“何時:いつ” の例文
“何時:いつ”を含む作品の著者(上位)作品数
野村胡堂66
芥川竜之介53
田中貢太郎46
泉鏡花30
海野十三20
“何時:いつ”を含む作品のジャンル比率
文学 > 日本文学 > 小説 物語15.7%
文学 > 日本文学 > 戯曲13.7%
文学 > 日本文学 > 詩歌4.2%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
洋燈らんぷひかり煌々くわう/\かゞやいて、何時いつにか、武骨ぶこつなる水兵等すいへいら
何時いつ大陸たいりくたつして、何時いつ橄欖島かんらんたうおもむべしといふ目的あてもなければ
おつぎは勘次かんじがさういはれるとき何時いつあかかほをして餘所よそいてしまふのである。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
天保山てんぽうざんの安宿の二階で、何時いつまでも鳴いている猫の声を寂しく聞きながら、私はんやり寝そべっていた。
新版 放浪記 (新字新仮名) / 林芙美子(著)
平凡な講座だから男の聴衆はまつたく無いが、五六人のをんな大学生が何時いつでも※心に筆記をして居るのを見受ける。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
が、おれの心の中には、今までの疲労と倦怠との代りに、何時いつか静な悦びがしつとりと薄明うすあかるあふれてゐた。
東洋の秋 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
かで、追ひ追ひに舊家はすたれ、地方の山持やまもち、田地持のたぐひ何時いつしかに流浪の身となつたものが多い。
思ひ出:抒情小曲集 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)
婆「貴方は本当に何時いつまでもお嬢様をおちいさいように思召おぼしめしていらっしゃいますよ、大丈夫でございますよ」
何時いつまでも人間の力で改造されずに固定して存続する物のように平塚さんの考えておられるのが何よりの誤解だと思います。
平塚さんと私の論争 (新字新仮名) / 与謝野晶子(著)
病身の母は、何時いつか私の頭を撫でながら、此兒も少し他の子供等と喧嘩でもして呉れる樣になればいと言つた事がある。
二筋の血 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
そんな事から私はまたひょっくり、何時いつの間にか忘れるともなく忘れていた例の花を持った女の人の写真のことを思い出した。
花を持てる女 (新字新仮名) / 堀辰雄(著)
何時いつもは、顔を見ている丈でも、ともすればムカ/\して来る勝平が、何となく頼もしく力強いように感ぜられるのであった。
真珠夫人 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
この船は何時いつもの荷船ではなくて、関船といって、常には君公か、家老の乗るのであるが、折節船の都合でそれへ乗せられた。
鳴雪自叙伝 (新字新仮名) / 内藤鳴雪(著)
(まあ、いゝぢやないか。そんなものは何時いつでもたべられます、今夜こんやはお客様きやくさまがありますよ。)
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
何時いつの間にか、一方が姿を消す……予めそんなことは云はないでゐて……どつちか一方が、それを先にするつていふだけだわ。
モノロオグ (新字旧仮名) / 岸田国士(著)
四季の何時いつと言わず、絵画の学生が此処ここ其処そこにカンヴァスをたずさえて、この自然を写しているのが絶えぬ。
何時いつの時代にも生活のあるところに「詩」はあるのだが、その頃の宮廷貴紳の「詩」は、そのり場所を変えたのである。
中世の文学伝統 (新字新仮名) / 風巻景次郎(著)
何時いつまでも富岡がものを云はないので、ゆき子は、もう一度、小さい声で、「どうしたらいゝンでせう?」といてみた。
浮雲 (新字旧仮名) / 林芙美子(著)
「周防のむすめの絵像があっても、木像があっても、何時いつも俺にたたる堂じゃ、今日は焼き払う、その方は早く出よ」
頼朝の最後 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
彼はぐずぐずしていては何時いつまでっても入れないから、あの戸の往ってしまったあとから入ろうと思った。
女の首 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
「御かくししても何時いつまでもかくしおおせられるやら――いっそすっかりお打明けして、お二方にもよろこんで頂きましょう」
艶容万年若衆 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
「左程無念なら、遠慮はいらぬ、この場で、やろうか、慎九郎は何時いつでも心得たとこそいえ、あすにせよとは決していわぬぞ」
討たせてやらぬ敵討 (新字新仮名) / 長谷川伸(著)
しかし、三十二歳で生活力の強い大膳正が、何時いつまでもこの名君の附け焼き刃に我慢して居られるはずもありません。
「おやおや、何時いつの間にやら島さんも、中島さんも、松井さんも、んな居なくなっちゃった、うしたんでしょう」
青い眼鏡 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
「妙なことをいふね。お前は何時いつもおひるをヌキにして、晩の御飯までおれを待ツてゐる次第しだいでもあるまい。」
