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不愉快
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ふゆくわい
ふりがな文庫
“
不愉快
(
ふゆくわい
)” の例文
其自
(
そのみづか
)
ら
感
(
かん
)
じた
不愉快
(
ふゆくわい
)
の
事
(
こと
)
、
愚
(
おろか
)
な
人々
(
ひと/″\
)
が
自分
(
じぶん
)
を
狂人視
(
きやうじんし
)
してゐる
這麼町
(
こんなまち
)
から、
少
(
すこ
)
しでも
出
(
で
)
て
見
(
み
)
たらば、とも
思
(
おも
)
ふので
有
(
あ
)
つた。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
さうして
心
(
こゝろ
)
の
中
(
うち
)
で、
醫者
(
いしや
)
も
小六
(
ころく
)
も
不親切
(
ふしんせつ
)
過
(
す
)
ぎる
樣
(
やう
)
に
感
(
かん
)
じた。
彼
(
かれ
)
は
其上
(
そのうへ
)
昨夕
(
ゆうべ
)
御米
(
およね
)
を
介抱
(
かいはう
)
してゐる
時
(
とき
)
に
歸
(
かへ
)
つて
來
(
き
)
た
小六
(
ころく
)
の
顏
(
かほ
)
を
思
(
おも
)
ひ
出
(
だ
)
して、
猶
(
なほ
)
不愉快
(
ふゆくわい
)
になつた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
裁判官
(
さいばんくわん
)
は
序
(
つひ
)
でに、
王樣
(
わうさま
)
がなされました。
王樣
(
わうさま
)
は
鬘
(
かつら
)
の
上
(
うへ
)
に
其
(
そ
)
の
冠
(
かんむり
)
を
戴
(
いたゞ
)
き、
如何
(
いか
)
にも
不愉快
(
ふゆくわい
)
さうに
見
(
み
)
えました、それのみならず、それは
少
(
すこ
)
しも
似合
(
にあ
)
ひませんでした。
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
けれど
爲
(
しよ
)
うことなしに
眠
(
ねむ
)
るのはあたら一
生涯
(
しやうがい
)
の一
部分
(
ぶゝん
)
をたゞで
失
(
な
)
くすやうな氣がして
頗
(
すこぶ
)
る
不愉快
(
ふゆくわい
)
に
感
(
かん
)
ずる、
處
(
ところ
)
が
今
(
いま
)
の
場合
(
ばあひ
)
、
如何
(
いかん
)
とも
爲
(
し
)
がたい、
眼
(
め
)
の
閉
(
とづ
)
るに
任
(
ま
)
かして
置
(
お
)
いた。
湯ヶ原ゆき
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
家
(
いへ
)
のうちには
不愉快
(
ふゆくわい
)
で
居
(
ゐ
)
たゝまれないからのお
遊
(
あそ
)
び、こんな
事
(
こと
)
をして
良人
(
をつと
)
を
放蕩
(
はうたう
)
に
仕
(
し
)
あげて
仕舞
(
しま
)
ふたのです、
良人
(
をつと
)
は
美事
(
みごと
)
家
(
うち
)
を
外
(
そと
)
にするといふ
道樂者
(
だうらくもの
)
に
成
(
な
)
つて
仕舞
(
しま
)
ひました。
この子
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
▼ もっと見る
軈
(
やが
)
て
後
(
うしろ
)
の
林
(
はやし
)
の
梢
(
こずゑ
)
から
斜
(
なゝめ
)
に
雪
(
ゆき
)
が
吹
(
ふ
)
きおろして
來
(
き
)
た。
卯平
(
うへい
)
は
少時
(
しばらく
)
躊躇
(
ちうちよ
)
して
柹
(
かき
)
の
木
(
き
)
の
根
(
ね
)
に
其
(
そ
)
の
疲
(
つか
)
れた
身
(
み
)
を
倚
(
よ
)
せた。
暫
(
しばら
)
くして
彼
(
かれ
)
は
雪
(
ゆき
)
が
冷
(
つめ
)
たく
自分
(
じぶん
)
の
懷
(
ふところ
)
に
溶
(
とけ
)
て
不愉快
(
ふゆくわい
)
に
流
(
なが
