トップ
>
一室
>
ひとま
ふりがな文庫
“
一室
(
ひとま
)” の例文
最
(
もつと
)
も
当坐
(
たうざ
)
二月
(
ふたつき
)
ばかりは、
何
(
ど
)
うかすると
一室
(
ひとま
)
に
籠
(
こも
)
つて、
誰
(
たれ
)
にも
口
(
くち
)
を
利
(
き
)
かないで、
考事
(
かんがへごと
)
をして
居
(
ゐ
)
たさうですが、
別
(
べつ
)
に
仔細
(
しさい
)
は
無
(
な
)
かつたんです。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
今まで蒸熱かった此
一室
(
ひとま
)
へ冷たい
夜風
(
よかぜ
)
が、音もなく吹き込むと「夜風に当ると悪いでしょうよ、
私
(
わたし
)
は宜いからお閉めなさいよ、」
二少女
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
綾姫はその後何と思ったか、
一室
(
ひとま
)
に閉じこもってこの鼓を夜となく昼となく打っていた。そうして或る朝何の故ともなく自害をして世を早めた。
あやかしの鼓
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
すわや
願望
(
のぞみ
)
のかなうともかなわざるとも定まる時ぞと
魯鈍
(
おろか
)
の男も胸を騒がせ、導かるるまま随いて
一室
(
ひとま
)
の
中
(
うち
)
へずっと入る
五重塔
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
この上
一室
(
ひとま
)
に閉籠もりて、影さへ人に見せられじとは、てもさても窮屈なる事と、少しは面白からず思ひしにや、その後は足も自づと遠ざかるを。
野路の菊
(新字旧仮名)
/
清水紫琴
(著)
▼ もっと見る
「
左様
(
さう
)
ですか」と篠田は暗涙を
呑
(
のん
)
で身を起しつ「誠に、恐縮に御座ります」と
襖
(
ふすま
)
開きて、慣れたる奥の
一室
(
ひとま
)
に
入
(
い
)
れり
火の柱
(新字旧仮名)
/
木下尚江
(著)
門
(
かど
)
に
T. Hamashima
(
はまじまたけぶみ
)
, と
記
(
しる
)
してあるのは
此處
(
こゝ
)
と
案内
(
あんない
)
を
乞
(
こ
)
ふと、
直
(
す
)
ぐ
見晴
(
みはら
)
しのよい
一室
(
ひとま
)
に
通
(
とう
)
されて
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
今日は十一月四日、打続いての快晴で空は
余残
(
なごり
)
なく晴渡ッてはいるが、
憂愁
(
うれい
)
ある身の心は曇る。文三は朝から
一室
(
ひとま
)
に
垂籠
(
たれこ
)
めて、独り
屈托
(
くったく
)
の
頭
(
こうべ
)
を
疾
(
や
)
ましていた。
浮雲
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
老主人夫婦と一人の給仕女との三人の家族の住む方は土地の傾斜の
儘
(
まゝ
)
に建てられて
薄暗
(
ぐら
)
い
窖
(
あなぐら
)
の様に成つて居るし、客の席に当てた
一室
(
ひとま
)
は
纔
(
わづか
)
十畳敷程の広さで
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
さもなくば
紅
(
くれない
)
の
毛氈
(
もうせん
)
敷かれて
花牌
(
はなふだ
)
など落ち散るにふさわしかるべき二階の
一室
(
ひとま
)
に、わざと電燈の
野暮
(
やぼ
)
を避けて例の
和洋行燈
(
あんどうらんぷ
)
を据え、取り散らしたる杯盤の間に
小説 不如帰
(新字新仮名)
/
徳冨蘆花
(著)
西向きの
一室
(
ひとま
)
、その前は植込みで、いろいろな木がきまりなく、勝手に茂ッているが、その一室はここの家族が常にいる
室
(
ま
)
だろう、今もそこには二人の婦人が……
武蔵野
(新字新仮名)
/
山田美妙
(著)
その頃寺に居た徒弟共を
一室
(
ひとま
)
に集めて、さて静かにいうには、今当山に訪れたものは、お前
達
(
だち
)
も
兼
(
かね
)
て知っておる通り、この一七日前に当山に於て葬礼の式を行った
雪の透く袖
(新字新仮名)
/
鈴木鼓村
(著)
その
手入
(
ていれ
)
を加えた物置というのは、今の学生二人のいる表二階の
一室
(
ひとま
)
で、人間の身の
丈
(
た
)
けぐらいに白い光りの見ゆるのが、その大学生が
縊死
(
いし
)
を
遂
(
と
)
げた位置と寸分違わない。
白い光と上野の鐘
(新字新仮名)
/
沼田一雅
(著)
それで二人は半日ほど捜しあるいて、