青い顔 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
何時いつの間に花が咲いて散ったのか、天気になって見ると林の間にある山桜も、辛夷こぶしも青々とした広葉になっていた。
カインの末裔 (新字新仮名) / 有島武郎(著)
出やうがはやいと魔劫まごふれないから何時いつかはこれをもつて居るものにわざはひするものじや
石清虚 (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
作「えゝ誠にお久しくお目に懸りやせんが、何時いつもお達者でわけえねえ、最早もうたしか四十五六になったかえ」
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
無我夢中で駈けて行く中に、何時いつしか途は山林に入り、しかも、知らぬ間に自分は左右の手で地をつかんで走っていた。
山月記 (新字新仮名) / 中島敦(著)
ある日回診の番が隣へ廻つてきたとき、何時いつもよりは大分だいぶ手間が掛ると思つてゐると、やがて低い話し聲が聞え出した。
変な音 (旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
彼が何時いつもの通り服装を改めて座敷へ出た時、赤と白とり合せた細い糸でくくられた例の書類は兄の膝の上にあった。
道草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「僕は岸本君のためにシャンパンを抜こうと思って待ち構えているんだけれど、何時いつに成ったら飲めることやら見当がつかない」
新生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
一隊又一隊と、空中では何時いつの間にか、三機、五機、七機と見事な編隊をととのえ、敵の空中目指して突入して行った。
空襲葬送曲 (新字新仮名) / 海野十三(著)
アアそうだったかナ、なんぞと思ううちに、何時いつか知らずザアッという音も聞えなくなり、聞く者もしょうが抜けて
観画談 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
何時いつ例のことを切出さう。』その煩悶はんもんが胸の中を往つたり来たりして、一時いつときも心を静息やすませない。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
玉だ! 誰が何時いついたのか、此枝にも、彼枝にも、紅玉、黄玉、紫玉、緑玉、碧玉の数々、きらり、きらりと光って居る。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
わたくしは其初編二編が何時いついづれの書肆より発行せられたかを知らむと欲して、文淵堂主を煩はして検してもらつた。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
食事なども並の料理店レスタウランで食ふよりうまく、又何時いつも「充分セエタツセ」と断らねば成らぬ程潤沢だ。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
『ぢやあきなさいよ。僕なんかもうこれから君と一緒に学校へかない。何時いつでも先行つちまふからい。』
帰つてから (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
みね「何かえ、あれは旦那が遊びはじめたのは何時いつだッけねえ、ゆうべ聞いたがちょいと忘れて仕舞った、お前知っているかえ」
これは少し何時いつもと様子が違つてゐると思つて、私はかすかな不安を覚えながら、節々の痛む体を無理に起して寝床から放れた。
イボタの虫 (新字旧仮名) / 中戸川吉二(著)
こッそり出ようとしても、出掛ける時刻をチャンと知って居て、其時分になると、何時いつの間にか玄関先へ廻って待っている。
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
むく/\とふとつた黒毛くろげつや天鵝絨びろうどのやうなめすひとつ、何時いつにか
二た面 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
子供を前に置いて、おげんは蛙の鳴声なぞを真似して見せて戯れるうちに、何時いつの間にか彼女の心は本物の蛙の声の方へ行った。
ある女の生涯 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
画家えかきさんなんですって……何んだか、あんまり何時いつまでも見ていらっしゃるんで、私、いやになっちゃった……」
美しい村 (新字新仮名) / 堀辰雄(著)
何時いつの間にか自ら知らずにぼんやり歩き出していると、彼は急に後ろから呼び止められた。川部が其処に急いでやって来た。
生あらば (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)
婦人をんな何時いつかもうこめしらてゝ、衣紋えもんみだれた、はしもほのゆる
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
くば弱つて喘いでゐる大きな魚をつかまへることが出来たりするので、童らは何時いつまでも陸に上らうとはしない。
念珠集 (新字旧仮名) / 斎藤茂吉(著)
「よおし、猫ちゃんや、今日はまた何時いつにない上出来だったぞ」とイヴァン・ペトローヴィチは両眼に涙をうかべて言った。
イオーヌィチ (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
