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威張
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ゐば
ふりがな文庫
“
威張
(
ゐば
)” の例文
「はい。そればかりではありません。
世界
(
せかい
)
には
私
(
わたし
)
どもの
知
(
し
)
らないことが
數限
(
かずかぎ
)
りなくあります。——
小
(
ちひ
)
さなところで
獨
(
ひと
)
り
威張
(
ゐば
)
つてゐることの」
ちるちる・みちる
(旧字旧仮名)
/
山村暮鳥
(著)
だが、あんまり
威張
(
ゐば
)
れないて、
此樣
(
こん
)
な
車
(
くるま
)
を
製造
(
こしらへ
)
ては
如何
(
どう
)
でせうと、
此處
(
こゝ
)
まで
工夫
(
くふう
)
したのは
此
(
この
)
私
(
わたくし
)
だが、
肝心
(
かんじん
)
の
機械
(
きかい
)
の
發明
(
はつめい
)
は
悉皆
(
みんな
)
大佐閣下
(
たいさかつか
)
だよ。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
其癖
(
そのくせ
)
、
學校
(
がくかう
)
で、おの/\を
覗
(
のぞ
)
きつくらをする
時
(
とき
)
は「
蛇
(
じや
)
の
目
(
め
)
の
紋
(
もん
)
だい、
清正
(
きよまさ
)
だ。」と
言
(
い
)
つて、
負
(
まけ
)
をしみに
威張
(
ゐば
)
つた、
勿論
(
もちろん
)
、
結構
(
けつこう
)
なものではない。
間引菜
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
で、
私
(
わたくし
)
が
斷
(
こと
)
わると、
蔭
(
かげ
)
へ
廻
(
まは
)
つて
妻
(
さい
)
に、
兄
(
にい
)
さんはあれだから
大
(
おほ
)
きな
仕事
(
しごと
)
が
出來
(
でき
)
つこないつて、
威張
(
ゐば
)
つてゐるんです。
仕樣
(
しやう
)
がない
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
此の引力が、やがて無能力者に絶大の權力を與へるやうなことになるのだから、女が
威張
(
ゐば
)
りもすれば、ありもせぬ
羽
(
はね
)
を
伸
(
のば
)
さうとするやうになる。
青い顔
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
▼ もっと見る
『そんなことを
言
(
い
)
つて
兄
(
にい
)
さんが
威張
(
ゐば
)
つても、
何時
(
いつ
)
までも
兄
(
にい
)
さんのやうに
寢
(
ね
)
て
居
(
ゐ
)
たら、
眼
(
め
)
がさめないのも
同
(
おな
)
じことです。』
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
「締めろ。三輪の親分も何にか手柄をしなきや引つ込みがつくまい。お前は若旦那の草之助を引立てて
威張
(
ゐば
)
つて行け」
銭形平次捕物控:301 宝掘りの夜
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
負
(
ま
)
けても
宜
(
い
)
いのさ、
夫
(
そ
)
れは
仕方
(
しかた
)
が
無
(
な
)
いと
諦
(
あき
)
めるから、お
前
(
まへ
)
は
何
(
なに
)
も
爲
(
し
)
ないで
宜
(
い
)
いから
唯
(
たゞ
)
横町
(
よこてう
)
の
組
(
くみ
)
だといふ
名
(
な
)
で、
威張
(
ゐば
)
つてさへ
呉
(
く
)
れると
豪氣
(
がうぎ
)
に
人氣
(
じんき
)
がつくからね
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
とは
知
(
し
)
らぬので
貝
(
かい
)
を
揚
(
あ
)
げるのに
邪魔
(
じやま
)
だから、
其所
(
そこ
)
を
退
(
ど
)
いて
呉
(
く
)
れなんて
威張
(
ゐば
)
り
散
(
ち
)
らして、
後
(
あと
)
で
地主
(
ぢぬし
)
と
分
(
わか
)
つて、
有合
(
ありあは
)
せの
駄菓子
(
だぐわし
)
を
出
(
だ
)
して、
機嫌
(
きげん
)
を
取
(
と
)
つた
事
(
こと
)
などである。
探検実記 地中の秘密:02 権現台の懐古
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
「うそぢやありませんよだ。それが
証拠
(
せうこ
)
にはお
尻
(
しり
)
のとこに
大
(
おほ
)
きな
刀痕
(
かたなきづ
)
がついてらあ」と
威張
(
ゐば
)
りました。
コドモノスケッチ帖:動物園にて
(新字旧仮名)
/
竹久夢二
(著)
が、堂堂たる批評家たちの短歌や俳句を批評するのを見ると、不思議にも決して
威張
(
ゐば
)
つたことはない。いづれも「わたしは
素人
(
しろうと
)
であるが」などと
謙抑
(
けんよく
)
の言を並べてゐる。
変遷その他
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
陰でばかり
威張
(
ゐば
)
つても、自分等よりちつとでも
豪
(
えれ
)