漸
(
やっ
)
と見つけた
愛宕
(
あたご
)
の方の或る印判屋の奥の三畳
一室
(
ひとま
)
を借りることに取決め、持合せていた
少
(
すこし
)
ばかりの金で、そこへ引移ったのであった。
あらくれ
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
年の暮れを
一室
(
ひとま
)
に
籠
(
こも
)
って寝て送った。母親は心配して、いろいろ慰めてくれた。
幸
(
さいわ
)
いにして熱は
除
(
と
)
れた。
大晦日
(
おおみそか
)
にはちょうど昨日帰ったという加藤の家を
音信
(
おとず
)
るることができた。
田舎教師
(新字新仮名)
/
田山花袋
(著)
父は大きな廣い家の内の、四疊半
一室
(
ひとま
)
を
居室
(
ゐま
)
に定めて、其處で食事をすれば睡眠もするし、客も引くといふ風であつた。其の四疊半は茶室仕立に出來てゐて、眞ん中に爐が切つてあつた。
父の婚礼
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
それは
一室
(
ひとま
)
しかないような小さな寺で、
戸締
(
とじまり
)
のない正面の
見附
(
みつけ
)
の仏壇の上には黒く
煤
(
すす
)
けた
金仏
(
かなぶつ
)
が一つ見えていた。庭は荒れて雑草が生えていた。武士は
何人
(
たれ
)
かいないかと思って見附へ往った。
山寺の怪
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
その
一室
(
ひとま
)
の
硝子窓
(
ガラスまど
)
から町の裏側の屋根だの物干だのの見えるところが私達兄弟の勉強部屋によからうと言はれて、そこで私は銀さんと一緒に新規な机を並べ、夜はその部屋で二人枕を並べて寢ました。
幼き日:(ある婦人に与ふる手紙)
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
ば爲ん物と朝暮思ひ
消光
(
くらし
)
けるが長三郎は若きに
似氣
(
にげ
)
なく
浮
(
うき
)
たる
意
(
こゝろ
)
は
毫
(
すこし
)
もあらで物見遊山は更にも
言
(
い
)
はず
戸外
(
おもて
)
へ出る事を
嫌
(
きら
)
ひたゞ奧まりたる
一室
(
ひとま
)
に
籠
(
こも
)
り書籍を
繙
(
ひもと
)
き
讀事
(
よむこと
)
を此上もなき
快樂
(
たのしみ
)
と爲しつゝ月日を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
離座敷の
内部
(
うち
)
の
一室
(
ひとま
)
。——そこには屏風が立て廻してあった。
剣侠
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
何時
(
いつ
)
しか壁も
灰色
(
はひいろ
)
に
一室
(
ひとま
)
はけぶり
第二邪宗門
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
誰を、
噫
(
ああ
)
、
請
(
しやう
)
ずる
一室
(
ひとま
)
なるらむ
有明集
(旧字旧仮名)
/
蒲原有明
(著)
この頃じゃ、まるで
一室
(
ひとま
)
の外へも出て来ないような始末。見かけはどんなでもよくよく心を知ってるのは、乳母だから、私に帰れ。
湯島詣
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
次の日奥の
一室
(
ひとま
)
にて幸衛門腕こまぬき、
茫然
(
ぼうぜん
)
と考えているところへお絹在所より帰り、ただいまと店に
入
(
はい
)
ればお常はまじめな顔で
置土産
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
二階
(
にかい
)
に
稍
(
や
)
や
體裁
(
ていさい
)
よき
三個
(
みつつ
)
の
室
(
へや
)
、
其
(
その
)
一室
(
ひとま
)
の
窓
(
まど
)
に、
白
(
しろ
)
い
窓掛
(
まどかけ
)
が
風
(
かぜ
)
に
搖
(
ゆる
)
いで
居
(
を
)
る
所
(
ところ
)
は、
確
(
たしか
)
に
大佐
(
たいさ
)
の
居間
(
ゐま
)
と
思
(
おも
)
はるゝ。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
奥の
一室
(
ひとま
)
の新しい畳を踏むと、私は今まで張り詰めていた気分が見る見る
弛
(
ゆる
)
んで来るように思った。
あやかしの鼓
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
