診察しんさつ)” の例文
「そのむすめは、一しゅ精神病者せいしんびょうしゃにちがいなかろう。診察しんさつをして、できることなら自分じぶんちからでなおしてやりたいものだ。」とおもいました。
笑わない娘 (新字新仮名) / 小川未明(著)
かれとらへられていへ引返ひきかへされたが、女主人をんなあるじ醫師いしやびにられ、ドクトル、アンドレイ、エヒミチはかれ診察しんさつしたのであつた。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
友人のところを遊びまわり四五日の旅行もしたが、何の事もなく愉快であった、親父も診察しんさつして心配するほどの事もないといった。
廃める (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
〔評〕兵をして對抗たいかうし、互に勝敗しようはいあり。兵士或は負傷ふしやう者のじやうを爲す、故に之を診察しんさつす。兵士初め負傷者とならんことを惡む。
診察しんさつせし窒扶斯患者ちぶすくわんじや感染かんぜんして、しや三十路みそぢにたらぬわかざかりを北海道ほくかいだうつちしぬ、かぜ便たよりにこれをきしおそのこヽろ
経つくゑ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
Sさんは午前に一度、日の暮に一度診察しんさつに見えた。日の暮には多加志たかし洗腸せんちょうをした。多加志は洗腸されながら、まじまじ電燈の火を眺めていた。
子供の病気:一游亭に (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
呼ばれて来た医者は長い診察しんさつをしたり、細かい容態を聞いたりするまでもなく、いきなり病院へ送れと言いわたした。
早速さっそくこれをゆるし宗伯を熱海につかわすこととなり、爾来じらい浅田はしばしば熱海に往復おうふくして公使を診察しんさつせり。
玄竹げんちく本殿ほんでんのぼつて、開帳中かいちやうちう滿仲公みつなかこう馬上姿ばじやうすがた武裝ぶさうした木像もくざうはいし、これから別當所べつたうしよつて、英堂和尚えいだうをしやう老體らうたい診察しんさつした。病氣びやうき矢張やは疝癪せんしやくおもつたのであつた。
死刑 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
醫者いしやねむつてゐる御米およねけて、仔細しさい反射鏡はんしやきやうひかりまつげおくあつめた。診察しんさつそれをはつた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
ジェンナーはそのときまだ二十さいにならぬ青年でしたが、ていねいに診察しんさつしてから
ジェンナー伝 (新字新仮名) / 小酒井不木(著)
それぼく家畜病院長かちくびやうゐんちやうを呼んで診察しんさつをしてもらひましたがな……。「おねつんな塩梅あんばいでございますか。「ねつ京都きやうとたせいかへいをんでげす。「熱度ねつどはどのくらゐで。「三でうでうまうします。 ...
牛車 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
午飯おひるに、けんちんをべていた。——なつことだし、先生せんせい令夫人れいふじん心配しんぱいをなすつて、お實家方さとかたがお醫師いしやだから、玉章ふみいたゞいて出向でむくと、診察しんさつして、打傾うちかたむいて、また一封いつぷう返信へんしよさづけられた。
麻を刈る (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
示せしより今度音羽おとは町の浪人らうにん大藤武左衞門の娘お光が矢張やはり癲癇てんかんうれひありとて愚老ぐらうの方へ療治れうぢをば頼に來しゆゑ診察しんさつするに數年の病のかうぜしなれば我妙藥わがめうやくの力にても到底つまり全快覺束おぼつかなければ一時は之を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
応接間では照彦様の診察しんさつがおわったところだった。
苦心の学友 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
どれ診察しんさつしませう
かれとらえられていえ引返ひきかえされたが、女主人おんなあるじ医師いしゃびにられ、ドクトル、アンドレイ、エヒミチはかれ診察しんさつしたのであった。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
「どうぞ、はやくご診察しんさつをしてください。そして、あなたのおちからでなおることなら、どうぞなおしてください。」と、医者いしゃたのみました。
