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東雲
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しのゝめ
ふりがな文庫
“
東雲
(
しのゝめ
)” の例文
可笑
(
をかしき
)
事
可憐
(
あはれ
)
なる事
可怖
(
おそろし
)
き事
種々
(
しゆ/″\
)
さま/″\
筆
(
ふで
)
に
尽
(
つく
)
しがたし。やう/\
東雲
(
しのゝめ
)
の
頃
(
ころ
)
に
至
(
いた
)
りて、水も
落
(
おち
)
たりとて
諸人
(
しよにん
)
安堵
(
あんど
)
のおもひをなしぬ。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
海戰
(
かいせん
)
は
午前
(
ごぜん
)
二
時
(
じ
)
三十
分
(
ぷん
)
に
始
(
はじま
)
つて、
東雲
(
しのゝめ
)
の
頃
(
ころ
)
まで
終
(
をは
)
らなかつた。
此方
(
こなた
)
は
忠勇
(
ちうゆう
)
義烈
(
ぎれつ
)
の
日本軍艦
(
につぽんぐんかん
)
なり、
敵
(
てき
)
は
世界
(
せかい
)
に
隱
(
かく
)
れなき
印度洋
(
インドやう
)
の
大海賊
(
だいかいぞく
)
。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
はつとすると、
構内
(
こうない
)
を、
東雲
(
しのゝめ
)
の一
天
(
てん
)
に、
雪
(
ゆき
)
の——あとで
知
(
し
)
つた——
苅田嶽
(
かつただけ
)
の
聳
(
そび
)
えたのが
見
(
み
)
えて、
目
(
め
)
は
明
(
あきらか
)
に
成
(
な
)
つた。
続銀鼎
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
馬は耳へ水を入れられると死ぬ、お前は折を狙つて『
東雲
(
しのゝめ
)
』の耳に水を入れ、馬のお上手でない相澤樣を落馬させて、御墨附の文箱を摺り換へるつもりだつたらう。
銭形平次捕物控:022 名馬罪あり
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
僕
(
ぼく
)
が
此小學校
(
このせうがくかう
)
に
入
(
はひ
)
る
僅
(
わづ
)
か
四年前
(
よねんぜん
)
に
此學校
(
このがくかう
)
は
創立
(
さうりつ
)
されたので、
其
(
それ
)
より
更
(
さら
)
に
十年前
(
じふねんぜん
)
のこと、
正月元日
(
しやうぐわつぐわんじつ
)
の
朝
(
あさ
)
でした、
新年
(
しんねん
)
の
初光
(
しよくわう
)
は
今
(
いま
)
將
(
まさ
)
に
青海原
(
あをうなばら
)
の
果
(
はて
)
より
其第一線
(
そのだいゝつせん
)
を
投
(
な
)
げ、
東雲
(
しのゝめ
)
の
横雲
(
よこぐも
)
は
黄金色
(
こんじき
)
に
染
(
そま
)
り
日の出
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
▼ もっと見る
まづ
仄白
(
ほのしろ
)
む
東雲
(
しのゝめ
)
を
全都覚醒賦
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
取り
裏口
(
うらぐち
)
より忍び
出
(
いで
)
しは出たれども
何
(
いか
)
に行ば
街道
(
がいだう
)
ならんと思ひながらも一
生懸命
(
しやうけんめい
)
の場所なれば足に任せて走る程に
何程
(
なにほど
)
來りしかは知らざる
中
(
うち
)
夏の夜の明安く
東雲
(
しのゝめ
)
近く成しと覺えて行先に驛路の鈴の
音
(
ね
)
人足
(
にんそく
)
の聲など遙に聞えければ友次郎もお花も
始
(
はじ
)
めて
蘇生
(
よみがへり
)
たる心地して扨は街道に近く成しぞと猶も道を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
其
(
その
)
翌日
(
よくじつ
)
から、
私
(
わたくし
)
は
朝
(
あさ
)
は
東雲
(
しのゝめ
)
の
薄暗
