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爰
>
こゝ
ふりがな文庫
“
爰
(
こゝ
)” の例文
唯
(
たゞ
)
爰
(
こゝ
)
にハルトマンが哲學上の用語例によりて、右の三目を譯せば足りなむ。固有は
類想
(
ガツツングスイデエ
)
なり、折衷は
個想
(
インヂヰヅアアルイデエ
)
なり、人間は
小天地想
(
ミクロコスミスムス
)
なり。
柵草紙の山房論文
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
別して巣林子の著作の
中
(
うち
)
に恋愛の恋愛らしきもの甚だ
尠
(
すく
)
なきを悲しまざるを得ず。
蓋
(
けだ
)
し其の
爰
(
こゝ
)
に到らしめしもの諸種の原因あるべし。
「歌念仏」を読みて
(新字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
其
(
それ
)
では
種
(
たね
)
あかしの
手品
(
てじな
)
同樣
(
どうやう
)
慰
(
なぐさみ
)
になりません、お
願
(
ねがひ
)
と
申
(
まを
)
しましたのは
爰
(
こゝ
)
の
事
(
こと
)
、
御新造樣
(
ごしんぞさま
)
一
(
ひと
)
つ
何
(
ど
)
うぞ
何
(
なん
)
でもお
教
(
をし
)
へなさつて
遣
(
つか
)
はさりまし。
二た面
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
しかれども
爰
(
こゝ
)
に一ツの不思議あり、そのふしぎをおもへば、むかし時平にゆかりの人越後に
流
(
なが
)
されなどして此地に
終
(
をは
)
りたるにやあらん。
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
森「え、御免ねえ/\、おい兄い々々
爰
(
こゝ
)
でそんな事を云っちゃア商売の障りにならア表へ人が黒山のように立つから
此方
(
こっち
)
へ来ねえ/\」
業平文治漂流奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
▼ もっと見る
渡さんと思ひしが
待
(
まて
)
暫
(
しば
)
し主人が八山へ參り町奉行の
威光
(
ゐくわう
)
を落すなと仰られしは
爰
(
こゝ
)
なりと平石は態と
聲高
(
こわだか
)
に拙者は
何方
(
いづかた
)
に參るも帶劔を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
人民の行為に対しては司法官の審検あらん。去れど其の
対手
(
あひて
)
たる警官の挙動は今ま
爰
(
こゝ
)
に其の一斑を記述し置くべき必要あらん。
鉱毒飛沫
(新字旧仮名)
/
木下尚江
(著)
よこすから
爰
(
こゝ
)
に
待
(
まち
)
なと云ふを聞かず亭主大きに世話であつたなと大勇みで飛び出しは出たものゝ痛みは先より尚強し一丁行きては立止り景色を
木曽道中記
(旧字旧仮名)
/
饗庭篁村
(著)
記には「
爰
(
こゝ
)
に将門
罷
(
や
)
まんと欲すれども能はず、進まんと擬するに由無し、然して身を励まして勧拠し、刃を交へて合戦す」
平将門
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
……(下人に)やい、
汝
(
そち
)
はヹローナ
中
(
ぢゅう
)
を
駈𢌞
(
かけまは
)
って(書附を渡し)
爰
(
こゝ
)
に
名前
(
なまへ
)
の
書
(
か
)
いてある
人達
(
ひとたち
)
を
見附
(
みつ
)
けて、
今宵
(
こよひ
)
我
(
わが
)
邸
(
やしき
)
で
懇
(
ねんごろ
)
に
御入來
(
ごじゅらい
)
をお
待
(
ま
)
ち
申
(
まう
)
すと
言
(
い
)
へ。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
爰
(
こゝ
)
に
於
(
お
)
いてか
滿座
(
まんざ
)
悉
(
こと/″\
)
く
拍手
(
はくしゆ
)
喝釆
(
かつさい
)
しました、それは
眞
(
しん
)
に
王樣
(
わうさま
)
が
其日
(
そのひ
)
に
仰
(
おほ
)
せられた
中
(
うち
)
の
最
(
もつと
)
も
巧
(
たくみ
)
みなるお
言葉
(
ことば
)
でした。
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
神使の橋の上より、御寺の全景を眺むるに、燈の光は黄なるテヱエル河の波を射て、遊び
嬉
(
たのし
)
む人の限を載せたる無數の舟を照し、
爰
(
こゝ
)
に又一段の壯觀をなせり。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
吾人
(
われら
)
は今
爰
(
こゝ
)
に印度の公子とナザレの木匠とを比較せんとする者に非ず、何となれば、斯る議論は「宗教家」として徒らに争論の資を作るが如きものたるのみならず、其生長の年歴さへ