ほツほツと
片頬
(
かたほ
)
に寄する伯母の清らけき笑の波に、篠田は幽玄の気、胸に
溢
(
あふ
)
れつ、振り返つて
一室
(
ひとま
)
に
煤
(
すゝ
)
げたる仏壇を
見遣
(
みや
)
れば、
金箔
(
きんぱく
)
剥
(
は
)
げたる黒き
位牌
(
ゐはい
)
の林の如き前に
火の柱
(新字旧仮名)
/
木下尚江
(著)
ミユンヘン大学のドクトル試験に及第して
猶
(
なほ
)
此処
(
ここ
)
の病院で研究を続けて居る深瀬さんのお世話で日本人に縁の深いパンシヨン・バトリヤの
一室
(
ひとま
)
に
漸
(
やつ
)
と
泊
(
とま
)
る事が出来た。
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
お浪もかえす言葉なく無言となれば、なお寒き
一室
(
ひとま
)
を照らせる
行燈
(
あんどん
)
も
灯花
(
ちょうじ
)
に暗うなりにけり。
五重塔
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
海岸の松原蔭にある新しい宿屋の二階の
一室
(
ひとま
)
に、やがて彼女は落着くことができた。
或売笑婦の話
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
新仏
(
しんぼとけ
)
の○○村の
豪家
(
ごうか
)
○○氏の娘の霊である、何か
故
(
ゆえ
)
のあって、
今宵
(
こよい
)
娘の霊が来たのであろうから、お前
達
(
だち
)
も
後々
(
のちのち
)
の
為
(
た
)
めに
窃
(
ひそ
)
かにこれを見ておけと告げて、彼等徒弟は、そっと
一室
(
ひとま
)
に隠れさしておき
雪の透く袖
(新字新仮名)
/
鈴木鼓村
(著)
この
一室
(
ひとま
)
、あだなる「
悔
(
くい
)
」の
蝙蝠
(
かはほり
)
有明集
(旧字旧仮名)
/
蒲原有明
(著)
家、いやその長屋は、
妻恋坂下
(
つまごいざかした
)
——明神の崖うらの穴路地で、二階に
一室
(
ひとま
)
の
古屋
(
ふるいえ
)
だったが、物干ばかりが新しく
突立
(
つった
)
っていたという。——
木の子説法
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
麹町
(
こうじまち
)
の宅に着くや、父は
一室
(
ひとま
)
に僕を
喚
(
よ
)
んで、『
早速
(
さっそく
)
だがお前と
能
(
よ
)
く相談したいことが有るのだ。お前これから法律を学ぶ気はないかね。』
運命論者
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
誰
(
だれ
)
でも
左樣
(
さう
)
だが、
非常
(
ひじやう
)
に
憘
(
うれ
)
しい
時
(
とき
)
にはとても
睡眠
(
すいみん
)
などの
出來
(
でき
)
るものでない。で、
家
(
いへ
)
に
歸
(
かへ
)
つたる
吾等
(
われら
)
の
仲間
(
なかま
)
は、それからまた
一室
(
ひとま
)
に
集
(
あつま
)
つて、
種々
(
しゆ/″\
)
の
雜談
(
ざうだん
)
に
耽
(
ふけ
)
つた。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
僕等は
埃及
(
エヂプト
)
模様の
粗樸
(
そぼく
)
な
趣
(
おもむき
)
のある
布
(
きれ
)
を数枚買つた。絵葉書屋へ
入
(
はひ
)
ると奥まつた薄暗い
一室
(
ひとま
)
へ客を連れ込んで極端な怪しい写真を売附けようとするので驚いて逃げ出した。
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
お浪もかへす言葉なく無言となれば、尚寒き
一室
(
ひとま
)
を照せる行燈も
灯花
(
ちやうじ
)
に暗うなりにけり。
五重塔
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
併
(
しか
)
し白髪小僧は少しも驚きませんでした。相も変らずニコニコ笑いながら悠々と娘の両親に案内されて奥の
一室
(
ひとま
)
に通って、そこに置いてある美事な絹張りの椅子に腰をかけました。
白髪小僧
(新字新仮名)
/
夢野久作
、
杉山萠円
(著)
久しく
一室
(
ひとま
)
に閉じ籠ってばかりいた笹村の目には、忙しい暮の町は何となく心持よかったが、持っている原稿の成行きは心元なかった。笹村はこれまでにも、幾度となくこんな場合を経験していた。
黴
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
茉莉花
(
まつりくわ
)
