つめいん申付られぬ事なりされ斯樣かやうねん
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
『えゝ、無責任むせきにんなる船員せんいん! 卑劣ひれつなる外人くわいじん! 海上かいじやう規則きそくなんためぞ。』と悲憤ひふんうでやくすと、夫人ふじんさびしきかほわたくしむかつた、しづんだこゑ
「ああ、芸術げいじゅつ規則きそくなんていうもの、だれがつくったのだろうか。」と、かれは、まどい、うたがい、そして、煩悶はんもんしました。
しいたげられた天才 (新字新仮名) / 小川未明(著)
それゆゑ規則きそくでやつたこと何處どこへも通用つうようするといふわけにはまゐりません。矢張やはり本人ほんにん獨立心どくりつしんまかせなければなりません。
女教邇言 (旧字旧仮名) / 津田梅子(著)
なんにしても、わたしまゐりません、かく』とつて愛ちやんは、『のみならず、それはたゞしい規則きそくではありません、たついま考案かうあんされたのですもの』
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
つなの運動が規則きそく正しくなったとき、ドルスはの中にとびこんで、やさしい目で主人を見ながら軽快けいかいにとんだ。
「巡査をどうしてやめたんです。」「あんな巡査じゃだめでさあ、あのお神明しんめいさんの池ね、あすこにこいるでしょう、県の規則きそくだれにもとらせないんです。 ...
バキチの仕事 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
統計年度とうけいねんどにおいて、一万二千にん患者かんじゃけたとすれば、すなわち一万二千にんあざむかれたのである。おも患者かんじゃ病院びょういん入院にゅういんさせて、それを学問がくもん規則きそくしたがって治療ちりょうすることは出来できぬ。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
問『矢張やはり一規則きそくでございますか?』
規則きそくですから、おまけすることはできません。」と、車掌しゃしょうは、こたえて、おじいさんのようすを見守みまもっていました。
一銭銅貨 (新字新仮名) / 小川未明(著)
水はいまに規則きそく正しい波になって、こうの中を走っていた。気ちがいのようないきおいでうずをわかせながら、材木ざいもくをおし流して、はねのようにかるくくるくる回した。
たいこの規則きそくでさせること規則きそく其物そのものそんしてゐるあひだすなは規則きそくにはまつてあひだはよろしいが、他日たじつ境遇きやうぐうはると、一方ひとかたならぬ差支さしつかへしやうずることがありませう。
女教邇言 (旧字旧仮名) / 津田梅子(著)
すべて海上かいじやう規則きそくとして、かゝ塲合ばあひだい一にくだされたる端艇たんてい一等船客いつとうせんきやくのため、だい二が二等船客にとうせんきやくだい三が三等船客さんとうせんきやくすべての船客せんきやくのがつたあとに、猶殘なほのこ端艇たんていがあれば
あいちやんは自分じぶんまた、三にん園丁えんていのやうに平伏ひれふさなければならないかうかは疑問ぎもんでしたが、かつ行列ぎやうれつ出逢であつた場合ばあひ、かうした規則きそくのあることをきませんでした
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
まもなくプラットホームの一れつ電燈でんとうが、うつくしく規則きそく正しくあらわれ、それがだんだん大きくなってひろがって、二人はちょうど白鳥停車場ていしゃじょうの、大きな時計とけいの前に来てとまりました。
銀河鉄道の夜 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
如何いかなれば規則きそくはあつても、こゝ學問がくもんいのである。哲學てつがくすてしまつて、醫師等いしやらのやうに規則きそくしたがつてらうとするのには、だい一に清潔法せいけつはふと、空氣くうき流通法りうつうはふとがくべからざるものである。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
ふとうまやの向こうの、往来おうらいに向かったドアの開く音がした。それから五、六たびいて規則きそく正しいノックが聞こえた。やがて明かりが馬車の中にさしこんだ。
「ここのみなとには規則きそくがあるのだから、すぐてゆかなければ処分しょぶんをする……。」といいました。
カラカラ鳴る海 (新字新仮名) / 小川未明(著)
如何いかなれば規則きそくはあっても、ここに学問がくもんいのである。哲学てつがくすててしまって、医師等いしゃらのように規則きそくしたがってろうとするのには、だい一に清潔法せいけつほうと、空気くうき流通法りゅうつうほうとがくべからざるものである。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
しかし、わたしの課業かぎょうは学校にはいっている子どものそれのように、規則きそく正しいものではなかった。親方が課業をさずけてくれるのは、そのひまな時間だけであった。
でもセン・ヴェンサン・ド・ポールのあまさんがするように、親切にしかも規則きそく正しく看護かんごしてくれて、けっしてかんしゃく一つ起こさないし、なに一つ手落ちなしにしてくれた。