帰る時に、若井氏はこれで材料でも買って下さい、また入用があったら何時いつでも差し上げますといって紙包みを私に渡しました。
しかのままに何時いつまでも睨み合っていては、際限はてしが付かぬ。塚田巡査はここに一策を案じ出した。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
あの決議は何時いつから実行するか、あの仕事の成績はどうであったかと、局は常にめいめい加盟国の政府に督促している。
季節は何時いつであったか聞きもらしたが、いち八幡はちまん境内けいだいで、わかい男と女が話していた。
男の顔 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
橋の上に往くと山西はするすると寄って往って、その手を握ろうとした。と、何時いつの間にか小女こむすめの姿はなかった。
水魔 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
妻室はその友人も女も知らないので、なんの興味もないと云うような生返事をしていたが、何時いつの間にかねむってしまった。
妖影 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
彼の説は物理学者、気象学者の注目を惹き、その著書は極地方に関する一般的記事の古典として何時いつまでも残っているのである。
(新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)
啄木の父親は、内気のように見えて、不思議に気概のある顔をしており、母親は口数も少く、何時いつもひかえ目に、すわっていた。
胡堂百話 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
れも一つき半月はんつきならばけれど、お歸邸かへり何時いつともれずと衆人みなひたり
暁月夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
女子をなごどもは何時いつしか枕元まくらもとをはづして四邊あたりにはちゝはゝ正雄まさをのあるばかり
うつせみ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
すると寺尾は真面目まじめな顔をして、戦争は何時いつでもするが、日露戦争後の日本の様に往生しちゃつまらんじゃないか。
それから (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
そんな事で関子は、何時いつの間にやら勘当同様になり、若い美しい妻に溺れた父親の生活からは、次第に遠ざかってしまいました。
悪魔の顔 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
ほとんどその瞳の底には、何時いつでも咲き匂つた桜の枝が、浮んでゐるのかと思ふ位、晴れ晴れした微笑が漂つてゐる。
好色 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
が、それには一応何時いつもの須山らしい調子があるようで、しかし如何いかにも取ってつけたただならぬさがあった。
党生活者 (新字新仮名) / 小林多喜二(著)
何時いつの間にか一ぴきの飼犬が飛んで来て、鋭い眼付で彼の側へ寄って、えかかりそうな気勢けはいを示した。
新生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
何時いつの間にか彼女の心は、蝗虫いなごって遊んだり草をいて寝そべったりした楽しい田圃側の方へ行って了った。
家:01 (上) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
只の一度の返りごともなく、あまわたる梶の葉に思ふこと書く頃も過ぎ、何時いつしか秋風の哀れを送る夕まぐれ
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
貧乏びんばふ小作人こさくにんつねとして彼等かれら何時いつでも恐怖心きようふしんおそはれてる。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
「そうですか。それはほんとですか。……では何時いつ何処どこで、君が誰を殺したか、順序をたてて話してごらんなさい」
途上の犯人 (新字新仮名) / 浜尾四郎(著)
勝美さんはすっかり酔っぱらって、何処どこから私は来たのやら、何時いつまた何処へかえるやらと妙な唄をうたっている。
新版 放浪記 (新字新仮名) / 林芙美子(著)
気がつくと、四、五人、山のように背後うしろから押被おっかぶさって、何時いつにかに見物が出来たて。
春昼 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
何時いつの世にもこうした悲惨な事件が、何処の遊郭にも公娼の制度の存する限り、記録なき歴史を繰り返してゆくであろう。
「あらツ」と、お花は驚き顔「ぢや先生は御不在おるすなんですね――まア――何時いつ御帰宅おかへりになるんですの」
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
何時いつでも自己が主で、家庭生活も社会生活も自己の幸福のために人間の作為するものであるということを知るのが同時に必要です。
婦人改造と高等教育 (新字新仮名) / 与謝野晶子(著)
ぢつと炬燵こたつに当りながら、「つづらふみ」を読んでゐても、心は何時いつかその泣き声にとられてゐる事が度々ある。
