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進
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しん
ふりがな文庫
“
進
(
しん
)” の例文
冬向は一切
浴客
(
よっかく
)
はありませんで、
野猪
(
しし
)
、狼、猿の
類
(
たぐい
)
、
鷺
(
さぎ
)
の
進
(
しん
)
、
雁九郎
(
かりくろう
)
などと云う珍客に明け渡して、旅籠屋は泊の町へ引上げるくらい。
湯女の魂
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
思はゞお花殿に力を
添
(
そへ
)
敵
(
かたき
)
吾助を討取べしと其許心付れしならば其由悴に告て給るべし又此金子は
纔
(
わづか
)
ながらお花殿へ
進
(
しん
)
じ申度とて金二百兩の包を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
從
(
したが
)
つて、今度の
實
(
じつ
)
力主
義
(
ぎ
)
の名人
制
(
せい
)
度は、たとへ
幾
(
いく
)
分えげつない
感
(
かん
)
じはあつても、たしかに
棋界
(
きかい
)
の
進
(
しん
)
歩といふべきであらう。何も
勝負
(
せうふ
)
だ、
戰
(
たゝか
)
ひだ。
下手の横好き:―将棋いろいろ―
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
「ならばこの吐雲斎を、獄から出せ。胸にはなお、いくらでも秘策がある。両探題の蔭の軍師となって
進
(
しん
)
ぜようわ。獄を開けろ、出してくれい」
私本太平記:08 新田帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
讀んで
厭
(
あ
)
いた時には見なさるがいい。なかなかええもんだぜえ。厭いたら何時でもほかのものと代へて
進
(
しん
)
ぜる。
続生活の探求
(旧字旧仮名)
/
島木健作
(著)
▼ もっと見る
四
大
(
だい
)
の
身
(
み
)
を
惱
(
なや
)
ます
病
(
やまひ
)
は
幻
(
まぼろし
)
でございます。
只
(
たゞ
)
清淨
(
しやうじやう
)
な
水
(
みづ
)
が
此
(
この
)
受糧器
(
じゆりやうき
)
に一ぱいあれば
宜
(
よろ
)
しい。
呪
(
まじなひ
)
で
直
(
なほ
)
して
進
(
しん
)
ぜます。
寒山拾得
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
二、一
天作
(
てんさく
)
の五、二
進
(
しん
)
が一
進
(
しん
)
、ええと三、一、三十の一……加賀屋親子の行方不明、佐賀町河岸での人殺し、そこへ迎えに出た加賀屋の提燈……これには連絡がなければならない。
前記天満焼
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
「
易
(
えき
)
を立てて
進
(
しん
)
ぜましょうかな、奉納試合の御運勢を見て進ぜましょうかな」
大菩薩峠:01 甲源一刀流の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
……おゝ、チッバルト、
足下
(
おぬし
)
も
其處
(
そこ
)
にゐるか、
血
(
ち
)
に
染
(
そ
)
みたまゝで? まだ
嫩若
(
うらわか
)
い
足下
(
おぬし
)
を
眞二
(
まッぷた
)
つにした
其
(
その
)
同
(
おな
)
じ
手
(
て
)
で、
當
(
たう
)
の
敵
(
かたき
)
を
切殺
(
きりころ
)
して
進
(
しん
)
ぜるが、せめてもの
追善
(
つゐぜん
)
ぢゃ。
從兄
(
いとこ
)
どの、
赦
(
ゆる
)
してくれい。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
河を渡り地を
択
(
えら
)
み、士馬を休息せしめ、
隙
(
げき
)
を
観
(
み
)
て動くべきなりと。燕王曰く、兵の事は
進
(
しん
)
ありて
退
(
たい
)
無し。勝形成りて而して
復
(
また
)
北に渡らば、将士解体せざらんや、公等の見る所は、
拘攣
(
こうれん
)
するのみと。
運命
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
「さあ、どう教えて
進
(
しん
)
ぜたものかね?」と、女主人が言った。
死せる魂:01 または チチコフの遍歴 第一部 第一分冊
(新字新仮名)
/
ニコライ・ゴーゴリ
(著)
油
(
あぶら
)
買
(
か
)
つて
進
(
しん
)
じよ。(肥前)
お月さまいくつ
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
本石町の小西と
淺沼
(
あさぬま
)
、今川小
路
(
ぢ
)
の
進
(
しん
)
々
堂
(
どう
)
——それらが
當
(
とう
)
時の
有
(
ゆう
)
名な
店
(
みせ
)
だつたが、とにかく東
京
(
けう
)
にも
寫眞器屋
(
しやしんきや
)
などはまだ
數
(
かぞ
)
へるほどしかなかつたやうに
思
(
おも
