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飽
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あく
ふりがな文庫
“
飽
(
あく
)” の例文
むしろそのあまりに
強情
(
かたくな
)
な
性質
(
せいしつ
)
……一たん
斯
(
こ
)
うと
思
(
おも
)
えば
飽
(
あく
)
までそれを
押
(
お
)
し
通
(
とう
)
そうとする、
我侭
(
わがまま
)
な
気性
(
きしょう
)
の
為
(
た
)
めであったように
思
(
おも
)
われました。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
伜幸吉には何の罪も無之、
飽
(
あく
)
までも成瀬屋を
怨
(
うら
)
むは此冠兵衞に候。その證據として近々一家を
鏖
(
みなごろし
)
に仕る可く隨分要心堅固に
被遊可
(
あそばさるべ
)
く候 頓首
銭形平次捕物控:150 槍の折れ
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
と、
飽
(
あく
)
まで下からは出て居るが、底の心は測り難い、中々根強い言廻しに、却って激したか主人は、声の調子さえ高くなって
雪たたき
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
先刻
(
さっき
)
からの様子を見ると、彼は
飽
(
あく
)
までも無邪気である。彼は極めて明白に、正直に、
自己
(
おのれ
)
の
詐
(
いつわ
)
りなき恋を語っているのである。
飛騨の怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
わつしは
飽
(
あく
)
まで自分で仕込んだ子飼の職人だけでやつて行かうてえ方針でごわす。それでないと本筋の仕事は出来ませんて。
煤煙の匂ひ
(新字旧仮名)
/
宮地嘉六
(著)
▼ もっと見る
所帯が苦しいゆゑの退学などとの風評を防ぐ手だてに、
飽
(
あく
)
まで自発行動であることを世間に言ふやうにと父は言ひ付けた。
途上
(新字旧仮名)
/
嘉村礒多
(著)
斯
(
か
)
く追放仰付けられたのも、稻垣小左衞門が殿さまへ申し上げたことがあるに依って、己がお暇になったと、
飽
(
あく
)
までも稻垣を怨んで居りまする。
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分):02 粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
文壇
(
ぶんだん
)
の
論陣
(
ろんぢん
)
今や
輕
(
けい
)
佻
亂雜
(
らんざつ
)
卑
(
ひ
)
小に
流
(
なが
)
れて、
飽
(
あく
)
までも
所信
(
しよしん
)
に
邁進
(
まいしん
)
する
堂
(
どう
)
々たる
論客
(
きやく
)
なきを
思
(
おも
)
ふ時、
泡鳴
(
ほうめい
)
さんのさうした
追憶
(
ついおく
)
も
私
(
わたし
)
には
深
(
ふか
)
い懷しさである。
文壇球突物語
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
「
何
(
なん
)
なりとも
氣
(
き
)
に
協
(
かな
)
ひたるを、
飽
(
あく
)
まで
食
(
しよく
)
すべし」と
強附
(
しひつ
)
け/\、
御菓子
(
おんくわし
)
、
濃茶
(
こいちや
)
、
薄茶
(
うすちや
)
、などを
籠中
(
かごのなか
)
所
(
ところ
)
狹
(
せま
)
きまで
給
(
たま
)
はりつ。
十万石
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
渦巻く淵の色は
飽
(
あく
)
まで紺碧に冴えて、その中では蛇体の如く蜿曲した力強い水の幾うねりが無数の気泡を含みながら、白い尾を曳いて絡み合い
縺
(
もつ
)
れ合い
渓三題
(新字新仮名)
/
木暮理太郎
(著)
その
際
(
さい
)
人間は、
飽
(
あく
)
まで己れに内在する理性の光りで、是非の判断を下さねばならぬ。理性こそ最高の標準である。
霊訓
(新字新仮名)
/
ウィリアム・ステイントン・モーゼス
(著)
臨川寺
(
りんせんじ
)
の庭に
踞
(
きよ
)
して、獨り靜かに
下瞰
(
かゝん
)
するに、水は
飽
(
あく
)
まで
碧
(
みどり
)
に、岩は飽まで奇に、其間に松の面白く
點綴
(
てんせつ
)
せられたる、更に
畫圖
(
ぐわと
)
のごとき趣を添へたるを見る。
秋の岐蘇路
(旧字旧仮名)
/
田山花袋
(著)
そなたは
飽
(
あく
)
まで木石の味方をされるゆえ、わたしは何処までも人情の味方をせずばなるまい。そなたと永劫離れぬ双生像に
