“飽果”の読み方と例文
読み方割合
あきは100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
わたくしもすでに久しくおのれの生涯には飽果(あきは)てている。日々の感懐(かんかい)にはあるいは香以のそれに似たものがあるかも知れない。
枯葉の記 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
此(この)軍艦(ぐんかん)の獻納者(けんなうしや)であれば、本艦(ほんかん)引渡(ひきわた)しの儀式(ぎしき)の爲(ため)と、一(ひと)つには、最早(もはや)異境(ゐきやう)の空(そら)も飽果(あきは)てたれば之(これ)よりは、山(やま)美(うる)はしく、水(みづ)清(きよ)き日本(につぽん)に歸(かへ)らんと、子ープルス港(かう)から本艦(ほんかん)に便乘(びんじやう)した次第(しだい)です。
女中が持運ぶ蜆汁(しじみじる)と夜蒔(よまき)の胡瓜(きゅうり)の酸(す)の物秋茄子(あきなす)のしぎ焼などを肴(さかな)にして、種彦はこの年月(としつき)東都一流の戯作者(げさくしゃ)として凡(およ)そ人の羨(うらや)む場所には飽果(あきは)てるほど出入(でいり)した身でありながら
散柳窓夕栄 (新字新仮名) / 永井荷風(著)