え人間の前さ出るともう口も利けねえ。急に眞面目な話も思ひ出せめえ。遠慮なくさつきの話の續きをやつたがいいや。
続生活の探求
(旧字旧仮名)
/
島木健作
(著)
『榮子なんか駄目だ。馬鹿。
威張
(
ゐば
)
つたつて駄目だよ。
兄
(
あに
)
さんを
撲
(
ぶ
)
つたりしてももう聞かないよ。』
帰つてから
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
忘れてゐた! 成程、ではそのお金の方の立場から、ちよつと
許
(
ばか
)
り
威張
(
ゐば
)
つてもいゝですか。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
少
(
すこ
)
し
重
(
おも
)
いけれど、かうして
歩
(
ある
)
けば
途中
(
とちう
)
が
威張
(
ゐば
)
れて
安全
(
あんぜん
)
だといふので、
下男
(
げなん
)
は
勇
(
いさ
)
み
立
(
た
)
つて
歩
(
ある
)
き
出
(
だ
)
した。
成
(
な
)
るほど
葵
(
あふひ
)
の
紋
(
もん
)
と『
多田院御用
(
ただのゐんごよう
)
』の
木札
(
きふだ
)
は、
行
(
ゆ
)
き
逢
(
あ
)
ふ
人々
(
ひと/″\
)
に
皆々
(
みな/\
)
路
(
みち
)
を
讓
(
ゆづ
)
らせた。
死刑
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
威張
(
ゐば
)
りて帰りぬ
一握の砂
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
「
威張
(
ゐば
)
らなくツたつて、
何
(
なに
)
も、
威張
(
ゐば
)
らなくツたつて
構
(
かま
)
はないから、
父爺
(
ちやん
)
が
魚
(
さかな
)
を
食
(
く
)
つてくれると
可
(
い
)
いけれど、」と
何
(
なん
)
と
思
(
おも
)
つたか
與吉
(
よきち
)
はうつむいて
悄
(
しを
)
れたのである。
三尺角
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
大氣焔
(
だいきえん
)
で
以
(
もつ
)
て
威張
(
ゐば
)
り
散
(
ち
)
らされるので、
品川軍
(
しながはぐん
)
は
散々
(
さん/″\
)
の
敗北
(
はいぼく
)
。
文海子
(
ぶんかいし
)
が
歸
(
かへ
)
りに
寄
(
よ
)
つて
呉
(
く
)
れといふのも
聽
(
き
)
かず、
望蜀生
(
ぼうしよくせい
)
を
連
(
つ
)
れて、せツせと
歸
(
かへ
)
り
支度
(
じたく
)
した。ぷツぷツ
憤
(
おこ
)
つてゞある。
探検実記 地中の秘密:03 嶺の千鳥窪
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
「待ちな、もう少し見た方がいゝ、——まだ宵のうちだ。二本差がどんなに
威張
(
ゐば
)
つたつて、嫌がる女を、引つ擔いで行くわけにも行くまいぢやないか、落着いて見物するがいゝ」
銭形平次捕物控:065 結納の行方
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
何
(
ど
)
うもしない、と
氣
(
き
)
の
無
(
な
)
い
返事
(
へんじ
)
をして、
上
(
うへ
)
へあがつて
細螺
(
きしやご
)
を
數
(
かぞ
)
へながら、
本當
(
ほんたう
)
に
嫌
(
い
)
やな
小僧
(
こぞう
)
とつては
無
(
な
)
い、
表向
(
おもてむ
)
きに
威張
(
ゐば
)
つた
喧嘩
(
けんくわ
)
は
出來
(
でき
)
もしないで、
温順
(
をとな
)
しさうな
顏
(
かほ
)
ばかりして
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
「
向
(
むか
)
ふぢや
此方
(
こつち
)
に
信用
(
しんよう
)
がないかも
知
(
し
)
れないが、
此方
(
こつち
)
ぢや
又
(
また
)
向
(
むか
)
ふに
信用
(
しんよう
)
がないんだ」と
宗助
(
そうすけ
)
は
威張
(
ゐば
)
つて
云
(
い
)
ひ
出
(
だ
)
したが、
御米
(
およね
)
の
俯目
(
ふしめ
)
になつてゐる
樣子
(
やうす
)
を
見
(
み
)
ると、
急
(
きふ
)
に
勇氣
(
ゆうき
)
が
挫
(
くじ
)
ける
風
(
ふう
)
に
見
(
み
)
えた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
弟
(
おとうと
)
があんなことを
言
(
い
)
つて
威張
(
ゐば
)
つて
居
(
ゐ
)
ます。そのくせ、
私
(
わたし
)
が
早
(
はや
)
く
眼
(
め
)
のさめた
時分
(
じぶん
)
には、
弟
(
おとうと
)
はまだなんにも
知
(
し
)
らないでグウ/″\グウ/″\と
眠
(
ねむ
)
つて
居
(
ゐ
)
ました。
私
(
わたし
)
は
鷄
(
にはとり
)
の
鳴
(
な
)
いたのを
知
(
し
)
つて
居
(
ゐ
)
ます。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
「あれで、これでも
萬物
(
ばんぶつ
)
の
靈長
(
れいちやう
)
だなんて
威張
(
ゐば
)
るんですよ、
時々
(
とき/″\