)
れるのを
知
(
し
)
つた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
善
(
ぜん
)
と
知
(
し
)
りつゝも
夫
(
それ
)
を
行
(
おこな
)
ふことが
出來
(
でき
)
ない、
美
(
び
)
を
欲
(
ほつ
)
しても
夫
(
それ
)
を
現
(
あら
)
はすことが
出來
(
でき
)
ない、
已
(
やむ
)
を
得
(
え
)
ず
缺點
(
けつてん
)
だらけの
家
(
いへ
)
を
造
(
つく
)
つて、その
中
(
なか
)
に
不愉快
(
ふゆくわい
)
を
忍
(
しの
)
んで
生活
(
せいくわつ
)
して
居
(
ゐ
)
るのが
大多數
(
だいたすう
)
であらうと
思
(
おも
)
ふ。
建築の本義
(旧字旧仮名)
/
伊東忠太
(著)
此の間、何うかすると、ゴト/\、ゴト/\と、輕い、併しながら
不愉快
(
ふゆくわい
)
な響が耳に入ツて、惡く神經を小突く。氣が付いて見ると、其は風が
中窓
(
ちゆうまど
)
や風拔の戸に
衝突
(
ぶつか
)
ツて
鳴
(
な
)
るのであツた。
平民の娘
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
すると気候は
恐
(
おそろ
)
しく
蒸暑
(
むしあつ
)
くなつて来て、自然と
浸
(
し
)
み出る
脂汗
(
あぶらあせ
)
が
不愉快
(
ふゆくわい
)
に人の
肌
(
はだ
)
をねば/\させるが、
然
(
しか
)
し
又
(
また
)
、さう
云
(
い
)
ふ時にはきまつて、
其
(
そ
)
の強弱と
其
(
そ
)
の方向の定まらない風が
突然
(
とつぜん
)
に吹き
起
(
おこ
)
つて
すみだ川
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
が、
寢
(
ね
)
そけてしまつた
私
(
わたし
)
の
頭
(
あたま
)
の
中
(
なか
)
は
變
(
へん
)
に
重
(
おも
)
く、それに
寒
(
さむ
)
さが
加
(
くは
)
はつて
來
(
き
)
てゾクゾク
毛穴
(
けあな
)
がそば
立
(
だ
)
つのが
堪
(
たま
)
らなく
不愉快
(
ふゆくわい
)
だつた。
私
(
わたし
)
は
首
(
くび
)
をすくめて
痛
(
いた
)
む
足
(
あし
)
を
引
(
ひ
)
き
摺
(
ず
)
りながら
厭
(
い
)
や
厭
(
い
)
や
歩
(
ある
)
き
續
(
つづ
)
けてゐた。
一兵卒と銃
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
愛
(
あい
)
ちやんの
爲
(
ため
)
には
勿怪
(
もツけ
)
の
幸
(
さいはひ
)
、
小
(
ちひ
)
さな
魔法壜
(
まはふびん
)
は
今
(
いま
)
充分
(
じうぶん
)
其功能
(
そのこうのう
)
を
顯
(
あら
)
はし
終
(
をは
)
つたので、
愛
(
あい
)
ちやんも
最
(
も
)
うこれより
大
(
おほ
)
きくはなりませんでした、が、それは
非常
(
ひじよう
)
に
不愉快
(
ふゆくわい
)
で
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
たまには
學校
(
がくかう
)
の
下讀
(
したよみ
)
やら
研究
(
けんきう
)
やらに
追
(
お
)
はれてゐる
多忙
(
たばう
)
の
身
(
み
)
だと
云
(
い
)
ふ
風
(
ふう
)
もして
見
(
み
)
せた。
小六
(
ころく
)
は
友達
(
ともだち
)
からさう
呑氣
(
のんき
)
な
怠
(
なま
)
けものゝ
樣
(
やう
)
に
取
(
と
)
り
扱
(
あつか
)
はれるのを、
大變
(
たいへん
)
不愉快
(
ふゆくわい
)
に
感
(
かん
)
じた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
彼
(
かれ
)
は
何時
(
いつ
)
が
日
(
ひ
)
も
囚人
(
しうじん
)
に
出會
(
でつくわ
)
せば、
同情
(
どうじやう
)
と
不愉快
(
ふゆくわい
)
の
感
(
かん
)