(
うすくら
)
い
時分
(
じぶん
)
から、
夕
(
ゆふべ
)
は
星影
(
ほしかげ
)
の
海
(
うみ
)
に
落
(
お
)
つる
頃
(
ころ
)
まで、
眞黒
(
まつくろ
)
になつて
自動鐵檻車
(
じどうてつおりのくるま
)
の
製造
(
せいぞう
)
に
從事
(
じゆうじ
)
した。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
兩側
(
りやうがは
)
に
大藪
(
おほやぶ
)
があるから、
俗
(
ぞく
)
に
暗
(
くら
)
がり
坂
(
ざか
)
と
稱
(
とな
)
へる
位
(
ぐらゐ
)
、
竹
(
たけ
)
の
葉
(
は
)
の
空
(
そら
)
を
鎖
(
とざ
)
して
眞暗
(
まつくら
)
な
中
(
なか
)
から、
烏瓜
(
からすうり
)
の
花
(
はな
)
が
一面
(
いちめん
)
に、
白
(
しろ
)
い
星
(
ほし
)
のやうな
瓣
(
はなびら
)
を
吐
(
は
)
いて、
東雲
(
しのゝめ
)
の
色
(
いろ
)
が
颯
(
さつ
)
と
射
(
さ
)
す。
山の手小景
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
幸
(
さいは
)
ひ、主人、大場石見は大の馬好き、近頃手に入れた『
東雲
(
しのゝめ
)
』といふ名馬、南部産
八寸
(
やき
)
に餘る
逸物
(
いちもつ
)
に、
厩中間
(
うまやちうげん
)
の黒助といふ、若い威勢の好い男を附けて貸してくれました。
銭形平次捕物控:022 名馬罪あり
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
あらず、
碧
(
あを
)
く
白
(
しろ
)
き
東雲
(
しのゝめ
)
の
陽
(
ひ
)
の
色
(
いろ
)
に
紅
(
くれなゐ
)
に
冴
(
さ
)
えて、
其
(
そ
)
の
眞黒
(
まつくろ
)
な
翼
(
つばさ
)
と
戰
(
たゝか
)
ふ、
緋
(
ひ
)
の
鷄
(
とり
)
のとさかに
似
(
に
)
たのであつた。
間引菜
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
忽
(
たちま
)
ち
見
(
み
)
る!
東雲
(
しのゝめ
)
の、
遙
(
はる
)
か/\の
海上
(
かいじやう
)
より、
水煙
(
すいゑん
)
を
揚
(
あ
)
げ、
怒濤
(
どとう
)
を
蹴
(
け
)
つて、
驀直
(
まつしぐら
)
に
駛
(
か
)
け
來
(
く
)
る
一艘
(
いつそう
)
の
長艇
(
ちやうてい
)
あり、やゝ
近
(
ちか
)
づいて
見
(
み
)
ると、
其
(
その
)
艇尾
(
ていび
)
には、
曉風
(
げふふう
)
に
飜
(
ひるがへ
)
る
帝國軍艦旗
(
ていこくぐんかんき
)
!
見
(
み
)
るより
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
往きは先づ無事、御評定所で御墨附を受取り、一應懷紙を
銜
(
ふく
)
んで改めた上、持參の文箱に移して御評定所を退き、
東雲
(
しのゝめ
)
に
跨
(
またが
)
つて、文箱を捧げ加減に、片手
手綱
(
たづな
)
でやつて來たのは牛込見附です。
銭形平次捕物控:022 名馬罪あり
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
……
東雲
(
しのゝめ
)
の
雲
(
くも
)
は
其
(
そ
)
の
野末
(
のずゑ
)
を
離
(
はな
)
れて、
細
(
ほそ
)
く
長
(
なが
)
く
縦
(
たて
)
に
蒼空
(
あをぞら
)
の
糸
(
いと
)
を
引
(
ひ
)
いて、
上
(
のぼ
)
つて
行
(
ゆ
)
く、……
人
(
ひと
)
も
馬
(
うま
)
も、
其処
(
そこ
)
を
通
(
とほ
)
つたら、ほつほつと
描
(
ゑが
)
かれやう、
鳥
(
とり
)
も
飛
(
と
)
ばゞ
見
(
み
)
えやう
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
殊
(
こと
)
に
今朝
(
けさ
)
も
東雲
(
しのゝめ
)
に
袂
(