鋳
(
い
)
られるなら、娘も
嘸
(
さぞ
)
かし
本望
(
ほんもう
)
でござろう。
阿難と呪術師の娘
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
けれども彼はもう一歩進んで
飽
(
あく
)
までその真相を研究する程の権利を
有
(
も
)
っていないことを自覚している。又そんな好奇心を引き起すには、実際あまり都会化し過ぎていた。
それから
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
が、
飽
(
あく
)
まで、われ等の力の及ぶかぎりは、たとえ、千石であろうと、大学様に
御家督
(
ごかとく
)
下
(
くだ
)
し
賜
(
たま
)
わるよう、公儀へお
縋
(
すが
)
りすることは当然。それが成る成らぬは天意でござる。
新編忠臣蔵
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「
我儕
(
われら
)
エジプトの地に於いて、肉の鍋の側に坐り、
飽
(
あく
)
までにパンを
食
(
くら
)
いし時に、エホバの手によりて、死にたらばよかりしものを、」(十六章三)あの頃、死んだ奴は仕合せさ
風の便り
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
因果
(
いんぐわ
)
を
含
(
ふく
)
めし
情
(
なさけ
)
の
詞
(
ことば
)
さても
六三
(
ろくさ
)
露顯
(
ろけん
)
の
曉
(
あかつき
)
は、
頸
(
くび
)
さし
延
(
の
)
べて
合掌
(
がつしやう
)
の
覺悟
(
かくご
)
なりしを、
物
(
もの
)
やはらかに
若
(
し
)
かも
御主君
(
ごしゆくん
)
が、
手
(
て
)
を
下
(
さ
)
げるぞ
六三
(
ろくさ
)
邸
(
やしき
)
を
立退
(
たちの
)
いて
呉
(
く
)
れ、
我
(
わ
)
れも
飽
(
あく
)
まで
可愛
(
かあゆ
)
き
其方
(
そち
)
に
暁月夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
余
(
よ
)
答
(
こたへ
)
てまづ
食
(
しよく
)
終
(
をはり
)
てテンプラの
来由
(
らいゆ
)
を
語
(
かたる
)
べしといひつゝ
鮏
(
さけ
)
のてんぷらを
飽
(
あく
)
までに
喰
(
しよく
)
せり。
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
それに南さんは色の
飽
(
あく
)
まで白い、毛の濃い人でしたから、どんなものでも似合つて見えたのであらうと思はれます。目の細い、鼻の高い、そしてよく
締
(
しま
)
つた口元で、唇の
紅
(
あか
)
い人でした。
私の生ひ立ち
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
従来編輯の要務に当れる天知翁の
申開
(
まうしひらき
)
ありと聞けば、余は決して「文学界」全躰としての攻撃に当る事をせじ、唯だ余一個に対しての攻撃即ち人生問題に関しては、
飽
(
あく
)
まで其責を負ふ積なり。
人生の意義
(新字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
飽
(
あく
)
まで
欺
(
あざむ
)
く長庵が
佞辯
(
ねいべん
)
奸智
(
かんち
)
極惡
(
ごくあく
)
は
譬
(
たとふ
)
るに物なしと後にぞ思ひ知られけり十兵衞は
兄
(
あに
)
長庵が
巧
(
たく
)
みのありとは少しも知らず
然樣
(
さやう
)
ならば
頂戴
(
いたゞき
)
ますと
己
(
おの
)
れが出たる三兩を再び
胴卷
(
どうまき
)
の金と一
緒
(
しよ
)
に
仕舞込
(
しまひこむ
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
かようの次第で新藩主には徳川方より聊か嫌疑を受けられた結果であるか、遂においてけぼりを食わされたので、この上は帰藩して
飽
(
あく
)
まで佐幕の旗を翻えし、赤心を明かにしようと決心された。
鳴雪自叙伝
(新字新仮名)
/
内藤鳴雪
(著)
それから奥さんの入院中に、だれかマントを着たまゝ奥さんの寝台の側の椅子にかけて話して行つたといふ見まひの人を、
飽
(
あく
)
まで実家のお父さんだと言ひ通されたのも青木さんの気を悪くさせた。
桑の実
(新字旧仮名)
/
鈴木三重吉
(著)
うらわかき
盲人
(
まうじん
)
のいろ
飽
(
あく
)
まで白く
東京景物詩及其他
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
対手
(
あいて
)
が
斯
(
こ
)
ういう覚悟で居ようとは、重太郎は夢にも知らぬ。彼は母に甘える