点心 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
後宮こうきゆう佳麗かれい三千人と云ふと、おれは何時いつもお前たちが、重なり合つた楼閣の中に、巣を食つた所を想像する。
動物園 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
と、そのうしろから一羽のふくろふが――いや、これは婆さんの飼ひ猫が何時いつにか翼を生やしたのかも知れない。
動物園 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
山「そののちは私の所へ来られて種々しゅ/″\頂戴もので…私も会所へばかり出ていてお目にかゝらんが何時いつも御無事で」
何時いつでも母親おふくろが旨いものを拵えてくれて、肴は沢山たんとはないが、此方こちらはこちらで勝手に遣ります
その妃親臣を呼び、ひそかに従い行かしめ、何時いつでもわが夫浴するを見ばその腰巻を取り帰ってわれに渡せと命じた。
二人のむつまじい容子を見ているうちに、勝平の心の中の憤怒ふんぬ何時いつの間にか、嫉妬しっとをさえ交えていた。
真珠夫人 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
御身おんみとて何時いつまでか父母の家にとどまり得べき、幸いの縁談まことに良縁と覚ゆるに、早く思い定めよかしと
妾の半生涯 (新字新仮名) / 福田英子(著)
何時いつだがのきつねみだいに口発破くちはっぱなどさかかってあ、つまらないもな、高で栃の団子などでよ。」
鹿踊りのはじまり (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
ジヤニイノ (機嫌を取る。)君、そんなにがっかりしてしまってはいけない。何時いつまでも一つ事ばかり考えていてはいけないよ。
何時いつかも、あたしが、奥へ誂へ物を頼みに行つてる間に、こつそり寝台の下へ潜つて、しばらくあたしに気を揉ましたわ。
モノロオグ (新字旧仮名) / 岸田国士(著)
兵が来ると何時いつの間にか消えて無くなり、兵が帰ると又すぐ開かれるという工合で、大令も後では奔命に疲れてしまった。
私も何人めかに呼ばれて、森先生は呆んやりした何時いつもの日向ぼっこのしせいで「どんな本を読んでいるか」とたずねた。
私の先生 (新字新仮名) / 林芙美子(著)
安行は我子にむかっても、何時いつも平気で冗談を云うのだ。市郎も笑って聞いていたが、やがて例の一件を思い出した。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
かれると何時いつもくるりとかおかべけて、長椅子ながいすうえよこになった
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
洋服をぬいだ籠のところへ行くと、並べて置いた富岡の籠のものが、何時いつの間にか、青い木綿の風呂敷包みになつてゐた。
浮雲 (新字旧仮名) / 林芙美子(著)
何時いつ頃おとっさあは帰って来さっしゃるだろう。その時分までもこの笛を大事にして取って置いて帰らしたら見せるのだ。」
越後の冬 (新字新仮名) / 小川未明(著)
いやれだとて其樣そのやう何時いつまでも馬鹿ばかではぬ、おりきなどゝ名計なばかりもいつてれるな
にごりえ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
蛤鍋屋はまなべやへでも行って、飲みながら話すとしよう。こう、えりくびが、何時いつまでもぞくぞくしやがっていけねえ』
魚紋 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
争い続ける繁代の力が、何時いつまで続くことでしょう。次第に押しのめされて、今は根も力も尽き果てた繁代、フト見ると、
江戸の火術 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
酒が廻ると、六郷左京の舌も態度も無遠慮になって、ツと伸びた手が、何時いつの間にやら多与里の手首を掴んでいたのです。
向島の金山荘に集ったのは、何時いつもの顔触れで、佐瀬弁護士も、明日はお聟さんになる筈の森川森之助も来ておりました。
曇った天気が何時いつまでも無精に空に引掛って、中々暮れそうにない四時過から家を出て、兄のたくまで電車で行った。
それから (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
朝日あさひなみ躍出をどりいでるやうな元氣げんきひと何時いつもつなければならぬ。
日の出 (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
だからひと何時いつくらうちからおきをがむやうに心掛こゝろがけなければならぬ。
日の出 (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
松を吹く風なら何時いつでも松風であるに相違ないようなものの、木枯の吹きすさむ最中では、これを松風と称しにくい。
古句を観る (新字新仮名) / 柴田宵曲(著)
金花はこの時この外国人の顔が、何時いつ何処どこと云ふ記憶はないにしても、確に見覚えがあるやうな、一種の親しみを感じ出した。
南京の基督 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
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