英雄論:明治廿三年十一月十日静岡劇塲若竹座に於て演説草稿
(新字旧仮名)
/
山路愛山
(著)
俺は
爰
(
こゝ
)
から十町離れた
乞丐
(
こじき
)
横町の裏屋の路次の奥の
塵溜
(
ごみため
)
の
傍
(
わき
)
で生れたのだ。
犬物語
(新字旧仮名)
/
内田魯庵
(著)
櫻木海軍大佐
(
さくらぎかいぐんたいさ
)
は
元來
(
ぐわんらい
)
愛國
(
あいこく
)
慷慨
(
かうがい
)
の
人
(
ひと
)
、
甞
(
かつ
)
て
北海
(
ほくかい
)
の
滊船
(
きせん
)
で
面會
(
めんくわい
)
した
時
(
とき
)
も、
談話
(
だんわ
)
爰
(
こゝ
)
に
及
(
およ
)
んだ
時
(
とき
)
、
彼
(
かれ
)
はふと
衣袋
(
ポツケツト
)
の
底
(
そこ
)
を
探
(
さぐ
)
つて、
昨夜
(
さくや
)
旅亭
(
りよてい
)
の
徒然
(
つれ/″\
)
に
作
(
つく
)
つたのだと
言
(
い
)
つて、一
篇
(
ぺん
)
の
不思議
(
ふしぎ
)
な
新體詩
(
しんたいし
)
を
示
(
しめ
)
された。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
楽しい
思想
(
かんがへ
)
は来て、いつの間にか、丑松の胸の中に宿つたのである。昔、昔、少年の丑松があの
幼馴染
(
をさななじみ
)
のお妻と一緒に遊んだのは
爰
(
こゝ
)
だ。互に人目を
羞
(
は
)
ぢらつて、輝く若葉の蔭に隠れたのは爰だ。
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
溜池
(
ためいけ
)
の
屋舗
(
やしき
)
の下水落ちて
愛宕
(
あたご
)
の
下
(
した
)
より
増上寺
(
ぞうじやうじ
)
の裏門を流れて
爰
(
こゝ
)
に
落
(
おつ
)
る。
水 附渡船
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
ら、
未
(
いま
)
だ
日本
(
につぽん
)
の
地
(
ち
)
に
着
(
つ
)
かざる
理
(
り
)
なし、
毒龍
(
どくりよう
)
爰
(
こゝ
)
は
鬼个島
(
おにがしま
)
鬼桃太郎
(旧字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
徳川氏以後世運の
漸
(
やうや
)
く熟し来りたるを以て、
爰
(
こゝ
)
に漸く、多数の預言者を得て
孚化
(
ふか
)
したる彼等の思想は、漸く一種の趣味を発育し来れり。
徳川氏時代の平民的理想
(新字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
しかれども
爰
(
こゝ
)
に一ツの不思議あり、そのふしぎをおもへば、むかし時平にゆかりの人越後に
流
(
なが
)
されなどして此地に
終
(
をは
)
りたるにやあらん。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
賤「新吉さんお前
爰
(
こゝ
)
にいてはいけないよ、どんな事が有っても
詮方
(
しかた
)
がないから土手へ連れて行って
彼奴
(
あいつ
)
を
斬払
(
ぶっぱら
)
っておしまいよ」
真景累ヶ淵
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
徊歴
(
くわいれき
)
し
肥後國
(
ひごのくに
)
熊本の
城下
(
じやうか
)
に到りぬ
爰
(
こゝ
)
は名に
負
(
おふ
)
五十四萬石なる
細川家
(
ほそかはけ
)
の城下なれば他所とは
替
(
かは
)
り
繁昌
(
はんじやう
)
の地なり寶澤は既に
路用
(
ろよう
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
渠奴
(
かやつ
)
犬の為に
劫
(
おびや
)
かされ、
近鄰
(
きんりん
)
より
盗来
(
ぬすみきた
)
れる
午飯
(
おひる
)
を奪はれしに
極
(
きは
)
まりたり、
然
(
さ
)
らば何ほどのことやある、と
爰
(
こゝ
)
に勇気を回復して再び藪に侵入せり。
妖怪年代記
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
誠
(
まこと
)
に世の中は不幸なる人の
集合
(
あつまり
)
と云うても
差支
(
さしつかへ
)
ない程です、現に今ま
爰
(
こゝ
)
へ
団欒
(
よつ
)
てる五人を御覧なさい、皆な
社会
(
よのなか
)
の
不具者
(
かたは
)
です、渡辺の老女さんは
火の柱
(新字旧仮名)
/
木下尚江
(著)
ロミオ とうに
棄
(
す
)
てゝしまうた
身
(
み
)
ぢゃ。
予
(
わし
)
は
爰
(
こゝ
)
にはゐぬ、これはロミオでは
無
(
な
)
い、ロミオは
何處
(
どこ
)
か