に
打
(
う
)
たれるのであるが、
其日
(
そのひ
)
は
又
(
また
)
奈何云
(
どうい
)
ふものか、
何
(
なん
)
とも
云
(
い
)
はれぬ一
種
(
しゆ
)
の
不好
(
いや
)
な
感覺
(
かんかく
)
が、
常
(
つね
)
にもあらずむら/\と
湧
(
わ
)
いて
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
ところが
小田原
(
をだはら
)
から
熱海
(
あたみ
)
までの
人車鐵道
(
じんしやてつだう
)
に
此
(
この
)
喇叭がある。
不愉快
(
ふゆくわい
)
千萬な
此
(
この
)
交通機關
(
かうつうきくわん
)
に
此
(
この
)
鳴物
(
なりもの
)
が
附
(
つ
)
いてる
丈
(
だ
)
けで
如何
(
どう
)
か
興
(
きよう
)
を
助
(
たす
)
けて
居
(
ゐ
)
るとは
兼
(
かね
)
て
自分
(
じぶん
)
の
思
(
おも
)
つて
居
(
ゐ
)
たところである。
湯ヶ原ゆき
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
とても/\
旦那樣
(
だんなさま
)
のやうな
邪慳
(
じやけん
)
の
方
(
かた
)
のお
子
(
こ
)
ではない、これは
私
(
わたし
)
一人
(
ひとり
)
の
物
(
もの
)
だと
斯
(
か
)
う
極
(
き
)
めて
居
(
ゐ
)
まするに、
旦那
(
だんな
)
さまが
他處
(
よそ
)
からでもお
歸
(
かへ
)
りになつて、
不愉快
(
ふゆくわい
)
さうなお
顏
(
かほ
)
つきで
此子
(
これ
)
の
枕
(
まくら
)
もとへお
坐
(
すわ
)
り
遊
(
あそ
)
ばして
この子
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
長吉
(
ちやうきち
)
は
此処
(
こゝ
)
で再び母親の事を
不愉快
(
ふゆくわい
)
に
且
(
か
)
つ
憎
(
にく
)
らしく思つた。
すみだ川
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
それは
政略
(
せいりやく
)
よりも
寧
(
むし
)
ろ
禮讓
(
れいじやう
)
からであつた。
從
(
したが
)
つて
宗助
(
そうすけ
)
には
毫
(
がう
)
も
不愉快
(
ふゆくわい
)
を
與
(
あた
)
へなかつた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
不愉快
(
ふゆくわい
)
の
人車
(
じんしや
)
に
搖
(
ゆ
)
られて
此
(
こ
)
の
淋
(
さ
)
びしい
溪間
(
たにま
)
に
送
(
おく
)
り
屆
(
とゞ
)
けられることは、
頗
(
すこぶ
)
る
苦痛
(
くつう
)
であつたが、
今更
(
いまさら
)
引返
(
ひきか
)
へす
事
(
こと
)
も
出來
(
でき
)
ず、
其日
(
そのひ
)
の
午後
(
ごゝ
)
五
時頃
(
じごろ
)
、
此宿
(
このやど
)
に
着
(
つ
)
いた。
突然
(
とつぜん
)
のことであるから
宿
(
やど
)
の
主人
(
あるじ
)
を
驚
(
おどろ
)
かした。
湯ヶ原より
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
彼
(
かれ
)
は
血
(
ち
)
を
見
(
み
)
るさへ
不愉快
(
ふゆくわい
)
に
感
(
かん
)
じてゐたからで。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
お
絹
(
きぬ
)
の
居
(
ゐ
)
ないことは
寧
(
むし
)
ろ
不愉快
(
ふゆくわい
)
の
場所
(
ばしよ
)
となつてしまつたのである。
湯ヶ原より
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
不
常用漢字
小4
部首:⼀
4画
愉
常用漢字
中学
部首:⼼
12画
快
常用漢字
小5
部首:⼼
7画
“不”で始まる語句
不可
不思議
不憫
不図
不味
不審
不埒
不幸
不愍
不相変