“爰元”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ここもと75.0%
こゝもと25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
此段、御直おんじきに申し上可あぐべくとぞんじ候えども、御承引なさるまじく候に付、わざと申しあげず、爰元ここもとへ参り居候(中略)
宮本武蔵:08 円明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
御主人ヘ被対むかわせられ如何ト奉存候、此儀私ニハ御構不被成候おかまいなされずそろ可然しかるべく奉存候、此段御直ニ可申上ト存候ウトモ御承引ナサルマジク候ニ付、わざ不申候もうさずそろ爰元ここもとヘ参居シ、御船ノ儀ハ幾重ニモ御断申候おことわりもうしそろ
巌流島 (新字新仮名) / 直木三十五(著)
「十五日。雪。文礼子ぶんれいし御用にて新城宿より爰元こゝもと通行。」一戸の記に拠れば、武揚等の兵がたてさいを陥れた日である。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
扨当春阿部正貫出京之節は、御懇切御文通被下、殊に無存掛ぞんじかけなく御肴料二方金はうきん御恵贈被遣つかはされ、辱拝受、乍去御過厚之事奉恐入候。先以御近況過日阿部より承候。爰元こゝもと之光景は此節同人より御承知と奉存候。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)