たもと
)
を
振切
(
ふりき
)
つて
別
(
わか
)
れやうとすると、お
名残
(
なごり
)
惜
(
を
)
しや、かやうな
処
(
ところ
)
に
恁
(
か
)
うやつて
老朽
(
おひく
)
ちる
身
(
み
)
の、
再
(
ふたゝ
)
びお
目
(
め
)
にはかゝられまい、いさゝ
小川
(
をがは
)
の
水
(
みづ
)
となりとも
高野聖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
寒さは寒し恐しさにがた/\
震
(
ぶるひ
)
少しも
止
(
や
)
まず、
遂
(
つひ
)
に
東雲
(
しのゝめ
)
まで
立竦
(
たちすく
)
みつ、
四辺
(
あたり
)
のしらむに心を安んじ、圧へたる戸を引開くれば、
臥戸
(
ふしど
)
には
藻脱
(
もぬけ
)
の殻のみ残りて我も婦人も見えざりけり。
妖怪年代記
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
昨夜
(
ゆうべ
)
雇
(
やと
)
つた
腕車
(
くるま
)
が二
臺
(
だい
)
、
雪
(
ゆき
)
の
門
(
かど
)
を
叩
(
たゝ
)
いたので、
主從
(
しうじう
)
は、
朝餉
(
あさげ
)
の
支度
(
したく
)
も
匇々
(
そこ/\
)
に、
身
(
み
)
ごしらへして、
戸外
(
おもて
)
に
出
(
で
)
ると、
東雲
(
しのゝめ
)
の
色
(
いろ
)
とも
分
(
わ
)
かず
黄昏
(
たそがれ
)
の
空
(
そら
)
とも
見
(
み
)
えず、
溟々
(
めい/\
)
濛々
(
もう/\
)
として、
天地
(
てんち
)
唯
(
たゞ
)
一白
(
いつぱく
)
。
雪の翼
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
と
同
(
おな
)
じ
高
(
たか
)
さに
頂
(
いたゞき
)
を
並
(
なら
)
べて、
遠近
(
をちこち
)
の
峯
(
みね
)
が、
東雲
(
しのゝめ
)
を
動
(
うご
)
きはじめる
霞
(
かすみ
)
の
上
(
うへ
)
に
漾
(
たゞよ
)
つて、
水紅色
(
ときいろ
)
と
薄紫
(
うすむらさき
)
と
相累
(
あひかさな
)
り、
浅黄
(
あさぎ
)
と
紺青
(
こんじやう
)
と
対向
(
むかひあ
)
ふ、
幽
(
かすか
)
に
中
(
なか
)
に
雪
(
ゆき
)
を
被
(
かつ
)
いで、
明星
(
みやうじやう
)
の
余波
(
なごり
)
の
如
(
ごと
)
く
晃々
(
きら/\
)
と
輝
(
かゞや
)
くのがある。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
東雲
(
しのゝめ
)
の
太陽
(
たいやう
)
の
惠
(
めぐみ
)
の、
宛然
(
さながら
)
處女
(
しよぢよ
)
の
血
(
ち
)
の
如
(
ごと
)
く、
爽
(
さわやか
)
に
薄紅
(
うすくれなゐ
)
なるに、
難有
(
ありがた
)
や、
狐
(
きつね
)
とも
成
(
な
)
らず、
狸
(
たぬき
)
ともならず、
紳士
(
しんし
)
と
成
(
な
)
り、
貴婦人
(
きふじん
)
となり、
豪商
(
がうしやう
)
となり、
金鎖
(
きんぐさり
)
となり、
荷物
(
にもつ
)
と
成
(
な
)
り、
大
(
おほい
)
なる
鞄
(
かばん
)
と
成
(
な
)
る。
大阪まで
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
翌日は花また二ツ咲きぬ、いづれも
入相
(
いりあひ
)
の頃しぼみて
東雲
(
しのゝめ
)
に別なるが開く、
三朝
(
みあさ
)
にして四日目の昼頃見れば花唯一ツのみ、葉もしをれ、根も乾きて、昨日には似ぬ
風情
(
ふぜい
)
、咲くべき蕾も探し当てず
草あやめ
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
“東雲”の意味
《名詞》
(トウウン)東の空の雲。
(しののめ)明け方。
(出典:Wiktionary)
東
常用漢字
小2
部首:⽊
8画
雲
常用漢字
小2
部首:⾬
12画
“東雲”で始まる語句
東雲時
東雲頃
東雲御覧