の
夜
(
よる
)
の
一室
(
ひとま
)
の
香
(
か
)
のかげに
有明集
(旧字旧仮名)
/
蒲原有明
(著)
外出好
(
そとでずき
)
の綾子夫人が
一室
(
ひとま
)
にのみ垂込めて、「ぱっとしては気味が悪い、雨戸を開け
勿
(
な
)
。」といわるるばかり庭の
面
(
おも
)
さえ
歩行
(
ひろ
)
わせたまわず。
貧民倶楽部
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
自分はその日校務を
了
(
おわ
)
ると直ぐ宅に帰り、
一室
(
ひとま
)
に
屈居
(
かがん
)
で、
悶
(
もが
)
き苦しんだ。自首して出ようかとも考がえ、それとも学校の方を辞職して
了
(
しま
)
うかとも考がえた。
酒中日記
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
急ぎて先ず社務所に至り宿仮らん由を乞えば、袴つけたる男我らを
誘
(
いざな
)
いて
楼上
(
にかい
)
に導き、幅一間余もある長々しき廊を
勾
(
かぎ
)
に折れて、何番とかやいう畳十ひらも敷くべき
一室
(
ひとま
)
に入らしめたり。
知々夫紀行
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
其頃岡崎から
程近
(
ほどちか
)
い
黒谷
(
くろたに
)
の
寺中
(
ぢちう
)
の
一室
(
ひとま
)
を借りて
自炊
(
じすゐ
)
し、
此処
(
こヽ
)
から六条の
本山
(
ほんざん
)
に
通
(
かよ
)
つて
役僧
(
やくそう
)
の
首席
(
しゆせき
)
を勤めて居たが、亡くなつた道珍和上とも
知合
(
しりあひ
)
であつたし、
然
(
さ
)
う云ふ
碩学
(
せきがく
)
で
本山
(
ほんざん
)
でも
幅
(
はば
)
の
利
(
き
)
いた
和上
(
わじやう
)
を
蓬生
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
(著)
綾子は
堪
(
たま
)
らず、「あれえ!」と血を絞る声を立てられしが、
衝
(
つ
)
と座を立ちて
駈出
(
かけい
)
だし、
一室
(
ひとま
)
の戸を内より閉じて、自らその身を監禁せり。
貧民倶楽部
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
何ぞ知らん此家は青樓の一で、今女に導かれて入つた座敷は海に臨んだ
一室
(
ひとま
)
、
欄
(
らん
)
に
凭
(
よ
)
れば港内は勿論入江の奧、野の末、さては西なる海の
涯
(
はて
)
までも見渡されるのである。
少年の悲哀
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
態
(
さま
)
こそ異れ十兵衞も心は同じ張を有ち、導かるゝまゝ打通りて、人気の無きに寒さ湧く
一室
(
ひとま
)
の中に唯一人
兀然
(
つくねん
)
として、今や上人の招びたまふか、五重の塔の
工事
(
しごと
)
一切汝に任すと
命令
(
いひつけ
)
たまふか
五重塔
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
上框
(
あがりぐち
)
が三畳で、直ぐ次がこの六畳。前の縁が
折曲
(
おりまが
)
った処に、もう
一室
(
ひとま
)
、障子は
真中
(
まんなか
)
で開いていたが、閉った蔭に、床があれば有るらしい。
婦系図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
ある
夕
(
ゆうべ
)
、雨降り風
起
(
た
)
ちて
磯
(
いそ
)
打つ波音もやや荒きに、
独
(
ひと
)
りを好みて言葉すくなき教師もさすがにもの
淋
(
さび
)
しく、二階なる
一室
(
ひとま
)
を下りて主人夫婦が足投げだして
涼
(
すず
)
みいし縁先に来たりぬ。
源おじ
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
態
(
さま
)
こそ
異
(
かわ
)
れ十兵衛も心は同じ張りをもち、導かるるまま打ち通りて、人気のなきに寒さ
湧
(
わ
)
く
一室
(
ひとま
)
の
中
(
うち
)
にただ一人
兀然
(
つくねん
)
として、今や上人の
招
(
よ
)
びたまうか、五重の塔の工事一切
汝
(
そなた
)
に任すと
命令
(
いいつけ
)
たまうか
五重塔
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
一
常用漢字
小1
部首:⼀
1画
室
常用漢字
小2
部首:⼧
9画
“一室”で始まる語句
一室処
一室處