)
ふ。
写真と思ひ出:――私の写真修行――
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
「おもわず時を過ごしたぞ。介どの。これから一人で麓へ出てはあぶない。正成が連れて
進
(
しん
)
ぜよう。こう参れ」
私本太平記:11 筑紫帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
困
(
こま
)
つた
事
(
こと
)
には、
私
(
わし
)
が
腹
(
はら
)
からの
工夫
(
くふう
)
でねえでの、
焼
(
や
)
くまいやうに
手
(
て
)
を
抜
(
ぬ
)
くと、
五位鷺
(
ごゐさぎ
)
が
動
(
うご
)
かぬ。
濠
(
ほり
)
の
真中
(
まんなか
)
で
燃
(
も
)
え
出
(
だ
)
すを
合点
(
がつてん
)
の
向
(
むき
)
には、
幾度
(
いくど
)
も
拵
(
こさ
)
へて
乗
(
の
)
せて
進
(
しん
)
ぜる。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
即座に
其方
(
そち
)
の縄目を解き、我々の同士の一人として、わしの持っている独楽へ現われて来る隠語を、早速見せても
進
(
しん
)
ぜるし、二つの独楽をつき合わせ、互いの隠語をつなぎ合わせ
仇討姉妹笠
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
あなたは
台州
(
たいしう
)
へお
出
(
いで
)
なさることにおなりなすつたさうでございますね。それに
頭痛
(
づつう
)
に
惱
(
なや
)
んでお
出
(
いで
)
なさると
申
(
まを
)
すことでございます。わたくしはそれを
直
(
なほ
)
して
進
(
しん
)
ぜようと
思
(
おも
)
つて
參
(
まゐ
)
りました。
寒山拾得
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
俺
(
おれ
)
と
並
(
なら
)
べ
書
(
がき
)
にせられた
足下
(
おぬし
)
ぢゃ!
予
(
わし
)
が
今
(
いま
)
埋
(
う
)
めて
進
(
しん
)
ぜよう
名譽
(
めいよ
)
の
墓
(
はか
)
に。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
盡
(
つく
)
して
進
(
しん
)
ぜんと申にぞ彦三郎は大に
悦
(
よろこ
)
びしが江戸不案内の事故如何して
宜
(
よろし
)
からんか何分にも
頼
(
たの
)
むとあれば助十は
考
(
かんが
)
へ彦兵衞殿の居られた
家主
(
いへぬし
)
八右衞門殿は
此邊
(
このへん
)
にての
口利
(
くちきゝ
)
ゆゑ是へ行て
相談
(
さうだん
)
有
(
ある
)
べしと云を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
……わたしも
幸
(
さいわ
)
い、
地蔵愛
(
じぞうあい
)
の
遍歴者
(
へんれきしゃ
)
、およばぬながらも
同行
(
どうぎょう
)
になって、ともどもさがして
進
(
しん
)
ぜましょうから
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
で、
仕
(
し
)
方なく小西、
淺沼
(
あさぬま
)
、
進
(
しん
)
々
堂
(
どう
)
あたりから
寫眞器
(
しやしんき
)
の目
録
(
ろく
)
を
取
(
と
)
りよせたりして、いはば高
根
(
ね
)
の花のいゝ
寫眞器
(
しやしんき
)
の挿
繪
(
ゑ
)
や
説明
(
せつめい
)
などを
讀
(
よ
)
むことによつて、
氣
(
き
)
持を慰さめてゐた。
写真と思ひ出:――私の写真修行――
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
旅
(
たび
)
の
疲労
(
つかれ
)
も
有
(
あ
)
らつしやらうか、
何
(
なん
)
なら、
今夜
(
こんや
)
は
私
(
わし
)
が
小家
(
こや
)
へ
休
(
やす
)
んで、
明日
(
あす
)
の
晩
(
ばん
)
にも、と
言
(
い
)
ふたが、
其
(
それ
)
には
及
(
およ
)
ばぬ……
若
(
も
)
しや、
其
(
それ
)
が
真実
(
しんじつ
)
なら、
片時
(
へんし
)
も
早
(
はや
)
く
苦艱
(
くかん
)
を
救
(
すく
)
ふて
進
(
しん
)
ぜたい。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
欲
(
ほし
)
いと云るゝ
趣
(
おもむ
)
き御
道理
(
もつとも
)
千萬
併
(
しかし
)
此金は
去冬
(
きよふゆ
)
夜廻りの
節
(
せつ
)
我等拾ひ
町内
(
ちやうない
)
より御訴へ申上置し所
落主
(
おとしぬし
)
無
(
な
)
きゆゑ今日我等へ下されしなれば
親公
(
おやご
)
の爲と有ば
進
(
しん
)
ぜ申べし町所家主名前は何と云るゝと
聞
(
きけ
)
ば彼の者然ればなり町所名前などを
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