小児
(
しょうに
)
のような態度で、
飽
(
あく
)
までもお葉に
附纏
(
つきまと
)
った。
飛騨の怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
仍
(
よつ
)
て
諧
(
かな
)
ふ
夙
(
つと
)
に好む所に、永く願はくは人間を辭せん、といつてゐる位に、名山の中に
飽
(
あく
)
までも浸りたがつた先生である。
華厳滝
(旧字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
私
(
わたくし
)
の
決心
(
けっしん
)
の
飽
(
あく
)
まで
固
(
かた
)
いのを
見
(
み
)
て、
両親
(
りょうしん
)
も
無下
(
むげ
)
に
帰家
(
きか
)
をすすめることもできず、そのまま
空
(
むな
)
しく
引取
(
ひきと
)
って
了
(
しま
)
われました。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
異なる所は唯先達の指導精神が
飽
(
あく
)
まで徹底して、山の神聖を汚すような行為が絶対になされなかったことである。
山の今昔
(新字新仮名)
/
木暮理太郎
(著)
単なるドグマに捕えられず、
飽
(
あく
)
まで合理的に真理を求めんとする
心掛
(
こころがけ
)
——それでなければ
神慮
(
しんりょ
)
には
協
(
かな
)
わない。われ等は心から、そうした態度を歓迎する。
霊訓
(新字新仮名)
/
ウィリアム・ステイントン・モーゼス
(著)
受ければ悪人の同類だ、悪事が露顕すれば
素首
(
すこうべ
)
のない人間だ、毒を喰わば皿までというから貴公も
飽
(
あく
)
までやりな
業平文治漂流奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
父がそれ等の乱暴な俥夫の横理屈に対して
飽
(
あく
)
まで自分を
抑
(
おさ
)
へて彼等の機嫌を取つてゐるのを私は
屡々
(
しば/\
)
見た。
ある職工の手記
(新字旧仮名)
/
宮地嘉六
(著)
時雄は芳子の為めに
飽
(
あく
)
まで弁明し、汚れた目的の為めに行われたる恋でないことを言い、父母の中一人、是非出京してこの問題を解決して貰いたいと言い送った。
蒲団
(新字新仮名)
/
田山花袋
(著)
我儕
(
われら
)
エジプトの地において、肉の鍋の側に坐り、
飽
(
あく
)
までにパンを食いし時に、エホバの手によりて、死にたらばよかりしものを。汝はこの
曠野
(
あらの
)
に我等を導きいだして、この全会を
惜別
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
余
(
よ
)
答
(
こたへ
)
てまづ
食
(
しよく
)
終
(
をはり
)
てテンプラの
来由
(
らいゆ
)
を
語
(
かたる
)
べしといひつゝ
鮏
(
さけ
)
のてんぷらを
飽
(
あく
)
までに
喰
(
しよく
)
せり。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
飽
(
あく
)
まで単に東洋の神秘的の座興相手に擬せられたと信じて居るガルスワーシーは冷たくなった手を
上衣
(
うわぎ
)
のポケットへちょっと挟み込んで、其処で自国の神秘主義に就いての挿話を述べた。
ガルスワーシーの家
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
現代の綱吉将軍や大奥や
佞臣閥
(
ねいしんばつ
)
や妖僧などのむらがりのように、下層社会を犠牲にはしていない。下等な
贅沢
(
ぜいたく
)
や
飽
(
あく
)
なき消費だけを能にはしていない。庶民の自由を今のように迄は奪っていない。
新編忠臣蔵
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
保ち居るのみなり
然
(
さ
)
れば
新規
(
しんき
)
抱
(
かゝ
)
への用人安間平左衞門と言は當年四十歳餘りなれども心
飽
(
あく
)
まで
邪
(
よこ
)
しまにして
大膽不敵
(
だいたんふてき
)
の
曲者
(
くせもの
)
なり此者金銀を多く
所持
(
しよぢ
)
なし嘉川家
身代
(
しんだい
)
の
仕送
(
しおくり
)
をするにより主人も手を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
が、
彼
(
かれ
)
は
果
(
はた
)
して
鼬
(
いたち
)
か
狸
(
たぬき
)
か、
或
(
あるい
)
は人の
悪戯
(
いたずら
)
かと
種々
(
いろいろ
)
に
穿索
(
せんさく
)
したが、
遂
(
つい
)
に其正体を見出し得なかつた。
宿
(
やど
)
の者は
飽
(
あく
)
までも鼬と信じてゐるらしいとの事。
雨夜の怪談
