“自炊”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
じすい86.7%
じすゐ13.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
海浜に近い野原の片隅にトラックを入れるバラック小屋を建て、その横に四畳半の一部屋をこしらえて其処に起き臥し、不自由な自炊じすいをした。
糞尿譚 (新字新仮名) / 火野葦平(著)
お君さんのいる二階には、造花の百合ゆりや、「藤村とうそん詩集」や、ラファエルのマドンナの写真のほかにも、自炊じすい生活に必要な、台所道具が並んでいる。
(新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
そして日々にち/\飯米はんまいはかつて勝手へ出す時、紙袋かみぶくろに取り分け、味噌みそしほかうものなどを添へて、五郎兵衛が手づから持ち運んだ。それを親子炭火すみび自炊じすゐするのである。
大塩平八郎 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
其頃岡崎から程近ほどちか黒谷くろたに寺中ぢちう一室ひとまを借りて自炊じすゐし、此処こヽから六条の本山ほんざんかよつて役僧やくそう首席しゆせきを勤めて居たが、亡くなつた道珍和上とも知合しりあひであつたし、う云ふ碩学せきがく本山ほんざんでもはばいた和上わじやう
蓬生 (新字旧仮名) / 与謝野寛(著)