他所
(
よそ
)
にゐよう。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
榛軒は十月に大病に罹つて、十一月に歿したからである。
爰
(
こゝ
)
に寿海の榛軒に与へた一通の書牘があつて、是も亦文淵堂の
花天月地
(
くわてんげつち
)
中に収められてゐる。其文はかうである。
伊沢蘭軒
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
詔使到来を待つの
比
(
ころ
)
ほひ、
常陸介
(
ひたちのすけ
)
藤原維幾
朝臣
(
あそん
)
の息男為憲、
偏
(
ひとへ
)
に公威を仮りて、ただ
寃枉
(
ゑんわう
)
を好む。
爰
(
こゝ
)
に将門の従兵藤原玄明の愁訴により、将門其事を聞かんが為に彼国に発向せり。
平将門
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
爰
(
こゝ
)
で
復
(
ま
)
た
話談
(
はなし
)
が
後戻
(
あともど
)
りをしました。
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
然るに吾人が
爰
(
こゝ
)
にて物好きにも少しくライフの意義に就きて言はんと欲するに至りたるは、決して偶然の事にあらざるなり。
人生の意義
(新字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
爰
(
こゝ
)
に
於
(
おい
)
て
其
(
そ
)
の
隱
(
かく
)
し
終
(
おほ
)
すべきにあらざるを
知
(
し
)
つて、
衝
(
つ
)
と
膝
(
ひざ
)
を
支
(
つ
)
いて、
前夫
(
ぜんぷ
)
の
飛脚
(
ひきやく
)
の
手
(
て
)
を
取
(
と
)
つて
曳出
(
ひきだ
)
すとともに、
夫
(
をつと
)
の
足許
(
あしもと
)
に
跪
(
ひざまづ
)
いて、
哀求
(
あいきう
)
す。
曰
(
いは
)
く
みつ柏
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
文「フム、それでは四十金で必ず治ると医者が受合いましたかえ、それじゃア
爰
(
こゝ
)
に四十金持合せがありますから、これをお前さんに上げましょう」
業平文治漂流奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
されば
爰
(
こゝ
)
に一証を
得
(
え
)
たるゆゑ、此
雪譜
(
せつふ
)
に
記載
(
きさい
)
して
后来
(
こうらい
)
に
示
(
しめ
)
すは、かゝる
瑣談
(
さだん
)
も世に
埋冤
(
まいゑん
)
せん事のをしければ、いざ
然
(
さら
)
ばとて雪に
転
(
ころば
)
す筆の
老婆心
(
らうばしん
)
なり。
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
御月番の御老中へ
宛
(
あて
)
急飛
(
きふひ
)
を差立らる
爰
(
こゝ
)
に又天一坊の
旅館
(
りよくわん
)
には山内伊賀亮常樂院赤川大膳藤井左京等
尚
(
なほ
)
も
密談
(
みつだん
)
に及び大坂は
餘程
(
よほど
)
に
富
(
とむ
)
地
(
ち
)
なり此處にて
用金
(
ようきん
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
や、松島、
爰
(
こゝ
)
に居る山木は君の
舅
(
しうと
)
さうぢやナ、——先頃誰やらが来て
切
(
しき
)
りに其の
噂
(
うはさ
)
し居つた
火の柱
(新字旧仮名)
/
木下尚江
(著)
先生御紹介
可被下
(
くださるべく
)
と頼候時、武清申候には、隨分承知致候、歸府の上なり共、當地より文通にてなり共、五山へ
可申込候
(
まうしこむべくそろ
)
、しかしながら
爰
(
こゝ
)
に一つの譯合あり、謝物が薄ければ
寿阿弥の手紙
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
将門背走相防ぐ
能
(
あた
)
はざるの間、良兼の為に人物を
殺損奪掠
(
さつそんだつりやく
)
せらるゝの
由
(
よし
)
は、
具
(
つぶ
)
さに下総国の
解文
(
げもん
)
に注し、官に
言上
(
ごんじやう
)
しぬ、
爰
(
こゝ
)
に朝家諸国に
勢
(
せい
)
を合して良兼等を追捕す可きの官符を下され
了
(
をは
)
んぬ。
平将門
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
主は
爰
(
こゝ
)
に、難くして且つ
酷
(
むご
)
き多くの他の
主
(
しゆ
)
に就けるものを招き玉ふ。彼等は重きを負ふて長途を行きたれば痛く疲れてあり。
主のつとめ
(新字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
さもあらばあれ、