笑わない娘 (新字新仮名) / 小川未明(著)
使を以て小栗に申出ずるよう江戸に浅田宗伯あさだそうはくという名医めいいありと聞く、ぜひその診察をいたしとの請求に、此方このほうにては仏公使が浅田の診察しんさつうは日本の名誉めいよなりとの考にて
前年ぜんねんの八ぐわつ英堂和尚えいだうをしやう南都なんと西大寺せいだいじから多田院ただのゐんへのかへりがけに、疝氣せんきなやんで、玄竹げんちく診察しんさつけたことがあるので、一きりではあるが、玄竹げんちく英堂和尚えいだうをしやう相識さうしきなかであつた。
死刑 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
ちひさい折鞄をりかばんわきけて、落付おちつはらつた態度たいどで、慢性病まんせいびやう患者くわんじやでもあつかやうゆつくりした診察しんさつをした。そのせまらない顏色かほいろはたてゐた所爲せゐか、わく/\した宗助そうすけむねやうやをさまつた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
一とおり診察しんさつして、医者はかわいそうなジョリクールが今度もやはり肺炎はいえんにかかっていることをげた。医者はさるの手を取って、その血管けっかんに少しも苦しませずにランセット(針)をさしこんだ。
覺え無とは何故ぞ受取證書が白紙に成て居るのも不審ふしんの一ツと云ば長庵は大いに笑ひ戲氣たはけと云も程こそあれおぼちがひも事による證據の書附有などと其の白紙しらかみが何になるさうして見ればお若いが正氣しやうきでは御座るまい診察しんさつして藥を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
正三しょうぞう君は診察しんさつのお礼を申しあげた。
苦心の学友 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
ゆうちゃんの叔父おじさんのいえは、ここからちかかったのです。むらはしにあった、お医者いしゃさまでした。内科ないかだけでなく、診察しんさつするのでした。
二百十日 (新字新仮名) / 小川未明(著)
診察しんさつとき患者くわんじや臆病おくびやうわけわからぬこと、代診だいしんそばにゐること、かべかゝつてる畫像ぐわざう、二十ねん以上いじやう相變あひかはらずにけてゐる質問しつもん是等これら院長ゐんちやうをしてすくなからず退屈たいくつせしめて
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
さてロセツが何故なにゆえに浅田を指名して診察しんさつもとめたるやというに、診察とは口実こうじつのみ、公使はかねて浅田が小栗に信用あるを探知たんちし、治療ちりょうに託してこれにしたしみ、浅田をかいして小栗との間に
診察しんさつとき患者かんじゃ臆病おくびょうわけわからぬこと、代診だいしんそばにいること、かべかかってる画像がぞう、二十ねん以上いじょう相変あいかわらずにけている質問しつもん、これらは院長いんちょうをしてすくなからず退屈たいくつせしめて
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
診察しんさつ結果けっかは、おかあさんのいわれたとおり、だれかにどくはいった食物しょくもつをたべさせられたのだろうということです。医者いしゃはボンのからだ子細しさいしらべていましたが、後足あとあしについている傷痕きずあとゆびさして
おじいさんの家 (新字新仮名) / 小川未明(著)
にはみなひと病氣びやうきになります、入用いりようなものがありません、なんとなれば、これみな親切しんせつ神樣かみさま不熱心ふねつしんでありますから。』診察しんさつとき院長ゐんちやうはもううより手術しゆじゆつことめてゐた。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
医者いしゃは、むすめについて、いろいろ診察しんさつをしました。
笑わない娘 (新字新仮名) / 小川未明(著)
『このにはみなひと病気びょうきになります、入用いりようなものがありません、なんとなれば、これみな親切しんせつ神様かみさま不熱心ふねっしんでありますから。』診察しんさつとき院長いんちょうはもううより手術しゅじゅつをすることはめていた。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
獣医じゅういはさっそくボンの診察しんさつにかかりました。
おじいさんの家 (新字新仮名) / 小川未明(著)
医者いしゃさまは、しょうちゃんを診察しんさつして
幼き日 (新字新仮名) / 小川未明(著)