(新字旧仮名)
/
岡本綺堂
(著)
こういうこともない例ではありませんが、
飽
(
あく
)
までも練れた客で、「
後追
(
あとお
)
い
小言
(
こごと
)
」などは何も言わずに吉の方を向いて
幻談
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
柱
(
はしら
)
にも、
古
(
ふる
)
い
苔
(
こけ
)
が
厚
(
あつ
)
く
蒸
(
む
)
して
居
(
お
)
り、それが
塵
(
ちり
)
一
(
ひと
)
つなき、
飽
(
あく
)
まで
浄
(
きよ
)
らかな
環境
(
かんきょう
)
としっくり
融
(
と
)
け
合
(
あ
)
って
居
(
お
)
りますので、
実
(
じつ
)
に
何
(
なん
)
ともいえぬ
落付
(
おちつ
)
きがありました。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
これに登って純白に輝く雪山の壮観を
飽
(
あく
)
まで恣にしたというのが、此旅行の主なる目的であったのである。
春の大方山
(新字新仮名)
/
木暮理太郎
(著)
空氣は
飽
(
あく
)
まで清澄にして、中に言ふべからざる秋の靜けさとさびしさとを交へたり。木曾川の溪流よりは
朝
(
あした
)
の水烟
盛
(
さかん
)
に登りて、水聲の
潔
(
いさぎよ
)
き、この人世のものとしも覺えず。
秋の岐蘇路
(旧字旧仮名)
/
田山花袋
(著)
かの地上にありし日のイエスこそは、正に高き克己心と、清き熱誠との権化ではなかったか。彼は
飽
(
あく
)
までも自己を抑えて、真理の為めに一身を犠牲にすることを辞せなかった。
霊訓
(新字新仮名)
/
ウィリアム・ステイントン・モーゼス
(著)
飽
(
あく
)
まで今日の着附けの自信を新吉に向って誇示しているらしかったが、やがて着物と同じ柄の絹の小日傘をぱっと開くと半身背中を見せて左の肩越しに新吉の方へ豊かな顎を振り上げた。
巴里祭
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
また
他
(
はた
)
のものも直ぐ駈けつけ参って詫言もしてやりますが、何をいうにも伊之吉へ一心を入れて情を立てる為に
飽
(
あく
)
まで強情をはり、
他人
(
ひと
)
の意見を用いませんので憎がられているときでげす。
根岸お行の松 因果塚の由来
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
見られ汝先年日野家に於て
雜掌役
(
ざつしやうやく
)
の節は安田平馬と名乘しかと尋ねられければ平左衞門
吃驚
(
びつくり
)
なせしかども
飽
(
あく
)
まで
大膽
(
だいたん
)
者ゆゑ此事何所までも
押隱
(
おしかく
)
さんとおもひ私し儀は
然樣
(
さやう
)
の名にては御座なく候と云へば大岡殿
打笑
(
うちわら
)
はれイヤ平左衞門又しても
隱
(
かく
)
し立を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
が、彼は一概に
之
(
これ
)
を馬鹿馬鹿しいと
蔑
(
けな
)
して
了
(
しま
)
うほどの
生物識
(
なまものじり
)
でもなかった。市郎は
飽
(
あく
)
までも科学的に
此
(
こ
)
の怪物の秘密を
訐
(
あば
)
こうと決心したのである。
飛騨の怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
御山谷は残雪は少ないが、草地続きで偃松の丈も低く、開豁で歩きよい。今日は途中待望の
岳蕨
(
だけわらび
)
を採集し、中ノ谷で昼飯の際に味噌汁の実として
飽
(
あく
)
まで賞味した。
黒部川奥の山旅
(新字新仮名)
/
木暮理太郎
(著)
猶
(
なお
)
自己
(
おの
)
が不幸に
沈淪
(
ちんりん
)
している苦痛を味わいかえして居るが如きものもあった、又其の反対に
飽
(
あく
)
までも他を
嘲
(
あざけ
)
りさいなむような、氷ででも出来た利刃の如きものもあって
連環記
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
然
(
そ
)
うか……そうお前に強う云われたらもう是までじゃ、
私
(
わし
)
もどうせ迷いを起し魔界に
堕
(
お
)
ちたれば、
飽
(
あく
)
までも
邪
(
よこしま
)
に
行
(
ゆ
)
く、私はこれで別れる、あなたは
煩
(
わずろ
)
うている身体で鴻の巣まで
行
(
ゆ
)
きなさい
菊模様皿山奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
飽
常用漢字
中学
部首:⾷
13画
“飽”を含む語句
飽気
飽迄
飽々
飽満
飽足
塩飽
飽和
飽浦
飽倦
仕飽
見飽
飽食
飽海
飽果
飽氣
待飽倦
飽慾
飽託
暖衣飽食
飽滿
...