夕顏
(
ゆふがほ
)
の
薄化粧
(
うすげしやう
)
、
筧
(
かけひ
)
の
水
(
みづ
)
に
玉
(
たま
)
を
含
(
ふく
)
むで、
露臺
(
ろだい
)
の
星
(
ほし
)
に、
雪
(
ゆき
)
の
面
(
おもて
)
を
映
(
うつ
)
す、
姿
(
すがた
)
また
爰
(
こゝ
)
にあり、
姿
(
すがた
)
また
爰
(
こゝ
)
にあり。
月令十二態
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
爰
(
こゝ
)
にお話は二つに分れまして寛政九年八月十日の事でございますが、信州
水内郡
(
みのちごおり
)
白島村
(
しろしまむら
)
と申す処がございます。是は
飯山
(
いいやま
)
の在で
山家
(
やまが
)
でございます。
敵討札所の霊験
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
されば
爰
(
こゝ
)
に一証を
得
(
え
)
たるゆゑ、此
雪譜
(
せつふ
)
に
記載
(
きさい
)
して
后来
(
こうらい
)
に
示
(
しめ
)
すは、かゝる
瑣談
(
さだん
)
も世に
埋冤
(
まいゑん
)
せん事のをしければ、いざ
然
(
さら
)
ばとて雪に
転
(
ころば
)
す筆の
老婆心
(
らうばしん
)
なり。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
爰
(
こゝ
)
に吉永卯三郎さんと云ふ人がある。わたくしに書を寄せてかう云ふことを報じてくれた。
伊沢蘭軒
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
而して事は、解散前に掛れりと雖も、問題の警察に関するが為めに、
爰
(
こゝ
)
に附記すべき一事あり。其は他に非ず、館林警察署が一旦野口春蔵と言へるを捉らへながら、之を解放したる一事に在り。
鉱毒飛沫
(新字旧仮名)
/
木下尚江
(著)
而して此攻撃たるや、恐らく余が「人生相渉論」を誤読したるより起りたる者なるべしと思へば、
爰
(
こゝ
)
に一言するの止むべからざるを信ずるなり。
賤事業弁
(新字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
先ず即ち僕も斯う遣って
爰
(
こゝ
)
へ這入った事だから、兎に角僕に預け給わんければ相成らんと心得有らずんば有るべからず
霧陰伊香保湯煙
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
分
(
わ
)
けて
爰
(
こゝ
)
に、がたりびしりは、
文章
(
ぶんしやう
)
の
冴
(
さえ
)
で、
杖
(
つゑ
)
の
音
(
おと
)
が
物凄
(
ものすご
)
く
耳
(
みゝ
)
に
響
(
ひゞ
)
く。なか/\
口
(
くち
)
で
言
(
い
)
つても
此
(
こ
)
の
味
(
あぢ
)
は
声
(
こゑ
)
に
出
(
だ
)
せぬ。
怪力
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
第七番目の釜の
地景
(
ちけい
)
を
爰
(
こゝ
)
に
図
(
づ
)
するをみて其
大概
(
たいがい
)
をしるべし。
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
爰
(
こゝ
)
に於て吾人は知る、人間世に処するの途は、現在に希望を置くと、未来に希望を置くとの二岐に分るゝあるのみ。
頑執妄排の弊
(新字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
察
(
さつ
)
せずして
是
(
これ
)
を
謂
(
い
)
ふ、いづれも
世道
(
せだう
)
に
執着
(
しうぢやく
)
して、
其
(
そ
)
の
眞相
(
しんさう
)
を
過
(
あやま
)
つなり。
聞
(
き
)
く、
爰
(
こゝ
)
に
記
(
しる
)
すものは
皆
(
みな
)
事實
(
じじつ
)
なりと。
怪談会 序
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
能く
爰
(
こゝ
)
の道理を君
肯
(
き
)
かんと宜しく無いて、
何
(
ど
)
のような事が有ろうとも僕が斯う遣って此処へ
仲来
(
ちゅうらい
)
して、今君だちの困難を発明することは公然たる処を得たりと
雖
(
いえど
)
も
霧陰伊香保湯煙
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
第七番目の釜の
地景
(
ちけい
)
を
爰
(
こゝ
)
に
図
(
づ
)
するをみて其
大概
(
たいがい
)
をしるべし。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
爰
漢検1級
部首:⽖
9画
“爰”を含む語句
爰元
爰許
屯爰
於爰乎
爰処
爰歴
爰迄