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飽果
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あきは
ふりがな文庫
“
飽果
(
あきは
)” の例文
わたくしもすでに久しくおのれの生涯には
飽果
(
あきは
)
てている。日々の
感懐
(
かんかい
)
にはあるいは香以のそれに似たものがあるかも知れない。
枯葉の記
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
此
(
この
)
軍艦
(
ぐんかん
)
の
獻納者
(
けんなうしや
)
であれば、
本艦
(
ほんかん
)
引渡
(
ひきわた
)
しの
儀式
(
ぎしき
)
の
爲
(
ため
)
と、
一
(
ひと
)
つには、
最早
(
もはや
)
異境
(
ゐきやう
)
の
空
(
そら
)
も
飽果
(
あきは
)
てたれば
之
(
これ
)
よりは、
山
(
やま
)
美
(
うる
)
はしく、
水
(
みづ
)
清
(
きよ
)
き
日本
(
につぽん
)
に
歸
(
かへ
)
らんと、子ープルス
港
(
かう
)
から
本艦
(
ほんかん
)
に
便乘
(
びんじやう
)
した
次第
(
しだい
)
です。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
女中が持運ぶ
蜆汁
(
しじみじる
)
と
夜蒔
(
よまき
)
の
胡瓜
(
きゅうり
)
の
酸
(
す
)
の物
秋茄子
(
あきなす
)
のしぎ焼などを
肴
(
さかな
)
にして、種彦はこの
年月
(
としつき
)
東都一流の
戯作者
(
げさくしゃ
)
として
凡
(
およ
)
そ人の
羨
(
うらや
)
む場所には
飽果
(
あきは
)
てるほど
出入
(
でいり
)
した身でありながら
散柳窓夕栄
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
神代帚葉翁
(
こうじろそうようおう
)
が生きていた頃には毎夜欠かさぬ銀座の夜涼みも、
一夜
(
いちや
)
ごとに興味の
加
(
くわわ
)
るほどであったのが、其人も既に世を去り、街頭の夜色にも、わたくしはもう
飽果
(
あきは
)
てたような心持になっている。
濹東綺譚
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
飽
常用漢字
中学
部首:⾷
13画
果
常用漢字
小4
部首:⽊
8画
“飽”で始まる語句
飽
飽気
飽迄
飽々
飽満
飽足
飽食
飽海
飽浦
飽和