)
」
ちるちる・みちる
(旧字旧仮名)
/
山村暮鳥
(著)
なまくらでも何んでも浪人者の平太郎『武士の端くれ』と自分でも
威張
(
ゐば
)
つた男が、床の上でたつた一と突き、自分の脇差で心臟のあたりを刺されて死んでゐるではありませんか。
銭形平次捕物控:175 子守唄
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
夫
(
そ
)
れはお
前
(
まへ
)
が
嫌
(
い
)
やだといふのも
知
(
し
)
れてるけれども
何卒
(
どうぞ
)
我
(
お
)
れの
肩
(
かた
)
を
持
(
も
)
つて、
横町組
(
よこてうぐみ
)
の
耻
(
はじ
)
すゝぐのだから、ね、おい、
本家本元
(
ほんけほんもと
)
の
唱歌
(
しようか
)
だなんて
威張
(
ゐば
)
りおる
正太郎
(
しようたらう
)
を
取
(
とつ
)
ちめて
呉
(
く
)
れないか
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
「それ、
山伏
(
やまぶし
)
と
言
(
い
)
つぱ
山伏
(
やまぶし
)
なり、
何
(
なん
)
と
殊勝
(
しゆしよう
)
なか。」と
先
(
ま
)
づ
威張
(
ゐば
)
つて、
兜巾
(
ときん
)
を
傾
(
かたむ
)
け、いらたかの
數珠
(
じゆず
)
を
揉
(
も
)
みに
揉
(
も
)
んで、
祈
(
いの
)
るほどに、
祈
(
いの
)
るほどに、
祈
(
いの
)
れば
祈
(
いの
)
るほど、
大
(
おほき
)
な
茸
(
きのこ
)
の、あれ/\
思
(
おも
)
ひなしか
くさびら
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
「あつしは呼び付けられて叱られた方で、あんまり
威張
(
ゐば
)
れた話ぢやないが——」
銭形平次捕物控:185 歩く死骸
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
待
(
ま
)
てば
甘露
(
かんろ
)
といふけれど
己
(
お
)
れなんぞは
一日々々
(
いちにち/\
)
厭
(
いや
)
な
事
(
こと
)
ばかり
降
(
ふ
)
つて
來
(
き
)
やがる、
一昨日
(
をとゝひ
)
半次
(
はんじ
)
の
奴
(
やつ
)
と
大喧嘩
(
おほげんくわ
)
をやつて、お
京
(
きやう
)
さんばかりは
人
(
ひと
)
の
妾
(
めかけ
)
に
出
(
で
)
るやうな
腸
(
はらわた
)
の
腐
(
くさ
)
つたのではないと
威張
(
ゐば
)
つたに
わかれ道
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
尤
(
もつと
)
もいま
神樂坂上
(
かぐらざかうへ
)
の
割烹
(
かつぱう
)
(
魚徳
(
うをとく
)
)の
先代
(
せんだい
)
が(
威張
(
ゐば
)
り)と
呼
(
よ
)
ばれて、「おう、うめえ
魚
(
もの
)
を
食
(
く
)
はねえか」と、
醉
(
よつ
)
ぱらつて
居
(
ゐ
)
るから
盤臺
(
ばんだい
)
は
何處
(
どこ
)
かへ
忘
(
わす
)
れて、
天秤棒
(
てんびんぼう
)
ばかりを
振
(
ふ
)
りまはして
歩行
(
ある
)
いた
頃
(
ころ
)
で。……
春着
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
子供
(
こども
)
なんぞ
些
(
ちつ
)
とも
可愛
(
かあい
)
くはありませんと
威張
(
ゐば
)
つた
事
(
こと
)
は
言
(
い
)
はれませんかつた。
この子
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
「さう言つて
威張
(
ゐば
)
りたかつたんだ、——松五郎はそんな男だよ」
銭形平次捕物控:057 死の矢文
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「かうやつて
威張
(
ゐば
)
つてお
在
(
いで
)
よ。」
三尺角
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
父樣
(
とうさま
)
や
母樣
(
かあさま
)
に
御褒美
(
ごはうび
)
を
頂
(
いたヾ
)
くべしと
威張
(
ゐば
)
るに、
令孃
(
ひめ
)
は
微笑
(
ほヽゑ
)
みながら
勇
(
いさ
)
ましきを
賞
(
ほ
)
めて、その
樣
(
やう
)
な
大將
(
たいしやう
)
に
成
(
な
)
り
給
(
たま
)
ひても、
私
(
わた
)
しとは
今
(
いま
)
に
替
(
かは
)
らず
中
(
なか
)
よくして
下
(
くだ
)
されや、
大姉樣
(
おほねえさま
)
も
其外
(
そのほか
)
のお
人
(
ひと
)
も
夫々
(
それ/\
)
に
片付
(
かたづき
)
て
暁月夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
「親分、伊勢屋新兵衞が來て、入口で
威張
(
ゐば
)
つてますよ」
銭形平次捕物控:143 仏喜三郎
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
威
常用漢字
中学
部首:⼥
9画
張
常用漢字
小5
部首:⼸
11画
“威張”で始まる語句
威張屋