「が。せっかくお越しの佐々木殿へは、身に代って、心からなおもてなしをして
進
(
しん
)
ぜよ。重々な失礼はひらにおゆるしを仰いでと……まずは
御意
(
ぎょい
)
にござりましてな」
私本太平記:06 八荒帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
然
(
しか
)
し、三四年前に半年あまり一
緒
(
しよ
)
に
萩
(
はぎ
)
原
淳
(
じゆん
)
七
段
(
だん
)
の高弟(?)となつて
大
(
おほ
)
いに切
磋
(
さ
)
琢磨
(
たくま
)
したのだが、二人とも一
向
(
こう
)
棋
(
き
)
力が
進
(
しん
)
歩しない所まで
似
(
に
)
てゐるのだから、
聊
(
いさゝ
)
か
好敵
(
こうてき
)
手
過
(
す
)
ぎる
嫌
(
きら
)
ひもある。
下手の横好き:―将棋いろいろ―
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
彼処
(
あすこ
)
さ東京の人だからね。この
間
(
あいだ
)
も
一件
(
いっけん
)
もので大騒ぎをしたでがす。行って見て
進
(
しん
)
ぜますべい。
疾
(
と
)
うに、はい、
何処
(
どっ
)
かずらかったも知んねえけれど、台所の衆とは
心安
(
こころやす
)
うするでがすから
春昼
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「それも能登が取次いで
進
(
しん
)
ぜる。ともあれ、黒木の御所へ通すことはできん。お帰んなさい」
私本太平記:06 八荒帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
すかりと
斬
(
き
)
れるぞ。
残
(
のこ
)
らず
貸
(
か
)
すべい。
兵粮
(
へうらう
)
も
運
(
はこ
)
ぶだでの!
宿
(
やど
)
へも
祠
(
ほこら
)
へも
帰
(
かへ
)
らねえで、
此処
(
こゝ
)
へ
確乎
(
しつかり
)
胡座
(
あぐら
)
を
掻
(
か
)
けさ。
下腹
(
したはら
)
へうむと
力
(
ちから
)
を
入
(
い
)
れるだ。
雨露
(
あめつゆ
)
を
凌
(
しの
)
ぐなら、
私等
(
わしら
)
が
小屋
(
こや
)
がけをして
進
(
しん
)
ぜる。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
みずから名のっていうその人とは、滄州
横海郡
(
おうかいぐん
)
の名族、遠き大周皇帝の
嫡流
(
ちゃくりゅう
)
の子孫、姓は
柴
(
さい
)
、名は
進
(
しん
)
、あだ名を
小旋風
(
しょうせんぷう
)
。すなわち小旋風の
柴進
(
さいしん
)
とは私であると、まず言って
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「お
急
(
せ
)
きなさるな、
急
(
せ
)
くまい。……いま
火元
(
ひもと
)
を
見
(
み
)
て
進
(
しん
)
ぜる。」
間引菜
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
「よろしい。お
辺
(
へん
)
はここを出てはならぬ。その代り、お辺は罪なき者として
進
(
しん
)
ぜる」
私本太平記:09 建武らくがき帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「お
進
(
しん
)
ぜ
申
(
まを
)
せ。」
松の葉
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
「できることなら、ご相談に乗って
進
(
しん
)
ぜようじゃございませんか。見ればどなたもお若い方、およばずながらわたしの方が、年をとっているだけに、いくらかその
功
(
こう
)
がないこともございません」
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「そうだ。さっそく、
若御料
(
わかごりょう
)
をこれへ呼んで
進
(
しん
)
ぜよう。……そのあいだ、まず一
献
(
こん
)
まいるがよい。これは鶴ヶ岡の
神酒
(
みき
)
、きのう、全軍の将士へ勝ち祝いとして
酌
(
く
)
み
頒
(
わ
)
けたものよ。まず
一杯
(
ひとつ
)
まいれ」
私本太平記:08 新田帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「お手なみは先刻承知。追っつけて
進
(
しん
)
じょう。追っつけて
進
(
しん
)
じょう」
新書太閤記:11 第十一分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
進
(
しん
)
一
歩
(
ぽ
)
生極楽
(
しょうごくらく
)
新書太閤記:04 第四分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
進
常用漢字
小3
部首:⾡
11画
“進”を含む語句
精進
進行
進出
進入
行進曲
進捗
進歩
進上
推進機
推進器
進路
驀進
昂進
二進
進退
突進
亢進
精進湖
精進日
進寄
...